122 / 215
異次元からの侵略者
第122話 エレベーターの前で戸惑う三人。
しおりを挟む
これは西暦9980年のはるか未来のお話し。
北部戦線の衛星基地ソゴムから、異次元空間へと突入したマイとユアとメドーラの三人。
三人の突入した先には、衛星基地ソゴムと同じ景色が広がっていた。
この景色に驚く三人は、情報収集のため、手近な第五作戦本部を目指す。
なんと、次元の扉を越えた先も、ソゴム内部と同じだった。
衛星基地の中心核の防衛のために存在する、第五作戦本部。
三人は、そこで待ち受ける無人の甲冑兵器をぶっ壊す。
メドーラは無茶なソウルブレイドの使い方をしたため、精神的に疲れはてている。
マイは無茶な強化アシストパーツの使い方をしたため、肉体的に疲れはてている。
今、まともに動けるのは、ユアだけだった。
そう、今敵に遭遇したら、ひとたまりもない。
ユアは、辺りに気を配る。
霊源甲冑のあった玄関広場の奥のこの場所は、普通の通路だった。
この第五作戦本部は、立ち並ぶビル群にまぎれている。
ビル建物の容積的に、玄関広場の奥に、そんなにスペースは取れない。
霊源甲冑のあった玄関広場を抜けたその先は、ほんの三メートルくらいで壁にぶちあたる。
そして左右に通路は伸びていて、その突き当たりを玄関広場側に曲がれば、階段があった。
つまり、ユア達の居るこの場所は、左右から挟み討ちにあう危険性があった。
だが、誰も来る気配がない。
霊源甲冑をぶっ壊すのに、激しい爆音をおっ立てた。
ユア達の侵入は、すでにバレているはず。
この時代、監視カメラなんてものは存在しない。
各種感知センサーが常備されている。
そのセンサーの存在は、当然侵入者には気づかれない。
「長居は無用ね。」
誰も来ないとはいえ、いつまでもこの場に留まる訳にもいかない。
「ふたりとも、動ける?」
ユアはマイとメドーラに視線を送る。
目を閉じて呼吸を整えて、右手をにぎにぎしていたマイは、ユアの言葉に目を開くと、派手に息を吐き捨てる。
「はあー。」
そしてその場で屈伸してから、ユアに応える。
「もう大丈夫。いつでも行けるよ。」
そう応えるマイだったが、いつもに比べると、覇気がないのは丸分かりだった。
マイは、気づかれまいと振る舞うが、それが逆効果だった。
「私も、いつでも、いけますわ。」
メドーラもマイ同様、呼吸を整えて精神力を回復させている。
目はまだうつろだが、それでもしっかりとユアの事をとらえている。
精神的な限界を越えたメドーラと、肉体的な限界を越えたマイ。
どちらがヤバいかと言えば、マイの方だろう。
オーバーヒートを起こした身体の把握は、本人でも難しい。
精神力が尽きたとしても、健全な身体なら、健全な精神は宿る。
ユアはソウルブレイドで拳銃を創り出し、メドーラに渡す。
ソウルブレイドで作った銃ならば、引き金を引けば弾は出る。
それは、ソウルブレイドを形作る精神力が、そうさせている。
つまり今のメドーラには、扱えない代物だ。
だがユアの創り出した銃は、部品のひとつひとつが、本物の銃と同じだった。
つまり弾を込めれば、精神力を使わずに撃つ事が出来る。
「弾は六発。補充は出来ないから、撃つ時は慎重にね。」
ユアの言葉に、メドーラはうなずく。
しゃべるだけの精神力も、今のメドーラにはない。
「行きますわよ、マイお姉さま。」
マイに視線を向ける、メドーラ。
言葉は発していないが、マイには確かに伝わった。
メドーラはしっかりと、マイの手をにぎる。
ユアから手渡された拳銃は、マイを護るためのもの。
メドーラは、そう理解している。
立ち向かってくる敵は、ユアお姉さまが倒してくれる。
だけど、ユアお姉さまが気づかない所から現れた敵は、メドーラ自身が倒さなければならない。
ユアを先頭に、三人は通路を右に進む。
そして突き当たりの右側に、階段とエレベーターがあった。
上へ向かうか、下へ向かうか。
マイ達三人は、顔を見合わせる。
と同時に、階段のシャッターがしまる。
そしてエレベーターの扉が開く。
ユアはソウルブレイドを展開した剣を構え、メドーラはマイの前に立って拳銃を構える。
だが、エレベーターは無人だった。
ユアは早々に構えを解く。
「どうやら、乗れって事らしいね。」
ユアはこのエレベーターの意味を、理解する。
「気に入りませんですわね。」
メドーラはつぶやく。
「ああ、気に入らないな。」
ユアも同じ意見だ。
「とっとと私らを取り囲めばいいのに、それすらしない!」
ユアは吐き捨てる。
この第五作戦本部のあるビルに入るまで、沢山の視線に見られていた。
そして霊源甲冑を派手にぶち壊した。
それも時間をかけて。
ユアが逆の立場なら、すでに取り囲んで攻撃してるところだ。
「もしかして、取り囲む人がいないんじゃないの?」
ここでマイが、ユアの疑問に対するひとつの解答を示す。
「僕達の事、誰も攻撃してこないなんて、やっぱり変だよ。」
「そうかも、知れません、わね。」
メドーラは呼吸を整えながら、マイの意見に賛同する。
「私達の、前に、現れる、のは、みんな、同じ、姿、」
「しゃべるな、メドーラ。」
呼吸を整えながら話すメドーラを、ユアが止める。
「私達の前に現れるのは、みんなケイの姿をしている。だろ?」
ユアは、メドーラが言いたかった事を、口にする。
メドーラはうなずく。
「そう言えば、そうだね。」
マイも、言われてみて初めて気がつく。
そんなマイを無視して、ユアはメドーラの考えている事を口にする。
「私達の前に、ケイの姿で現れるという事は、考えられる事はふたつ。」
ユアの言葉に、メドーラはうなずく。
「ひとつは、私達を惑わすため。
もうひとつは、ケイの姿でないと、姿を見せられない。」
「え、見せられないって、どういう事?」
このふたつ目の理由を、マイは理解出来なかった。
ユア達三人を見ていた謎の視線は、どれも異形の姿だった。
その姿で、ユア達の前には出てこれないと言う意味だ。
「マイ、この次元で初めて会った人について、どう思った?」
「えと、カッパだなあって。」
ユアの問いかけに、マイは最初の公園での出来事を思い出す。
「で、そのカッパは、私達から逃げて、ユアの姿なった。」
「え、そうなの?」
マイはその事実に、気がつかなかった。
「でも、何で?」
マイは疑問だった。
なぜカッパの姿ではダメなのか。
「私達だって、ここがカッパだらけだと知ってたら、カッパの変装くらい、してたでしょ。」
「あ、そっか。」
ユアの説明に、マイも納得する。
「でも、なんでケイの姿なんだろ。」
ここでマイには、新たな疑問がわく。
人の姿なら、誰でもいいはず。
それがなぜ、ケイ限定なのか?
この会話を通じて、ユアはひとつの結論に辿り着く。
「この件、ミイが係わっているわね。」
ミイとは、ケイのパートナーであったサポートAIである。
北部戦線の衛星基地ソゴムから、異次元空間へと突入したマイとユアとメドーラの三人。
三人の突入した先には、衛星基地ソゴムと同じ景色が広がっていた。
この景色に驚く三人は、情報収集のため、手近な第五作戦本部を目指す。
なんと、次元の扉を越えた先も、ソゴム内部と同じだった。
衛星基地の中心核の防衛のために存在する、第五作戦本部。
三人は、そこで待ち受ける無人の甲冑兵器をぶっ壊す。
メドーラは無茶なソウルブレイドの使い方をしたため、精神的に疲れはてている。
マイは無茶な強化アシストパーツの使い方をしたため、肉体的に疲れはてている。
今、まともに動けるのは、ユアだけだった。
そう、今敵に遭遇したら、ひとたまりもない。
ユアは、辺りに気を配る。
霊源甲冑のあった玄関広場の奥のこの場所は、普通の通路だった。
この第五作戦本部は、立ち並ぶビル群にまぎれている。
ビル建物の容積的に、玄関広場の奥に、そんなにスペースは取れない。
霊源甲冑のあった玄関広場を抜けたその先は、ほんの三メートルくらいで壁にぶちあたる。
そして左右に通路は伸びていて、その突き当たりを玄関広場側に曲がれば、階段があった。
つまり、ユア達の居るこの場所は、左右から挟み討ちにあう危険性があった。
だが、誰も来る気配がない。
霊源甲冑をぶっ壊すのに、激しい爆音をおっ立てた。
ユア達の侵入は、すでにバレているはず。
この時代、監視カメラなんてものは存在しない。
各種感知センサーが常備されている。
そのセンサーの存在は、当然侵入者には気づかれない。
「長居は無用ね。」
誰も来ないとはいえ、いつまでもこの場に留まる訳にもいかない。
「ふたりとも、動ける?」
ユアはマイとメドーラに視線を送る。
目を閉じて呼吸を整えて、右手をにぎにぎしていたマイは、ユアの言葉に目を開くと、派手に息を吐き捨てる。
「はあー。」
そしてその場で屈伸してから、ユアに応える。
「もう大丈夫。いつでも行けるよ。」
そう応えるマイだったが、いつもに比べると、覇気がないのは丸分かりだった。
マイは、気づかれまいと振る舞うが、それが逆効果だった。
「私も、いつでも、いけますわ。」
メドーラもマイ同様、呼吸を整えて精神力を回復させている。
目はまだうつろだが、それでもしっかりとユアの事をとらえている。
精神的な限界を越えたメドーラと、肉体的な限界を越えたマイ。
どちらがヤバいかと言えば、マイの方だろう。
オーバーヒートを起こした身体の把握は、本人でも難しい。
精神力が尽きたとしても、健全な身体なら、健全な精神は宿る。
ユアはソウルブレイドで拳銃を創り出し、メドーラに渡す。
ソウルブレイドで作った銃ならば、引き金を引けば弾は出る。
それは、ソウルブレイドを形作る精神力が、そうさせている。
つまり今のメドーラには、扱えない代物だ。
だがユアの創り出した銃は、部品のひとつひとつが、本物の銃と同じだった。
つまり弾を込めれば、精神力を使わずに撃つ事が出来る。
「弾は六発。補充は出来ないから、撃つ時は慎重にね。」
ユアの言葉に、メドーラはうなずく。
しゃべるだけの精神力も、今のメドーラにはない。
「行きますわよ、マイお姉さま。」
マイに視線を向ける、メドーラ。
言葉は発していないが、マイには確かに伝わった。
メドーラはしっかりと、マイの手をにぎる。
ユアから手渡された拳銃は、マイを護るためのもの。
メドーラは、そう理解している。
立ち向かってくる敵は、ユアお姉さまが倒してくれる。
だけど、ユアお姉さまが気づかない所から現れた敵は、メドーラ自身が倒さなければならない。
ユアを先頭に、三人は通路を右に進む。
そして突き当たりの右側に、階段とエレベーターがあった。
上へ向かうか、下へ向かうか。
マイ達三人は、顔を見合わせる。
と同時に、階段のシャッターがしまる。
そしてエレベーターの扉が開く。
ユアはソウルブレイドを展開した剣を構え、メドーラはマイの前に立って拳銃を構える。
だが、エレベーターは無人だった。
ユアは早々に構えを解く。
「どうやら、乗れって事らしいね。」
ユアはこのエレベーターの意味を、理解する。
「気に入りませんですわね。」
メドーラはつぶやく。
「ああ、気に入らないな。」
ユアも同じ意見だ。
「とっとと私らを取り囲めばいいのに、それすらしない!」
ユアは吐き捨てる。
この第五作戦本部のあるビルに入るまで、沢山の視線に見られていた。
そして霊源甲冑を派手にぶち壊した。
それも時間をかけて。
ユアが逆の立場なら、すでに取り囲んで攻撃してるところだ。
「もしかして、取り囲む人がいないんじゃないの?」
ここでマイが、ユアの疑問に対するひとつの解答を示す。
「僕達の事、誰も攻撃してこないなんて、やっぱり変だよ。」
「そうかも、知れません、わね。」
メドーラは呼吸を整えながら、マイの意見に賛同する。
「私達の、前に、現れる、のは、みんな、同じ、姿、」
「しゃべるな、メドーラ。」
呼吸を整えながら話すメドーラを、ユアが止める。
「私達の前に現れるのは、みんなケイの姿をしている。だろ?」
ユアは、メドーラが言いたかった事を、口にする。
メドーラはうなずく。
「そう言えば、そうだね。」
マイも、言われてみて初めて気がつく。
そんなマイを無視して、ユアはメドーラの考えている事を口にする。
「私達の前に、ケイの姿で現れるという事は、考えられる事はふたつ。」
ユアの言葉に、メドーラはうなずく。
「ひとつは、私達を惑わすため。
もうひとつは、ケイの姿でないと、姿を見せられない。」
「え、見せられないって、どういう事?」
このふたつ目の理由を、マイは理解出来なかった。
ユア達三人を見ていた謎の視線は、どれも異形の姿だった。
その姿で、ユア達の前には出てこれないと言う意味だ。
「マイ、この次元で初めて会った人について、どう思った?」
「えと、カッパだなあって。」
ユアの問いかけに、マイは最初の公園での出来事を思い出す。
「で、そのカッパは、私達から逃げて、ユアの姿なった。」
「え、そうなの?」
マイはその事実に、気がつかなかった。
「でも、何で?」
マイは疑問だった。
なぜカッパの姿ではダメなのか。
「私達だって、ここがカッパだらけだと知ってたら、カッパの変装くらい、してたでしょ。」
「あ、そっか。」
ユアの説明に、マイも納得する。
「でも、なんでケイの姿なんだろ。」
ここでマイには、新たな疑問がわく。
人の姿なら、誰でもいいはず。
それがなぜ、ケイ限定なのか?
この会話を通じて、ユアはひとつの結論に辿り着く。
「この件、ミイが係わっているわね。」
ミイとは、ケイのパートナーであったサポートAIである。
0
あなたにおすすめの小説
Re:コード・ブレイカー ~落ちこぼれと嘲られた少年、世界最強の異能で全てをねじ伏せる~
たまごころ
ファンタジー
高校生・篠宮レンは、異能が当然の時代に“無能”として蔑まれていた。
だがある日、封印された最古の力【再構築(Rewrite)】が覚醒。
世界の理(コード)を上書きする力を手に入れた彼は、かつて自分を見下した者たちに逆襲し、隠された古代組織と激突していく。
「最弱」から「神域」へ――現代異能バトル成り上がり譚が幕を開ける。
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる