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異次元からの侵略者
第148話 ドラゴンも美少女化の流れは、避けられない
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これは西暦9980年のはるか未来のお話し。
超高次元空間にやって来たマイとユアとメドーラの三人。
三人は自分達の戦闘機を変形合体させ、オメガクロスを形作る。
そんな三人の前に現れたのは、ブルードラゴンではなく、ケイだった。
時間をも超越したこの空間では、ケイの意識も生きていた。
だけどそれは、時間の概念を超越したこの空間だから、生きていただけだった。
元の空間では、ケイの意思はすでに消えている。
ケイはブルードラゴンを倒して、ミイの解放をマイに託す。
ミイは意思の無いコンピュータになっても、ケイを依代にしたブルードラゴンを、サポートし続けている。
そこから解放してほしかった。
マイは、ケイとの永遠の別れにつながるその行為を、受け入れられなかった。
マイが迷い続ける中、ついに神武七龍神ブルードラゴンが、その姿を顕現する!
マイ達三人が乗るオメガクロス。
そのコックピットは胸部にあり、三人は同じ場所にいる。
マイの両隣の少し後ろの方に、ユアとメドーラが座っている。
ケイを形成していた青い光が、再び凝縮し始める。
そしてケイの時よりもその濃度は濃くなる。
凝縮された青い光が、一瞬はじける。
眩い光がおさまると、そこにはひとりの少女がいた。
それは、ケイを10歳くらい若くした感じの少女だった。
そして水色の簡易ドレスに身を包む。
少女は、オメガクロスをいちべつ。
その瞬間、ユアとメドーラに衝撃が走る!
少女は宙に浮くと、マイ達のコックピットの位置まで浮かび上がる。
そして威厳に満ちた声で、マイ達に話しかける。
「人の子よ。
我の領域に土足で踏み入れるとは、何用じゃ。」
その言葉を聞いただけで、ユアもメドーラも震え上がる。
だけど、マイだけは平然としていた。
「僕達はここに、ブルードラゴンに会いに来たんだけど。」
と言ってマイは、目の前の少女を見る。
「ほう、ブルードラゴンとな。」
そう言って少女はニヤける。
この少女から感じる威圧感。
ユアとメドーラは、この少女こそがブルードラゴンの変化(へんげ)した姿だと確信する。
だけど、マイはどこか疑問だった。
グリーンドラゴンの変化したナツキと比べると、目の前の少女は、幼すぎる。
と言うよりも、ケイの幼い頃と言われた方が、しっくりくる。
登場の仕方からしても、ケイがこの姿じゃないと顕現出来ないと考える方が、マイにとっては自然だった。
「ねえ、あなた知らない?
ブルードラゴンがどこに居るのか。」
マイは目の前の少女に聞いてみる。
この少女がケイだと名乗らないので、マイもあえてケイとは呼ばない。
自分からうち明けるまで、待つつもりだ。
これにはユアもメドーラも、びっくりだ。
この様な超高次元空間にいて、しかもオメガクロスのコックピットの高さまで浮いている少女。
これを何とも思わないのかと。
「ほ、ほう。
ブルードラゴンとな。」
少女は少しめんくらう。
「うん、このままだと大変な事になるんだよ。」
マイも、ケイに会えた事は、素直にうれしい。
だけど今は、ブルードラゴンに会う事が優先される。
「僕は早く戦争を終わらせたいし、このままだとブルードラゴンも危ういんだよ。」
「わ、我がそのブルードラゴンなのじゃが。」
少女は、鈍感すぎるマイに、これ以上付き合っていられず、白状する。
「あなたケイでしょ。しらばっくれないでよ。」
マイは、目の前の少女を、ブルードラゴンと認めない。
「し、仕方ないじゃろ。
あの者を取り込んでしまったから、あの者の姿に引っ張られるのじゃ!」
少女は、自分の姿がケイに似ている事の事情をうち明ける。
「え、あなたがブルードラゴンなの?」
マイもようやく、目の前の少女をブルードラゴンと認める気になった。
「ふ、我の威厳にも気付かぬ鈍感な者よ。
おまえにもようやく、我の威厳が伝わったようだな。」
とは言うものの、少女の表情はどこか疲弊していた。
「でも、女の子を捕まえて、ドラゴンはないよね。」
マイは少女の言葉を無視して語り出す。
「あなた、名前はないの?
あなたをブルードラゴンって呼ぶのは、なんか慣れないわ。」
「な、名前?」
少女は会話の噛み合わなさに、さらに疲弊する。
「我に名前などない。好きに呼ぶがいい。」
と少女は吐き捨てる。
「じゃあ、ブルードラゴンだから、青い空にちなんで、
って、面倒だから、ケイでいいよね」
「ミズキ!」
マイが言い終わる前に、少女が言い放つ。
「えと、ケイで」
「ミズキ!ブルードラゴンだから、ミズキ!」
ミズキを名乗る少女は、どこか涙目だ。
「じゃあ、ブルードラゴンだから、ミズキね。」
マイも、ミズキの名を採用する。
ミズキと呼ばれるようになった少女は、どこか安心する。
変な呼ばれ方をしないですんだから。
「それにしても、おまえはほんと、我に対する敬意ってものがないよな。」
ミズキはその不満をぶちまける。
「ごめん。だって僕には、ミズキが幼いケイにしか見えなかったから。」
マイは素直な気持ちをうち明ける。
それを隣りで聞いてるユアとメドーラは、気が気でなかった。
相手は幼いケイの姿をしてるとはいえ、神武七龍神のブルードラゴン。
その機嫌を損ねれば、三人とも消される事もありうる。
こんな感じにおちゃらけたマイだが、その表情ひきしめる。
「ミズキ、僕達はあなたに会いに来たんだ。
あなたと話しをするために。」
「ふん。」
ミズキも、マイによって崩された表情をひきしめる。
「こんな所まで、何を話し合いに来たの?」
そう聞き返すミズキは、ニヤける。
その答えを知っているから。
「今すぐ攻撃をやめて。でないと、あなたが、」
と言いかけて、マイの言葉が止まる。
そう、マイは戸惑う。
北部戦線で戦うブルードラゴン。
ブルードラゴンは怒りに我を忘れて、その命を終えようとしているのではないのか?
ならば、今目の前にいるミズキは誰だ。
「あなた、ほんとは何者なの?」
これにはマイも、真剣にならざるをえない。
超高次元空間にやって来たマイとユアとメドーラの三人。
三人は自分達の戦闘機を変形合体させ、オメガクロスを形作る。
そんな三人の前に現れたのは、ブルードラゴンではなく、ケイだった。
時間をも超越したこの空間では、ケイの意識も生きていた。
だけどそれは、時間の概念を超越したこの空間だから、生きていただけだった。
元の空間では、ケイの意思はすでに消えている。
ケイはブルードラゴンを倒して、ミイの解放をマイに託す。
ミイは意思の無いコンピュータになっても、ケイを依代にしたブルードラゴンを、サポートし続けている。
そこから解放してほしかった。
マイは、ケイとの永遠の別れにつながるその行為を、受け入れられなかった。
マイが迷い続ける中、ついに神武七龍神ブルードラゴンが、その姿を顕現する!
マイ達三人が乗るオメガクロス。
そのコックピットは胸部にあり、三人は同じ場所にいる。
マイの両隣の少し後ろの方に、ユアとメドーラが座っている。
ケイを形成していた青い光が、再び凝縮し始める。
そしてケイの時よりもその濃度は濃くなる。
凝縮された青い光が、一瞬はじける。
眩い光がおさまると、そこにはひとりの少女がいた。
それは、ケイを10歳くらい若くした感じの少女だった。
そして水色の簡易ドレスに身を包む。
少女は、オメガクロスをいちべつ。
その瞬間、ユアとメドーラに衝撃が走る!
少女は宙に浮くと、マイ達のコックピットの位置まで浮かび上がる。
そして威厳に満ちた声で、マイ達に話しかける。
「人の子よ。
我の領域に土足で踏み入れるとは、何用じゃ。」
その言葉を聞いただけで、ユアもメドーラも震え上がる。
だけど、マイだけは平然としていた。
「僕達はここに、ブルードラゴンに会いに来たんだけど。」
と言ってマイは、目の前の少女を見る。
「ほう、ブルードラゴンとな。」
そう言って少女はニヤける。
この少女から感じる威圧感。
ユアとメドーラは、この少女こそがブルードラゴンの変化(へんげ)した姿だと確信する。
だけど、マイはどこか疑問だった。
グリーンドラゴンの変化したナツキと比べると、目の前の少女は、幼すぎる。
と言うよりも、ケイの幼い頃と言われた方が、しっくりくる。
登場の仕方からしても、ケイがこの姿じゃないと顕現出来ないと考える方が、マイにとっては自然だった。
「ねえ、あなた知らない?
ブルードラゴンがどこに居るのか。」
マイは目の前の少女に聞いてみる。
この少女がケイだと名乗らないので、マイもあえてケイとは呼ばない。
自分からうち明けるまで、待つつもりだ。
これにはユアもメドーラも、びっくりだ。
この様な超高次元空間にいて、しかもオメガクロスのコックピットの高さまで浮いている少女。
これを何とも思わないのかと。
「ほ、ほう。
ブルードラゴンとな。」
少女は少しめんくらう。
「うん、このままだと大変な事になるんだよ。」
マイも、ケイに会えた事は、素直にうれしい。
だけど今は、ブルードラゴンに会う事が優先される。
「僕は早く戦争を終わらせたいし、このままだとブルードラゴンも危ういんだよ。」
「わ、我がそのブルードラゴンなのじゃが。」
少女は、鈍感すぎるマイに、これ以上付き合っていられず、白状する。
「あなたケイでしょ。しらばっくれないでよ。」
マイは、目の前の少女を、ブルードラゴンと認めない。
「し、仕方ないじゃろ。
あの者を取り込んでしまったから、あの者の姿に引っ張られるのじゃ!」
少女は、自分の姿がケイに似ている事の事情をうち明ける。
「え、あなたがブルードラゴンなの?」
マイもようやく、目の前の少女をブルードラゴンと認める気になった。
「ふ、我の威厳にも気付かぬ鈍感な者よ。
おまえにもようやく、我の威厳が伝わったようだな。」
とは言うものの、少女の表情はどこか疲弊していた。
「でも、女の子を捕まえて、ドラゴンはないよね。」
マイは少女の言葉を無視して語り出す。
「あなた、名前はないの?
あなたをブルードラゴンって呼ぶのは、なんか慣れないわ。」
「な、名前?」
少女は会話の噛み合わなさに、さらに疲弊する。
「我に名前などない。好きに呼ぶがいい。」
と少女は吐き捨てる。
「じゃあ、ブルードラゴンだから、青い空にちなんで、
って、面倒だから、ケイでいいよね」
「ミズキ!」
マイが言い終わる前に、少女が言い放つ。
「えと、ケイで」
「ミズキ!ブルードラゴンだから、ミズキ!」
ミズキを名乗る少女は、どこか涙目だ。
「じゃあ、ブルードラゴンだから、ミズキね。」
マイも、ミズキの名を採用する。
ミズキと呼ばれるようになった少女は、どこか安心する。
変な呼ばれ方をしないですんだから。
「それにしても、おまえはほんと、我に対する敬意ってものがないよな。」
ミズキはその不満をぶちまける。
「ごめん。だって僕には、ミズキが幼いケイにしか見えなかったから。」
マイは素直な気持ちをうち明ける。
それを隣りで聞いてるユアとメドーラは、気が気でなかった。
相手は幼いケイの姿をしてるとはいえ、神武七龍神のブルードラゴン。
その機嫌を損ねれば、三人とも消される事もありうる。
こんな感じにおちゃらけたマイだが、その表情ひきしめる。
「ミズキ、僕達はあなたに会いに来たんだ。
あなたと話しをするために。」
「ふん。」
ミズキも、マイによって崩された表情をひきしめる。
「こんな所まで、何を話し合いに来たの?」
そう聞き返すミズキは、ニヤける。
その答えを知っているから。
「今すぐ攻撃をやめて。でないと、あなたが、」
と言いかけて、マイの言葉が止まる。
そう、マイは戸惑う。
北部戦線で戦うブルードラゴン。
ブルードラゴンは怒りに我を忘れて、その命を終えようとしているのではないのか?
ならば、今目の前にいるミズキは誰だ。
「あなた、ほんとは何者なの?」
これにはマイも、真剣にならざるをえない。
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