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地球へ
第168話 カードバトルはやるよりアニメを見る方が楽しい
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これは西暦9980年のはるか未来のお話し。
北部戦線の激戦が終わった。
それは同時に、レギュラーメンバーの削減につながった。
見知った仲間がいなくなり、おちこむマイ。
そしてPVも減って、おちこむ作者。
この作品がちょっとは気になって、一気見してくださった層も、あらかた一気見し終わったのだろう。
新たな作品を構想するも、この作品は、まだ終わらない。
なのにネタは尽きる。
部屋の片隅で、こたつに入るナコとアイツウ。
マイは気になった。
「ねえ、なんでこたつなんかあるのよ。」
マイはこの点を、アイに問いただす。
「へー、あれ、こたつって言うんだ。」
アイからは、マイの望まない答えが返ってくる。
「そうじゃなくて!」
マイも咄嗟に反論するが、その先が続かない。
「そうじゃなくて、えと、」
対してアイは、作り笑顔で首をかしげる。
「な、なんでこたつがあるのよ。」
マイが聞きたいのは、この一点。
そう思う理由も説明しなければ、アイには答えようがないらしい。
マイは、それをうまく言葉に出来ない。
アイは相変わらず、作り笑顔で首をかしげたままだ。
しかし、マイが額にまいた、はちまきに仕込まれたチップによって、マイの思考はアイに伝わっているはずだ。
なのにしらばっくれるアイに、マイは少し激おこだ。
「だから!この時代には、僕の国は滅んでるんでしょ!
なんでこたつがあるのよ!」
マイは思わずどなる。
そう、西暦2020年頃からこの時代に召喚されたマイ。
しかしマイの出身国は、その頃から存在が不確かで、西暦3000年には、完全に滅んだとされている。
そんな国のこたつと言う物が、なぜこの時代にあるのだろう。
「あら、いい物は国の滅亡とか関係なく、存在し続けるものよ?」
アイは相変わらずの作り笑顔で、そう答える。
「へー、僕の時代でも、ほとんど見られなくなってたのに?」
マイは聞き返す。
アイは作り笑顔のまま、冷や汗たらたらだ。
「アイ、何か隠してるでしょ。」
「ぎく。」
マイの言葉に、アイの冷や汗が増える。
そんなアイを見て、マイは逆に冷静になれた。
「ま、どうせ禁則事項とかって、言うんでしょ。」
この作品に於いて、めんどくさい説明は、そのひと言で済ませられる。
本来の意味は、その召喚者が知り得ない時代の知識について、なのだが、こういう物は、何かと拡大解釈されるものだ。
「そう言う訳では、ないのですが。」
アイにとって、マイに理解させる説明が出来なくて、戸惑ってるだけだった。
「それより、気になるのは、」
こたつ云々で文字数を食ったが、マイが本当に気になってたのは、別にあった。
ナコとアイツウは、こたつの天板を裏返してた。
こたつの天板を裏返してやる事といえば、麻雀が鉄板だ。
しかしナコもアイツウもサポートAI。
牌をじゃらじゃらした時、全ての牌を覚える事が可能。
どこにどの牌があるかも解るので、勝負にならない。
だからふたりは、麻雀ではなく他の事をしていた。
横に五マスのマス目が縦に二段ある専用シートを、天板の上に敷いている。
このマス目は、ふたりの近くにそれぞれあって、ふたりが右手を伸ばした所には、40枚ほどのカードが置かれている。
そして、左手には4枚のカードを持っている。
「私の先攻、ドロー!」
アイツウは右手を伸ばした先の山札の上から、一枚カードを引く。
「このカードは、場にモンスターが居ない時、手札から特殊召喚出来る!」
アイツウはカードを一枚、場に出した。
それにナコが呼応して、カードを一枚、場に出した。
「相手がレベル6以下のモンスターの特殊召喚に成功した時、手札からこのカードを特殊召喚出来る!」
「でも、私の特殊召喚は成功ね。」
アイツウは山札を掴むと、中から一枚のカードを取り出し、山札をシャッフルして元に戻す。
「このカードの特殊召喚に成功した時、同名カードを山札から特殊召喚出来る!」
アイツウは今山札から取り出したカードを、場に出す。
「二体のレベル5モンスターで、オーバーレイネットワークを…」
「あれは、何かな?」
そんなふたりを見て、マイはなぜか怒りがこみ上げてくる。
「何かしら?」
聞かれたアイは、すっとぼける。
「僕の記憶、漁ったんじゃないの?」
「えと、それは。」
アイは言い淀む。
厳密に言えば違うのだが、そうとも言いきれない。
「やめてよ!僕の記憶、勝手に漁らないでよ!」
マイははちまきを外して、床に叩きつける。
「ち、違うのよ、マイ。」
アイは慌ててはちまきを拾う。
そしてマイの額に巻きつける。
「やーめーてーよ!」
マイは抵抗するが、相手はサポートAI、力の差がありすぎた。
再び額に巻かれたはちまきを、マイは外そうとする。
「マイ!」
そんなマイのほほを、アイが殴る。
「な、殴ったね。親にしか殴られた事ないのに!」
マイは殴られた左頬をおさえ、涙目でアイをにらむ。
アイはため息をつく。
「マイ、ちゃんと説明するから、落ちつきなさい。」
アイは左手の人差し指で、自分の額をトントン叩く。
「ちゃんと理解してくれるか、不安なのよね。」
アイは思わず本音をもらす。
「ちゃ、ちゃんと理解するよ。」
マイはふてくされたままだ。
この世界には、その時代を記憶した次元空間が存在する。
いわゆるレコード次元という存在だ。
その次元空間から、その時代の情報を引き出す事が可能。
しかしこの次元空間は、やみくもに漁っても、何も見つからない。
確かな指標となる存在が必要だった。
そう、マイを召喚する事で、マイの時代を記憶した次元空間の座標が鮮明になった。
この時代の事なら、マイが知らなかった事も、サルベージ可能。
探る事の出来る区間は、マイの存在した時代の、前後千年が可能になった。
「なるほどね。」
マイはぼんやりとつぶやく。
アイは、本当に分かってくれたのか、少し不安だ。
「通りで、僕の知らない事をやってる訳だ。」
マイは、ナコとアイツウに視線を向ける。
「トラップ発動!
相手の攻撃を無効とし、攻撃カードを破壊する!
さらに、相手は攻撃力分のダメージを受ける!」
丁度ナコが、伏せカードをめくったところだった。
さらにアイツウも、伏せカードをめくる。
「こちらも、トラップ発動!
相手のトラップの発動を無効にして、発動させたカードを破壊する!」
「あら、残念。」
ナコはもう一枚、伏せカードをめくる。
それはアイツウのトラップカードと同名カードだった。
マイは、ふたりがやってるカードゲームは知っている。
だけど、ふたりが今使ってるカードの事とか、詳しい事は知らなかった。
これが、マイの時代のレコード次元から取り出した情報って事だろう。
だけどマイには、分からない事があった。
「なんでモンスターのソリットビジョンが出ないの?」
「え?出るわけないじゃん。」
立体映像を実体化させる技術のあるこの時代でも、カードゲームの絵柄の立体映像化は、出来なかった。
もしカード次元から攻められた時、こちらはシッティングデュエルで対応しなければならない。
北部戦線の激戦が終わった。
それは同時に、レギュラーメンバーの削減につながった。
見知った仲間がいなくなり、おちこむマイ。
そしてPVも減って、おちこむ作者。
この作品がちょっとは気になって、一気見してくださった層も、あらかた一気見し終わったのだろう。
新たな作品を構想するも、この作品は、まだ終わらない。
なのにネタは尽きる。
部屋の片隅で、こたつに入るナコとアイツウ。
マイは気になった。
「ねえ、なんでこたつなんかあるのよ。」
マイはこの点を、アイに問いただす。
「へー、あれ、こたつって言うんだ。」
アイからは、マイの望まない答えが返ってくる。
「そうじゃなくて!」
マイも咄嗟に反論するが、その先が続かない。
「そうじゃなくて、えと、」
対してアイは、作り笑顔で首をかしげる。
「な、なんでこたつがあるのよ。」
マイが聞きたいのは、この一点。
そう思う理由も説明しなければ、アイには答えようがないらしい。
マイは、それをうまく言葉に出来ない。
アイは相変わらず、作り笑顔で首をかしげたままだ。
しかし、マイが額にまいた、はちまきに仕込まれたチップによって、マイの思考はアイに伝わっているはずだ。
なのにしらばっくれるアイに、マイは少し激おこだ。
「だから!この時代には、僕の国は滅んでるんでしょ!
なんでこたつがあるのよ!」
マイは思わずどなる。
そう、西暦2020年頃からこの時代に召喚されたマイ。
しかしマイの出身国は、その頃から存在が不確かで、西暦3000年には、完全に滅んだとされている。
そんな国のこたつと言う物が、なぜこの時代にあるのだろう。
「あら、いい物は国の滅亡とか関係なく、存在し続けるものよ?」
アイは相変わらずの作り笑顔で、そう答える。
「へー、僕の時代でも、ほとんど見られなくなってたのに?」
マイは聞き返す。
アイは作り笑顔のまま、冷や汗たらたらだ。
「アイ、何か隠してるでしょ。」
「ぎく。」
マイの言葉に、アイの冷や汗が増える。
そんなアイを見て、マイは逆に冷静になれた。
「ま、どうせ禁則事項とかって、言うんでしょ。」
この作品に於いて、めんどくさい説明は、そのひと言で済ませられる。
本来の意味は、その召喚者が知り得ない時代の知識について、なのだが、こういう物は、何かと拡大解釈されるものだ。
「そう言う訳では、ないのですが。」
アイにとって、マイに理解させる説明が出来なくて、戸惑ってるだけだった。
「それより、気になるのは、」
こたつ云々で文字数を食ったが、マイが本当に気になってたのは、別にあった。
ナコとアイツウは、こたつの天板を裏返してた。
こたつの天板を裏返してやる事といえば、麻雀が鉄板だ。
しかしナコもアイツウもサポートAI。
牌をじゃらじゃらした時、全ての牌を覚える事が可能。
どこにどの牌があるかも解るので、勝負にならない。
だからふたりは、麻雀ではなく他の事をしていた。
横に五マスのマス目が縦に二段ある専用シートを、天板の上に敷いている。
このマス目は、ふたりの近くにそれぞれあって、ふたりが右手を伸ばした所には、40枚ほどのカードが置かれている。
そして、左手には4枚のカードを持っている。
「私の先攻、ドロー!」
アイツウは右手を伸ばした先の山札の上から、一枚カードを引く。
「このカードは、場にモンスターが居ない時、手札から特殊召喚出来る!」
アイツウはカードを一枚、場に出した。
それにナコが呼応して、カードを一枚、場に出した。
「相手がレベル6以下のモンスターの特殊召喚に成功した時、手札からこのカードを特殊召喚出来る!」
「でも、私の特殊召喚は成功ね。」
アイツウは山札を掴むと、中から一枚のカードを取り出し、山札をシャッフルして元に戻す。
「このカードの特殊召喚に成功した時、同名カードを山札から特殊召喚出来る!」
アイツウは今山札から取り出したカードを、場に出す。
「二体のレベル5モンスターで、オーバーレイネットワークを…」
「あれは、何かな?」
そんなふたりを見て、マイはなぜか怒りがこみ上げてくる。
「何かしら?」
聞かれたアイは、すっとぼける。
「僕の記憶、漁ったんじゃないの?」
「えと、それは。」
アイは言い淀む。
厳密に言えば違うのだが、そうとも言いきれない。
「やめてよ!僕の記憶、勝手に漁らないでよ!」
マイははちまきを外して、床に叩きつける。
「ち、違うのよ、マイ。」
アイは慌ててはちまきを拾う。
そしてマイの額に巻きつける。
「やーめーてーよ!」
マイは抵抗するが、相手はサポートAI、力の差がありすぎた。
再び額に巻かれたはちまきを、マイは外そうとする。
「マイ!」
そんなマイのほほを、アイが殴る。
「な、殴ったね。親にしか殴られた事ないのに!」
マイは殴られた左頬をおさえ、涙目でアイをにらむ。
アイはため息をつく。
「マイ、ちゃんと説明するから、落ちつきなさい。」
アイは左手の人差し指で、自分の額をトントン叩く。
「ちゃんと理解してくれるか、不安なのよね。」
アイは思わず本音をもらす。
「ちゃ、ちゃんと理解するよ。」
マイはふてくされたままだ。
この世界には、その時代を記憶した次元空間が存在する。
いわゆるレコード次元という存在だ。
その次元空間から、その時代の情報を引き出す事が可能。
しかしこの次元空間は、やみくもに漁っても、何も見つからない。
確かな指標となる存在が必要だった。
そう、マイを召喚する事で、マイの時代を記憶した次元空間の座標が鮮明になった。
この時代の事なら、マイが知らなかった事も、サルベージ可能。
探る事の出来る区間は、マイの存在した時代の、前後千年が可能になった。
「なるほどね。」
マイはぼんやりとつぶやく。
アイは、本当に分かってくれたのか、少し不安だ。
「通りで、僕の知らない事をやってる訳だ。」
マイは、ナコとアイツウに視線を向ける。
「トラップ発動!
相手の攻撃を無効とし、攻撃カードを破壊する!
さらに、相手は攻撃力分のダメージを受ける!」
丁度ナコが、伏せカードをめくったところだった。
さらにアイツウも、伏せカードをめくる。
「こちらも、トラップ発動!
相手のトラップの発動を無効にして、発動させたカードを破壊する!」
「あら、残念。」
ナコはもう一枚、伏せカードをめくる。
それはアイツウのトラップカードと同名カードだった。
マイは、ふたりがやってるカードゲームは知っている。
だけど、ふたりが今使ってるカードの事とか、詳しい事は知らなかった。
これが、マイの時代のレコード次元から取り出した情報って事だろう。
だけどマイには、分からない事があった。
「なんでモンスターのソリットビジョンが出ないの?」
「え?出るわけないじゃん。」
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