神々の遊びのせいでボッチ転生するはずが何故かおまけで神様もついてきた

鼻くそ丸

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「私は、アイーダ・アバーテ と申します。」
 彼女は微笑み名がらそう名乗った。普通は自分を追放した村の家族の姓なんて名乗りたくないものだと思うのだがな。限りなく彼女は良い子だと俺は思う。
 「俺は、神田天成。えぇとこっちは……」
  神様は神様なのだがそのまま名乗るわけにはいかないと思いなにか良い名前はないかと必死に考える。そんな俺の思考とは裏腹に神様は言った。
 「私は神様だ。そう呼んでくれ。」
  アホ!神様のバカ!
 「そうなんですか。珍しい名前ですね。」
  信じるのかよ。まさかこの子は不思議っ子ちゃん属性を持っている方だったのか!?。いや、見た感じはとてもしっかりしてそうだしそれだけは絶対にないと信じたい。取り合えずセルフィの紹介を済ませるが、当のセルフィは先ほどの放り投げた衝撃で寝たままなので彼女が起きるのをこの家の中で待つことにした。っていうかこいつ寝過ぎだろ。そろそろ病院にでも突っ込んだほうがいいんじゃないか。俺はそうしてくれると夜に自身の尻を防衛しなくて済むのだがな。
  待つこと十分。彼女は目を開けた。
 「大丈夫か?」
 「心配してくださるんですの天成さまぁ」
  こう、語尾に はぁと と付け加えてもおかしくなさそうな艶かしい言い方をしたので彼女の金髪を力の限り引っ張った。力は神様によって制御されている状態なのであまり多くは抜けなかったようだ。
 「痛い痛い!禿げちゃいます!」
 「うるせぇ禿げろ。このアホ女。」
  もし万が一禿げても魔法とやらで生やせるだろう。この世界に来てからハゲは一人も見たことないしな。
 「ハゲを直す魔法なんてありません!失われたものは戻らないんですの!」
  こいつはなんて失礼な奴なんだ。だれも生やせとは言っていない。髪が頭に付いていればいいのだろう?
 「そういう問題じゃないかと……」
あ、そう。ついにはアイーダにまで突っ込まれたのでここらへんで止めておく。
 「アホやってないで行くぞ。」
  神様にそう言われ俺は名残を惜しむようにこの家を後にするため玄関のドアを開けた。
 「げっ!」
  玄関の前に子供がいた。年は十もないと思われる。
 「は、話をすればわかる!」
どうやら俺が子供をぼこぼこ殴るような悪に見えたようで慌てて両手で身ぶり手振りしながら敵ではないと主張する。
なんて失礼なクソガキなんだ。
 「落ち着け、なにもしない。」
 「そ、そうなのか。」
 「そんな事より何か用でもあるのか?」
  そう質問されハッとした男の子。言おうか言わまいか迷っていたようだがやがて決意したように俺と目を合わせる。
 「お、俺の仲間が大変なんだ!助けてくれ!」
  そんな大事なことを聞かれるまで忘れていたのかと一瞬思ったがどーせ子供の言うことだし、と甘く見ていた俺が一番甘かったのは言うまでもなかったのは後程分かる事だった。
 「取り合えず中に入ったら?」
 「え?、あぁ。付いてこい。中で話を聞いてやる。」
いつの間にやら話を聞いていた神様に家に入るように足され再びあの茶の間へと戻った。
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