ザ・レンアイ物語(ストーリー)

宇奈月希月

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ザ・レンアイ物語(ストーリー) AFTER

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 桜が舞う、新学期の初日。
 優奈と梨子は手を取り合って喜んだ。
「やった!また梨子と同じクラスだ!」
「優奈と一緒で良かったー」
 二年生になった神山優奈と、冴木梨子は、クラス替えで別れることもなく、安堵しながら新しい教室へと入って行った。
「優奈ー!!一緒のクラスだねー!!」
 教室の扉を開けた途端、物凄い声と共に駆け寄って来た男が目に入り、優奈は思いっきり扉を閉めた。扉の向こうからは「ぶはぁっ!!」と、物凄い声が聞こえるが、そんなことは知ったことではない。
「マジか……あいつも一緒か」
「町井くん、物凄い音したけど……」
 天を仰ぐ優奈と、あまりの音に若干引いている梨子。
 しかし、すぐに扉が開き、顔面をぶつけただろう町井良一が顔を出した。
「優奈!!クラスが一緒とか、マジで運命じゃない!?」
「いや、五組しかないんだから、そこまでの確立じゃないでしょ」
 思わずツッコんだ優奈が、良一にイラッとすると同時に、突然後ろから肩を抱かれた。
「あれ?優奈じゃん。やった!同じクラスじゃん!」
 そう言われ慌てて振り向くと、青年と目が合い「おはよー」と手を振られる。
「総和!?」
「優奈と同じクラスで助かったぜ。優樹さんたちに頼まれてたし。梨子ちゃんもおはよー」
「小兄たち、何を言った訳?」
「御船くん、おはよう」
 朗らかに会話する三人に、良一は眉間に皺を寄せた。
「え?優奈の知り合い?」
御船総和みふねそうわです。優奈の幼馴染で、梨子ちゃんとも中学からの同級生だよ。君が町井良一くんでしょ?優樹さんたちから事情は聞いてるよ」
「え!?お兄さんたちから!?」
 思わず顔を青くした良一だったが、総和は良一の肩を組んで「よろしくねー」と呑気に挨拶をしている。が、そこに女子生徒と男子生徒が現れた。
「あれ?良一じゃん。同じクラスなんだ。総和ともう仲良くしてるの?」
 女子生徒が驚いたように声を上げ、良一と総和が視線を向けた。
「えっ!?波野も同じクラス!?」
「お、伊奈と庚駕じゃん。また同じクラスだね」
 驚く良一に対し、総和は笑顔で手を振っている。優奈は思わず声をかけた。
「総和の知り合い?」
「うん。二人とも一年から同じクラスなんだ」
 その言葉に二人は、優奈と梨子に向かって挨拶をした。
「はじめまして。波野伊奈なみのいなです。良一とは中学が一緒だったの」
「僕は岡原庚駕おかはらこうがです。えっと、優奈さんと梨子さんだよね?総和からは話をよく聞いてるよ」
 その言葉に「何の話をしてるのよ!」と、優奈は総和を睨んでから挨拶をした。
「神山優奈です。よろしく。こっちにいるのが」
「冴木梨子です。御船くんと優奈とは、中学が一緒だったの。よろしくね」
 二人の挨拶に伊奈はにこりと笑った。
「よろしくね!良一が二人にちょっかい出してるのは聞いてるから、私で良ければ協力するよ」
「ありがとう、心強いわ」
 そう言って、女子三人は早々に意気投合し、お互いの手を握り合っていた。

「という訳で、優奈と同じクラスになりましたよ!」
 神山家が運営している道場の端で、総和が優樹に新学期初日の報告をしていた。
「よっしゃ!俺が卒業して、誰が優奈を守るんだって思ってたけど、総和が同じクラスなら安心して任せられるな!」
 優樹はガッツポーズで嬉しそうに言った。が、突然後ろから頭をバシリと叩かれた。
「いってぇー!」
「こら、優樹も総和もサボるんじゃない!」
 優助の言葉に、「はーい」と返事をすると道場の中央へと進んで行った。
 大学を卒業した優助は、後継ぎとして道場の運営を手伝っているが、それに気をよくした両親が「久しぶりに夫婦水入らずで旅行に行くね」と海外旅行に行ってしまい、現在神山家は子供たちだけで切り盛りしていた。
 優樹も大学に進学し、兄の手伝いをしているのだが、自分が高校を卒業したことで、優奈が心配すぎて、幼い頃から道場に通っている総和に、監視などのお願いをしていたのだ。
「ただいまー!って、総和も来てるの?」
 優奈が帰宅ついでに道場へと顔を出した。
「うん。今日は優樹さんに教わってるー」
「そうなんだ。あ、今日は大兄と亜実さんが来てるけど、総和も一緒にご飯食べてく?」
「行く行く!めっちゃ腹減ったから家までもたない!」
 総和の返事に、優助は思わず「良く言うよ。家まで五分もかからないだろ」とツッコんだ。

「……優奈、あいつと付き合ってるの?」
「はい?」
 良一がずーんと重い空気で聞いてきて、優奈はドン引きした。
「だって、今日一緒に登校してなかった!?」
 その言葉に「ああ」と今朝のことを思い出した。
 普段は梨子と一緒に登校する優奈だったが、珍しく寝坊をし、家を飛び出したところで総和と遭遇した挙句、彼の自転車に乗せてもらったのだった。
「付き合ってないけど……そもそも、私が誰と付き合おうがあんたに関係なくない?」
「そんなっ!!俺は優奈と付き合いたい!!」
「お断り!」
 良一と優奈が騒いでいると、横から伊奈が庚駕を連れてやって来た。
「良一ったら、優奈のこと困らせてるの?マジでストーカーじゃん」
「ストーカーはしてない!」
 そう叫ぶも、伊奈は引いた顔で良一を一瞥すると、すぐに優奈と梨子に向き合った。
「ねえ、二人は聞いた?今日のHRで今度の遠足の班決めするんだって。うちら、三人で組まない?」
「え?男女混合じゃないんだ」
「今回は男女別で、三人以上五人以内で組むらしいんだけど、私は二人と組みたいな!」
 優奈と梨子は一瞬目を合わせたが、梨子はすぐににこりと微笑んだ。
「ええ、もちろん。私も優奈と伊奈が一緒だと心強いな」
 梨子の言葉に優奈も頷き、女子三人はわっと手を取り合ってきゃっきゃしていた。
 それを見ていた良一は遠い目をしながら、ぼそりと呟いた。
「なんで波野が優奈と仲良くなってるんだよ……」
「あの三人、めちゃくちゃ意気投合してるよね」
 庚駕も返事をするが、そんな二人の肩に背後から手が伸びてきた。
「いやー、女子三人が仲良いとか、あれはあれで青春してるなって思うよね。と言う訳で、俺達も三人で班作ろうぜ」
「はい!?」
 突然現れた総和の言葉に、良一は上擦った声が出た。
「せっかくだし、いいと思う」
 庚駕がのんびりした返事をする一方で、良一は総和をじろじろ見ながら考えた。
 優奈の幼馴染っていう美味しいポジションにいるのが気に入らない。仲が良いのも気に入らない。付き合ってないとか言うけど、時間の問題かもしれない。だったらいっそ、こいつの腹を探ってやる!
「あ、ああ。いいぜ」
 若干歪んだ顔で返事をした良一は、腹の底では「ナイス俺!」とか思っていた。
 が、総和はそれを見越した上なのを、良一は気付いていない。
 優奈の兄たちから頼まれている以上、良一を監視しなければ、と思っているのだから。

 遠足先は、海沿いの大きな公園だった。小さな遊園地もあるし、水族館やおしゃれカフェまである、人気スポットだ。
 優奈たちは水族館のショップにいた。
「わあ!可愛い!大地さんに贈ろうかな」
「いっそ、お揃いにしたら?」
 その言葉に、梨子はぱあっと表情を明るくすると、真剣に物を選び始めた。
「大地さんって……梨子の彼氏だっけ?どんな人なの?」
 伊奈の質問に、梨子が答えるより先に優奈が答えた。
「少女漫画に出てきそうな好青年」
 その答えには「なにそれ」と苦笑いを零す伊奈だったが、梨子がふと口を開いた。
「そう言えば、伊奈はお付き合いしてる人いるの?」
「あー、そう言えば、岡原とよく一緒にいるよね?」
 二人の質問に伊奈はきょとんとしたが、すぐにお腹を抱えて笑った。
「やだー!庚駕とはそんなんじゃないってば!一年の時は、総和も含めた三人でバカしてること多かったし、庚駕は一緒にいて楽なんだもん。それに私、彼氏いるし」
「え!?そうなんだ!いつも一緒だから岡原くんかと思ってた」
 伊奈の発言に、梨子が驚いて答えるが、優奈は真剣な表情で固まった。
「え、待って。彼氏いないの私だけ?」
 すーっと顔が青くなる優奈だが、その肩を伊奈が掴んだ。
「いや、優奈の場合、良一っていう変なのがついてるせいで、学校の男子が近付きにくいだけだから。まずはあいつを何とかしよう!」
「そもそも、優奈には厳しいお兄さんたちついてるし、それも何とかしなきゃだよね」
 二人の言葉に、普通の女子より障害が多いのでは?と、つい思ってしまう。
 そんな優奈を励ますように、伊奈は慌てて話題を変えた。
「折角だし、三人でお揃いのもの持とうよ!ねえ、優奈!どれがいい?イルカ?ペンギン?」
 伊奈の言葉に、梨子が加わり、やがて三人で選び始めた。
 一方、遊園地では男子三人がバラバラのテンションでいた。
「じゃあ、次はあれ乗ろう!」
 そう言って絶叫系を指差す総和に、若干顔を青くした良一は首を振った。
「ふ、ふざけんな。何回連続で乗るんだよ。さすがにギブ……」
「あれ?もうギブアップ?意外とひ弱なんだな。優樹さんにチクって……」
「乗れる!乗れる!めっちゃ乗れる!何回でも乗れるぜ!行くぞ!」
 わーっと走って行く良一を、楽しそうに笑顔を浮かべて追いかける総和。
 庚賀は早々にギブアップしていたので、ソフトクリームは食べながら近くのベンチで二人の様子を微笑ましそうに見つめていた。

「やっば……吐きそう……」
 地面に膝をつく良一だったが、総和はまだ元気だ。
「町井良一はひ弱、と」
 そうメモをしながら呟く総和に、「や、やめ……うぷっ」とかゼーゼー言っている良一。その様子を見ながら、庚賀が口を開いた。
「っていうかさ、良一はさ、何で優奈さんが好きなわけ?性格とか真逆だよね?」
 その言葉に良一は怪訝そうな顔をした。
「何でって、好きに理由とかなくない?」
「え?良一って意外とロマンチスト?」
「そうじゃなくて!ってか、性格違うから良いと思うんだけど。少なくとも、お前よりは相性良いかもしれないだろ!?」
 良一は総和を指差しながら叫んだが、それには総和と庚賀は目を合わせた。
「あ、もしかして、俺が優奈狙ってるって思ってる?」
 その言葉に、良一はびくっと肩を揺らし、むすっとした表情で総和を見た。
「あー、それは心配しなくてもいいよ。俺、彼女いるし」
「え!?うそ!?お前が!?」
 突然の告白に、驚きのあまり物凄い声を出す良一に、「ちょっと、その言い方酷くない?」と総和がツッコむが、聞いていないようだ。
「じゃあ、頑張れば優奈と……」
 とぶつぶつ呟く良一だが、総和はにやにやしながら返事をした。
「別に俺がいなくなったところでな……優樹さんたち、怖いし」
 その言葉に良一は再びずーんと沈む。
「あのお兄さんたちを攻略する手は?」
「ないと思うよ」
 あっさり言う総和に、良一ももう魂が抜けかけている。

「遠足楽しかったねー」
 翌週、梨子と優奈がそんな話をしながら登校すると、教室の窓際で伊奈と総和と庚賀が話しており、二人に気付くと手を振った。
「優奈!梨子!おはよー!」
 優奈と梨子も挨拶を返し、三人のところへ行くが、朝から疲れた顔の良一もやって来た。
「良一ってば、朝からそんなしけた顔やめてよ」
 伊奈がそう言うものの、良一は遠足の疲労が激しくそれどころではない。
「うるせー。こっちは、御船に振り回されて、疲れが取れてないんだ」
「えー。俺のせいなの?そもそも、俺に合わせられない時点で、優樹さんたちに認められないぞ」
 そう言う総和に、良一は声にならない呻き声を上げながら、机に突っ伏した。
「総和ってば、何したの?」
 思わず、頭を抱えながら問う優奈に、「この写真見てくれよ」と総和はブレザーのポケットから携帯電話は取り出して、優奈に写真を見せた。が、優奈の隣で一部始終を見ていた梨子が「あ!」と声を上げた。
「どうかした?梨子」
 優奈の声に、梨子は恐る恐る指を差した。
「その……御船くんがつけてるそのストラップ……伊奈とお揃いじゃない?」
 その言葉に、優奈も「え?」と声を上げ、たまたま携帯電話を弄っていた伊奈に視線を向ける。
「ほんとだ。……ちょっと待って。そのストラップ、彼氏とお揃いにするって水族館で買ってたやつでしょ?え?伊奈の彼氏って……」
 あわあわと二人を見る優奈だったが、総和と伊奈は二人で目を合わせる。
「え?総和ってば、ほんとに優奈に言ってなかったんだ」
「あー、ごめん。言うタイミングがわからなくて。優樹さんたちには彼女いるって言ってたんだけど。俺達、一年の時から付き合ってるんだ」
「なんで小兄たちには言ってるのよ」
 総和のちょっとずれてる告白に、思わず頭を抱えた優奈。
 梨子は梨子で、伊奈に対して「二人とも、とてもお似合いだね」と伝えているし、伊奈も「ありがとう」と笑顔で答えている。
 が、今まで座って聞いていた良一が思いっきり立ち上がった。
「俺も全っっっ然知らなかったんだけど!?」
「あんたに言う義理がないでしょ」
 冷めた目で言う伊奈だったが、良一は総和に向かって叫んだ。
「そうじゃなくて!それを知ってたらお前を警戒しなくても良かったし、優奈に猛アタックしても問題ないってことだろ!?」
「いや、だから、彼女いるって言ったじゃん。信じてなかったの?」
 溜め息を吐きながら答える総和だったが、それを無視して良一は勢いで優奈の手を握った。
「優奈!この中で恋人いないの俺達だけだし、俺と付き合えば丸く収まるよ!」
「どんな理屈だよ!」
 優奈はそのまま盛大に平手打ちを噛まし、「いってー!!」とすごい悲鳴を上げながら床に倒れ込む良一。
 しかし、そんな様子を今まで黙って見ていた庚駕が、そっと手を挙げながら口を開いた。
「僕も彼女いないんだけど。その理屈で言ったら、僕も優奈さんにお付き合い申し込んでもいいの?」
 その爆弾発言に、全員が「え!?」と声を上げる。
 が、すぐに伊奈はハッとし、優奈の手を取った。
「とても良いじゃない!庚駕は、少し抜けてるけど優しいから、優奈にとても合うと思うの!」
「ああ、確かにそうかも。庚駕なら信用できるし、優樹さんたちへの説得に協力するよ」
 伊奈と総和のカップルが、どんどん話を進めている。
「ちょ、ちょっと待ってよ!そんな急に言われても!」
 優奈が周りを止めようとするが、「庚駕に春が来たぞー!」と謎の盛り上がりをしている。
 庚駕は優奈に向かい合うと口を開いた。
「僕、優奈さんみたいに強くないけど。まずは、デートから申し込んでもいい?」
 その言葉に、優奈はぽかんとする。
 床に転がっていた良一が「ちょっと待て!」と立ち上がろうとするが、背後に回った総和が「邪魔しちゃダメだよ」と立てないように邪魔をしている。
 逃げ場のなくなった優奈も、大きな溜め息を吐き、そっと庚駕の手を取った。
「わかった。いいわよ。その代わり、デート次第で決めるわ。それでもいい?」
「もちろん!僕、頑張るね」
 二人の初々しさに、周りは「きゃー」と黄色い声援が上がる。
「今日の放課後、優輝さんたちに報告しなきゃだな。庚駕のために、ひと肌脱ぐか!」
 総和の言葉に、「コノヤロー!!」と悪態をつく良一。

 良一の、優奈と同じクラスになってハッピーな気持ちは、新たなライバルの誕生で、一から猛アタックを仕掛けることになったのだった。
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