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第30話 試し撃ちと取り付け型短剣
しおりを挟むダーンとアンジェに、グローブ短筒銃を試し撃ちしてもらい
使い勝手を訊いてみると、どうも撃った時に銃身が衝撃で跳
ねて、目標に命中させる事が難しいとの事だったのだ。
そこで考えたのが、利き手と違う腕に付ける、盾型の台にな
る物だった。盾にもなり撃つ時には、銃身を支える台にもな
る優れ物だったのだが、ダーンとアンジェからは不評だった。
どうも使い勝手が悪く、歩く時にも邪魔になると言われてし
まったのだ。そこで考えたのが、銃身に1本の棒を支えとし
て持ち歩く事を提案するのだが、これも不評だった.....
どちらも命中率の向上には、繋がっているのだが、持ち運び
と言う時点で、どちらも邪魔になるそうで、それが不評にな
っているのだった。
「好成様、いっそうの事、銃身に短剣でも付けて、重しにして
はどうでしょう?」
芳乃が、見かねて俺に助け舟を出してくれた。
なるほど!銃身が撃った衝撃で、上に飛び跳ねるのならば、銃身
を重くする事で、衝撃を緩和させる方法なのか!これには俺でも
考え付かなかった事だった。芳乃だから、この発想になったのだ
ろうな!?
そこで銃身に、取り外し可能な短剣を取り付けみると、ダーンも
アンジェからも、これは良いと高評価を貰ったのだ!これならば
人間が使う、魔力鉄砲にも応用が利くし、鉄砲から剣に持ち替え
なくて済むと言う利点まで、取り付け型の短剣にはある!
人型の魔力鉄砲は、既に10丁も作られていたのだが、これに全て
取り付け型短剣を装着させれる様に、専用の短剣を作るオレーク
さんだった。
グローブ短筒銃も、やっと3丁が出来上がったばっかりだったのだ。
他のケット・シー族の物には、盾型の台や棒型の台も運んでもらい
狩りに出かけようと、俺は提案してみた。
盾型の台とグローブ剣を使うと、騎士並みの防御力になりそうな、
見栄えだった。町で見かける巡回騎士の、装備してる盾より大きく
防御力が高い事がわかる!これはこれで有りだが、持ち運びで、
やはり不評だったのだ......
グローブ剣には、腕に付ける小さめの円形の盾、これとグローブ剣
で戦う方が、やっはり戦いやすいと言われてしまった。こうなると
盾型の台は、もう使う者がいなくなり、捨てるしかない状況に追い
込まれたのだ.....無念じゃ!
俺と芳乃に静に秋、ケット・シー族からは、アンジェにダーンと、
アンジェの側近が2人に、オレークさんとダニエルにターニャが
今回の狩りに同行する事になったのだ。
狩りに行く場所は、海に出て海岸周りで北上すると、小さな浜辺
と森がある場所なのだそうだ。食料と水も2日分を船に積み込み、
予備の魔力鉄砲銃も船に、乗せておくだけだが積み込んでいる。
もしもの時は、船に戻り予備の鉄砲銃を持ち出して、魔物と戦う
為である。
俺達は魔力鉄砲銃の他にも、刀や苦無などがあるので、もしも予備
の鉄砲銃を取りに行かないとわるくなった場合は、俺達が殿をすれ
ば良いだけだったので、その事を皆には伝えてある。
俺の輸送用ダウ船型に、全ての荷物を積み込み終わると、ダーン船長
は、大声で「出航!」と叫び、皆はそれぞれの持ち場で、返事をして
いる。俺も左舷の魔力大砲に配置されているから、そこで返事をした
のだった。
海での戦闘は、魔物を粉々にしない様にしないと悪いのだ。そうしない
とだな.....戦利品も海の藻屑と化す恐れがあるからだ。そこを注意しなが
ら戦闘をに突入していた。
相手の魔物は、大きな鱶なのだが、何と鱶なのに、手と足と
尻尾があったのだ。シー・アリゲーターと言う魔物だとか、ダーンが俺
に教えてくれた。この魔物は、動きが早く、船に到達する前に仕留めな
いとわるく、大砲手の腕に全てが掛かっているそうだ。
丁度良い事に、魔物が接近して来てるのは、俺が守っている左舷側だった
のだ。左舷は俺と芳乃が担当していた!
俺も船と大砲には慣れたから、命中させて見せようではないか!?
「ドンッ!」「ドンッ!」
左舷側からの一斉射の響きが、海に響き渡ったのだった。
右舷側の静と秋は、シー・アリゲーターが船に乗り込んで
来ても言い様に、長槍を俺達の後ろで用意していた。
オレークさんの家族には、船での魔力鉄砲の試験撃ちの為に、大砲の横で
魔力銃を撃ってもらっている。やっぱり船に乗りなれてないせいか、命中
させる事自体が、難しくて中々シー・アリゲーターに弾が当たっていなか
ったのだ。
芳乃が放った砲弾が、奴の尻尾に命中すると。
「うがぁぁぁぁぁぁあぁ」
シー・アリゲーターは痛みに堪えかねて、咆哮していたのだ。
それを好機と捉えた俺は、すぐさま、シー・アリゲーターの
咆哮している口に、大砲の照準を合わせ、船の揺れを計算して
砲弾を撃ちだしたのだ。
俺が放った砲弾は、目標であるシー・アリゲーターの口ではなく
奴の右目に命中して、奴の息の根を止めていた。
えっ!?
此処は俺の見せ場になる場面ではないの?
締まらない最後であった......
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