ゲート・キーパー〜秘密の実験場で俺は亜人達の教師になる事にした〜赴任先にいたのは美人教師と亜人の生徒達⁈俺はまったり学園生活を送ります

青樹春夜

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第94話 私の意思

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 エメロードの動きが止まる。

『……』

「行きたいなら連れて行く。行きたくないならそう言ってくれ」

『……わた、私、外で泳いでみたい』

 エメロードはか細い声でそう呟いた。

 鬼丸はしっかりとうなずくと、その太い腕でエメロードを水槽から引き揚げる。肩に彼女を座らせると、地下室から外へ出た。





「エメロードッ!?」

 あんじょう、黒羽リリが驚いて近寄る。彼女を引き留めていた篠宮とウォルフは、鬼丸がエメロードを連れているのをみて、喜んだ。

「やった! 一緒に泳げるぞ!」

 篠宮が歓喜の声を上げると、リリが振り向いて睨む。あまりに鋭い眼光に、篠宮は口をつぐんだ。

 リリは鬼丸とエメロードに向き直ると、強い口調で言った。

「エメロードは外には出さない。元の水槽に戻せッ」

「……お前も少しエメロードから離れた行動に慣れたらどうだ? 依存しあってては成長するものも、ダメになるぞ」

 リリは鬼丸の言葉にギリッと歯を鳴らした。

「依存じゃない。支え合っているんだ」

『……リリ、私、外で泳いでみたい。ダメ?』

「エメロード、正気か!?」

『心配しないで。きっと大丈夫よ』

 エメロードがおっとりとした静かな声でそう告げると、リリは黙った。下を向いて肩を震わせている。

 女の子がうつむいているのを見るのは、篠宮にとっては一大事だ。特に彼女は顔を上げて傲然ごうぜんとしているのが似合う。

「リリちゃんも、見においでよ。しっかりとした日傘があれば、大丈夫なんでしょ?」

「貴様ッ! そんな簡単な話じゃないんだ!」

 そしてエメロードを取り返さんばかりに鬼丸に飛びかかった。





 つづく
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