348 / 390
336『豪徳寺・2』
しおりを挟む
銀河太平記
336『豪徳寺・2』 ツナカン
ドッヒャ~~~~猫だらけっス!
広い境内全部が猫ってわけじゃないっスけど、授与所って売店の周りは文字通り猫だらけっス!
白猫がお座りして右の前脚を上げて、なんか人を招いているって感じで、めちゃくちゃ可愛いっス!
あ、本物じゃなくて置物っス、猫の置物!
大きさは、手に載るくらいの小さいのから、リアルサイズまであるっス。リアルサイズって言ってもデフォルメしてあってヘッドは子どもの首ほどあってかわいいっス(^▽^)。
そういう大小の白猫の置物が何千何万と並んでるっス。説明書きを読むと、願い事が叶ったら納めに来るんだそうで、ということは、猫の数だけ願い事が叶ったというわけで、めちゃくちゃめでたい眺めっス!
「中くらいって、シゲさん言ってたっスから、こんな感じっスかねえ」
「そうねぇ……ねえ、わたしたちのも買おうか?」
「いいっスね、三人おそろいで!」
「じゃあ、この5号サイズのを三つください」
「はい、ようこそお参りくださいました……」
ひょっとしたら猫が化けたんじゃないかって様子のいいおばちゃんがニコニコと包んでくれて「あっちに招福殿というお堂がありますから、お参りして行かれるといいですよ」と勧めてくれるっス。
ひょっとしたら、猫の神さまか仏さまかと思ってお参りに行ったら、賽銭箱の奥に普通の祭壇ぽいのがあって、カンノンさまって仏像があったっス。
お賽銭入れて手を合わせるっス。
三里屯で営業やってた時にも、街の所どころに商売の神さま的な祠があって小梅ネーサンと手を合わせたもんっス。ヒンメルは図体のでかい戦艦っスけど、こういうのは無かったっス。もし、ヒンメルに戻れたら、ブリッジとかに置いておきたいと思ったっス。フーちゃんと二人、けっこう長い時間手を合わせたっス。
それから、境内をブラブラしてると三重塔の前に出て、これにも手を合わせてると、フーちゃんが「あ」って、塔の軒下を指さしたっス。
「猫とねずみが仲良くしてる……!」
「おお……!」
扉の上に招き猫、その両脇にねずみが居て、穏やかな表情で猫を見てるっス。
「猫とねずみって、永遠の敵同士だと思ってた」
「なんだか、愛と友情のお寺って感じっスねぇ」
二人で感動してると、後ろで「おお……」って自分たちとは別の感動の声がして、振り返ったっス。
八十代も後半、ひょっとしたら九十代かというようなお爺ちゃんが――しまった(;'▭')――という顔でオタツイテいたっス。
「いや、失礼しました。後姿がよく似てらっしゃったもんで(;'∀')」
「あ、はあ(^_^;)」
「誰に似てたっスか?」
フーちゃんは受け流そうって感じだったっスけど、自分はつい聞いてしまうっス。
「むかし、満州戦争の前ですがね、時どき、まだ皇嗣殿下だった陛下と妹宮の明子殿下がお忍びで遊びに来られていたんですよ。この先に森之宮さまのお屋敷がね、お三人とも兄妹のように仲良くしてらっしゃいましてね。その時のお召し物がお二人のによく似ていて、そんな風にまねき猫の袋持ってらっしゃって」
「ああ、そうだったんですか(^_^;)」
「ひょっとして、殿下が上海から戻られた時にごいっしょだった方ですか?」
「え、あ、まあ」
やっぱり情報部の軍人、こういう時に言質を取られるような返事はしないフーちゃんっス。
「そうですか、みなさんあっちじゃご苦労なさって……殿下も気さくで面倒見のいい方ですからねえ」
――ちょっと、あんたあ!――
「いけねえ、婆さんを待たしてたんだっけ、それじゃぁ、ごめんなさいね」
ひょこひょこ戻っていくお爺さんの向こうに小柄で元気そうなお婆さん、お爺さん越しに丁寧にお辞儀してくれて、こっちも――ごきげんよう――的にきれいにお辞儀。
「これ、陛下とココちゃんのお母さんが着てたもんなんスね」
「うん、あんまり活動的にはならない方がいいわね」
「そうっスね、でも散歩ぐらいしたいっスね」
しばらくは豪徳寺に居なきゃならない気がしてたんで、ちょっと街の様子も知っておかなきゃと思ったっス。
「そうね、豪徳寺をグルッと大回りに帰ろうか」
フーちゃんも同感みたいっス。
「そうっスね」
山門を出て、来たのとは逆の道を行くっす。
すぐに駅が見えてきて、ちょうど電車が来たとこっス。シゲさんのお屋敷は豪徳寺って駅の方が近いっスけど、この駅は豪徳寺駅ほどには大きくない地上駅で、すぐ横が踏切っス。
「あれ、なにか揉めてるっぽい」
電車から十人ほどの男女が下りてくると、どこかに身を潜めていた、電車組よりは少ない男女が現われて、なんか不穏の様子っス。
「巻き込まれたらマズいわ、道を変えましょ」
「そうっスね」
見ると、さっきのお爺さん夫婦も踏切を渡らずに戻ってくるっス。その表情からも、この界隈ではそうそうイレギュラーなことは無いっぽいっス。
回れ右して戻ろうとした時――この天狗……!――という声が不穏たちから聞こえたっス。
☆彡主な登場人物
大石 一 (おおいし いち) 扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく) ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー 東鈴(妻) 悟遼(息子)
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平) 島守を称す(270から)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
栗 尊宅(りつそんたく) 輸送船の船長 大統領府参与
朱 元尚 少将 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略 百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
扶桑通信 修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西之島 硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
御山 西之島の火山
パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社 シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
ピタゴラス 月のピタゴラスクレーターにある扶桑幕府の領地 他にパスカル・プラトン・アルキメデス
奥の院 扶桑城啓林の奥にある祖廟
336『豪徳寺・2』 ツナカン
ドッヒャ~~~~猫だらけっス!
広い境内全部が猫ってわけじゃないっスけど、授与所って売店の周りは文字通り猫だらけっス!
白猫がお座りして右の前脚を上げて、なんか人を招いているって感じで、めちゃくちゃ可愛いっス!
あ、本物じゃなくて置物っス、猫の置物!
大きさは、手に載るくらいの小さいのから、リアルサイズまであるっス。リアルサイズって言ってもデフォルメしてあってヘッドは子どもの首ほどあってかわいいっス(^▽^)。
そういう大小の白猫の置物が何千何万と並んでるっス。説明書きを読むと、願い事が叶ったら納めに来るんだそうで、ということは、猫の数だけ願い事が叶ったというわけで、めちゃくちゃめでたい眺めっス!
「中くらいって、シゲさん言ってたっスから、こんな感じっスかねえ」
「そうねぇ……ねえ、わたしたちのも買おうか?」
「いいっスね、三人おそろいで!」
「じゃあ、この5号サイズのを三つください」
「はい、ようこそお参りくださいました……」
ひょっとしたら猫が化けたんじゃないかって様子のいいおばちゃんがニコニコと包んでくれて「あっちに招福殿というお堂がありますから、お参りして行かれるといいですよ」と勧めてくれるっス。
ひょっとしたら、猫の神さまか仏さまかと思ってお参りに行ったら、賽銭箱の奥に普通の祭壇ぽいのがあって、カンノンさまって仏像があったっス。
お賽銭入れて手を合わせるっス。
三里屯で営業やってた時にも、街の所どころに商売の神さま的な祠があって小梅ネーサンと手を合わせたもんっス。ヒンメルは図体のでかい戦艦っスけど、こういうのは無かったっス。もし、ヒンメルに戻れたら、ブリッジとかに置いておきたいと思ったっス。フーちゃんと二人、けっこう長い時間手を合わせたっス。
それから、境内をブラブラしてると三重塔の前に出て、これにも手を合わせてると、フーちゃんが「あ」って、塔の軒下を指さしたっス。
「猫とねずみが仲良くしてる……!」
「おお……!」
扉の上に招き猫、その両脇にねずみが居て、穏やかな表情で猫を見てるっス。
「猫とねずみって、永遠の敵同士だと思ってた」
「なんだか、愛と友情のお寺って感じっスねぇ」
二人で感動してると、後ろで「おお……」って自分たちとは別の感動の声がして、振り返ったっス。
八十代も後半、ひょっとしたら九十代かというようなお爺ちゃんが――しまった(;'▭')――という顔でオタツイテいたっス。
「いや、失礼しました。後姿がよく似てらっしゃったもんで(;'∀')」
「あ、はあ(^_^;)」
「誰に似てたっスか?」
フーちゃんは受け流そうって感じだったっスけど、自分はつい聞いてしまうっス。
「むかし、満州戦争の前ですがね、時どき、まだ皇嗣殿下だった陛下と妹宮の明子殿下がお忍びで遊びに来られていたんですよ。この先に森之宮さまのお屋敷がね、お三人とも兄妹のように仲良くしてらっしゃいましてね。その時のお召し物がお二人のによく似ていて、そんな風にまねき猫の袋持ってらっしゃって」
「ああ、そうだったんですか(^_^;)」
「ひょっとして、殿下が上海から戻られた時にごいっしょだった方ですか?」
「え、あ、まあ」
やっぱり情報部の軍人、こういう時に言質を取られるような返事はしないフーちゃんっス。
「そうですか、みなさんあっちじゃご苦労なさって……殿下も気さくで面倒見のいい方ですからねえ」
――ちょっと、あんたあ!――
「いけねえ、婆さんを待たしてたんだっけ、それじゃぁ、ごめんなさいね」
ひょこひょこ戻っていくお爺さんの向こうに小柄で元気そうなお婆さん、お爺さん越しに丁寧にお辞儀してくれて、こっちも――ごきげんよう――的にきれいにお辞儀。
「これ、陛下とココちゃんのお母さんが着てたもんなんスね」
「うん、あんまり活動的にはならない方がいいわね」
「そうっスね、でも散歩ぐらいしたいっスね」
しばらくは豪徳寺に居なきゃならない気がしてたんで、ちょっと街の様子も知っておかなきゃと思ったっス。
「そうね、豪徳寺をグルッと大回りに帰ろうか」
フーちゃんも同感みたいっス。
「そうっスね」
山門を出て、来たのとは逆の道を行くっす。
すぐに駅が見えてきて、ちょうど電車が来たとこっス。シゲさんのお屋敷は豪徳寺って駅の方が近いっスけど、この駅は豪徳寺駅ほどには大きくない地上駅で、すぐ横が踏切っス。
「あれ、なにか揉めてるっぽい」
電車から十人ほどの男女が下りてくると、どこかに身を潜めていた、電車組よりは少ない男女が現われて、なんか不穏の様子っス。
「巻き込まれたらマズいわ、道を変えましょ」
「そうっスね」
見ると、さっきのお爺さん夫婦も踏切を渡らずに戻ってくるっス。その表情からも、この界隈ではそうそうイレギュラーなことは無いっぽいっス。
回れ右して戻ろうとした時――この天狗……!――という声が不穏たちから聞こえたっス。
☆彡主な登場人物
大石 一 (おおいし いち) 扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく) ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー 東鈴(妻) 悟遼(息子)
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平) 島守を称す(270から)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
栗 尊宅(りつそんたく) 輸送船の船長 大統領府参与
朱 元尚 少将 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略 百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
扶桑通信 修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西之島 硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
御山 西之島の火山
パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社 シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
ピタゴラス 月のピタゴラスクレーターにある扶桑幕府の領地 他にパスカル・プラトン・アルキメデス
奥の院 扶桑城啓林の奥にある祖廟
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
女帝の遺志(第二部)-篠崎沙也加と女子プロレスラーたちの物語
kazu106
大衆娯楽
勢いを増す、ブレバリーズ女子部と、直美。
率いる沙也加は、自信の夢であった帝プロマット参戦を直美に託し、本格的に動き出す。
一方、不振にあえぐ男子部にあって唯一、気を吐こうとする修平。
己を見つめ直すために、女子部への入部を決意する。
が、そこでは現実を知らされ、苦難の道を歩むことになる。
志桜里らの励ましを受けつつ、ひたすら練習をつづける。
遂に直美の帝プロ参戦が、現実なものとなる。
その壮行試合、沙也加はなんと、直美の相手に修平を選んだのであった。
しかし同時に、ブレバリーズには暗い影もまた、歩み寄って来ていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる