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337『焼き芋ころりん』
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銀河太平記
337『焼き芋ころりん』 ツナカン
焼き芋がマイブームのシゲさんス。
落ち葉はいくらでもある季節だし、長い間留守にしていたお屋敷の掃除や整理をしていると燃やすものもけっこう出てくるっスからね。
それに、広い庭で焼き芋焼いてると雰囲気が平和で明るいっス。家に籠ってると――近ごろの森之宮殿下はなにを考えてるんだろう?――って変な勘繰りもされちまうっスからね。かと言って、シゲさんを取り巻く環境は気楽に遠出できる状況でもないっス。それで間を取って庭で焼き芋、あとは毎回ルートを変えて近場の散歩って毎日っス。
「こないだ宮の坂の駅の乱闘騒ぎは、天狗党と皇統会の衝突だったようです」
火ばさみを使いながらフーちゃんが報告するっス。
「困ったもんですねぇ……」
「両方とも、シゲさん押しの組織ですね」
フーちゃんは、劉宏大統領から直接に情報を貰ってるっス。
我々が日本に戻ってからもシゲさんのことを気にかけて、大統領はフーちゃんをそのままシゲさんのそばに置いて、陰ながら援助してくれてるっス。漢明の現職大統領なんで、直接どーのこーのってことは拙いんで、よく気の周るフーちゃんを置いてくれてるってわけっス。
フーちゃんの話によると、上海からこっち日本国内は皇室の在り方で三つに分かれてるっス。
A:今上陛下と皇嗣であるココちゃんを守ろうとする女系天皇派
B:皇嗣をシゲさんにしようとする男系派
C:尊治王(吉野さん)の息子の尊信君を戴こうとする南朝派
「男系派は実力に訴えてでも直ちにシゲさんを皇嗣にしようとする皇統会と、静かに環境を整えようという天狗党に分かれています」
「天狗党かぁ、懐かしいですね……」
「老舗の尊王勢力ですね。ココちゃんのお母さんが皇嗣に指名されたころから活動していて、一時はアグレッシブに示威活動をしていました。ここのところ音沙汰が無かったんですが、ここも上海からこっち女系派や南朝派のアンチとして動き出しています」
「やれれやれですね(^_^;)」
呑気な顔をしてるシゲさんスけど、ヒンメルからこっちの長い付き合い、苦しいのがよく分かるっス。
「陛下も自分も『憲法と皇室典範に則って』としか言えないですからね……十余年前、地球を出たのも、この自分が身を隠せば、自ずとココちゃんの皇嗣がゆるぎないものになると思ったからです」
パン
「「「わ( ゚Д゚)」」」
焚火の中で爆ぜるものがあって三人ともビックリ(゚д゚)!
芋が転がり出てきたっす。
三人、わけもなくはみ出し芋を見てしまうっス。芋は生焼けでプスプス煙を出してるっス。
「シゲさんは、もう地球を出ないっスか?」
「芋は焚火の中に居てこそ焼き芋……」
火ばさみで手際よく芋を戻すシゲさんっス。
「もう一個、出たままっスよ」
「……あの芋は、もう少し育ったほうがいいです」
「え、もう火が入っちゃってるから育ちませんよ」
フーちゃんはココちゃんのこと知らないっぽいっス。
それから、死角に転がった芋に目をやると、どこに行ったのか姿が見えない。
仕方が無いので、他の芋が焼き上がったところで美味しくいただいたっス。
それから、シゲさんが言い出して近所の散歩っス。
宮内庁にお伺いを立てると――豪徳寺方面はご遠慮ください――ということなので、反対方向の松陰神社に向かったっス。
今度はシゲさんもいっしょなんで側衛(そくえい)っていうガードが付いてるっス。側衛というのは警視庁の私服警察官で、通常は一人なんスけど、ああいうことがあったんでここんとこ二人っス。まあ、居候の我々がくっついてるんで、前後に離れて着いてくるっス。
毎度のことなんで、自分もフーちゃんも慣れたっス。
「今日の側衛は、二人っスけど、あんまり緊張感は無いっスね」
「実は……」
フーちゃんが声を潜めるっス。
「天狗党の方が力が強くて、皇統会は近寄れないみたいです」
「天狗党は大丈夫っスか?」
「天狗党は、昔と違って皇族に直接働きかけるようなことはしないようです。主に、他の勢力が接近してくるのを排除する方向のようですよ」
そうかぁ、警視庁もそれを知ってるから、側衛を二名にしてるけど緊張感が無いんスね。
松陰神社では、お御籤を引いて、お守りを買って帰ったっス。
お守りは、招き猫といっしょに部屋の机に置いたっス。
部屋はフーちゃんと二人部屋で「お守りは身に着けてないとダメよ」と言われたっス。
フーちゃんは漢明の軍人なのに日本のことに詳しいっス。
「うん、しばらく西之島に住んでたからね」
そう言って遠い目をしたっス。
「ココちゃんも、そんな目をしていましたねえ」
シゲさんも言うっス。
ヒンメルにも戻りたかったっスけど、いちど西之島にも行ってみたいと思ったっス。
一週間ほどして、また焼き芋の準備をしていると、庭の隅っこで少し焦げた芋が芽を出していたっス。
「おお、あの時の芋ですね!」
「まあ、なんてけな気な!」
「なんか、感動するっス!」
その芋は、ちゃんと周りを囲って大事に栽培したっス。
☆彡主な登場人物
大石 一 (おおいし いち) 扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく) ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー 東鈴(妻) 悟遼(息子)
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平) 島守を称す(270から)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
栗 尊宅(りつそんたく) 輸送船の船長 大統領府参与
朱 元尚 少将 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略 百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
扶桑通信 修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西之島 硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
御山 西之島の火山
パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社 シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
ピタゴラス 月のピタゴラスクレーターにある扶桑幕府の領地 他にパスカル・プラトン・アルキメデス
奥の院 扶桑城啓林の奥にある祖廟
337『焼き芋ころりん』 ツナカン
焼き芋がマイブームのシゲさんス。
落ち葉はいくらでもある季節だし、長い間留守にしていたお屋敷の掃除や整理をしていると燃やすものもけっこう出てくるっスからね。
それに、広い庭で焼き芋焼いてると雰囲気が平和で明るいっス。家に籠ってると――近ごろの森之宮殿下はなにを考えてるんだろう?――って変な勘繰りもされちまうっスからね。かと言って、シゲさんを取り巻く環境は気楽に遠出できる状況でもないっス。それで間を取って庭で焼き芋、あとは毎回ルートを変えて近場の散歩って毎日っス。
「こないだ宮の坂の駅の乱闘騒ぎは、天狗党と皇統会の衝突だったようです」
火ばさみを使いながらフーちゃんが報告するっス。
「困ったもんですねぇ……」
「両方とも、シゲさん押しの組織ですね」
フーちゃんは、劉宏大統領から直接に情報を貰ってるっス。
我々が日本に戻ってからもシゲさんのことを気にかけて、大統領はフーちゃんをそのままシゲさんのそばに置いて、陰ながら援助してくれてるっス。漢明の現職大統領なんで、直接どーのこーのってことは拙いんで、よく気の周るフーちゃんを置いてくれてるってわけっス。
フーちゃんの話によると、上海からこっち日本国内は皇室の在り方で三つに分かれてるっス。
A:今上陛下と皇嗣であるココちゃんを守ろうとする女系天皇派
B:皇嗣をシゲさんにしようとする男系派
C:尊治王(吉野さん)の息子の尊信君を戴こうとする南朝派
「男系派は実力に訴えてでも直ちにシゲさんを皇嗣にしようとする皇統会と、静かに環境を整えようという天狗党に分かれています」
「天狗党かぁ、懐かしいですね……」
「老舗の尊王勢力ですね。ココちゃんのお母さんが皇嗣に指名されたころから活動していて、一時はアグレッシブに示威活動をしていました。ここのところ音沙汰が無かったんですが、ここも上海からこっち女系派や南朝派のアンチとして動き出しています」
「やれれやれですね(^_^;)」
呑気な顔をしてるシゲさんスけど、ヒンメルからこっちの長い付き合い、苦しいのがよく分かるっス。
「陛下も自分も『憲法と皇室典範に則って』としか言えないですからね……十余年前、地球を出たのも、この自分が身を隠せば、自ずとココちゃんの皇嗣がゆるぎないものになると思ったからです」
パン
「「「わ( ゚Д゚)」」」
焚火の中で爆ぜるものがあって三人ともビックリ(゚д゚)!
芋が転がり出てきたっす。
三人、わけもなくはみ出し芋を見てしまうっス。芋は生焼けでプスプス煙を出してるっス。
「シゲさんは、もう地球を出ないっスか?」
「芋は焚火の中に居てこそ焼き芋……」
火ばさみで手際よく芋を戻すシゲさんっス。
「もう一個、出たままっスよ」
「……あの芋は、もう少し育ったほうがいいです」
「え、もう火が入っちゃってるから育ちませんよ」
フーちゃんはココちゃんのこと知らないっぽいっス。
それから、死角に転がった芋に目をやると、どこに行ったのか姿が見えない。
仕方が無いので、他の芋が焼き上がったところで美味しくいただいたっス。
それから、シゲさんが言い出して近所の散歩っス。
宮内庁にお伺いを立てると――豪徳寺方面はご遠慮ください――ということなので、反対方向の松陰神社に向かったっス。
今度はシゲさんもいっしょなんで側衛(そくえい)っていうガードが付いてるっス。側衛というのは警視庁の私服警察官で、通常は一人なんスけど、ああいうことがあったんでここんとこ二人っス。まあ、居候の我々がくっついてるんで、前後に離れて着いてくるっス。
毎度のことなんで、自分もフーちゃんも慣れたっス。
「今日の側衛は、二人っスけど、あんまり緊張感は無いっスね」
「実は……」
フーちゃんが声を潜めるっス。
「天狗党の方が力が強くて、皇統会は近寄れないみたいです」
「天狗党は大丈夫っスか?」
「天狗党は、昔と違って皇族に直接働きかけるようなことはしないようです。主に、他の勢力が接近してくるのを排除する方向のようですよ」
そうかぁ、警視庁もそれを知ってるから、側衛を二名にしてるけど緊張感が無いんスね。
松陰神社では、お御籤を引いて、お守りを買って帰ったっス。
お守りは、招き猫といっしょに部屋の机に置いたっス。
部屋はフーちゃんと二人部屋で「お守りは身に着けてないとダメよ」と言われたっス。
フーちゃんは漢明の軍人なのに日本のことに詳しいっス。
「うん、しばらく西之島に住んでたからね」
そう言って遠い目をしたっス。
「ココちゃんも、そんな目をしていましたねえ」
シゲさんも言うっス。
ヒンメルにも戻りたかったっスけど、いちど西之島にも行ってみたいと思ったっス。
一週間ほどして、また焼き芋の準備をしていると、庭の隅っこで少し焦げた芋が芽を出していたっス。
「おお、あの時の芋ですね!」
「まあ、なんてけな気な!」
「なんか、感動するっス!」
その芋は、ちゃんと周りを囲って大事に栽培したっス。
☆彡主な登場人物
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穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
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平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー 東鈴(妻) 悟遼(息子)
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平) 島守を称す(270から)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
栗 尊宅(りつそんたく) 輸送船の船長 大統領府参与
朱 元尚 少将 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略 百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
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パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
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