34 / 84
034『デラシネに向き合う・1』
しおりを挟む
やくもあやかし物語 2
034『デラシネに向き合う・1』
詩(ことは)さんは大事を取って王立病院に検査入院したよ。
ハイジ!?
ハイジが木から落ちてみんなが悲鳴を上げて、わたしの部屋に来ていた詩さんは、王女さまといっしょに窓の外を見た。
その時、詩さんは窓辺に手を突いてだったけど、自分の脚で立ったんだ。
それは『アルプスの少女ハイジ』でクララが立ち上がった時みたいに衝撃的だった。
すぐに、木から落ちた猿、いや、ハイジと一緒に王室医師のフレデリック先生が診て下さったんだけど「奇跡です!」と喜んでいたんだけど、念のための検査。
「ハイジも検査かぁ(^▽^)/」
喜んで手を挙げたハイジは頭をコツンとやられておしまい。
――ありがとう、デラシネ――
心の中でお礼を言うと、デラシネは顔を真っ赤にして行ってしまった。
よかった、通じてはいるんだ。
わたしの足首は週明けには治って、今日からはネルやハイジといっしょに授業を受ける。
あ、そうそう。ハイジは元々は別の部屋なんだけど、毎朝うちの部屋のドアをノックして誘いに来る。
ハイジ:「オッス、行こうぜ!」
ネル:「いいのかハイジ、おまえのルームメイトはオリビアだろが」
ハイジ:「いいんだいいんだ、オリビアは両家のお嬢さんってやつでさ、おたがい合わないの知ってからな。ネルも、意外とこまけえんだな」
ネル:「いちおう聞いただけさ、おまえらがいいんなら、こっちはいいんだがなあ!」
ハイジ:「こら、人の頭グリグリすんじゃねえ! フレデリックのオヤジにやられたとこ、後になってコブになってんだからな」
ネル:「見せろ、それって一種の遅延魔法だろ!」
ハイジ:「こらぁ、触んなあ(>〇<)」
やくも:「もう、廊下で騒がないでよね」
ハイジ:「ネルがグリグリすっからぁ」
ネル:「グリグリしやすいところに頭があるからなあ(^_^;)」
ハイジ:「やくもぉ、おまえが真ん中に来てくれ」
やくも:「え、まあいいけど」
並び変わってダイニングに下りると、ロージーに笑われる。
ロージー:「プ、あんたたち、食堂のドリンクサイズの見本みたいね」
ベラ:「ロージー、悪いわよ」
たしなめてるベラも目が笑ってるし。
ハイジ:「アハハ、たしかに、こんな感じだなあ(* ´艸`)」
たしかに、カウンターに置かれた制服と同じ色の紙コップはS・M・Lで、似ている。こたえんやつだ。
わたし的には、朝に出くわすロージーとベラのコンビはチョコとマスタードが一度に口に入ったみたいでかなわないんだけど、思っていても言わない。
朝食をチョイスしてテーブルに着くと気配。
隅っこの席で、デラシネが朝食を食べるふりをしている。
学校の制服を着て完全に溶け込んでるんだけど、エルフのネルでさえ気づいていない。やっぱりデラシネが見えるのはわたし一人のようだよ。
やっぱり、いっしょに居たいんだ。
ハイジも助けてもらったことだし……これは、あらためてやくもから声をかけなきゃいけないと思ったよ。
☆彡主な登場人物
やくも 斎藤やくも ヤマセンブルグ王立民俗学校一年生
ネル コーネリア・ナサニエル やくものルームメイト エルフ
ヨリコ王女 ヤマセンブルグ王立民俗学学校総裁
ソフィー ソフィア・ヒギンズ 魔法学講師
メグ・キャリバーン 教頭先生
カーナボン卿 校長先生
酒井 詩 コトハ 聴講生
同級生たち アーデルハイド メイソン・ヒル オリビア・トンプソン ロージー・エドワーズ
先生たち マッコイ(言語学) ソミア(変換魔法)
あやかしたち デラシネ 六条御息所 ティターニア オーベロン 三方
034『デラシネに向き合う・1』
詩(ことは)さんは大事を取って王立病院に検査入院したよ。
ハイジ!?
ハイジが木から落ちてみんなが悲鳴を上げて、わたしの部屋に来ていた詩さんは、王女さまといっしょに窓の外を見た。
その時、詩さんは窓辺に手を突いてだったけど、自分の脚で立ったんだ。
それは『アルプスの少女ハイジ』でクララが立ち上がった時みたいに衝撃的だった。
すぐに、木から落ちた猿、いや、ハイジと一緒に王室医師のフレデリック先生が診て下さったんだけど「奇跡です!」と喜んでいたんだけど、念のための検査。
「ハイジも検査かぁ(^▽^)/」
喜んで手を挙げたハイジは頭をコツンとやられておしまい。
――ありがとう、デラシネ――
心の中でお礼を言うと、デラシネは顔を真っ赤にして行ってしまった。
よかった、通じてはいるんだ。
わたしの足首は週明けには治って、今日からはネルやハイジといっしょに授業を受ける。
あ、そうそう。ハイジは元々は別の部屋なんだけど、毎朝うちの部屋のドアをノックして誘いに来る。
ハイジ:「オッス、行こうぜ!」
ネル:「いいのかハイジ、おまえのルームメイトはオリビアだろが」
ハイジ:「いいんだいいんだ、オリビアは両家のお嬢さんってやつでさ、おたがい合わないの知ってからな。ネルも、意外とこまけえんだな」
ネル:「いちおう聞いただけさ、おまえらがいいんなら、こっちはいいんだがなあ!」
ハイジ:「こら、人の頭グリグリすんじゃねえ! フレデリックのオヤジにやられたとこ、後になってコブになってんだからな」
ネル:「見せろ、それって一種の遅延魔法だろ!」
ハイジ:「こらぁ、触んなあ(>〇<)」
やくも:「もう、廊下で騒がないでよね」
ハイジ:「ネルがグリグリすっからぁ」
ネル:「グリグリしやすいところに頭があるからなあ(^_^;)」
ハイジ:「やくもぉ、おまえが真ん中に来てくれ」
やくも:「え、まあいいけど」
並び変わってダイニングに下りると、ロージーに笑われる。
ロージー:「プ、あんたたち、食堂のドリンクサイズの見本みたいね」
ベラ:「ロージー、悪いわよ」
たしなめてるベラも目が笑ってるし。
ハイジ:「アハハ、たしかに、こんな感じだなあ(* ´艸`)」
たしかに、カウンターに置かれた制服と同じ色の紙コップはS・M・Lで、似ている。こたえんやつだ。
わたし的には、朝に出くわすロージーとベラのコンビはチョコとマスタードが一度に口に入ったみたいでかなわないんだけど、思っていても言わない。
朝食をチョイスしてテーブルに着くと気配。
隅っこの席で、デラシネが朝食を食べるふりをしている。
学校の制服を着て完全に溶け込んでるんだけど、エルフのネルでさえ気づいていない。やっぱりデラシネが見えるのはわたし一人のようだよ。
やっぱり、いっしょに居たいんだ。
ハイジも助けてもらったことだし……これは、あらためてやくもから声をかけなきゃいけないと思ったよ。
☆彡主な登場人物
やくも 斎藤やくも ヤマセンブルグ王立民俗学校一年生
ネル コーネリア・ナサニエル やくものルームメイト エルフ
ヨリコ王女 ヤマセンブルグ王立民俗学学校総裁
ソフィー ソフィア・ヒギンズ 魔法学講師
メグ・キャリバーン 教頭先生
カーナボン卿 校長先生
酒井 詩 コトハ 聴講生
同級生たち アーデルハイド メイソン・ヒル オリビア・トンプソン ロージー・エドワーズ
先生たち マッコイ(言語学) ソミア(変換魔法)
あやかしたち デラシネ 六条御息所 ティターニア オーベロン 三方
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる