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団欒(第5話)
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この勝負を制したのは、やはり、というべきか、それとも、なんと、と驚くべきかー。
鏡香の方であった。
「・・・おい」
先ほどまで司会を務めていた晶は、ぐでんぐでんに酔いつぶれているミケさんに近づいて・・・、
「てんで弱いじゃねえか、てめえは!!」
ぐりぐり・・・。
「ウニャー、痛いですニャー」
・・・なんというか、最初だけ勢いが良かったミケさんであったが、あっという間に鏡香に潰されてしまったのだ。鏡香も、まさかミケさんがここまで弱いとは思っていなかったらしい。
例え、咲那と対決していたとしてもあっさりと負けていたであろう「見事な」飲みっぷりであった・・・。
「100年以上も酒飲み生活やっててこの有様かい!!」
「じ、実は吾輩、確かに毎食飲酒するニョだが、酒そニョもニョに強いというわけではありませんニャー」
・・・なんというダメっぷりだ。それにしても、何をやらせてもダメダメな奴である。
「でも、アルコール自体は大好きですニャー」
糸目をキラーンと光らせて、ミケさんは答える。
・・・晶は、もはや完全に呆れ果てて声を出す気力すら失っていた。
なんかもう、こいつの相手をまともにするだけ疲れるだけな気がしてきた・・・。
「モリガン、もう、この「ブサニャンコもどき」好きにしていいよ」
「おお!!」
モリガンは、ミケさんをいじくりまわす気満々であった。
もはや、ミケさんに関しては今後はモリガンに預けることにした・・・。
「あらあら、これでは今日はもう、ミケさんの面談はできそうにありませんねえ」
酒の影響など全く感じさせないような穏やかな口調で鏡香が言う。
まあ、実際のところ「面談」どころの騒ぎではないだろうし、それに・・・。
「奏多さん、どうでしょう。面談必要ですか、こいつ」
その必要性さえ疑わしいと思えてきた・・・。
ーー翌朝ーー
翌朝、晶が目を覚ますと、中庭辺りから何やら声が聞こえてきた。
さっそく中庭に向かってみると、二日酔いもなんのそのといった感じのミケさんと、モリガンの姿を確認できた。
・・・酒に弱いものの、復活するのも早いのかこいつは・・・。
まあ、だからこそ毎食飲酒生活を100年以上も続けてこられたといえるのかもしれないが・・・。
ところで、こいつら中庭で何をしているのかと、尋ねてみようと声をかけようとしたところ・・・、
「あっはっはー」
「ニャっはっは」
「あっはっはっはー」
「ニャっはっはっはー」
「あっはっはっはっはー」
「ニャっはっはっはっはー」
なんだかよくわからないが、ミケさんとモリガンが打ち解けて朝っぱらから意味の分からない馬鹿笑いをしている。二人とも、腰に手を当てて仁王立ちのような格好で中庭のど真ん中で、朝日に向かって笑い合っているのだが、なぜそんなことをしているのか皆目見当がつかない。まあ、昨日ミケさんをモリガンに預けると決めた以上は口出しする気は毛頭ないが・・・。
「朝っぱらから何やっているんだ、こいつらは・・・」
・・・これ以上関わっても有益なことは何一つなさそうなので、晶はそのまま自室へと戻ることにしたー。
鏡香の方であった。
「・・・おい」
先ほどまで司会を務めていた晶は、ぐでんぐでんに酔いつぶれているミケさんに近づいて・・・、
「てんで弱いじゃねえか、てめえは!!」
ぐりぐり・・・。
「ウニャー、痛いですニャー」
・・・なんというか、最初だけ勢いが良かったミケさんであったが、あっという間に鏡香に潰されてしまったのだ。鏡香も、まさかミケさんがここまで弱いとは思っていなかったらしい。
例え、咲那と対決していたとしてもあっさりと負けていたであろう「見事な」飲みっぷりであった・・・。
「100年以上も酒飲み生活やっててこの有様かい!!」
「じ、実は吾輩、確かに毎食飲酒するニョだが、酒そニョもニョに強いというわけではありませんニャー」
・・・なんというダメっぷりだ。それにしても、何をやらせてもダメダメな奴である。
「でも、アルコール自体は大好きですニャー」
糸目をキラーンと光らせて、ミケさんは答える。
・・・晶は、もはや完全に呆れ果てて声を出す気力すら失っていた。
なんかもう、こいつの相手をまともにするだけ疲れるだけな気がしてきた・・・。
「モリガン、もう、この「ブサニャンコもどき」好きにしていいよ」
「おお!!」
モリガンは、ミケさんをいじくりまわす気満々であった。
もはや、ミケさんに関しては今後はモリガンに預けることにした・・・。
「あらあら、これでは今日はもう、ミケさんの面談はできそうにありませんねえ」
酒の影響など全く感じさせないような穏やかな口調で鏡香が言う。
まあ、実際のところ「面談」どころの騒ぎではないだろうし、それに・・・。
「奏多さん、どうでしょう。面談必要ですか、こいつ」
その必要性さえ疑わしいと思えてきた・・・。
ーー翌朝ーー
翌朝、晶が目を覚ますと、中庭辺りから何やら声が聞こえてきた。
さっそく中庭に向かってみると、二日酔いもなんのそのといった感じのミケさんと、モリガンの姿を確認できた。
・・・酒に弱いものの、復活するのも早いのかこいつは・・・。
まあ、だからこそ毎食飲酒生活を100年以上も続けてこられたといえるのかもしれないが・・・。
ところで、こいつら中庭で何をしているのかと、尋ねてみようと声をかけようとしたところ・・・、
「あっはっはー」
「ニャっはっは」
「あっはっはっはー」
「ニャっはっはっはー」
「あっはっはっはっはー」
「ニャっはっはっはっはー」
なんだかよくわからないが、ミケさんとモリガンが打ち解けて朝っぱらから意味の分からない馬鹿笑いをしている。二人とも、腰に手を当てて仁王立ちのような格好で中庭のど真ん中で、朝日に向かって笑い合っているのだが、なぜそんなことをしているのか皆目見当がつかない。まあ、昨日ミケさんをモリガンに預けると決めた以上は口出しする気は毛頭ないが・・・。
「朝っぱらから何やっているんだ、こいつらは・・・」
・・・これ以上関わっても有益なことは何一つなさそうなので、晶はそのまま自室へと戻ることにしたー。
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