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スライ蟲退治(第1話)
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こうして、ミケさんはチーム《ユグドラシル》へと迎えられることとなった。
最初のうちこそ、モリガンのおもちゃにされまくっていたミケさんであったが、今やモリガンの相棒といってもいい存在となっていたーもっとも、ミケさんは戦闘能力など全くないので、結局はただモリガンの周りをウロチョロ
するだけの野良猫同然なのだが。
今のところ、大樹に危険な害蟲が現れたという話もなく、平穏な日々が続いていた。
さすがに、こうも仕事がないと、体も鈍りがちである。というわけで、晶、早苗、モリガン(そしてミケさん)で、自主訓練も兼ねて、モリガンのアトリエがある「秋の領域」で、「スライ蟲」等の弱い害蟲の退治を行うこととなった。危険性はかなり低く、まずケガさせられるようなこともない相手である。
「あっはっはー!久しぶりの我が家じゃのう」
もっとも、久しぶりとは言っても、モリガンは大体週一でアトリエには帰っている。もちろん、我が家の様子を確認するためではあるが、その他にも日向荘ではできない「魔女の巨釜」を用いた調合などの大掛かりな作業を行うためというのも理由に挙げられる。
ただ、モリガンの場合、調合の仕方があまりにも「アバウト」過ぎるので、失敗する割合の方が多いらしい。
これでは、日向荘ではやらせられないのは当然である・・・。
「どれ、今回はどんな薬を調合しようかのう」
失敗するのは当たり前、しかしやる気は満々というのがモリガンである。
「お前、今度は何を作る気だよ」
モリガンの問題点はさらにある。たとえ成功したとしても、全く使い物にならないようなものばかり作るのだ。
「そうじゃな」
モリガンは少し思案してから、
「今度はキノコを素材にして薬を調合してみようかと思っておる」
「キノコ鍋・・・おいしそうだねぇ」
早苗が間延びした口調で言った。「秋の領域」にいるからだろうか、早苗は「キノコの鍋料理」を連想していたりする。
「おいしそうですニャー」
ミケさんに至っては、既によだれを垂らしていたりする・・・って、確かこいつ飲酒生活だけよかったのではなかったか・・・と晶は思ったが、基本的には何でも食べる雑食性らしい。
メンバーに迎え入れたものの、ミケさんとは、いまだによくわからない存在である・・・。
「いやいや、わしが扱うのは巨釜であって、鍋ではないぞ、早苗よ」
・・・もっとも、早苗にとってはどちらでも似たようなものである・・・。
「さて、調合に使うキノコを集めねばならんな」
「キノコ集めもいいが、「スライ蟲」退治も忘れんようにな」
一応、本来の目的を忘れられないように釘を刺しておく晶であった。
「もちろん、忘れてはおらん。じゃが、そ奴らは雑魚じゃろう?すぐに片づけられるだろうし、ぶっちゃけ後回しでもよいではないか」
・・・まあ、それもそうか、と晶は思い直した。
「さて、今回使うキノコだが、必要なものはー」
モリガンはレシピノートを取り出した。調合に必要な材料が記されたものだ。
そして、驚くべき素材がそのレシピノートに書かれていたのだったー。
最初のうちこそ、モリガンのおもちゃにされまくっていたミケさんであったが、今やモリガンの相棒といってもいい存在となっていたーもっとも、ミケさんは戦闘能力など全くないので、結局はただモリガンの周りをウロチョロ
するだけの野良猫同然なのだが。
今のところ、大樹に危険な害蟲が現れたという話もなく、平穏な日々が続いていた。
さすがに、こうも仕事がないと、体も鈍りがちである。というわけで、晶、早苗、モリガン(そしてミケさん)で、自主訓練も兼ねて、モリガンのアトリエがある「秋の領域」で、「スライ蟲」等の弱い害蟲の退治を行うこととなった。危険性はかなり低く、まずケガさせられるようなこともない相手である。
「あっはっはー!久しぶりの我が家じゃのう」
もっとも、久しぶりとは言っても、モリガンは大体週一でアトリエには帰っている。もちろん、我が家の様子を確認するためではあるが、その他にも日向荘ではできない「魔女の巨釜」を用いた調合などの大掛かりな作業を行うためというのも理由に挙げられる。
ただ、モリガンの場合、調合の仕方があまりにも「アバウト」過ぎるので、失敗する割合の方が多いらしい。
これでは、日向荘ではやらせられないのは当然である・・・。
「どれ、今回はどんな薬を調合しようかのう」
失敗するのは当たり前、しかしやる気は満々というのがモリガンである。
「お前、今度は何を作る気だよ」
モリガンの問題点はさらにある。たとえ成功したとしても、全く使い物にならないようなものばかり作るのだ。
「そうじゃな」
モリガンは少し思案してから、
「今度はキノコを素材にして薬を調合してみようかと思っておる」
「キノコ鍋・・・おいしそうだねぇ」
早苗が間延びした口調で言った。「秋の領域」にいるからだろうか、早苗は「キノコの鍋料理」を連想していたりする。
「おいしそうですニャー」
ミケさんに至っては、既によだれを垂らしていたりする・・・って、確かこいつ飲酒生活だけよかったのではなかったか・・・と晶は思ったが、基本的には何でも食べる雑食性らしい。
メンバーに迎え入れたものの、ミケさんとは、いまだによくわからない存在である・・・。
「いやいや、わしが扱うのは巨釜であって、鍋ではないぞ、早苗よ」
・・・もっとも、早苗にとってはどちらでも似たようなものである・・・。
「さて、調合に使うキノコを集めねばならんな」
「キノコ集めもいいが、「スライ蟲」退治も忘れんようにな」
一応、本来の目的を忘れられないように釘を刺しておく晶であった。
「もちろん、忘れてはおらん。じゃが、そ奴らは雑魚じゃろう?すぐに片づけられるだろうし、ぶっちゃけ後回しでもよいではないか」
・・・まあ、それもそうか、と晶は思い直した。
「さて、今回使うキノコだが、必要なものはー」
モリガンはレシピノートを取り出した。調合に必要な材料が記されたものだ。
そして、驚くべき素材がそのレシピノートに書かれていたのだったー。
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