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土竜の街は・・・?(第11話)
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部屋へと案内される晶たちー。
その周りには、やはり5人の子供たちが付いて回る。特に、ミケさんは完全におもちゃ状態であった・・・。
「ニャオーン、ニャンで我輩だけこんニャ目に遭うニャー」
「・・・日頃の行いが悪いからだろうな」
「ミケさん、ファイトだよ!」
早苗には応援されるミケさんであったが、彼はすでにもみくちゃにされ、力尽きようとしていた。
「こらこら、やめなさい。ミケさんが参っているだろ、お前たち」
ベンジャミンが子供たちをミケさんから引きはがす。
「ウニャー、助かったニャー」
「お前、つくづく玩具にされやすいよな・・・」
そういえば、かくいう自分も最初ミケさんをさんざんぐりぐりしたような覚えがあるが・・・あまり細かいことは気にしないようにしよう。
「着いたよ、ここが部屋だ。晶とミケさんはこっちの部屋で、モリガンと早苗はこっちだよ」
当たり前だが、男子と女子で部屋は分けられる。男子部屋には、晶とミケさん、女子部屋にはモリガンと早苗が止まることになった。
なかなか小綺麗な部屋であった。普段は子供たちが使用しているのかと思いきや、どうやらそうではないらしく、そんなに使用されていない部屋なのだろう。
「ここが子供部屋なら、お前さんは一晩中もみくちゃにされていただろうな、ミケさんよ」
「ニャー、それだけは勘弁してくれニャー」
髭がよれよれのミケさんの姿は、なんとも哀れではあったが、それでも少しからかってみたくなる晶であった。
「それじゃあ、晶君、私たちはこっちの部屋にいるから」
「食事の時にまたな~晶」
モリガンと早苗が、もう一つの部屋へと案内される。多分男子部屋と同じ作りの部屋だろう。
「こら、お前たち、遊んでないで母さんの手伝いをしなさい」
「はあい」
幼い子供たちは、まだミケさんに興味津々のようだったが、それでも素直にベンジャミンに従った。言われた通り母親を手伝いに、我先にと台所へと向かう。
「すまんね、騒がしくて・・・あとは食事ができるまでゆっくりとくつろいでくれよ」
「いや、こっちこそ悪いよ。食事の面倒まで押しつけてしまって」
「ニャにからニャにまでお世話にニャりっぱニャしですニャー」
遠慮がちな二人に対して、ベンジャミンは笑いながら、
「いいってことよ。それに、晶たちには例のお仕事もあるし、今はしっかりと休んでもらわないとな」
「・・・もしかしたら、蟲が関わっているかもしれないからな・・・亜人種型でないことを祈るばかりだが」
ここまでの道中、蟲が関わっているのではないかと思しき話をベンジャミンから聞かされていた。もちろん、害蟲の場合は駆除しなければならないが、亜人種型が関わっている場合は、かなり厳しいだろう。その時には晶たちのマスターである和泉姉弟の力を借りる事態になるかもしれない。
おそらく、モリガンはもしもの時のために、転送用の魔法陣を用意しておくはずだ。これで、万が一の時には日向荘にいる二人の力を借りられる。
もっとも、そういう事態にならないことを祈るばかりではあるが・・・。
「まあ、この集落の安全も確保しなけりゃならんしな。活動は明日からになりそうだけど、ここまで面倒を見てもらったし、害蟲駆除業者としてできる限りのことはするつもりだ」
「頼もしいな、晶たちは。それじゃあ、食事の用意ができたら呼ぶから、それまでくつろいでいてくれ」
「わかりましたニャー」
こうして晶たちは、夕飯の用意ができるまで、部屋で待つことにしたー。
その周りには、やはり5人の子供たちが付いて回る。特に、ミケさんは完全におもちゃ状態であった・・・。
「ニャオーン、ニャンで我輩だけこんニャ目に遭うニャー」
「・・・日頃の行いが悪いからだろうな」
「ミケさん、ファイトだよ!」
早苗には応援されるミケさんであったが、彼はすでにもみくちゃにされ、力尽きようとしていた。
「こらこら、やめなさい。ミケさんが参っているだろ、お前たち」
ベンジャミンが子供たちをミケさんから引きはがす。
「ウニャー、助かったニャー」
「お前、つくづく玩具にされやすいよな・・・」
そういえば、かくいう自分も最初ミケさんをさんざんぐりぐりしたような覚えがあるが・・・あまり細かいことは気にしないようにしよう。
「着いたよ、ここが部屋だ。晶とミケさんはこっちの部屋で、モリガンと早苗はこっちだよ」
当たり前だが、男子と女子で部屋は分けられる。男子部屋には、晶とミケさん、女子部屋にはモリガンと早苗が止まることになった。
なかなか小綺麗な部屋であった。普段は子供たちが使用しているのかと思いきや、どうやらそうではないらしく、そんなに使用されていない部屋なのだろう。
「ここが子供部屋なら、お前さんは一晩中もみくちゃにされていただろうな、ミケさんよ」
「ニャー、それだけは勘弁してくれニャー」
髭がよれよれのミケさんの姿は、なんとも哀れではあったが、それでも少しからかってみたくなる晶であった。
「それじゃあ、晶君、私たちはこっちの部屋にいるから」
「食事の時にまたな~晶」
モリガンと早苗が、もう一つの部屋へと案内される。多分男子部屋と同じ作りの部屋だろう。
「こら、お前たち、遊んでないで母さんの手伝いをしなさい」
「はあい」
幼い子供たちは、まだミケさんに興味津々のようだったが、それでも素直にベンジャミンに従った。言われた通り母親を手伝いに、我先にと台所へと向かう。
「すまんね、騒がしくて・・・あとは食事ができるまでゆっくりとくつろいでくれよ」
「いや、こっちこそ悪いよ。食事の面倒まで押しつけてしまって」
「ニャにからニャにまでお世話にニャりっぱニャしですニャー」
遠慮がちな二人に対して、ベンジャミンは笑いながら、
「いいってことよ。それに、晶たちには例のお仕事もあるし、今はしっかりと休んでもらわないとな」
「・・・もしかしたら、蟲が関わっているかもしれないからな・・・亜人種型でないことを祈るばかりだが」
ここまでの道中、蟲が関わっているのではないかと思しき話をベンジャミンから聞かされていた。もちろん、害蟲の場合は駆除しなければならないが、亜人種型が関わっている場合は、かなり厳しいだろう。その時には晶たちのマスターである和泉姉弟の力を借りる事態になるかもしれない。
おそらく、モリガンはもしもの時のために、転送用の魔法陣を用意しておくはずだ。これで、万が一の時には日向荘にいる二人の力を借りられる。
もっとも、そういう事態にならないことを祈るばかりではあるが・・・。
「まあ、この集落の安全も確保しなけりゃならんしな。活動は明日からになりそうだけど、ここまで面倒を見てもらったし、害蟲駆除業者としてできる限りのことはするつもりだ」
「頼もしいな、晶たちは。それじゃあ、食事の用意ができたら呼ぶから、それまでくつろいでいてくれ」
「わかりましたニャー」
こうして晶たちは、夕飯の用意ができるまで、部屋で待つことにしたー。
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