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日向荘にて(第10話)
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「それじゃあ、杏里ちゃん。さっそく修行を始めようか~!!」
やたらと元気な早苗に対して、少し困ったような笑みを浮かべながら、木に吊るされた哀れなニャンドラゴラを見つめる杏里ー。
「ええと、早苗さん・・・何も木に吊るさなくても・・・」
ニャンドラゴラは、ロープで木の枝から吊るされており、全く身動きが取れない状態であった。
要するに、逃げることができない状態である・・・。
「た、助けて~もう悪いことしないから~」
木に吊るされたニャンドラゴラは盛大に泣きわめいているが、早苗は全く気にした様子もなく、
「ほら、彼も喜んで協力してくれてるし、杏里ちゃんも頑張らないと!!」
「・・・私には、彼が助けを求めているように思えて仕方がないのですが・・・」
「助けて~」
早苗は全然気にした様子もなく、ビシィっとニャンドラゴラを指さしながら、
「杏里ちゃん、ここで立ち止まっている場合じゃないよ!!カイト君も晶君にしごかれて強くなってるはずだから、杏里ちゃんもパワーアップしないと!!」
「・・・はい」
早苗の気迫に呑まれる形で、もはやただ頷くことしかできない杏里。木に吊るされた哀れな犠牲者ニャンドラゴラは、ただひたすら助けを求めて喚き散らすのみであったー。
ーー
尤も、杏里の術は治癒術なので、ニャンドラゴラに害が及ぶことはない。害どころか杏里の治癒術がヒットするたびに、ニャンドラゴラは心地よさそうに悶えるのだった。
「ああ、これ、いいですわ~」
さっきまでの恐慌状態はどこへやら・・・かなりだらけ切った様子で夢心地のニャンドラゴラであった。
「うーん、杏里ちゃん、術は確かに当たってるんだけど・・・」
木に吊るされたニャンドラゴラを注意深く観察しながら、早苗はある点に気が付いた。
「術の当たりがやっぱり弱いかな~これだと、マッサージみたいな感覚で気持ちはいいかもしれないけど、相手を治癒するとなると、ちょっと威力が足りないかも」
「そうですか・・・」
ニャンドラゴラは、確かに気持ちよさそうではあるが、これで対象を治癒できるかとなると、話は別であったー。
やたらと元気な早苗に対して、少し困ったような笑みを浮かべながら、木に吊るされた哀れなニャンドラゴラを見つめる杏里ー。
「ええと、早苗さん・・・何も木に吊るさなくても・・・」
ニャンドラゴラは、ロープで木の枝から吊るされており、全く身動きが取れない状態であった。
要するに、逃げることができない状態である・・・。
「た、助けて~もう悪いことしないから~」
木に吊るされたニャンドラゴラは盛大に泣きわめいているが、早苗は全く気にした様子もなく、
「ほら、彼も喜んで協力してくれてるし、杏里ちゃんも頑張らないと!!」
「・・・私には、彼が助けを求めているように思えて仕方がないのですが・・・」
「助けて~」
早苗は全然気にした様子もなく、ビシィっとニャンドラゴラを指さしながら、
「杏里ちゃん、ここで立ち止まっている場合じゃないよ!!カイト君も晶君にしごかれて強くなってるはずだから、杏里ちゃんもパワーアップしないと!!」
「・・・はい」
早苗の気迫に呑まれる形で、もはやただ頷くことしかできない杏里。木に吊るされた哀れな犠牲者ニャンドラゴラは、ただひたすら助けを求めて喚き散らすのみであったー。
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尤も、杏里の術は治癒術なので、ニャンドラゴラに害が及ぶことはない。害どころか杏里の治癒術がヒットするたびに、ニャンドラゴラは心地よさそうに悶えるのだった。
「ああ、これ、いいですわ~」
さっきまでの恐慌状態はどこへやら・・・かなりだらけ切った様子で夢心地のニャンドラゴラであった。
「うーん、杏里ちゃん、術は確かに当たってるんだけど・・・」
木に吊るされたニャンドラゴラを注意深く観察しながら、早苗はある点に気が付いた。
「術の当たりがやっぱり弱いかな~これだと、マッサージみたいな感覚で気持ちはいいかもしれないけど、相手を治癒するとなると、ちょっと威力が足りないかも」
「そうですか・・・」
ニャンドラゴラは、確かに気持ちよさそうではあるが、これで対象を治癒できるかとなると、話は別であったー。
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