百合斬首~晒しな日記~

ミケとポン太

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第4章 更なる戦い

第222話 監獄の外と中

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「あ・・・お姉さん、中から看守の人たちが出て来たよ」
 ヒナが、刑務所の入り口から出てきた3人の少女たちを示した。
「おやおや・・・これはまたレベルの高そうな人たちだね」
 3人とも、刑務官の制服姿ーしかし、スカート丈だけはやたらと短い。優香の言う「レベルの高さ」というのは主にこの部分にも現れているのかもしれない。
「あのお姉さん達、結構強そうだよ」
 ヒナが目を細めて彼女たちを見据える。3人ともリラックスしているように見えて、実は隙は全くない。おそらく彼女たちとの戦いになれば、勝率は半々ーとてもではないが、安易に手出ししていい連中ではないだろう。
「あいつらには手を出すなよ、子猫ちゃん。あたしらがやり合うにはとてもリスキーな連中だからな」
「うーん、残念」
「でも、あいつらの様子を見るだけならOKだ・・・もちろん、気づかれないようにしないといけないけどな」
「そういうのは割と得意」
 もともと身軽で小回りの利くヒナにとって、そう言った隠密的な行動は得意分野でもある。
「でも、あの方たちこれからどこに行くつもりなんでしょう・・・?」
 3人の刑務官姿の少女たちは、何やら会話をしながら東方面へと足を向け始めた。彼女たちがどこへ行くつもりなのかはわからないが、このままずっと東方面へ行けば、いずれは駅にたどり着く。
「まあ、刑務所関係者だからと言って、ずっと刑務所の中にいるだけってことはないからな・・・あいつらの目的が「囚人狩り」なら、この辺りの連中はもうほとんど狩り尽くしているだろうし、案外遠出するつもりなのかもしれない」
 3人が歩き出したのを確認して、優香、静、ヒナも尾行し始める。今のところ、相手側がこちら側に気が付いた雰囲気はないようだ。
「それにしても、ずいぶんと魅力的な制服姿ですね・・・SMのしがいがありそうな恰好です」
「はいはーい、お静。今はオナニー禁止だからな・・・喘ぎ声があいつらに聞こえたりしたら、こっちのことすぐにばれちゃうから」
 再び妄想に走りそうになる静を宥める優香。
「確かに、あいつらの制服姿はエロいけどさ・・・それもあいつらの思惑のうちなのかもな」
 ほとんどの大会参加者がそれぞれの出身校の制服姿であるのに対し、この刑務官(を自称している)少女たちだけは刑務官姿だ。しかも、やたらとスカート丈が短く、明らかに見る者を誘っているのは間違いないだろう。
 そして、その誘いに乗って彼女たちに拘束されてしまった参加者も多いようだ。当然、その先には監獄が待っている。
「あいつら・・・やっぱり駅の方に向かってるな・・・おや」
 3人の刑務官の前に、1人の少女が現れた。
「あれは・・・」
 優華やヒナにも見覚えがある。静が紫苑と戦っていた時、その様子を傍らで窺っていた少女。
 薄紫の髪の少女だった。
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