百合斬首~晒しな日記~

ミケとポン太

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第4章 更なる戦い

第392話 ゲーム会場へようこそ32

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 魔物との戦いは続いているー
「ええい、くそっ!!」
 ほぼ御堂と魔物との一騎打ち状態が続いていた。魔物の攻撃を、御堂が両手剣の刀身で防ぐのが精いっぱいー防戦一方で、相手に有効なダメージを与えることすらできていない。
 そもそも、この魔物は大木に頭から突っ込んでいって衝突しても何らダメージを追っていない。やたらと頑丈なのかケロリとしている。魔物の頭部にある女の顔も表情を全く変化させてもいない。余裕ということなのだろうか。
「このっ!!」
 防戦一方では、こちらがいずれ体力的に力尽きてしまうーじり貧になるのを恐れた御堂が、今度はこちらから打って出ようと一撃を魔物に見舞った。しかしー
「ぎぎぎ・・・」
 魔物は翼を広げ、後ろへと飛び退った。まるで、御堂の攻撃の軌道など読み切っているかのような軽やかな動きだった。
「ああもう!!」
 体躯はかなり大きいはずなのに、動きは俊敏でこちらからの攻撃を回避するのも余裕ーとてもではないが、一人では対処しきれないー
「ちょっと、アンタたちっ!!」
 御堂が、後ろでいまだに腰を抜かした状態の3人の少女に檄を飛ばす。
「いつまでそうしてるつもり!?あんたたちだって、戦えるでしょっ!!」
 このゲームに入り込んだ時点で、全ての参加者が性行為なしでも擬体化装備を扱うことができるようになっているーつまりは、戦おうとすれば、戦えるはずなのだ。
 問題は、その意思があるかないか、という話なのだがー
「ここでやらないとやられるんだからね!!」
 御堂は、魔物のツメを刀身で弾き返しながら、他の3人を叱咤する。
 だがー
「そ、そんなこと言ったって」
 児玉が弱弱しい声で反駁しようとする。
「そんな奴とやり合えって言われても、あたしどうすればいいのか・・・」
「そんなの、私だってわかんないわよ!!」
 児玉の言葉に、一人戦い続けている御堂が一喝する。
 そうだ、自分だって戦い方なんて知らないのだ。ただ、このままだとこの魔物に殺されるのは確実だ。だからこそ、仕方なく相手をしているにすぎない。何とかかろうじて持ちこたえているのが現状なのだ。
 つまり、戦うと言ってもどうすればいいのかわからないというのなら、御堂だってそれは同じことなのだ。
 ただ、それでもやらなければ、やられるだけの話だった。
「あんたたち、いい加減にして!!」
 御堂がさらに声を荒げて3人を叱咤する。
「ここでこいつから逃げられたとしても、このゲームに参加している限りはどこかで同じようなことが起きるのよ・・・なら、今戦わないでどうするのよ!!」
 御堂の言葉に、力なくうなだれる3人だった。
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