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迷宮の主
迷宮の主 41
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「地下五階」
鎖に吊り下げられた金属の円柱が岩の壁を下りてくる。円柱の外側は金網に囲まれている。闇が広がる空間にぽつんと突き出た岩場に円柱が接地すると、金属のきしむ音がして開かれた扉からナサインたちが降りてきた。
岩場には二十人ばかりの人間が座れるスペースがあり左右には下へと伸びる階段が続いている。
ナサインは岩場の先端から眼下を見る。
「ロンドー!」
「ちょっと」
ウイカがナサインの手を取って後ろに引く。
「何だよ?」
「何を大きな声を出してるのよ」
「いるかどうか確かめたんだよ」
「何が?」
ウイカがそう言った瞬間、地の底から火の柱が吹き上がってくる。闇の中に明かりが広がり、円形の大穴の中にいることがわかった。
「地下四階からだとこの真下に出てきて、この炎に焼かれる」
ナサインとシビトが階段に向かう。
「こんな暗くちゃ見えないわよ」
ウイカの言葉にナサインが手を上げる。
「俺が死ねば装備の魔素がチリになるから、それで判断してくれ」
「お前、戦えるのか?」
ネジフがすぐにナサインに声をかける。ナサインは笑った。
「自分の身を守るくらいなら問題ない」
「私は何を祈ればいいのでしょうか?」
「自分たちの安全を祈ってろ」
シビトがモンテールの側にまで戻り、肩を強く叩く。ナサインがすぐに呼び戻す。
「行くぞ」
「ああ」
「おじさん、頑張って!」
「おう」
ナサインはシビトと拳を重ねる。
「地下五階」
鎖に吊り下げられた金属の円柱が岩の壁を下りてくる。円柱の外側は金網に囲まれている。闇が広がる空間にぽつんと突き出た岩場に円柱が接地すると、金属のきしむ音がして開かれた扉からナサインたちが降りてきた。
岩場には二十人ばかりの人間が座れるスペースがあり左右には下へと伸びる階段が続いている。
ナサインは岩場の先端から眼下を見る。
「ロンドー!」
「ちょっと」
ウイカがナサインの手を取って後ろに引く。
「何だよ?」
「何を大きな声を出してるのよ」
「いるかどうか確かめたんだよ」
「何が?」
ウイカがそう言った瞬間、地の底から火の柱が吹き上がってくる。闇の中に明かりが広がり、円形の大穴の中にいることがわかった。
「地下四階からだとこの真下に出てきて、この炎に焼かれる」
ナサインとシビトが階段に向かう。
「こんな暗くちゃ見えないわよ」
ウイカの言葉にナサインが手を上げる。
「俺が死ねば装備の魔素がチリになるから、それで判断してくれ」
「お前、戦えるのか?」
ネジフがすぐにナサインに声をかける。ナサインは笑った。
「自分の身を守るくらいなら問題ない」
「私は何を祈ればいいのでしょうか?」
「自分たちの安全を祈ってろ」
シビトがモンテールの側にまで戻り、肩を強く叩く。ナサインがすぐに呼び戻す。
「行くぞ」
「ああ」
「おじさん、頑張って!」
「おう」
ナサインはシビトと拳を重ねる。
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