【完結】となりに引っ越してきた年下イケメンの性癖は、絶対にヒミツです!?

高野百加

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亮介の誕生日

亮介の誕生日①

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きょうは亮介の誕生日。
未央は張り切って飾り付けをして、晩ごはんの下ごしらえをはじめた。

メニューは、亮介のリクエストで唐揚げとポテトサラダに枝豆と、とんぺい焼き。いつもと一緒じゃないかと言ったのだけれど、それが一番好きだからということなので、仕方なくそうした。

できることといえば、素材にこだわることくらいで、高級スーパーや、オーガニックスーパーをはしごして、いつもよりいい肉、いい野菜を買いこんだ。

あとはケーキを作る。この時期イチゴが売っていないので、ケーキのフルーツ盛りを作ることにした。

昼過ぎから作れば、夕方にはできるだろう。腕まくりして早速作り始める。

朝晩は涼しくなったが、日中はまだまだ暑い。エアコンを入れても、ガスオーブンでケーキを焼きはじめると汗が噴き出す。

それでも好きな人に食べてもらえるのならこれ以上の幸せはない。作っている時から心はほわほわ、温かく感じた。

思いのほか下ごしらえは早くでき、ケーキも盛り付け完了。まだ16時。亮介が帰ってくるまで3時間はある。

18時ごろ唐揚げをあげ始めればよっぽど間に合う。さて何をしようか。
亮介がよろこぶこと、亮介がよろこぶこと……。

そうだ、あれだ!! 今年まだ着てなかったし。あれならきっと喜んでもらえるだろう。未央はあれを押し入れから引っ張り出して、脱衣所に隠しておいた。

「ただいま、きょうはあつすぎるよー」

「おかえり! シャワー浴びてくる? いまちょうど唐揚げもできあがったとこ」

元気よく亮介が帰ってきた。汗びっしょりなので、家でシャワーを浴びてからくるとのこと。

さっぱりした亮介が部屋に戻ってきて、ふたりでちゃぶ台の前に座った。

「亮介、お誕生日おめでとう! すてきな一年にしてね」

「ありがとう!! めっちゃうまそう!」

「ビールいっぱい買ってきたよ。銘柄もいつもよりランクあげてみました」

缶ビールをカチンと合わせて乾杯をする。暑いからビールが、びっくりするくらい美味しい!!

「いただきます! やった!! 全部好きなものだ」

亮介はときどきかわいい。

「枝豆めっちゃうまい!! なにこれ?」

「茹でただけだけどね……、隣の駅のオーガニックスーパーで買ってきたからちょっとちがうでしょ」

亮介はときどき天然だ。

「未央、きょう寝かせないからね」

夜の亮介はいつも元気いっぱい……だ。ひとしきり食べて、酔いもいい感じにまわってきた。

「亮介、ケーキもあるよ? 食べれそう?」

「うん、食べる!!」

ケーキにロウソクを立てて、火をつける。電気を消すと、温かいオレンジの光がふたりの顔を優しく照らす。

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