賢者様が大好きだからお役に立ちたい〜俺の探査スキルが割と便利だった〜

柴花李

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第六十七話 乗り込まれたカランコエ冒険者ギルド

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 冒険者ギルド規則に定められた項目のひとつに、魔法職を支援する部署を必ず設け、魔力量や魔法適正を測り調べる有資格者を常時配置しなければならないというものがある。配置人数はギルドの規模に合わせ段階的に決められており、最低でも一名は必要だ。
 その常に一名の条件を満たすため、常勤として雇われたパマンツァは非常勤検査官一名と組み、交代で勤務している。
 戦闘力至上主義のブルビネ国ではただでさえ魔法職を選ぶ者が少なく、さらに人口自体が少ないカランコエになると月に数名現れるかどうかといった程度で、一人でも十二分にこなせるどころか、むしろ暇を持て余す仕事量だ。今月も一昨日に冒険者体験を希望する貴族の情婦を測定したのみで、開店休業に近い。それでも置かなければギルドが営業停止に追い込まれる。そのために、出勤さえしていれば資格を有しているという名目で一定の賃金も支払われるのだから、魔法検査官とはなんと美味い立場だとほくそ笑み、この日もパマンツァは魔法検査部署室に持ち込んだ刺繍道具と布を堂々と机に広げて小遣い稼ぎの内職に精を出していた。
 確か山査子月六月であったから半年前か。その頃に非常勤で勤めていた前任が出産を理由に辞めた時には、思ったように内職を進められずやきもきとしていたが、林檎月九月終わり頃にようやく見つかった後釜が気の利く男で、パマンツァの分まで雑務をよくこなす。実際の働きぶりは見ていないけれど、他の職員からの評判も概ね良いようだ。おかげで検査官のする仕事ではないと放置していた測定書類の整頓だの測定器具の整備だのも進み、部署としての評価も上がり始めた。
 さすがに冒険者の目に留まる測定室は片付けているが、単に部署室の方に移動させて積み上げていただけだ。おかげで以前には足の踏み場も無かった部屋も今では見違えるほど片付けられた。物の置かれなくなった床や、必要最低限の業務冊子のみ収納された棚を雑務担当様々だと一瞥した後、完成に近付いた刺繍の複雑な幾何学模様に気を緩めて一息吐く。
「はあ。…ちょっとお茶でも飲もうかな」
 刺繍布の盛んなブルビネでは内職にする者も多く、基本的な模様をただ縫い付けたところで二束三文にしかならない。高値を引き出すにはいかに目新しく緻密で鮮やかな紋様を描き出せるかが勝負どころだ。
 その点でも検査官の仕事は彼女にとってちょうど良かった。
 食い扶持の心配も無く、暇に飽かせて図案を考え、ときには魔法書をひっくり返して発想の種を探す。
「あーっ、ほんと、苦労して一級取った甲斐があったぁ」
 うんと伸びをしたパマンツァは椅子から立ち上がり、傍の木杯を取って部屋の隅に置かれた大きな壺に歩み寄る。水分補給用のエールだ。
 これを飲んでしばし休憩したら、最後の色を刺そう。久々の大作だ。上手く交渉できたら金貨一枚くらいにはなるかもしれない。今日中に仕上がると良いのだけれど。
 エールを汲みつつ完成間近の美しい布をしみじみと眺めた時だった。
 突如、苛烈な音を立て扉が開かれた。
「ひゃっ!?」
 何が起きたかわからず飛び上がったパマンツァは、何やら木箱を手に乱暴に押し入ってくる数人をおろおろと眺めた。その中に非常勤魔法検査官のカンビルを見つけて急ぎ駆け寄る。
「カンビル…?…ちょ、…ちょっと!カンビル!なに?なんなのこれ!?」
 彼に声をかけている間にも、共に入ってきた者たちは部屋中の器具や書類を検分し箱へ詰めていく。
「こんにちは、パマンツァ。見ての通り、残りの証拠品の押収をしに来ましたです。測定室のほうの器具などもすでに全て押収させていただいたですのでそのつもりで。貴女にもご足労いただきたいですので、大人しく捕まってほしいです」
「はぁ!?…どういうこと!?」
「どうもこうも。僕たちの集めた証拠と情報が、このギルドを訴えるに足る質と量になったです」
「訴え…!?」
 ぎょっとしてパマンツァはカンビルの顔をまじまじと見た。過激で不穏な単語を口にした割には人好きのする爽やかな笑みを湛えている。ひょっとして聞き間違いだっただろうか。己の耳を訝しんでいると、彼は和やかな表情で作業の様子に視線を投げかけた。
「いやあ。初めてここを見た時には、あまりの放置倉庫っぷりに愕然としたですけど、おかげで欲しいもの全部ありましたね。あなた何が持ち出されても気付かないし」
 どうやら聞き間違いでは無い。肝を冷やしたパマンツァは、しかし彼が何故ギルドを訴えようとしているのか見当が付かず、更に詰め寄った。
「何言ってんの!?意味わかんないんだけど!重要書類だってあんのに、なに勝手に持ち出してんの!だいたい、訴えるようなことなんか、なんにも無いでしょぉ!?」
「…いやはや」
 ひくり。一瞬、カンビルの目元が引き攣ったような気がした。が、ふと視線を逸らした彼が次にパマンツァを見た時には何事も無かったような涼しげな顔をしていた。
「僕の他にもう一人潜り込んだですけど、要らなかったんじゃないかくらいに杜撰で助かったです」
「ちょっと……っ!」
 人の話を聞け。と、業を煮やしたがそれ以上問い質すことはできなかった。今にも放たれそうに右手で爆ぜる火球を見て押し黙る。
「……ああ。つい興奮してしまったですね。すみませんです」
 魔素を散らし軽く手を振ったカンビルは攻撃の意思は無いとばかり両手を上げた。その左手に頑丈そうな捕縛縄が握られていることにパマンツァは目を剥く。
「しかし、何を言ってんのは僕の台詞です。道中簡単に説明するですから、今は素直に縄に付くことですよ」
 なにか大変なことが起きているらしい。それに先程の火球は見るからに尋常な威力では無さそうで、とてもではないが太刀打ちできないと、ようやく観念したパマンツァは項垂れ、嫌々ながらも大人しく手縄を掛けられた。
「では、行くですか」
 書類や器具を詰め込んだ木箱に浮遊魔法を掛けて抱え上げたカンビルは短い溜め息をひとつ吐き、それから手伝いの者たちに指示をし散会させると魔法検査部署室を後にした。
 彼らが去った室内には完成することの無くなった刺繍布だけが残された。
 その頃、同じくしてギルドマスター執務室ではアロガンゾも目を剥いて腰を抜かしていた。
 椅子に座っていなければ背から床へ転げたことだろう。
 一昨日に仮登録をしただけの冒険と遊興を勘違いした温室育ちの貴族子息が、まさか猛々しく乗り込んで来ようとは思いもよらない。
 割れんばかりの勢いで開けられた重厚な鉄扉のノブは壁に穴を作ってひしゃげ、弾かれた反動を受け止めたアドルフォの拳型にめり込んだ。その現実を消化できずに壁と扉を何度も交互に見やったアロガンゾは、しばしの後ふと我に返り執務机を叩いて立ち上がる。
「な…、な、なっ、何だテメェらあ!?…おい、警備は何やってる!」
 ここは最上階の、と言っても二階建てだが、中央に位置するギルド建屋内でも一際侵入困難な部屋のはずだ。それがなぜ埃のひとつ付いた様子もなく乗り込まれたのか。
「警備?…ああ。あの案山子たちのことかい?彼らなら廊下の先で伸びてるよ」
 疑問は即座にアドルフォによって解決されたが内容がいただけない。
「なにおう!?ふかすな!テメェら程度が敵うような連中じゃねえ!」
 警備を担当しているのは冒険者に当て嵌めるならばAランクに相当する実力者達だ。目の前の侵入者は愛人こそ魔力測定でいきなりCランク相当を叩き出したと聞いているが、箱入り息子と纏めたところでひよっこも雛。それに護衛のパーティ『猫の足音』もBランクなのだ、天地が引っくり返ろうと傷一つ付けられるはずも無い。
 だというのにそのBランクであるはずのフェリチェノも涼しげな顔をして肩を竦める。
「残念ながら、大した運動にもなりませんでした。荒くれ者を束ねるギルドなら、もっと骨のある人材を雇うべきです」
「なっ…!」
 何を言っているのか理解できず言葉を詰まらせた。その目の前で何事でも無いように鞄を探ったフェリチェノが、あろうことか三人の男、見たところ麻痺魔法か何かで指先も動かせず声すら出せない冒険者たち、を取り出すに至ってアロガンゾは完全に黙り込んだ。長年ギルドマスターをしているがこんな魔法は噂にすら聞いたことも無い。おそらくクラッスラから出土した古代の魔導書が使われているのだろう。効果のほどから推測するに最深部でもなければ出てこなさそうなそれを所持しているということと、それに現状から鑑みれば猫の足音パーティが申請のとおりBランクなどということは有り得まい。
 しばし考えを巡らせた後、アロガンゾは威嚇の眼差しを向けつつも伺うように口を開いた。
「……なんなんだ、テメェら。要求はなんだ」
「おっ。案外素直だな。まあとりあえず、そこの秘書には大人しくしていてもらおうか。ギルド内の隠し通路って隠し通路は、すでにこのオーリンが暴いてるからな。各出口…入り口も、か。人が配置されてる手筈だ」
「……っは?」
 リカイドレイの言葉は届いたが意味が飲み込めない。隠し扉に向けてこっそり動き出そうとしていたマルケロと顔を合わせたアロガンゾは、それから軋むようにオリンドを見た。
「…え、と。…これ」
 おず。と、四つに畳まれた植物紙を差し出され、嫌な予感に手を震わせながら受け取る。
 かさかさと広げた紙面にはギルドの地上一階二階部の隠し通路付き詳細図に、地下の留置所の間取り、果ては代々のギルドマスターしか知り得ない地下二階の機密物運搬通路までもが記されていた。
 血の気が引く。
「なっ…、こっ、…これ、はっ…」
「ひやっ!?」
 蒼褪めて眼前の男を凝視すると、喉奥で引き攣った声を上げフェリチェノの後ろに駆け込んだ。そうしてそろそろと顔を出して、しかし決して目は合わせずしどろもどろに呟く。
「ええと、た、探査スキル、で、み、み見た…見まし、た」
「あらリンちゃんたら」
 アドルフォの腕に絡めていない方の手を振ってヴァシェザカリアは可笑しそうに目を細めた。
「こんな人に畏まらなくて良いのよ。貴方の仇じゃないの。だいたい、もうすぐギルドマスターでも無くなっちゃうんだし」
「……あ?」
 彼らが乗り込んできてからこちら、意味不明と理解不能の連続で思考が回らない。アロガンゾは倦む頭を片手で抑えヴァシェザカリアを怠く睨め付ける。それを意に介さないとばかりそっぽを向く彼女の代わりに、アドルフォが大きく頷いた。
「そうともさ。…さて、アロガンゾくんと言ったか?観念したまえ。評議会の面々が不備不正の証拠と共に、そろそろやって来る頃だよ」
「評議会ぃ!?ふ、不備不正だと…!?」
 なるほど、こいつらの体験登録自体、評議会が仕組んだものか。伯爵家の息子が出張ってくるとは大仰じゃねえか。ぼんぼんが安い正義感に駆られたか?なんにしろ、不備不正ごときでギルドマスター降格とは冗談じゃねえ。
 目まぐるしく考えを巡らせ、次いでヴァシェザカリアの口にした処遇が本当ならば横暴だと抗議しかけたアロガンゾだったが、続く言葉は壊れた扉の向こうから甲高く性急に近付いてくる足音に途切れた。
 かつん、と、一際高く鳴らされた靴の踵の音に廊下を見れば、そこにはキアーラが四角い開口の向こうに姿勢良く立っていた。
「お疲れ様ですみなさん。カテナチオ以下評議会員三名、ならびにティツィアーナと私キアーラ、ただいま揃いました。証拠はご覧の通り万全です」
 キアーラと並んでいたティツィアーナとが出入り口の前から一歩隣へ移動すると、高位の監査官ローブを纏った男に率いられ、魔法検査官パマンツァを括り上げた手縄を握る男が一人と、木箱を両腕一杯に抱えた男が一人、靴音高く入室してくる。
「お待たせしました」
 アドルフォたちと、それから殊更オリンドに対して丁寧に礼の姿勢を取った堅物そうな男は、かっちりとした動作で上体を戻すとアロガンゾへ向き直った。正装ローブの裾がするどく翻る。
「初めまして。冒険者ギルド評議会より参りました、カテナチオと申します。この二人は潜入させておりました監査官、カンビルとビナムルです。以後、お見知り置きを。さて。こちらの冒険者方々からすでにお聞き及びのことと存じますが、カランコエ冒険者ギルドには不備不正の疑いがかけられています。これにより、こちらに居られるオリンド氏は多大なる不利益を被り、彼を擁護するグラプトベリア冒険者ギルドから、我々に調査の依頼がありました。つきましては…」
 隙無くよく回る口上と解説を一度区切ったカテナチオは、頑丈そうな手提げの革鞄から分厚い書類の束を取り出して執務机に置いた。
「こちらの書類にお目通し願います。調査の結果、ならびに、結果から検討される提訴内容が記されています」
 あまりの厚みに面食らったアロガンゾだが、強く舌を打ち、オリンドの書いた見取り図をぐしゃりと潰して書類の隣へ叩き付けると、代わりに束を引っ掴む。
「提訴だあ!?冗談じゃ無え!不備不正ったって、ちょいとした融通利かしぐれえのもんだろうが!?どこのギルドでもやってらあ!」
 評議会と聞いて身構えたものの、内容は腹に据えかねるものであった。乾いた音を大きく立てて捲り次々と目を通す彼の口角には細かな泡が溜まり始める。
「だいたいそいつ、いつの登録だよ?見覚えも無えって…ああ!?二十年前だ!?なんだよ今頃!…しかも探査スキルしか使えねえだあ!?そんなしょぼくれた野郎が、どんな被害を被るって……」
 昔のことを今更ほじくり返し訴えるというのがそんな男だなどと、文面をいちいち読むのも癇に障る。アロガンゾはとうとう先に結論を見ようと数十枚の書類を飛ばし、最後の一枚を引き抜いた。
 ひたり。
 書面に落とされた視線と、忙しなく動いていた指と、ぼやく口の全てが止まり、口端に溜まり切った泡が机に垂れる。
 訴えると言ったところで精々が慰謝料として金貨を数枚、評議会が動いていることを加味して最大限見積もっても大金貨を十数枚要求される程度だろう。そう考えていた。しかしながら、書面には予想を遥かに上回る、想像だにしない要求が記されていた。
「なっ…!こ、こんなもん、要するにギルド解体じゃねえか!」
「ええっ!?」
 叫ばれたあまりの言葉にマルケロも慌てふためいて駆け寄り書類を覗き込んだ。
「っ…!全職員の解雇…、ならびに、保有する全財産の没収…!?」
 何だこの横暴な提訴内容は。マルケロが叫ぶ前にアロガンゾが執務机の天板を強打した。さすが腐ってもギルドマスターの膂力、使い込まれたとはいえ分厚い樫材にひびが入る。
「ふざっけんじゃねえぞ!誰がこんな要求飲めるかってんだ!」
 口角泡を飛ばす怒声に、睨め付ける眼光は底冷えのするものだったが、カテナチオは涼しい顔で受け流した。
「飲む飲まないの話ではありません。我々にはこの要求を通す十分な用意があります」
「通すも通さねえも無え!なんだってそんな絞りきられた雑巾みてえ男のために、解体なんぞ理不尽な目に遭わなきゃなんねえんだよ!?」
 こんなものを通されてたまるか。繰り広げられ始めた言い争いに、側で聞いているアドルフォがいかにも食傷した素振りで眉を顰める。それを目の端に捉えたアロガンゾは、これだから甘やかされてきた世間知らずは。と、内心で毒付いた。
「理不尽。これは異なことを仰る。まずは今しがた読み飛ばされた資料を参照されたい。貴方がたこそどれだけの理不尽をオリンド氏に強いたことか…」
「強いた!?強いたもクソも無えだろ!?その頭はお飾りかよ!?探査スキルだけの無能…せめても回復魔法に適正でもありゃ、こっちだってまだ使ってらあ!元から使えねえ塵屑をその通り使えねえと判断したことの、どこがどう理不尽だか言ってみろ!」
「なんという言い草を!オリンド氏は…!」
「粛に!!」
 これ以上聞いていられるかとばかりアドルフォが声を張り上げた。鼓膜を打たれ驚き振り返ると、彼は魔法使いとアロガンゾの間に立ち、緊張の面持ちで片手を背後に広げている。まるで何かを押し留めるような仕草だ。
「これだけ揃えられていて、よくもそれだけ言い逃れようとできるものだね!きみ、いい加減に観念したまえよ!」
「うるっせえんだよ、伯爵家のぼんぼん風情が!……っ!」
 足を踏み鳴らし叫んでから、貴族に対してやってしまったと臍を噛んだが放たれた言葉はもう戻らない。
 こうなれば自棄だ。と、アロガンゾはアドルフォを睨み付けた。
「二十年も前のこと引っ提げて、他国の連中が横から口挟んでだ、これだけ尋常じゃねえ要求の訴えを起こすってんなら、せめて公爵なり王族の直接関係者を連れて来いってんだよ!」
 苦し紛れの難癖に近いが、オリンドがグラプトベリア冒険者ギルドからどれだけ手厚い擁護を受けていようと、まさかそこまでの伝手はあるまい。だからこそカロジェロも評議会も伯爵家を動かすので精一杯だったということだ。
 そう考えての発言だったが。
「…ほう」
 アドルフォの眉がきつく寄せられ、次いで伺うように後ろを振り返る。
「よろしいんじゃないですか?」
 不穏な空気を発して黙り込んでいたフェリチェノが暗く笑い、何の合図だかその笑顔に似合わず掌を軽く打って仲間を見渡した。
「おおっし!てめぇ、もう弁解は聞かねえからな!?」
 途端に乱雑な言葉を発し、腕の辺りから何かを捥ぎ取ったアドルフォは瞬きの合間にその容貌と服装を変えアロガンゾの正面に仁王立ちする。
「王族の直接関係者ってんなら、この俺が応じてやらあ!レウクテン国はリィトブラド王家直属、勇者アレグの名の下に、カランコエ冒険者ギルドを訴える!!」
 あと言っとくけど、俺ぁもうフェリ止めねえからな。というアレグの呟きは聞き取れないまま、アロガンゾはその場に崩れ落ちた。
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