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グリエファミリー急襲編
No. 21 オロル・グラニーテvsシエル・グラニーテ②
しおりを挟むロルがとてつもない殺気に気付き後ろを振り向く
『嘘でしょ…』
オロルの双剣は赤黒い半透明のクリアカラーで出来ておりガチャでよくあるクリアカラー仕様のフィギュアのようでもあった。
その場にいたヒツギは刀を引き抜こうとするが
それより早く双剣がオロルへ振り下ろされる。
弾丸はもうない。
防ぎ切る魔力もない。
ヒツギもオロルも自分の生命が途切れる感覚を悟った。
鏡に映った自分の姿が次の瞬間に白骨化するイメージが脳裏に刻まれる
シエルが叫ぶ
『潔く死ねェェエエエエエエエエエ』
オロルも叫ぶ
『お前こそ潔く良く退場しろクソ姉貴ィィイイイイイイ』
明らかに魔力で作られた禍々しい双剣が
オロル、ヒツギの元へ驚異的な威力の斬撃を繰り出す。
パッ
明滅する斬撃と地面に亀裂が走り
二人の元へ迫る
しかしそこにいるはずの一人の男はいない。
否、既にオロルとヒツギの前に居たのだ。
一線。
定規で綺麗に引かれた綺麗な線が
シエルの前に現れた
禍々しい斬撃が虚空へ消える。
男は静かに口を開いた
『虚無回帰。』
ヒツギとオロルの顔が晴れる
『楽號!!』
『遅いわよ!バカ』
楽號はニタリと笑うと刀を構え直した
『感動の再会は後だ。
来るぜ。今のじゃあ双剣を消しただけに過ぎねえ。
つーか、あいつ魔力使えんのかよ』
楽號が愚痴をこぼした次の瞬間砂煙と共に大きな鎌を幾つも装備したシエルが現れた
『なっっ』
思わず声を上げる楽號。
楽號は二人を担いで逃走する。
シエルの斬撃を交わしながら
豪速で逃走する楽號。
しかしシエルは鎌をいくつも装備した状態で
楽號に並走する。
『くそ。二人とも離すから走れ』
二人を先に投げて楽號が抜刀し
シエルと刃を交える。
しかしあまりの威力に楽號が転びシエルの無数の鎌が襲い掛かる。
ヒツギは楽號の剛腕の投げにうまく受け身を取り着地。その後猛ダッシュで逃走する
オロルも空中で2回転しながら逃走する。
しかし、楽號の抜刀を前に無数の鎌の斬撃が襲いかかり、シエルがオロル目掛けて急接近する。
ヒツギは刀を振り上げて残骸を放つが
今のシエルの魔眼の前に成す術はない。
『嘘だろ!俺の斬撃をそう簡単に交わすの…ぎょあxt woyyyy!』
シエルの前回し蹴りによって転倒するヒツギ
そして跳躍しオロルのすぐ後ろへ
瞬間的に移動するシエル。
『なに、あなた速くない?どうしてそんなスピードが出るのよ?』
驚くあまり、足を滑らすオロル。
その隙を血秋ことシエル・グラニーテは逃さない
逃す理由もない。ただ平然とその服装からは想像できない機動力と速度で2つの凶器を
座り込んだ彼女へ向けた
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