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Ⅱ 誘発の魔女
第20話 お風呂
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夕食も食べて、今度はお風呂だ。
長時間歩いて汗かいて、全身ベトベトだ。自分でも分かるほど汗臭い。早くひと風呂浴びて、すっきりしたいな。
そういえば、みんなで一緒の席に座って食べていたけど、臭い大丈夫かな。向かい側がリュウだったから、大丈夫なわけがない。
どうしよう。
絶対臭いと思われた。
宿泊先のお風呂は、寮のお風呂よりすごい広くて、天井が高いの。壁に白い山が描かれてるの。
「広おおおおおおおい!!」
叫ぶと、やまびこみたいに返ってくるの。
寮のお風呂でも、叫ぶとやまびこみたいに返ってくるけど、ここですると、何か違って新鮮。
『こら、隣に聞こえるでしょ』
背後から頭を軽く叩かれた。
振り返ると、ナノカが壁を指差した。隣は男女風呂だ。ここでも響いていることは、隣の男子風呂にも当然聞こえいる。
壁は頭上より高くて、いくら男子でも登りきれない。この壁を越えることは出来ない。
「大丈夫だよ」
『大丈夫じゃないつーの』
ナノカは、トコトコ白いタイルを歩き、風呂椅子に座った。ゴシゴシ柔らかい泡を作り、白い体に白い泡がのっかる。
わたしはナノカの隣に座った。泡をつくり、ベトベトの体を拭うように泡がのっかる。チラッと隣にいるナノカの体つきを見た。
細い手足、きゅと引き締まった腰、年に見合わぬ丸くて柔らかいのが、発展してある。出てるところは出て、引っ込んでいる所は引っ込んでいる、ナイスバディな体。
服越しでも、引き締まった体だなと思ったけど、こうも裸になるとさらに格差を見せつけられる。妖艶な体つきだ。
対してわたしのうは、幼児体型。おっぱいもつるぺただし、出てるところも引っ込んでいるところもない。
ナノカと同い年なのに、こうも違うとは。
何が違うんだ。一緒のもの食べて、一緒の時を過ごしているのに。
ムゥと、ナノカの体をあもりにも凝視していたので、ナノカもその視線に気がついた。
『おやおや~』
にやにや目を細め、悪巧みの表情。
「別に、羨ましいとか思ってない」
そっぽ向いて呟く。ナノカはそれでもにやにや笑って、そぉとわたしの胸に手を伸ばしてきた。
『隙あり!』
「きゃあ!?」
びっくりして跳ね上がった。
ざわざわしていた空気がピタリとやみ、一斉にこちらに向く。わたしは恥ずかしさで顔を赤くする。
でも、わたしの胸にはナノカの手が。
「ちょっと放してよ」
小声で怒鳴る。ナノカはそれでも手を退けてくれない。
『ユナのおっぱい、ちっちゃいなぁ』
「言わないで! 気にしてんのに」
すると、モミモミ揉みだした。
「ひゃう!! あっ、んっ、んぅ、あぁ、やめ……ナノカやめて」
『感度良いですなぁ~』
ナノカはくすくす笑って、おっぱいをさらに揉みだした。わたしは恥辱で耳と顔が赤くなるのが分かった。
すぐにやめほしいけど、ナノカは目を細めて面白がっている。背中を取られてるので逃げられない。
わたしは感じたことがない波に襲われた。
自分の体なのに、自分じゃないみたい。切ない声がでて、自分でもびっくりする。
体が熱い。火照っていく。
ナノカは、時折ぎゅと揉んだり、手のはらで先端を転がしてくる。そのたびに、先端がビクビク電流が走っていき、全身がブルと震える。
なんだろう。
頭が真っ白になっていく。
流石にやばい。みんながいるのに、わたし、おかしくなってる。
『揉むと大きくなるんだって』
「だからって……揉みすぎだ!」
ナノカの手を振り払って、態勢を整える。今度はわたしがナノカの背後を取る。一気に形勢逆転だ。
背後を取られたナノカは、びっくりして『あれま~』と目をぱちくり。わたしが受けた恥辱を、ナノカにもしてもらうんだから。
わたしは、ナノカの二つのお椀型のおっぱいに手を伸ばした。触ってみると、ふんわりしてて、柔らかいの。
これが、おっぱいの感触。すごい。
自分の体を見下ろすと、まな板みたいにつるぺた。ちっちゃいと言われた一言が、今も刺さる。
さっきナノカがしてたように、わたしもおっぱいを揉んでみた。マッサージみたいに揉む。弾力があって、手のひらいっぱいに包まれる大きさ。
ほんとに同い年なのに、こうも成長が違うのか。
「どうしてこんな大きくなるの」
『あたしはいつも、彼氏に揉まれてるからね』
「ほんとに揉んだら大きくなるの?」
『ほんとほんと』
ナノカは自慢げにニッコリ笑った。
ナノカが新たに彼氏をつくったのは、この三日前だ。テスト明けの日。つまり、まだ付き合いたての仲なのに、体を触るような仲になっているなんて、これが実力者。
こんなに大きかったら、肩が凝るんじゃないの。そういえば、この前偶然通りかかったら、大量の湿布が入った袋を手にしてた。
おっぱいが大きいと、大変なんだね。
『おっ? おっ?』
わたしはおっぱいから肩にチェンジ。
だいぶ凝ってるな。硬い。親指でツボを強く押すと、ナノカは『そこそこ』となんとも言えない息をこぼす。
そこで偶然通りかかったのは、マリア先生。
「あんたたち、同級生で肩揉みって、楽しい?」
眉をひそめ、不思議そうに首をかしげる。
「楽しいです!」
『極楽~』
「ならいいけど」
マリア先生は普段、髪の毛を一つ結んでるから、髪の毛をおろしているところを見るのは新鮮。雰囲気変わって、マリア先生じゃないみたい。穏やかな雰囲気は変わらないけど。
マリア先生は、わたしたちの隣に座った。
素肌を隠してた一枚のタオルをハラリと脱ぐ。晒された体にナノカもわたしも凝視した。
丸みを帯びた体。きゅと引き締まった腰、成熟した体。ナノカよりも大きいものを持っている。
白衣の上からでも妖艶だと思ってたけど、さらに脱ぐと、女でも釘付けになる体だ。これが、大人の魅力。
わたしも大人になれば、こうなるのかなぁ。ナノカはむうと頬袋を膨らませている。自分よりも大きなものを持っているマリア先生に、嫉妬しているんだ。
マリア先生は、鼻歌うたって体を洗っている。水と泡で濡れた裸体。黒い髪の毛が肌に密着している。ドキリとする。
「なぁに?」
マリア先生が振り向いてきた。
わたしははっとした。マリア先生の裸体をずっと眺めてた。恥ずかしい。
「えっと、わたしも大人になったっらそうなるのかな?」
「あらら~、なれるわよ。女の子は誰だって成長するもの」
ふふっと笑った。
笑ったら、少女のようなあどけない表情。
わたしも、大人になったら、きっとああなってリュウを魅了してやるんだ。早く大人にならないかな。
そんなわたしを横目で、マリア先生はにこにこと笑っていた。
「マリア先生、魔女だったんだ」
ナノカがマリア先生の首を指差した。マリア先生の首には、わたしたちと同じようなチョーカーが。血だまりのような赤色。普段服で隠れてて気が付かなかった。マリア先生は「そうよ。先輩よ」と自信満々にくるので、ちょっとうざかった。
体も頭も洗い、湯船につかる。
湯の中は、燃え上がる炎の湯だ。熱い。火傷しそうだ。ナノカが、マリア先生に見つからないようにこっそりお湯の中に、水をいれる。
バレた時は、マリア先生はカンカン。
さっきにこにこしてたのに、鬼の形相だよ。
でも、ナノカの犠牲あってか、熱い湯がちょうど良い湯になった。全身がポカポカする。疲れた体が溶けていきそうだ。
それから暫く湯船の中でまったりしてから、お風呂を出た。体から湯気が出て、服着てないのに温かい。
体を拭いて服を着て、髪の毛をドライヤーで乾かす。すると、隅っこに飲み物を詰めた棚を発見。白い液体やら、オレンジ色した液体が詰まっている。どれも壺みたいな形。
好奇心に手を伸ばした。中を開くと、ひんやりした冷気が当たる。白い液体の瓶の蓋を開け、ぐいと口に運んだ。
美味しい。
甘い。まるで、砂糖ジュースを飲んでいるみたい。味も甘くて、色もなんとなく似ている。これは、もしかして瓶バージョンの砂糖ジュースなのでは。
「何飲んでんの?」
長い髪の毛をバサバサ、ドライヤーの風でなびかせ、ナノカが訊いてきた。
「砂糖ジュースだよ!」
わたしは半分まで飲み干してしまった瓶を、ナノカの前に突き出した。ナノカは、露骨に不機嫌な表情した。
『それ精液じゃないの? 白いし』
「せーえき?」
『男が出す精――』
「それは牛乳ていうのよ」
わたしとナノカの間に、マリア先生が入って来た。マリア先生は、眉をハチの字にさげ穏やかに言った。
「ある動物のおっぱいをしぼんで出来たもの。あなたたちは知らないでしょ」
マリア先生の言葉の中に、聞き捨てならない言葉が聞こえた。
「おっぱいを揉んで、こうなる……それじゃ、わたしおっぱい飲んじやったの!?」
ぐいと飲んじゃたけど、吐きそう。今なら間に合う。吐こう。マリア先生は落ち着いて、とわたしを止めた。
「それは、生命の恵み。大事に受け取らないといけないの。けど、これは人工で作った牛乳ね。先生も、本物の味は知らないけど砂糖ジュースに似て、美味しいわね」
マリア先生も、棚に手を伸ばしてわたしと同じ瓶を選んだ。
ナノカがプルプル震えた。おっぱいを揉むと、そこから白いのが出るのを初めて知ったらしい。わたしもだけど。マリア先生は、飲みながら「それは中学生になると習うからね」とそっけなく言った。
長時間歩いて汗かいて、全身ベトベトだ。自分でも分かるほど汗臭い。早くひと風呂浴びて、すっきりしたいな。
そういえば、みんなで一緒の席に座って食べていたけど、臭い大丈夫かな。向かい側がリュウだったから、大丈夫なわけがない。
どうしよう。
絶対臭いと思われた。
宿泊先のお風呂は、寮のお風呂よりすごい広くて、天井が高いの。壁に白い山が描かれてるの。
「広おおおおおおおい!!」
叫ぶと、やまびこみたいに返ってくるの。
寮のお風呂でも、叫ぶとやまびこみたいに返ってくるけど、ここですると、何か違って新鮮。
『こら、隣に聞こえるでしょ』
背後から頭を軽く叩かれた。
振り返ると、ナノカが壁を指差した。隣は男女風呂だ。ここでも響いていることは、隣の男子風呂にも当然聞こえいる。
壁は頭上より高くて、いくら男子でも登りきれない。この壁を越えることは出来ない。
「大丈夫だよ」
『大丈夫じゃないつーの』
ナノカは、トコトコ白いタイルを歩き、風呂椅子に座った。ゴシゴシ柔らかい泡を作り、白い体に白い泡がのっかる。
わたしはナノカの隣に座った。泡をつくり、ベトベトの体を拭うように泡がのっかる。チラッと隣にいるナノカの体つきを見た。
細い手足、きゅと引き締まった腰、年に見合わぬ丸くて柔らかいのが、発展してある。出てるところは出て、引っ込んでいる所は引っ込んでいる、ナイスバディな体。
服越しでも、引き締まった体だなと思ったけど、こうも裸になるとさらに格差を見せつけられる。妖艶な体つきだ。
対してわたしのうは、幼児体型。おっぱいもつるぺただし、出てるところも引っ込んでいるところもない。
ナノカと同い年なのに、こうも違うとは。
何が違うんだ。一緒のもの食べて、一緒の時を過ごしているのに。
ムゥと、ナノカの体をあもりにも凝視していたので、ナノカもその視線に気がついた。
『おやおや~』
にやにや目を細め、悪巧みの表情。
「別に、羨ましいとか思ってない」
そっぽ向いて呟く。ナノカはそれでもにやにや笑って、そぉとわたしの胸に手を伸ばしてきた。
『隙あり!』
「きゃあ!?」
びっくりして跳ね上がった。
ざわざわしていた空気がピタリとやみ、一斉にこちらに向く。わたしは恥ずかしさで顔を赤くする。
でも、わたしの胸にはナノカの手が。
「ちょっと放してよ」
小声で怒鳴る。ナノカはそれでも手を退けてくれない。
『ユナのおっぱい、ちっちゃいなぁ』
「言わないで! 気にしてんのに」
すると、モミモミ揉みだした。
「ひゃう!! あっ、んっ、んぅ、あぁ、やめ……ナノカやめて」
『感度良いですなぁ~』
ナノカはくすくす笑って、おっぱいをさらに揉みだした。わたしは恥辱で耳と顔が赤くなるのが分かった。
すぐにやめほしいけど、ナノカは目を細めて面白がっている。背中を取られてるので逃げられない。
わたしは感じたことがない波に襲われた。
自分の体なのに、自分じゃないみたい。切ない声がでて、自分でもびっくりする。
体が熱い。火照っていく。
ナノカは、時折ぎゅと揉んだり、手のはらで先端を転がしてくる。そのたびに、先端がビクビク電流が走っていき、全身がブルと震える。
なんだろう。
頭が真っ白になっていく。
流石にやばい。みんながいるのに、わたし、おかしくなってる。
『揉むと大きくなるんだって』
「だからって……揉みすぎだ!」
ナノカの手を振り払って、態勢を整える。今度はわたしがナノカの背後を取る。一気に形勢逆転だ。
背後を取られたナノカは、びっくりして『あれま~』と目をぱちくり。わたしが受けた恥辱を、ナノカにもしてもらうんだから。
わたしは、ナノカの二つのお椀型のおっぱいに手を伸ばした。触ってみると、ふんわりしてて、柔らかいの。
これが、おっぱいの感触。すごい。
自分の体を見下ろすと、まな板みたいにつるぺた。ちっちゃいと言われた一言が、今も刺さる。
さっきナノカがしてたように、わたしもおっぱいを揉んでみた。マッサージみたいに揉む。弾力があって、手のひらいっぱいに包まれる大きさ。
ほんとに同い年なのに、こうも成長が違うのか。
「どうしてこんな大きくなるの」
『あたしはいつも、彼氏に揉まれてるからね』
「ほんとに揉んだら大きくなるの?」
『ほんとほんと』
ナノカは自慢げにニッコリ笑った。
ナノカが新たに彼氏をつくったのは、この三日前だ。テスト明けの日。つまり、まだ付き合いたての仲なのに、体を触るような仲になっているなんて、これが実力者。
こんなに大きかったら、肩が凝るんじゃないの。そういえば、この前偶然通りかかったら、大量の湿布が入った袋を手にしてた。
おっぱいが大きいと、大変なんだね。
『おっ? おっ?』
わたしはおっぱいから肩にチェンジ。
だいぶ凝ってるな。硬い。親指でツボを強く押すと、ナノカは『そこそこ』となんとも言えない息をこぼす。
そこで偶然通りかかったのは、マリア先生。
「あんたたち、同級生で肩揉みって、楽しい?」
眉をひそめ、不思議そうに首をかしげる。
「楽しいです!」
『極楽~』
「ならいいけど」
マリア先生は普段、髪の毛を一つ結んでるから、髪の毛をおろしているところを見るのは新鮮。雰囲気変わって、マリア先生じゃないみたい。穏やかな雰囲気は変わらないけど。
マリア先生は、わたしたちの隣に座った。
素肌を隠してた一枚のタオルをハラリと脱ぐ。晒された体にナノカもわたしも凝視した。
丸みを帯びた体。きゅと引き締まった腰、成熟した体。ナノカよりも大きいものを持っている。
白衣の上からでも妖艶だと思ってたけど、さらに脱ぐと、女でも釘付けになる体だ。これが、大人の魅力。
わたしも大人になれば、こうなるのかなぁ。ナノカはむうと頬袋を膨らませている。自分よりも大きなものを持っているマリア先生に、嫉妬しているんだ。
マリア先生は、鼻歌うたって体を洗っている。水と泡で濡れた裸体。黒い髪の毛が肌に密着している。ドキリとする。
「なぁに?」
マリア先生が振り向いてきた。
わたしははっとした。マリア先生の裸体をずっと眺めてた。恥ずかしい。
「えっと、わたしも大人になったっらそうなるのかな?」
「あらら~、なれるわよ。女の子は誰だって成長するもの」
ふふっと笑った。
笑ったら、少女のようなあどけない表情。
わたしも、大人になったら、きっとああなってリュウを魅了してやるんだ。早く大人にならないかな。
そんなわたしを横目で、マリア先生はにこにこと笑っていた。
「マリア先生、魔女だったんだ」
ナノカがマリア先生の首を指差した。マリア先生の首には、わたしたちと同じようなチョーカーが。血だまりのような赤色。普段服で隠れてて気が付かなかった。マリア先生は「そうよ。先輩よ」と自信満々にくるので、ちょっとうざかった。
体も頭も洗い、湯船につかる。
湯の中は、燃え上がる炎の湯だ。熱い。火傷しそうだ。ナノカが、マリア先生に見つからないようにこっそりお湯の中に、水をいれる。
バレた時は、マリア先生はカンカン。
さっきにこにこしてたのに、鬼の形相だよ。
でも、ナノカの犠牲あってか、熱い湯がちょうど良い湯になった。全身がポカポカする。疲れた体が溶けていきそうだ。
それから暫く湯船の中でまったりしてから、お風呂を出た。体から湯気が出て、服着てないのに温かい。
体を拭いて服を着て、髪の毛をドライヤーで乾かす。すると、隅っこに飲み物を詰めた棚を発見。白い液体やら、オレンジ色した液体が詰まっている。どれも壺みたいな形。
好奇心に手を伸ばした。中を開くと、ひんやりした冷気が当たる。白い液体の瓶の蓋を開け、ぐいと口に運んだ。
美味しい。
甘い。まるで、砂糖ジュースを飲んでいるみたい。味も甘くて、色もなんとなく似ている。これは、もしかして瓶バージョンの砂糖ジュースなのでは。
「何飲んでんの?」
長い髪の毛をバサバサ、ドライヤーの風でなびかせ、ナノカが訊いてきた。
「砂糖ジュースだよ!」
わたしは半分まで飲み干してしまった瓶を、ナノカの前に突き出した。ナノカは、露骨に不機嫌な表情した。
『それ精液じゃないの? 白いし』
「せーえき?」
『男が出す精――』
「それは牛乳ていうのよ」
わたしとナノカの間に、マリア先生が入って来た。マリア先生は、眉をハチの字にさげ穏やかに言った。
「ある動物のおっぱいをしぼんで出来たもの。あなたたちは知らないでしょ」
マリア先生の言葉の中に、聞き捨てならない言葉が聞こえた。
「おっぱいを揉んで、こうなる……それじゃ、わたしおっぱい飲んじやったの!?」
ぐいと飲んじゃたけど、吐きそう。今なら間に合う。吐こう。マリア先生は落ち着いて、とわたしを止めた。
「それは、生命の恵み。大事に受け取らないといけないの。けど、これは人工で作った牛乳ね。先生も、本物の味は知らないけど砂糖ジュースに似て、美味しいわね」
マリア先生も、棚に手を伸ばしてわたしと同じ瓶を選んだ。
ナノカがプルプル震えた。おっぱいを揉むと、そこから白いのが出るのを初めて知ったらしい。わたしもだけど。マリア先生は、飲みながら「それは中学生になると習うからね」とそっけなく言った。
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