隷属の証

Hypnos

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1年1学期

授業日4日目

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いつもよりもやや早めに楓は目を覚ます。ついに性的な搾取から逃れると思うと動悸が収まらないのだ。当然の如く陽介が抱きついているが、もはやそれも今日で最後だと思うと僅かに名残惜しく感じる。

(アニマルセラピー?で感化されたのか?)

ずっと同じ体制で抱き寄せられていたのか、圧迫感を感じたために身じろぐと、陽介もつられて起きる。

「ッチュ、楓おはよう」
「おはよう」
「今日は朝から授業だったよね、もう起きないと」
「うん、ありがとう」

本当なら礼を言う筋合いなどないのだが、性欲処理に付き合わされて遅刻しないのであれば文句も飲み込めた。嫌なルーチンが体に馴染みはじめたと思いつつも楓は排泄と浣腸をしてプラグを受け入れた。ダイニングではもう匠がパンとコーンスープを用意していた。

「楓ちゃん、おはよう。八時からの授業は辛いね~。まあ陽介の方が今日はハードスケジュールだろうけど」
「1日に三コマ詰め込むのは失策だった。夜十時までぎっちり詰まってる」
「うわー。しかも楓ちゃんと被る授業がないんでしょ?俺は物理が被ってるけど。食べたら早く出ようね」

匠は優しく楓に語りかけ、楓は急いで朝食をすると楓と教室へ向かう。早めに起きたにもかかわらず、朝一番の授業はいつも遅れぎみになってしまうものだ。二人が教室に着いた頃には丁度授業が始まろうとしていた。Kinematicsに関する授業は講師の問題もあり、理解しにくい箇所もあったが、二人は予めある程度の予習をしていたためすんなり飲み込んだ

「この先生本当に説明下手だよね。なかなかの学歴だけどこのレベルじゃあ講師は務まらないんじゃないかな?リサーチャーになればよかったのにね」
「…説明は確かにそこまで上手じゃなかったかも」

授業後の反応から見るに周りの生徒からも不評のようで、Student Evaluationで更迭される公算が高い。そんな事を考えながら楓は匠と寮に戻った。陽介が授業で夜まで不在のため、二人は軽い昼食をとってから各々の課題に精を出した。夕食前になると、匠は楓に声をかける。

「一階に注文したものが届いたみたいだから取ってくるね」
「うん、分かった」

匠が携帯を手にしていないことを確認し、楓は行動を始めた。

(ついに、ついにこの時が来た!まずは携帯を確認してと…よし!動画を消して、パソコンの方も確認っと。バックアップされたメディアを全て削除…他の同期デバイスはなし。ナイトスタンドにある貞操具の鍵でこれも外して…これで終わりだ!あとは匠との対決を済ませれば終わりだな)

小躍りするのを我慢して楓はリビングで匠を待ち構えた。少しすると匠が帰ってくる。

「ただいまーって、楓ちゃんどうしたの?」
「匠、お前が撮った動画は全部消した。パソコンにバックアップされた分もだ。俺はもうお前と陽介の言いなりにはならない!大事にはしたくないけど、今日限りでここからは出ていく」
「そんなに嫌だった?」
「当たり前だろ!そんな無理やり体をいいように使われていい訳があるか!」
「俺と陽介は精一杯愛したつもりなんだけどなー」
「そんな独りよがりの行動…もういい!俺はもう行くから」

出ていこうとする楓の肩を掴み、匠は妖艶に笑った。

「待って。本当にパソコンと携帯にしか保存されていないと思う?」
「…どういう意味だよ」
「実はハードドライブにも保存しているんだよね。しかも陽介も楓ちゃんの写真持ってるよ?媚薬飲まされて覚えてないみたいだけど」
「そんなハッタリ!」
「ハッタリかどうかは証明できるんだけど…悪い子にはお仕置きしないとね。陽介ーもう入っていいぞ」
「!?」

呼びかけに応じて部屋に入ってくる陽介に楓は目を見開く。
「なんで…授業があるはずじゃ」
「ふふ、楓ちゃんの考えてることなんてお見通しだから早めに戻るよう伝えていたんだよね」
「…楓、出ていくな」

楓は少し動揺するが意思は固かった。

「それでも俺はもう出ていく!」

ドアに向かって一目散に楓は駆け出すが、すぐに二人に捕まってしまった。

「やだ!離せよ!」
「仕方ないな」
「ごふぅ!?っぐ、あっがぁ」

匠は陽介に拘束されて暴れる楓に容赦なく拳を沈めいていく。

「や、もうやめ、っが!?」

大粒の涙を流しながら懇願する楓に拳を沈め続ける匠はその抵抗心を確かに砕いていき、しばらくすると楓は嗚咽しながら力なく床に座りこんでいた。

「うぅぅ、ひっぐっ、ぐっすっ」
「これも楓が悪いんだよ。素直にならないでイジワルを言うからこうなる。じゃあこれ飲んで」

遅効性の媚薬を多分に入れたものを匠は楓に飲ませ、陽介はその衣類を全て剥いだ。手錠で腕を戒め、拘束具で足を制限すると二人は楓をベッドに運ぶ。匠は痛みですっかり萎えた楓の中心を撫でると、床に投げ捨てられた貞操具を装着する。

「まったく、貞操具も勝手にとっちゃうなんてもっと躾けないと…月曜日まで授業がなくてよかったよ」

陽介は埋め込まれたプラグを抜くと、匠が注文した極太バイブを力任せに捩じ込む。

「いたぁ!んぐっ!」
「楓には体に教え込んだ方が早いと思うから…もう少しならしてからの方がいいと思ったけど、明日には抱く」

そう言うなり陽介は楓に口枷を嵌め、バイブの振動を上げた。

「んんっ、んぁ、あああん、あ゛あ゛」
「じゃあ明日までゆっくり楽しんでねー。明日も明後日も明明後日もお仕置きだけど。いい子にしてたら月曜日は学校に行けるかもね?」

助けを目で訴える楓に冷たい視線を放ち、匠と陽介は部屋から出た。


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