愛してくれない人たちを愛するのはやめました これからは自由に生きますのでもう私に構わないでください!

花々

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閑話.隣国へ ジルベルト視点

7話

「でも、今日あなた方が王宮にいらっしゃって、彼女の正体がわかった気がしました」

「え……?」

「そのパーティーで会ったご令嬢、エルシーリア様と全く同じ顔をしておりましたの」

「な……っ!!」

 マルグリット嬢の言葉に、頭をなぐられたような衝撃がした。

 フェデリーカと同じ顔の人物。

 エルシーリアだとしか考えられない。

 気がつくとマルグリット嬢の肩を掴んで詰め寄っていた。


「どこで……! そのパーティーはどこで開かれたのですか!? 主催者の名前を教えてください!!」

「まぁ、やはりあの方、ジルベルト殿下の本当の婚約者様だったのですね」

「そうです、ずっと探していたんです! どうか教えてください……!!」

 懇願すると、マルグリット嬢は優雅に微笑む。


「ええ、教えてさしあげますわ。代わりに、私も殿下に教えていただきたいことがありますの」

「なんですか、エルシーリアの居場所を教えてくださるのならなんでも答えます」

「ディーゼの地へ行く方法です。昼間は伝説上の場所なんじゃないかなんておっしゃっていましたけれど、本当はフルリール王家の方はあの地への行き方をご存知なのではありませんこと?」

 マルグリット嬢は、口元に怪しい笑みを浮かべて言う。

 僕は逡巡した。

 教えなければ、彼女はエルシーリアの居場所を話さないだろう。

 しかし、フルリール王国で代々秘められてきた情報を話すのは躊躇われる。

 しばらく答えが出せなかった。

 それでも、最後にはエルシーリアの情報を知りたいという気持ちの方が上回った。


「……わかりました。教えましょう。ディーゼの地は存在しますが、単純に道を歩いていったのではたどり着けません」

「どういうことですか?」

「ディーゼの地に行くには、強い魔力を持った聖女が必要なのです。聖女が同行しているときだけディーゼの地への道が開かれます」

 そう言うと、マルグリット嬢は、今日会ってから初めて驚いた顔をした。


 ディーゼの地は普通のルートでは行くことができない場所だ。

 聖女が同行しているときだけ道が開かれ、北の魔獣が眠る荒れ地へ辿りつくことができる。

 人間は聖女の力なしに北の魔獣の住処に行かれない一方で、北の魔獣のほうはいつでも人里に出てこられる。

 つまり聖女がいなければ、フルリール王国の人間は北の魔獣に一方的に蹂躙されるだけの状態になるのだ。

 しばらく沈黙していたマルグリット嬢が口を開いた。

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