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死の大陸編 幼少期
第4話. ジャコウ
しおりを挟むフェンリルの放った火の玉は、既にお亡くなりのブラックパイソンに追い討ちをかけ、成仏できなほど変わり果てた姿となる
しかしながらその光景を見ていたのは僕だけでなく、実は僕の隣にいるフェンリルに切断されていたブラックパイソンの頭部も観ていた!
残念ながらその瞳には全く生気がみなぎっておらず、心無しかそこに映る瞳の奥は潤んでいるようにも見えた
フェンリルは上機嫌で僕に近寄り゛どうだ凄いだろぅ゛的なドヤ顔で早く褒めてといった表情を浮かべ、尻尾をクルクル回しながらお座りして僕の方を見ている
「ホントに君は凄いんだね!!僕、ビックリしちゃったよ!!」
褒められる事に慣れていないのだろう、僕が褒めるとクルクル回ってた尻尾の勢いが更に加速して行くと、風魔法を使ったの如く背後の木々がへし折れて飛んで行く
満足気な表情を浮かべ、じっと僕を伺いながら何かをまだ待ってる感じが漂っていたが、そんなの僕が分かるわけがない!
この後、僕にどうしろと言うんだ?
それでなくても、蛇の頭部が横にあって気になるので、フェンリルから蛇の残骸がある方に視界を移して状況を確認する
蛇の胴体は火の玉の直撃を受け、肉片が消し炭とかし周辺に飛び散っているのを観ていると……
その肉の焼け付く臭いに引き寄せられたのか、木の茂みから急に獣が3体飛び出して来た!!
ガサガサガサ
「うわっ!!何か出て来た!!」
見た目はハイエナっぽく異常に眼が大きいが左右の大きさが違い、口は裂けそこから牙が出ていて、なんとも見るに不自然で不格好だ
フェンリルがその生物を見るなり、「ジャコウかぁ!」と呟く
ジャコウはブラックパイソンの肉片がある場所へと驀地に近寄る
ジャコウは僕とフェンリルに気付き、この肉は俺達の物だぞと言わんかばかりに、不揃いな大きな眼を見開き威嚇する
「ジャコウ如きが!これだから理性の欠片もない獣は嫌なんだよなぁ」
フェンリルはそう言うが、体格差を見ても
ジャコウは2m以上はあり、フェンリルは50㎝位だ。
大型の虎と小型犬位の体格差はあるので、普通に考えると僕達はジャコウの餌の部類になるだろう。
すでにジャコウの1匹は蛇の肉片を必死に貪るように食べている
あのバラバラに散った状態でまだ食べれる所があるのにビックリしてしまうが、ジャコウは食事に夢中だ!
残り2匹はフェンリルに向かい合い、消え失せろと言わんかばかりにギョロついた眼でずっと威嚇している
フェンリルはそんなジャコウに対し、無言で右前脚をチョコンと振ると、鋭く尖った爪の風が3本放たれ威嚇していたジャコウ2匹の頭を真っ二つにする
食事に夢中な1匹も被害を受けるが、身体を切断されてしまっていることにも気付かずに上半身と下半身がバラバラになっていても、息絶えるまで貪欲に食べて続けていた
フェンリルは何事もなかったかのように、僕に話しかけてくる
「ここは死の大陸と呼ばれていて、いろんな生物がいるから気をつけてねぇ」
「う、うん、わかった!ありがとう!それで君の名前は何なの?」
「教えなぁーい」
そう言い残すとフェンリルは満足したのか、この場を後にした
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