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死の大陸編 幼少期
第5話. 洞窟
しおりを挟む本来なら、僕はここで死んでいてもおかしくないような出来事が立て続けに起きていた
記憶を失い目覚めたばかりの僕は気まぐれなフェンリルの行動によって命を救われた様なものだ
とは言っても今の状況はなんら変わっておらず、意識が戻ったものの自分のことが何も思い出せない状況が、更に僕を不安のどん底に陥れていく
まず、頭の中を整理しようとしたが、見るもの全てが現実離れしており、まわりを見渡しながら取り敢えず身を隠せそうな場所を探そうと思い、今いる所から歩き出した。
月明かりに照らされているとは言え、辺りは薄暗く、遠くから聴こえてくる不気味な悲鳴の様な鳴き声が嫌でも耳に入り込んでくる
周りを見渡しながら、自分の身に何が起こっているのかさえ分からず、ただただ歩いているが先程の獣がまた現れでもしたらどうすればいいのか
僕の頭の中は不安と恐怖でいっぱいだった!
此処が地球でない事ははっきりしているが・・・
・・・ここは何処?
・・・何故僕は?
そんな事ばかりを考え、現実を受け入れろうにも先程体験した出来事が僕を余計に混乱させている
しかしながら今は最優先で安全な場所を確保したい為、身の危険を感じながらも細心の注意を払い、警戒しながら歩いていると、少し見上げた岩場の上に洞窟らしき入口を見つけた!
恐る恐るゆっくり辺りを気にして岩場のある場所まで辿り着き、洞窟の入口からそっと中を覗き込むと・・・・
真っ暗な闇そのものだった!
月明かりも届かず、洞窟の入口が大きな口を開き、獲物が誘い込まれて来るのをひたすら待ち構えている様にも思えた!
そんな状況下での僕の選択肢は限られていて、まずは身の安全を最優先に確保するためには、とにかくここが安全な場所かどうかを確認するため、洞窟の中に入るしかなかった
・・・覚悟を決め、周りを警戒しながら慎重に歩き始めるが流石に頭に不安がよぎる
外よりは安全で身を隠せそうだが、もしこの先に先程の様な獣がいた場合、逆に僕の命の危険性が高まる
いつ襲われるかも分からず、何も見えない状況下でゆっくりと一歩一歩、少しずつ壁伝いに歩いて進んで行く!
少しずつゆっくりと洞窟の奥へと進み、ふと歩いて来た方向を振り返ると、月明かり照らす外は薄っすら見ることが出来るが、洞窟の奥に視界を戻すと全く明かりがなく、目を開けているのか閉じているのかさえ分からないほど暗闇に包まれ、まさに闇そのものだった!
入口から10m位は歩いただろうか、その歩いた10mと言う数字の距離が凄く、とても凄く長い時間に感じる
この暗闇にもだいぶ慣れてきたが、全く見えない事に変わりはない!
ジワリジワリゆっくりと細心の注意を払い足音も立てず歩いて行く
すると急に何かの気配を感じる!!
何かいる!!!!!!
ま、まずい!
どうする⁉︎
全神経を集中して、頭の中で試行錯誤しながら、直感的にどう行動すればよいのかを感じたのが、まず観察することだった
いつでも動けるように身構え、意識は気配のある方に向けつつ、正体を探る様に全神経で観察を始める
・・・・・
・・・・・・・・・・
何かが入り混じった様な匂いと呼吸音!
間違いなく何かがそこに居て、呼吸している気配が感じとれる
気配を感じ取ることは出来るが、相手の姿が全く見えないという状況がこんなにも不安で恐怖を感じることだとは思ってもみなかった!
しかも、向こうはずっと僕の様子を伺っている可能性もあり、いつ僕に襲いかかってくるかもしれないので、全く気を抜けない
・・・・どうしよう。
時間だけが経過して神経がすり減らされていくのが自分でも分かる
何かがいるのは間違いなく気配で分かるが、もし相手がただ寝ているのであれば、起こさずにこのまま引き下がるのが賢明な判断だと思う
逆にこの生物がもし起きていて入口から僕の行動をずっと伺っていたとしたら、非常に不利だ!
ずっと神経を擦り減らしながら考えていると、急に何かが動く音がする!
ゴソゴソ!
ビクッ!!
「どおしたのぉ⁉︎何でそこにずっと立ってるの⁉︎」
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