「守りたい、君のすべてを」

第14章：未来へ

第14章：未来へ
春の陽射しが柔らかく降り注ぐ朝、東京の街は新たな一日を迎えていた。
氷川玲奈と榊京介は、これまでの困難を乗り越え、共に歩む未来を見据えていた。
ホテルのロビーで、二人は静かに手をつないでいた。
京介の顔には穏やかな笑みが浮かび、玲奈も自然と笑みがこぼれる。
「これからは、ただのボディガードと依頼人じゃない。パートナーだ」
京介の言葉に、玲奈は力強く頷いた。
「はい。どんな未来が待っていても、あなたとなら乗り越えられる」
彼らの間にあった壁は完全に消え、信頼と愛情が確かな絆となって結ばれていた。
仕事も生活も、これからは二人で支え合いながら歩んでいく。
京介は過去の傷を抱えながらも、新しい希望に胸を膨らませていた。
玲奈もまた、父の死の真相に向き合いながらも、未来への一歩を踏み出した。
「ありがとう、京介さん。あなたと出会えて、本当に良かった」
「こちらこそ、玲奈さん。これからもずっと、守り続けます」
穏やかな風が吹き、二人の髪をそっと揺らした。
新しい人生の幕開けを告げる朝に、希望の光が満ちていた。