未プレイの乙女ゲーの悪役令嬢に転生したみたいだけど、これってフラグ回避方法分かんなくね?

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第一章

強引にいかせていただきます

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さて


大丈夫と大口を叩いてしまったものの、よくよく考えたら私もこの子と同じ迷子…あっ、でも道は覚えてるから迷子じゃないか。でもまあはぐれた部分では一緒だからもう細かいことはいいや!
とにかく、陥ってる状況は同じってことだ!なら、まずここは冷静物事を一つ一つ整理していこう

「ねえ、親とはどこではぐれたの?」

「………」

「親の特徴とかは?何か目印になるような物とか持ってたりした?」

「………」

「…君の名前は?」

「………」

……おっと困ったぞこれ、何を聞いても答えてくれないとは
私そんな答えづらい質問したかな?一般的にこういうことを聞くんじゃないの?そしてまさかの名前も教えてもらえないとはなかなかにショック
てか何?私はもしかして名前を教えてもらえない星の下にでも生まれてるわけ?思えば初対面の時のクロスも教えてくれなかったよね、あれ地味に傷ついたんだよ?

それにしても……この子やっぱりどこか変だ
もう秋とは言えこの市場の熱気はすごい、薄手のカーディガンを羽織っていた私もここに着てすぐに熱くなってミリアーナさんに預けた
なのにこの子は全身ケープで覆われてる上にフードも深々と被っている。見てるだけでも熱いのにこの子は脱ぐ気配もフードを外す気配すら感じない
このままだと熱中症になってしまうかもしれないと思った私はフードを外そうとつい手を伸ばした


そして


パシッ!

「あっ」

「!ぁっ…」


辿り着く前に伸ばした手は勢いよく振り払われた

気まずい沈黙が私達の間で流れる

「ご、ごめんね!その、ここ熱いから熱中症にならないようにせめて顔だけでも空気に晒しといた方がいいかと思ってフードを外そうとして。でも、よく考えればいきなり手を伸びてきたらそりゃ怖いし振り払いたくもなるよね!私なんか変なこと考えてそのまま手に噛み付いちゃうと思う!」

慌ててフォローするも全くフォローになっていないことに気づく
セツの中身よ、つまり私よ、お前はつくづくアホだな

この子も恐らく悪いとは思ってる。だってその証拠にちらっちらと振り払われた私の手を気にしてるんだもん。心配しなくても痛くなかったから平気だよ
そう伝えたくても多分それを言ったところで大した状況の好転は望めない

はてさて、どうしたものか


「……」

「……」

「………あーもう!!」

「!?」

このままじゃ埒が明かない!!

あまりの気まずさに耐え切れなくなって一回髪をワシャワシャとかき乱してからバッ!と子供に振り返る
いきなりの私の豹変にびっくりしてるみたいだけどそんなの知ったことか!


「そもそも私ってば元々そんな気を遣う人間じゃないし気を遣える人間じゃないんだよ」

「……」

「いつだって楽しければいいって考えてるし正直面倒事は嫌いなの!だから」

「……」

だんだん俯いてくその子の手をもう一度強引に取った




「とりあえず気が済むまでここで遊ぶわよ!!」





言うや否や私はその子の返事も聞かずに歩き出した








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