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22 婚約破棄(アンスタンside)
「アンスタン・ラヴィッスマン! 貴方との婚約を破棄するわ!」
学園の卒業パーティー会場に僕の真実の番――であったはずのジュリアの声が響く。
ジュリアに寄り添い、しっかりと彼女の肩を抱いているのは伯爵家の三男。お互いの色を纏った姿は仲睦まじい恋人同士そのもので、僕の出る幕はない。
婚約者と一緒に迎える卒業式。記念すべき日になるはずだったのに、どうしてこんなことになってしまったのか――。
ジュリアと僕の関係は順調だった。ラジョーネがいなくなり、いよいよ後がなくなった僕は、とにかくジュリアの機嫌を取り続けた。
本当だったらラジョーネに贈りたかった言葉をジュリアに捧げ、甘やかし、偽りの愛を注ぎ続けたのだ。
細々とした違いは目についたが、それでもラジョーネが番と判明するまでは憎からず思っていた相手だ。両親も貴族のジュリアを気に入っていたし、僕としても結婚するなら彼女だろうと考えていたので、そうやって二人の仲が深まれば当然情も沸いてくる。
ラジョーネに感じていたような激しい執着めいた思いではないけれど。
今も時折、隣国へと渡った彼女を思い出しては胸を焦がしてしまうけれど。
それでもこれからはジュリアと二人で未来を歩んでいくのだと前を向いていた。ジュリアの両親も『真実の番』という僕の言葉を信じてくれたようで反対はされなかった。
騙すことに少しだけ良心は痛んだけれど、そもそも運命の番と出会う確率などあってないようなもの。たまたま同い年で同じクラスになった僕とラジョーネの運が良かっただけなのだ。
それにラジョーネとの関係がこじれたのも、もとをただせば彼女のせいなのだから、責任をとってもらうだけ。
紛い物の愛もいつかは真実に代わる。
何も問題は無い。
そう、思っていたのに――。
学園の卒業パーティー会場に僕の真実の番――であったはずのジュリアの声が響く。
ジュリアに寄り添い、しっかりと彼女の肩を抱いているのは伯爵家の三男。お互いの色を纏った姿は仲睦まじい恋人同士そのもので、僕の出る幕はない。
婚約者と一緒に迎える卒業式。記念すべき日になるはずだったのに、どうしてこんなことになってしまったのか――。
ジュリアと僕の関係は順調だった。ラジョーネがいなくなり、いよいよ後がなくなった僕は、とにかくジュリアの機嫌を取り続けた。
本当だったらラジョーネに贈りたかった言葉をジュリアに捧げ、甘やかし、偽りの愛を注ぎ続けたのだ。
細々とした違いは目についたが、それでもラジョーネが番と判明するまでは憎からず思っていた相手だ。両親も貴族のジュリアを気に入っていたし、僕としても結婚するなら彼女だろうと考えていたので、そうやって二人の仲が深まれば当然情も沸いてくる。
ラジョーネに感じていたような激しい執着めいた思いではないけれど。
今も時折、隣国へと渡った彼女を思い出しては胸を焦がしてしまうけれど。
それでもこれからはジュリアと二人で未来を歩んでいくのだと前を向いていた。ジュリアの両親も『真実の番』という僕の言葉を信じてくれたようで反対はされなかった。
騙すことに少しだけ良心は痛んだけれど、そもそも運命の番と出会う確率などあってないようなもの。たまたま同い年で同じクラスになった僕とラジョーネの運が良かっただけなのだ。
それにラジョーネとの関係がこじれたのも、もとをただせば彼女のせいなのだから、責任をとってもらうだけ。
紛い物の愛もいつかは真実に代わる。
何も問題は無い。
そう、思っていたのに――。
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