177 / 744
2:カブキーフェスタへの道
177:龍脈の棟梁(シガミー)、シシガニャン(魔物)はシガミー?
しおりを挟む
「そういや、この状況は、ちぃとばかしマズくねぇか?」
「まズい、とハ?」
「天狗殿ぉー、ご無事かぁぁぁぁっ――――――――――――――――ああああああああぁぁぁぁああっぁぁぁぁっ!?」
オルコトリアを先頭に、衛兵や冒険者たちの軍勢。
あいつらは、普段はボケボケだが――――仮にも、〝魔物と戦うための町〟の住人だ。
その、領主であるコントゥル家。その名代。
伯爵夫人は伯爵にならぶ権力を、お持ちで。
その背中に腰掛けているのは、どこからどう見ても――――逆さ鏡餅にしか見えない。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ま、魔物っ――――――――!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
ほらみろ。この土地の人間はシシガニャンをみると、必ず魔物だと思いやがる。
ジャキジャキジャキジャキザシュザシュザシュザギィィン!
ギュギギュギギュギギィゴガチャン――――ギラァァン、ィィィィィィィ!
剣槍矢尻鉄塊に、長剣と聖剣切り。
「ま、待たれよ――――!」
飛び出したが、時すでに遅しで――ぶった切る気配が飛んできた。
トトォォォン――――しかたねぇから、上に飛ぶ。
鬼娘と姫さんは、シシガニャンが魔物じゃないって知ってるだろうが!
ガムラン町最強の冒険者パーティー、〝聖剣切りの閃光〟。
その最強の名を冠する――剣技。
いや、技名を冠してるのが、パーティー名の方か?
まあ、なんでもいい。
不可視の切っ先は、おれでさえ金剛力がなかったら、簡単には避けられねぇ。
つまり、相当ヤバイ。
「あっ、いけない! つい切ってしまいましたわぁ――――!?」
つい、じゃねぇだろ。
「にゃぉにゅん?」
困ったような猫の鳴き声。
立ちあがり、繰りだされる正拳突き――――ぽきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅむにょんっ♪
面白い音が、なんかを弾いた。
なんかってのはもちろん、聖剣切りだ。
「――はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
うるせえ。
必殺の技が防がれたのも、初めてじゃねーんだから――――大口開けてわめくな。
お嬢のくせに、はしたねぇな。例によってニゲルには、とても見せられない。
やっぱり女として生まれかわったからには、見た目ってのもすこしは良くしときてぇなと、初めて思った。
「にゃんみゃにゃ、みゅぅーん♪」
汚れてない手の甲を叩いてから、意気揚々と着席す――――ごろぉん♪
「コォォン!? なに今の!? 〝狐火・仙花〟だけじゃなくってぇ、ひょっとしてリカルルちゃんの〝聖剣切り〟まで弾いたのぉっ!? どーいうことぉ――――???」
面白い音で気がついたのか、伯爵夫人が飛びおきた。
そして、足下でジタバタする黄緑色の魔物をジッと見つめている。
「コントゥル夫人、ご無事で何よりですが――説明していただけると、ありがたいのですが……」
長剣を収め、膝を折る鬼娘。
おれも、説明してもらいたい。
――――すたん。
ひとまずは、反逆者とか魔物扱いで……追い立てられなくて、済みそうだが。
「いま、〝も〟っておっしゃいました? まさかあの〝つめたい炎の高等魔術〟を喰らっても無事とか……おっしゃいませんわよね?」
口元を押さえ驚愕の表情を見せる、リカルル・リ・コントゥル。
その手が、黄緑色の魔物の拳をつかもうと、伸びる。
そうだった。
「(どうやら、先ほ――――ギン、ギィン!――――ドの……鬼火怪光線ハ狐火・仙花とイう技名のヨうです――」
おう、洒落てるな。
コントゥル母娘に睨まれた迅雷が、途中から耳栓で話す。
「ちょっと、リカルルちゃぁん、だめよぉう――この子を見つけたのわぁ、わぁたくしがぁ先なんですからぁっ――――♡」
正座する黄緑色の頭を、うやうやしくなでる妖狐ルリーロ。
すると何を思ったのか、魔物が立ち上がり、伯爵夫人の頭をそっと――ポキュポンと騒々しくなでた。
「はぅわわわわっ――な、何を――ふにゃりん♪」
恍惚とする伯爵夫人。
その顔は、昼日中から見せたらダメと言うか、伯爵以外に見せたらダメじゃね?
「もう、お忘れになったんですのっ!? この子は、シガミーですわよっ!」
姫さんのまえで着たり脱いだりしたし、自分で着たこともあるはずだ。
なのに、一瞬忘れるんだよな。
「えっ――!? 覚えてなぁい、怖ぁい♪」
伯爵夫人は、すっかり忘れてたっぽいし、怖ぇのはコッチだぜ。
「――ルリーロにモ神域へ飛ばサれる直前ニ、見られていましタね――」
シシガニャンの下っ腹を、餅やうどんのようにこね回す。
当然――魔物は姫さんの腹をぽきゅぽん♪ と騒々しくやさしくなでる。
「ちょっ――シガミーッ!? なにをなさるんですの!?」
羞恥にゆがむ顔。コレは……別の意味で、ニゲルには見せられねぇ。
「「きゃぁぁぁぁっ――――!?」」
なんか人垣をかき分けて、二人組が突進してきた。
「「こらっ、シガミー! なにしてるのっ!?」」
白い給仕服と、いつもの胸当てだけの仕事着。
きゃいきゃい、がやがや、ざわざわ、にゃにゅぉん?
「とっちらかって、きおったのう」
「――シシガニャンの行動にハ、〝やられたらやり返す〟とイう学習効果が根付いたようでス――」
「天狗殿、あの魔物がシガミーというのは本当なの!? 事と次第によっては――――!」
鬼娘が、コッチを向いた。
手が長剣に、添えられている。
くそう、オルコトリアとは、天狗がらみだと本当にウマが合わねぇ。
「落ちつかれよっ! 露払いになればと、女神から借り受けた〝護法〟を用いたまでじゃっ――――!」
「――自律型ノ使役対象は、コの世界ニもゴーレムとイう名称で存在シ、知られていマす――」
「い、命のない……業憂無ならば、手練れのお主の相手にうってつけじゃと思ったのじゃ……まさか中に、同郷の童が入っとるとは思わんじゃろうて!」
「誤報……いや護法か。それって、まえにシガミー邸で、イオノファラーさまが、アナタのお体《からだ》を取り出したのと同じ転移魔法?」
「そ、そうじゃ! あの女神には、まだ借りが有るでのぉ。お、押しつけられたら使わぬワケにもいかぬのじゃ」
勝手に、うまいこと勘違いしてくれたぞ。
「ふぅん。それじゃ、私のお金は――シガミーが持ってるの?」
四人に囲まれる魔物へ、親指が向けられる。
「(そういや、アレ――頭を空けたらどうなる?)」
「――現在モニターできテいないので、やってみないとワかりません――が十中八九、最初ノ状態に戻ルと思われまス――」
最初っていうと、また歩く所からってことか?
「――はイ――」
ああ、もう。どうしろというのか。
「パパパパッパパパパッパパパパパァァ――――♪」
なんだこの御囃子はっ!?
草原の直上、空の高い所からきこえる。
ぼぉぉぉぉぉぉぉっ――――ごぉぉうわぁっ♪
突如上空にあらわれたのは、巨大なビードロ……画面だった。
「その勝負、ぜぇーんぶっ! アナタの世界のよりどころっ、美の女神ちゃんがぁ――――うけてたちぃまぁすぅよぉぉぉう?。」
でた、五百乃大角が。
阿鼻叫喚の草原。おれも含めた全員(黄緑色含む)が腰を抜かした。
「まズい、とハ?」
「天狗殿ぉー、ご無事かぁぁぁぁっ――――――――――――――――ああああああああぁぁぁぁああっぁぁぁぁっ!?」
オルコトリアを先頭に、衛兵や冒険者たちの軍勢。
あいつらは、普段はボケボケだが――――仮にも、〝魔物と戦うための町〟の住人だ。
その、領主であるコントゥル家。その名代。
伯爵夫人は伯爵にならぶ権力を、お持ちで。
その背中に腰掛けているのは、どこからどう見ても――――逆さ鏡餅にしか見えない。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ま、魔物っ――――――――!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
ほらみろ。この土地の人間はシシガニャンをみると、必ず魔物だと思いやがる。
ジャキジャキジャキジャキザシュザシュザシュザギィィン!
ギュギギュギギュギギィゴガチャン――――ギラァァン、ィィィィィィィ!
剣槍矢尻鉄塊に、長剣と聖剣切り。
「ま、待たれよ――――!」
飛び出したが、時すでに遅しで――ぶった切る気配が飛んできた。
トトォォォン――――しかたねぇから、上に飛ぶ。
鬼娘と姫さんは、シシガニャンが魔物じゃないって知ってるだろうが!
ガムラン町最強の冒険者パーティー、〝聖剣切りの閃光〟。
その最強の名を冠する――剣技。
いや、技名を冠してるのが、パーティー名の方か?
まあ、なんでもいい。
不可視の切っ先は、おれでさえ金剛力がなかったら、簡単には避けられねぇ。
つまり、相当ヤバイ。
「あっ、いけない! つい切ってしまいましたわぁ――――!?」
つい、じゃねぇだろ。
「にゃぉにゅん?」
困ったような猫の鳴き声。
立ちあがり、繰りだされる正拳突き――――ぽきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅむにょんっ♪
面白い音が、なんかを弾いた。
なんかってのはもちろん、聖剣切りだ。
「――はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
うるせえ。
必殺の技が防がれたのも、初めてじゃねーんだから――――大口開けてわめくな。
お嬢のくせに、はしたねぇな。例によってニゲルには、とても見せられない。
やっぱり女として生まれかわったからには、見た目ってのもすこしは良くしときてぇなと、初めて思った。
「にゃんみゃにゃ、みゅぅーん♪」
汚れてない手の甲を叩いてから、意気揚々と着席す――――ごろぉん♪
「コォォン!? なに今の!? 〝狐火・仙花〟だけじゃなくってぇ、ひょっとしてリカルルちゃんの〝聖剣切り〟まで弾いたのぉっ!? どーいうことぉ――――???」
面白い音で気がついたのか、伯爵夫人が飛びおきた。
そして、足下でジタバタする黄緑色の魔物をジッと見つめている。
「コントゥル夫人、ご無事で何よりですが――説明していただけると、ありがたいのですが……」
長剣を収め、膝を折る鬼娘。
おれも、説明してもらいたい。
――――すたん。
ひとまずは、反逆者とか魔物扱いで……追い立てられなくて、済みそうだが。
「いま、〝も〟っておっしゃいました? まさかあの〝つめたい炎の高等魔術〟を喰らっても無事とか……おっしゃいませんわよね?」
口元を押さえ驚愕の表情を見せる、リカルル・リ・コントゥル。
その手が、黄緑色の魔物の拳をつかもうと、伸びる。
そうだった。
「(どうやら、先ほ――――ギン、ギィン!――――ドの……鬼火怪光線ハ狐火・仙花とイう技名のヨうです――」
おう、洒落てるな。
コントゥル母娘に睨まれた迅雷が、途中から耳栓で話す。
「ちょっと、リカルルちゃぁん、だめよぉう――この子を見つけたのわぁ、わぁたくしがぁ先なんですからぁっ――――♡」
正座する黄緑色の頭を、うやうやしくなでる妖狐ルリーロ。
すると何を思ったのか、魔物が立ち上がり、伯爵夫人の頭をそっと――ポキュポンと騒々しくなでた。
「はぅわわわわっ――な、何を――ふにゃりん♪」
恍惚とする伯爵夫人。
その顔は、昼日中から見せたらダメと言うか、伯爵以外に見せたらダメじゃね?
「もう、お忘れになったんですのっ!? この子は、シガミーですわよっ!」
姫さんのまえで着たり脱いだりしたし、自分で着たこともあるはずだ。
なのに、一瞬忘れるんだよな。
「えっ――!? 覚えてなぁい、怖ぁい♪」
伯爵夫人は、すっかり忘れてたっぽいし、怖ぇのはコッチだぜ。
「――ルリーロにモ神域へ飛ばサれる直前ニ、見られていましタね――」
シシガニャンの下っ腹を、餅やうどんのようにこね回す。
当然――魔物は姫さんの腹をぽきゅぽん♪ と騒々しくやさしくなでる。
「ちょっ――シガミーッ!? なにをなさるんですの!?」
羞恥にゆがむ顔。コレは……別の意味で、ニゲルには見せられねぇ。
「「きゃぁぁぁぁっ――――!?」」
なんか人垣をかき分けて、二人組が突進してきた。
「「こらっ、シガミー! なにしてるのっ!?」」
白い給仕服と、いつもの胸当てだけの仕事着。
きゃいきゃい、がやがや、ざわざわ、にゃにゅぉん?
「とっちらかって、きおったのう」
「――シシガニャンの行動にハ、〝やられたらやり返す〟とイう学習効果が根付いたようでス――」
「天狗殿、あの魔物がシガミーというのは本当なの!? 事と次第によっては――――!」
鬼娘が、コッチを向いた。
手が長剣に、添えられている。
くそう、オルコトリアとは、天狗がらみだと本当にウマが合わねぇ。
「落ちつかれよっ! 露払いになればと、女神から借り受けた〝護法〟を用いたまでじゃっ――――!」
「――自律型ノ使役対象は、コの世界ニもゴーレムとイう名称で存在シ、知られていマす――」
「い、命のない……業憂無ならば、手練れのお主の相手にうってつけじゃと思ったのじゃ……まさか中に、同郷の童が入っとるとは思わんじゃろうて!」
「誤報……いや護法か。それって、まえにシガミー邸で、イオノファラーさまが、アナタのお体《からだ》を取り出したのと同じ転移魔法?」
「そ、そうじゃ! あの女神には、まだ借りが有るでのぉ。お、押しつけられたら使わぬワケにもいかぬのじゃ」
勝手に、うまいこと勘違いしてくれたぞ。
「ふぅん。それじゃ、私のお金は――シガミーが持ってるの?」
四人に囲まれる魔物へ、親指が向けられる。
「(そういや、アレ――頭を空けたらどうなる?)」
「――現在モニターできテいないので、やってみないとワかりません――が十中八九、最初ノ状態に戻ルと思われまス――」
最初っていうと、また歩く所からってことか?
「――はイ――」
ああ、もう。どうしろというのか。
「パパパパッパパパパッパパパパパァァ――――♪」
なんだこの御囃子はっ!?
草原の直上、空の高い所からきこえる。
ぼぉぉぉぉぉぉぉっ――――ごぉぉうわぁっ♪
突如上空にあらわれたのは、巨大なビードロ……画面だった。
「その勝負、ぜぇーんぶっ! アナタの世界のよりどころっ、美の女神ちゃんがぁ――――うけてたちぃまぁすぅよぉぉぉう?。」
でた、五百乃大角が。
阿鼻叫喚の草原。おれも含めた全員(黄緑色含む)が腰を抜かした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる