497 / 744
4:龍撃の学院
497:ネネルド村奇譚、料理番の実力
しおりを挟む
「あれっ? ひょっとして、やろうっていうのぉぉん? このあたくしさまぁとぉぉー?」
御神体のやろうが、生意気にも――『(Θ_Θ)』
浮かぶ球を、追加しやがった。
ひとつの球に乗り、残りのふたつを――ヴォォヴォォヴォォォォン♪
ぐるんぐるんと、侍らした。
「ウケケッケケケケケケケッ――――♪」
マジで、やりあう気らしいぜ。
ったく、馬鹿神さまめ。
殿さんまで来てるときに、わざわざ喧嘩をふっかけて来やがって!
この際、本気で退治しちまうのも有りかもしれなくね?
あとは野となれ山となれだ。
「シガミーちゃんに……うぅーん、よしっ300!」
当然のように、王子殿下が賭ける声が聞こえてくる。
「村人たちに賭け事を広めるのは、気が引けますららぁぁん!」
困惑の王女殿下。少女メイド・タターの手前、村人への配慮を忘れてはいないようだが――
「む、それもそうだな……じゃぁ、ぼくはこの〝タコォ〟の〝オスーシ〟を賭けよう!」
「それは良い考えですね、私も賭けますららぁぁん♪」
なんだと!?
秘蔵の〝しょうが〟を、刻んで載せてやったのに!
わわわわい、がやややい♪
騒然とする、タコゥパ会場。
「まダ桟橋ニ置きっパなしの蛸足ノ見た目が、物議ヲ醸シ出しているよウです」
見た目が〝魔物のなかの魔物〟って感じで、食べる習慣がないんだろうが――
「おれも!」「わたしも!」
「わしも!」「あたしも!」
「ぼくも!」「あたいも!」
大好物と豪語してたネネルド村村民まで皿を、厨房まえの大テーブルに置いてくのは――どういうわけだぜ!?
「我は、食べる」
「私も食べる」
「おれも喰うぞ、ガハハハッ♪」
わわわわい、がやややい♪
「私は、様子見です」
「レーニアおばさんがそう言うなら、私も様子見で」
リオレイニアが止めてくれん。
わわわわい、がやややい♪
ガチャガチャ、ガチャチャチャッ♪
大テーブルが蛸の寿司で、埋め尽くされた。
「くそう、奇祭の賑やかしになればと思って、蛸で寿司を作ってやったのに!」
垂らした醤油が、乾いちまう!
「その、タコゥパってなんわのっ!? エウロパじゃないんだからさっ!」
ふぉん♪
『ヒント>エウロパ/太陽系第五惑星である木星の第二衛星。生命の痕跡が発見されている【地球大百科事典】』
ついさっき収得した神々の言葉や、神々の世界の事柄がわかるスキル。
さっそく役立ってくれているが……つまるところ、おれが死んだ後の日の本の一切合切なんて――
死んじまったおれの、あずかり知る所ではない。
「わからんことを言うなーっ! 寿司のことも含めて、なんだか腹に据えかねたぞ!」
目のまえに浮かぶ球の一つくらい、二つにしても罰は当たらんよなぁ――!
ヴッ――おれは小太刀を、取りだした。
ふぉん♪
『>シガミー、自重してください。現在ネネルド村には央都とガムラン町の、最重要人物が集結しています。万が一のことがあれば、猪蟹屋の存続が不可能になります』
あ、忘れてたぜ。
五百乃大角の〝丸い球の方〟は、おにぎりたちにひっぱたかれて大爆発したんだった。
その勢いは、凄まじくて――
王族が管理してた〝召喚の塔〟と、近くに生えてた〝ご神木〟。
そして〝おれの体〟まで、木っ端微塵になった。
ふぉん♪
『イオノ>ご自分の死因を忘れるなんて、プークス♪
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵猪蟹も異世界暮らしで、
焼きが回っちゃったんじゃないのー?』
丸い球から――ガチャコン♪
丸い穴の空いた棒が、突き出た。
それはまるで銃口のようで――
キュキュゥ――カキン♪
こっちに、狙いを定めた。
「本気でやろうってぇのかぁー?」
ふん、構わねぇが、位置取りがまずい。
今の場所だと、流れ弾が人に当たらぁ。
おれは顎を斜めまえへ、くいと突き出す。
そっちで立ち合えという、意思表示だ。
「いいわよぅ――あたくしさまの撃った弾丸が、体に当たったらシガミーの負けだからぁねぇぇ!」
『(ΘoΘ)』『(ΘoΘ)』『(ΘoΘ)』
蛸みてぇな銃口が一斉に、おれに狙いを付けなおす。
「おう――体に当たるのを防いだら、おれの勝ちだからな?」
カキッ――小太刀の鯉口を切る。
§
「死に皿ぁせぇー!」
バッゴォォ――ン!
なんか火縄の弾丸よか大きなのが、撃ち出された!
「――チィェェェェェェェェィッ!」
ガッギュモギュッィィンッ!
よし、斬ってやった!
――ボゴン、ボコララッ♪
うしろの壁に当たった、弾丸の音がおかしい。
鉛玉じゃねぇ所をみると、おれに怪我をさせるつもりはねぇみてぇだが――
「あたれあたれぇ!」
バッガボッゴォォ――ンッ!
見たら喰らう――奴が引き金を引く気配に、合わせろ!
「――ッチェェェイ、ェェィッ!」
ガッギュギッ、ガガチュキュゥゥンッ!
あっぶね!
一発は足を、狙って来やがった!
バッガッボッガガァァン――!
ガガガッギュギィィン、ギャギギャギギィィンッ!
『(>x<)』『(>x<)』『(>x<)』
浮かぶ球の顔が、一斉に吠え面をかいた。
「っはぁぁっ――どうした、もう終いかぁ!?」
スゥゥゥゥ、ガキン!
小太刀を、鞘に収める。
ふぉん♪
『>そのようです。プロジェクションBOTの暴徒鎮圧用ゴム弾は、総弾数三発。再装填のためには、一度格納する必要があります』
よし、おれの勝ちだ――が。
ふぉん♪
『シガミー>おい、五百乃大角』
ふぉん♪
『イオノ>なによ、バカシガミー!』
「休戦だ休戦。おれたちはネネルド村へ、何しに来た?」
「ばかね、そんなの〝タコパしに来た〟に決まってるでしょ!」
「阿呆か、そりゃお前さんだけだぜ! 特産のムシュル貝を買い付けに来た決まっ――――むぎゅっ!?」
「寝言を言うのは、この口ですか? いつもいつも――」
頭陀袋をかぶった奴に、口を摘ままれ小言を言われた。
来世にも、生きてみるものだぜ。
こんなに突拍子もない目に、遭うんだからなぁ。
「ゲイルを狙撃した犯人の正体を探ることが、今回央都から飛んできた目的では?」
そう、そうだったぜ。
「リオレイニアちょっと……ひそひそ……あのでけぇ木、どう思う?」
折角そばに来てくれたことだし、思ったことを聞いてみた。
「随分と立派で、とても一日で生えて来たようには見えませんが?」
そうだぜ。どう見ても、あの木は普通の木じゃねぇ。
「あの木は魔王城から飛んだ先の、結界に生えてたご神木にそっくりじゃねぇかぁ?」
ふふふ、おれは最初に見たときに思ったことを、言ってやった。
がやがやがややや。
わやわやわややや。
そうだろうそうだろうとも。
衝撃の事実に皆、驚愕――してねぇ。
「シガミー! タコォのぉオスーシっ、すっごくおいしぃーよぉー!?」
なんで、そこに驚いてやがる?
女神さまの料理番を、舐めるなよ。
うまいに決まっとるだろうがっ、なんだぜ今さら!
じゅるぅり♪
レイダたちが群がる大テーブルへ、ふらふらと飛んで行こうとする御神体をひっつかんだ。
「休戦だと言っただろう。向こうの乾いちまった寿司を食わせるわけにもいかねぇから――ここでちょっと待ってろ」
厨房の作業台の隅に皿を置き、その上に根菜さまを載せた。
「蛸やーらかい、お葱おいしぃっ♪」
出来たての蛸の寿司を、十貫くらい食わせたころ。
根菜の機嫌が、ようやく直った。
御神体のやろうが、生意気にも――『(Θ_Θ)』
浮かぶ球を、追加しやがった。
ひとつの球に乗り、残りのふたつを――ヴォォヴォォヴォォォォン♪
ぐるんぐるんと、侍らした。
「ウケケッケケケケケケケッ――――♪」
マジで、やりあう気らしいぜ。
ったく、馬鹿神さまめ。
殿さんまで来てるときに、わざわざ喧嘩をふっかけて来やがって!
この際、本気で退治しちまうのも有りかもしれなくね?
あとは野となれ山となれだ。
「シガミーちゃんに……うぅーん、よしっ300!」
当然のように、王子殿下が賭ける声が聞こえてくる。
「村人たちに賭け事を広めるのは、気が引けますららぁぁん!」
困惑の王女殿下。少女メイド・タターの手前、村人への配慮を忘れてはいないようだが――
「む、それもそうだな……じゃぁ、ぼくはこの〝タコォ〟の〝オスーシ〟を賭けよう!」
「それは良い考えですね、私も賭けますららぁぁん♪」
なんだと!?
秘蔵の〝しょうが〟を、刻んで載せてやったのに!
わわわわい、がやややい♪
騒然とする、タコゥパ会場。
「まダ桟橋ニ置きっパなしの蛸足ノ見た目が、物議ヲ醸シ出しているよウです」
見た目が〝魔物のなかの魔物〟って感じで、食べる習慣がないんだろうが――
「おれも!」「わたしも!」
「わしも!」「あたしも!」
「ぼくも!」「あたいも!」
大好物と豪語してたネネルド村村民まで皿を、厨房まえの大テーブルに置いてくのは――どういうわけだぜ!?
「我は、食べる」
「私も食べる」
「おれも喰うぞ、ガハハハッ♪」
わわわわい、がやややい♪
「私は、様子見です」
「レーニアおばさんがそう言うなら、私も様子見で」
リオレイニアが止めてくれん。
わわわわい、がやややい♪
ガチャガチャ、ガチャチャチャッ♪
大テーブルが蛸の寿司で、埋め尽くされた。
「くそう、奇祭の賑やかしになればと思って、蛸で寿司を作ってやったのに!」
垂らした醤油が、乾いちまう!
「その、タコゥパってなんわのっ!? エウロパじゃないんだからさっ!」
ふぉん♪
『ヒント>エウロパ/太陽系第五惑星である木星の第二衛星。生命の痕跡が発見されている【地球大百科事典】』
ついさっき収得した神々の言葉や、神々の世界の事柄がわかるスキル。
さっそく役立ってくれているが……つまるところ、おれが死んだ後の日の本の一切合切なんて――
死んじまったおれの、あずかり知る所ではない。
「わからんことを言うなーっ! 寿司のことも含めて、なんだか腹に据えかねたぞ!」
目のまえに浮かぶ球の一つくらい、二つにしても罰は当たらんよなぁ――!
ヴッ――おれは小太刀を、取りだした。
ふぉん♪
『>シガミー、自重してください。現在ネネルド村には央都とガムラン町の、最重要人物が集結しています。万が一のことがあれば、猪蟹屋の存続が不可能になります』
あ、忘れてたぜ。
五百乃大角の〝丸い球の方〟は、おにぎりたちにひっぱたかれて大爆発したんだった。
その勢いは、凄まじくて――
王族が管理してた〝召喚の塔〟と、近くに生えてた〝ご神木〟。
そして〝おれの体〟まで、木っ端微塵になった。
ふぉん♪
『イオノ>ご自分の死因を忘れるなんて、プークス♪
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵猪蟹も異世界暮らしで、
焼きが回っちゃったんじゃないのー?』
丸い球から――ガチャコン♪
丸い穴の空いた棒が、突き出た。
それはまるで銃口のようで――
キュキュゥ――カキン♪
こっちに、狙いを定めた。
「本気でやろうってぇのかぁー?」
ふん、構わねぇが、位置取りがまずい。
今の場所だと、流れ弾が人に当たらぁ。
おれは顎を斜めまえへ、くいと突き出す。
そっちで立ち合えという、意思表示だ。
「いいわよぅ――あたくしさまの撃った弾丸が、体に当たったらシガミーの負けだからぁねぇぇ!」
『(ΘoΘ)』『(ΘoΘ)』『(ΘoΘ)』
蛸みてぇな銃口が一斉に、おれに狙いを付けなおす。
「おう――体に当たるのを防いだら、おれの勝ちだからな?」
カキッ――小太刀の鯉口を切る。
§
「死に皿ぁせぇー!」
バッゴォォ――ン!
なんか火縄の弾丸よか大きなのが、撃ち出された!
「――チィェェェェェェェェィッ!」
ガッギュモギュッィィンッ!
よし、斬ってやった!
――ボゴン、ボコララッ♪
うしろの壁に当たった、弾丸の音がおかしい。
鉛玉じゃねぇ所をみると、おれに怪我をさせるつもりはねぇみてぇだが――
「あたれあたれぇ!」
バッガボッゴォォ――ンッ!
見たら喰らう――奴が引き金を引く気配に、合わせろ!
「――ッチェェェイ、ェェィッ!」
ガッギュギッ、ガガチュキュゥゥンッ!
あっぶね!
一発は足を、狙って来やがった!
バッガッボッガガァァン――!
ガガガッギュギィィン、ギャギギャギギィィンッ!
『(>x<)』『(>x<)』『(>x<)』
浮かぶ球の顔が、一斉に吠え面をかいた。
「っはぁぁっ――どうした、もう終いかぁ!?」
スゥゥゥゥ、ガキン!
小太刀を、鞘に収める。
ふぉん♪
『>そのようです。プロジェクションBOTの暴徒鎮圧用ゴム弾は、総弾数三発。再装填のためには、一度格納する必要があります』
よし、おれの勝ちだ――が。
ふぉん♪
『シガミー>おい、五百乃大角』
ふぉん♪
『イオノ>なによ、バカシガミー!』
「休戦だ休戦。おれたちはネネルド村へ、何しに来た?」
「ばかね、そんなの〝タコパしに来た〟に決まってるでしょ!」
「阿呆か、そりゃお前さんだけだぜ! 特産のムシュル貝を買い付けに来た決まっ――――むぎゅっ!?」
「寝言を言うのは、この口ですか? いつもいつも――」
頭陀袋をかぶった奴に、口を摘ままれ小言を言われた。
来世にも、生きてみるものだぜ。
こんなに突拍子もない目に、遭うんだからなぁ。
「ゲイルを狙撃した犯人の正体を探ることが、今回央都から飛んできた目的では?」
そう、そうだったぜ。
「リオレイニアちょっと……ひそひそ……あのでけぇ木、どう思う?」
折角そばに来てくれたことだし、思ったことを聞いてみた。
「随分と立派で、とても一日で生えて来たようには見えませんが?」
そうだぜ。どう見ても、あの木は普通の木じゃねぇ。
「あの木は魔王城から飛んだ先の、結界に生えてたご神木にそっくりじゃねぇかぁ?」
ふふふ、おれは最初に見たときに思ったことを、言ってやった。
がやがやがややや。
わやわやわややや。
そうだろうそうだろうとも。
衝撃の事実に皆、驚愕――してねぇ。
「シガミー! タコォのぉオスーシっ、すっごくおいしぃーよぉー!?」
なんで、そこに驚いてやがる?
女神さまの料理番を、舐めるなよ。
うまいに決まっとるだろうがっ、なんだぜ今さら!
じゅるぅり♪
レイダたちが群がる大テーブルへ、ふらふらと飛んで行こうとする御神体をひっつかんだ。
「休戦だと言っただろう。向こうの乾いちまった寿司を食わせるわけにもいかねぇから――ここでちょっと待ってろ」
厨房の作業台の隅に皿を置き、その上に根菜さまを載せた。
「蛸やーらかい、お葱おいしぃっ♪」
出来たての蛸の寿司を、十貫くらい食わせたころ。
根菜の機嫌が、ようやく直った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる