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4:龍撃の学院
527:旧パラベラム冒険者専用訓練ダンジョン、目指せ最下層
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「じゃぁ、先に行く――」
ざっと装備を点検……と言っても、収納魔法具と指輪と腕輪と腕時計を――
タ、タタタ、タッ――チキッ、チチチィ、ポォン♪
ソレが壊れていないか、指で叩くだけだ。
音とちいさな光がでたから、問題ねぇ。
「ひいひひいひひぃぃぃん?」
あとは緊急連絡網に怯えて、座り込んじまった子馬に――
「――が、その前に。ほら食え。取って置きの、名代饅頭――」
ひひぃんぷいと、そっぽを向かれちまったぜ。
やっぱり駄目か?
「ひひぃんぷい?」
けど、この態度……まぶたが付いて、目つきが悪くなったせいだけじゃねぇな。
「さては、お前……ただの好き嫌いだな?」
「ひひぃんっ、ぶひひひぃん?」
太首を左右に振る。
「やっぱりか!」
黄緑色の夏毛になって、おにぎりと一緒に居るようになってから。
子馬は本当に、人間味が出てきた……人間じゃねぇけど。
「天ぷら号ちゃん、いっけませっんねぇー。好き嫌いだなんて、実にけしかーらんですよぉ!」
「やかましぃ!」
好き嫌いの化身が、何言ってやがんだぜ!
「このお饅頭わぁ、あたくしさまがぁ厳重に処分しておきますのでぇー皆さまぁ、どうぞご心配なくぅ――もぐもぎゅり♪」
おっまえー、さっきは食わなかったくせに!
「まぁまぁ、ここは私たちに任せてお急ぎくださいませ?」
そうだった!
「じゃあ頼むぞ、茅の姫さまよ!」
おれは迅雷をつかんで、走り出す。
「はい、お気を付けてー♪」
手を振る神。
「早く帰って……もぎゅ……ひへねー! ほうふふはんほはんにふふはほ……もぎゅもぎゅりー♪」
饅頭をむさぼる女神。
コンと迅雷を突き立て、くるりと振り返る。
「「じゃぁ、私たちもひゃっ?」」
付いてこようとした子供たちを、茅の姫と顧問秘書が止めてくれた。
「気を付けてくださーい!」
タターは諦めたのか子馬の尻尾に、引っかかってる。
アレも暇が出来たら、徹底的に調べねぇとな。
ふぉん♪
『>はい。TODOリストに入れました。場合によっては役立ちそうな、現象ですし』
シュッタァァァン――――ゴォ!
おれは母屋に飛び込んだ!
§
「ここよっ、シガミーちゃん! 前は、こんな扉なかったんだけど!」
フッカが案内をしてくれた。
ギュギギギギギッ――ガシャララララッ!
厳重な扉を開け、おれは中へ飛び込んだ。
「――――、――!?」
大声に振り向けば、革鎧に張り扇を背負ったフッカ母が、何か言ってる。
「悪いが待ってられん、先に行くぜ!」
せっかくフッカを生家に連れてきたのに、万一のことがあっては大変だっぜ。
§
駆け下りること、三階分。
それは小さな部屋に、階段が有る。
それだけの階層。
「どうなってんだぜ?」
スタタン――ズザザザァァーッ!
おれは階段まえで止まる。
「(このダンジョンの名称から、〝訓練用〟の仕様であると類推できます)」
訓練用なぁ……刀のかわりに、木刀でも使うのかぁ?
このダンジョンは、地割れで家の一部が倒壊してのち――地下倉庫に階段が出来ていたという話だ。
詳しくは聞けてないが――
ふぉん♪
『>時期的に見て、シガミーをサルベージした際の龍脈の移動による余波と思われます』
だよなー。せめて地上の家を、超豪華に建て替えてやろう。
「グッギャァァァァァァァァァァァァッ――――!」
魔物の雄叫びかっ――ビリビリビリッ!?
階段下から聞こえてきた、凄まじい声。
壁に下げられた灯りの魔法具が、ふらふらと揺れる。
もう、魔物が出ちゃってんじゃんか!
おれは階段へ飛び込む――――ォォオォ!
急に開ける視界。
そこは広くなっていて、その形は――対魔王結界の洞窟型そっくりだった。
ふぉん♪
『>形状は酷似していますが容積は675平方メートルと、対魔王結界の1280分の1です』
小せぇのくれぇわぁ、わからぁ!
降りる階段以外に道はねぇ。
ここがダンジョンの最下層だ。
ドズズズゥゥゥンッ!
何だぜ……土塊?
逆さにした、お椀型洞窟の真ん中を――
人みたいなのが、歩いてやがるぞ?
「(五百乃大角ぁー!)」
ぼりぼりぼり、ばりばりばり、ごくん♪
五百乃大角おまえっ!
収納魔法具の画面の中の梅干し大まで、飯を食ってる場合じゃねぇー!
五百乃大角は迅雷の収納魔法具の中の分身と、御神体としての姿の両方を同時に操れる。
他にも浮かぶ球とか女神像とか、いろいろ同時に動かせるが――
その全部で飯を食う必要は、まったくねぇ。
「ぷはぁっ、ちょっと待ってねへぇーん♪ もっぎゅもっぎゅ……いま調べるからぁ……ぺらり……居たっ、こいつわよっ!」
和菓子か梅干しみたいな大きさ、画面の中の御神体さまが――
ヴォォゥン――画面を出した。
土塊の人型が、くるくる回っている。
確かに、こいつで間違いねぇ。
『ジャイアント・ゴーレム/魔物境界線の最奥や20階層以上の奥深い階層に出没する。
食用部分はないが、レア魔石や魔力耐性の高い土石が取れる』
ゴーレムだぁとぉ?
目も牙も飛び出てねぇし、ありゃ土塊じゃんか!
「グッギャァァァァァァァァァァァァッ――――!」
さっきの叫び声は土塊じゃなくて、奥の壁から聞こえてきた。
ふぉん♪
『>声紋から、ミギアーフ・モソモソと断定。直ちに救助してください』
おっさんの声かよっ!
「こ、こわいぃぃぃぃぃぃぃいぃぃっ、ぞぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?!?」
なんだその力強い、泣き言わぁ?
よほど怖いらしい。
奥の壁側に開いた穴から、泣き言は聞こえてくる。
助けに行かんと、潰されちまいそうだぜ。
「これじゃぁ仕方ぁねぇよなぁー! 全力でいくぞっ♪」
ここの所、おれの出番がまるでなかったし、憂さ晴らしをしてやる!
ふぉん♪
『>直上にはモソモソ邸があります。自重してください』
聞こえん聞こえん――
「錫杖も小太刀もいらん――伸びろ迅雷!」
スタタタッ――スタタタァン!
おれは最下層へ続く階段の途中から、壁に蹴り上がった。
ざっと装備を点検……と言っても、収納魔法具と指輪と腕輪と腕時計を――
タ、タタタ、タッ――チキッ、チチチィ、ポォン♪
ソレが壊れていないか、指で叩くだけだ。
音とちいさな光がでたから、問題ねぇ。
「ひいひひいひひぃぃぃん?」
あとは緊急連絡網に怯えて、座り込んじまった子馬に――
「――が、その前に。ほら食え。取って置きの、名代饅頭――」
ひひぃんぷいと、そっぽを向かれちまったぜ。
やっぱり駄目か?
「ひひぃんぷい?」
けど、この態度……まぶたが付いて、目つきが悪くなったせいだけじゃねぇな。
「さては、お前……ただの好き嫌いだな?」
「ひひぃんっ、ぶひひひぃん?」
太首を左右に振る。
「やっぱりか!」
黄緑色の夏毛になって、おにぎりと一緒に居るようになってから。
子馬は本当に、人間味が出てきた……人間じゃねぇけど。
「天ぷら号ちゃん、いっけませっんねぇー。好き嫌いだなんて、実にけしかーらんですよぉ!」
「やかましぃ!」
好き嫌いの化身が、何言ってやがんだぜ!
「このお饅頭わぁ、あたくしさまがぁ厳重に処分しておきますのでぇー皆さまぁ、どうぞご心配なくぅ――もぐもぎゅり♪」
おっまえー、さっきは食わなかったくせに!
「まぁまぁ、ここは私たちに任せてお急ぎくださいませ?」
そうだった!
「じゃあ頼むぞ、茅の姫さまよ!」
おれは迅雷をつかんで、走り出す。
「はい、お気を付けてー♪」
手を振る神。
「早く帰って……もぎゅ……ひへねー! ほうふふはんほはんにふふはほ……もぎゅもぎゅりー♪」
饅頭をむさぼる女神。
コンと迅雷を突き立て、くるりと振り返る。
「「じゃぁ、私たちもひゃっ?」」
付いてこようとした子供たちを、茅の姫と顧問秘書が止めてくれた。
「気を付けてくださーい!」
タターは諦めたのか子馬の尻尾に、引っかかってる。
アレも暇が出来たら、徹底的に調べねぇとな。
ふぉん♪
『>はい。TODOリストに入れました。場合によっては役立ちそうな、現象ですし』
シュッタァァァン――――ゴォ!
おれは母屋に飛び込んだ!
§
「ここよっ、シガミーちゃん! 前は、こんな扉なかったんだけど!」
フッカが案内をしてくれた。
ギュギギギギギッ――ガシャララララッ!
厳重な扉を開け、おれは中へ飛び込んだ。
「――――、――!?」
大声に振り向けば、革鎧に張り扇を背負ったフッカ母が、何か言ってる。
「悪いが待ってられん、先に行くぜ!」
せっかくフッカを生家に連れてきたのに、万一のことがあっては大変だっぜ。
§
駆け下りること、三階分。
それは小さな部屋に、階段が有る。
それだけの階層。
「どうなってんだぜ?」
スタタン――ズザザザァァーッ!
おれは階段まえで止まる。
「(このダンジョンの名称から、〝訓練用〟の仕様であると類推できます)」
訓練用なぁ……刀のかわりに、木刀でも使うのかぁ?
このダンジョンは、地割れで家の一部が倒壊してのち――地下倉庫に階段が出来ていたという話だ。
詳しくは聞けてないが――
ふぉん♪
『>時期的に見て、シガミーをサルベージした際の龍脈の移動による余波と思われます』
だよなー。せめて地上の家を、超豪華に建て替えてやろう。
「グッギャァァァァァァァァァァァァッ――――!」
魔物の雄叫びかっ――ビリビリビリッ!?
階段下から聞こえてきた、凄まじい声。
壁に下げられた灯りの魔法具が、ふらふらと揺れる。
もう、魔物が出ちゃってんじゃんか!
おれは階段へ飛び込む――――ォォオォ!
急に開ける視界。
そこは広くなっていて、その形は――対魔王結界の洞窟型そっくりだった。
ふぉん♪
『>形状は酷似していますが容積は675平方メートルと、対魔王結界の1280分の1です』
小せぇのくれぇわぁ、わからぁ!
降りる階段以外に道はねぇ。
ここがダンジョンの最下層だ。
ドズズズゥゥゥンッ!
何だぜ……土塊?
逆さにした、お椀型洞窟の真ん中を――
人みたいなのが、歩いてやがるぞ?
「(五百乃大角ぁー!)」
ぼりぼりぼり、ばりばりばり、ごくん♪
五百乃大角おまえっ!
収納魔法具の画面の中の梅干し大まで、飯を食ってる場合じゃねぇー!
五百乃大角は迅雷の収納魔法具の中の分身と、御神体としての姿の両方を同時に操れる。
他にも浮かぶ球とか女神像とか、いろいろ同時に動かせるが――
その全部で飯を食う必要は、まったくねぇ。
「ぷはぁっ、ちょっと待ってねへぇーん♪ もっぎゅもっぎゅ……いま調べるからぁ……ぺらり……居たっ、こいつわよっ!」
和菓子か梅干しみたいな大きさ、画面の中の御神体さまが――
ヴォォゥン――画面を出した。
土塊の人型が、くるくる回っている。
確かに、こいつで間違いねぇ。
『ジャイアント・ゴーレム/魔物境界線の最奥や20階層以上の奥深い階層に出没する。
食用部分はないが、レア魔石や魔力耐性の高い土石が取れる』
ゴーレムだぁとぉ?
目も牙も飛び出てねぇし、ありゃ土塊じゃんか!
「グッギャァァァァァァァァァァァァッ――――!」
さっきの叫び声は土塊じゃなくて、奥の壁から聞こえてきた。
ふぉん♪
『>声紋から、ミギアーフ・モソモソと断定。直ちに救助してください』
おっさんの声かよっ!
「こ、こわいぃぃぃぃぃぃぃいぃぃっ、ぞぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?!?」
なんだその力強い、泣き言わぁ?
よほど怖いらしい。
奥の壁側に開いた穴から、泣き言は聞こえてくる。
助けに行かんと、潰されちまいそうだぜ。
「これじゃぁ仕方ぁねぇよなぁー! 全力でいくぞっ♪」
ここの所、おれの出番がまるでなかったし、憂さ晴らしをしてやる!
ふぉん♪
『>直上にはモソモソ邸があります。自重してください』
聞こえん聞こえん――
「錫杖も小太刀もいらん――伸びろ迅雷!」
スタタタッ――スタタタァン!
おれは最下層へ続く階段の途中から、壁に蹴り上がった。
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