滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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4:龍撃の学院

573:龍撃の学院、星間陸路開拓者と建国のススメ

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「「コッヘル婦人ふじん、こちらへ?」」
 ボバボーンなからだつきが、狐耳きつねみみ母娘おやこに引っ立てられる。

 ぎゃいぎゃい、コココォォン!?
 がやがやがやや、わあややっややっ――!?

「「「「「「「「ね、ねこ魔物まもの!? しかもおおきなのと、ちいさなのと――こっちはうま魔物まものかあ?」」」」」」」」
 そこかしこでさけごえが、上がるものの――
 刃傷沙汰にんじょうざたには、なりそうも無くて安心あんしんしたぜ。

 ふぉん♪
『>イオノファラー。この世界、シンシナティックニューロネイションVer1・0・0の施政システムにおいて、新規国家作成は可能ですか?』
 ふぉん♪
『イオノ>まってぇー。いま調べてるからぁー』
 ぺらぺらとほんめくおと

「そういや、星神ほしがみさまよ?」
 さっきの上級じょうきゅう鑑定箱かんていばこの売り上げを、迅雷式隠じんらいしきかく蓑製みのせいふくろ分配ぶんぱいしている――
 守銭奴さまカヤノヒメたずねる。
 ふくろには『タターさん』、『喫茶店ノーナノルン』、などと書かれていて――
 やっぱり、ぼったくりだった。猪蟹屋ししがにや茅野姫カヤノヒメ名前なまえが無くて安心あんしんしたが。

なんでしょうか、シガミーさん、プププークスクスクス
 ふぉん♪
『シガミー>別の星を作るなんて話を、お前さんは知ってるか?』
 ほしつくはなしは、くにつくろうってはなし役立やくだつかもしれん。

 ふぉん♪
『ホシガミー>別の星というと、神域惑星のような?』
 ふぉん♪
『>そうです。シガミーが所持する用途不明のスキル。〝星間陸路開拓者〟に〝星間陸路補正〟に〝星間空路補正〟。これらは新規ワールド作成に関するスキルであると思われますが、開示情報がありません。関連情報があれば提供してください』

 茅野姫カヤノヒメが、ぱちんと鳴らしたゆびに、振りかえ人々ひとびと
 ヴォォォッゥン♪
 あらわれた画面がめんは、おれ以外いがいには見えないようで。
 みんなすぐ、それぞれの議論ぎろんもどった。

 画面そこに書かれているのは――

『惑星ヒース【取引不可】/
 プレイヤー斧原イオノが管轄する領域マップ。
 管理権限所持者:カヤノヒメ』

 ガムランちょうのギルド会館かいかんうえに浮かんでいる、神域惑星しんいきわくせいみたいなまるたま
 そんなのもよこえがかれていて、クルクルとまわっている。

「ひそひそ……この世界せいかいにおける神格しんかく感得かんとくして、管理責任者アドミニストレータには成り・・ましたけど。多少龍脈たしょうりゅうみゃく地脈ちみゃく風脈ふうみゃくくわしくなった程度ていどで、とくにこれといった特別とくべつなスキルがあるわけじゃ有りませんので、おちからになれる知見ちけんは無いかと」
 ないのか。
 ふぉん♪
『ホシガミー>たぶん星を作ったり壊したりするような荒々しい部分は、彼もしくは彼女が全部持って行ってしまったのではないかと考えています』
 ふぉん♪
『シガミー>あー、それなら良いんだ! 絶対に寝た子を起こす様な真似はするなよっ!?』
 〝かれもしくは彼女かのじょ〟というのは――

 おうがり、ばさがる。かちのは、よてなう――。
 ふぉん♪
『ミノタウロース/
 二足歩行。巨大な角に小さな蹄。
 手が付けられないほどの乱暴者。
 すじ張ってて食べるところがないが、
 一匹につき500グラムだけ採れるヒレ肉は、
 値が付けられないほどの珍味。
 ただし二本ある角を破壊した後、とどめを刺さないと固くなる。
 ミノタウロースのヒレ肉|(シャトーブリアン)、
 それは見ただけでも、一生自慢できるほどに希少。』

 わあーっ! ばかかっ、考えるな考えるな・・・・・・・・
 また化けて出たら、目も当てられねぇや!

 ならやっぱりなぞ小箱側こばこがわから、当たってみるしかねぇが――
 おれの〝星間陸路せいかんりくろ開拓者かいたくしゃ〟に〝星間陸路せいかんりくろ補正ほせい〟に〝星間空路せいかんくうろ補正ほせい〟は――
 星に関わるスキル・・・・・・・・らしいことと、なぞ小箱こばこ関係かんけいがありそうだと言うことしかわかってない。

 いま央都めのまえの揉めごとおさめて、タターの身の安全あんぜん確保かくほしねぇと。

「コッヘル商会しょうかいがオススメした、建国けんこく手続てつづきはいたって明快めいかい!」
 ボバボーンなこしに、いつもしばり付けていた短剣たんけん……小剣しょうけんか?
 そんなのを取り出し、空いた天窓てんまどに向かって――抜きはな女将おかみさん。
 ヴァリヴァヴァリヴァリヴァリヴァリリィッ――――!!!!
 その雷光らいこうは、リオレイニアの大生活魔法並だいせいかつまほう威力いりょく発揮はっきし――
 上級貴族じょうきゅうきぞくたちを、ふるえ上がらせた。

建国けんこくしたい場所ばしょで、約半年やくはんとし中央ちゅうおうからの派遣隊はけんたい調査隊ちょうさたい斥候部隊せっこうぶたいを、すべかえり討ちにすればいいさね♪」
 えーと、それなんて力業ちからわざ

 それになんか、そのくちぶりだとさ。
 まるで女将おかみさんが全てを返り討ちにした・・・・・・・・・・ことがある、みたいじゃね?

「あった! 『方律改正前の古い時代には、方陣結界を悪用したエリア強奪が横行』って一文いちぶんを、発見はっけんしますた――や、ヤクザわねっ!?
 ふぉん♪
『ヒント>ヤクザ/役立たず、侠客、渡世人。古くは博打打ち。近代では非合法な収入源をもつ、犯罪組織構成員のこと【地球大百科】』
 侠客きょうかくまがいの渡世人とせいにん……冒険者ぼうけんしゃとそう変わらんが、こころざしはまるでちがうんだな。

「なるほど? 完全かんぜんじゃねぇが、合点がてんがいったぜ?」
 これだけは、はっきりしたぞ。
 おそろしいことに女将おかみさんは、宮廷きゅうてい料理人りょうりにんじゃ無くて――
 宮廷渡世人きゅうていとせいにんだったらしいぜ。

「ごわす? いまだれか〝ごわす〟って言った?」
「えー、〝ござる〟なんて誰も言ってないよ?」
 あいつら、やかましいな。
 まつりごとはなしばかりで、飽きてやがる。
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