滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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5:大森林観測村VSガムラン町

647:厨房ダンジョン、美の女神たち

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「ばっきゃろぉぅぃ! 駄目だめ駄目だめだぜ! おれぁ、絶対ぜったいたたかわねぇからなぁ!?」
 ヴッ――――くるくるっ、じゃっりぃぃぃぃぃぃぃぃぃん♪
 錫杖しゃくじょうを取り出し、木箱きばこへ飛び込もうとしたが――
 一足遅かった・・・・・・

 ヴォヴォヴォヴォゥゥゥゥゥンッツ――――♪
『(Θ_Θカシャッ♪)』、『(Θ_Θカシャッ♪)』、『(Θ_Θカシャッ♪)』
 くるくるくるるると、空中ちゅうただよ浮かぶ球・・・・
 ヴュッパパパァァッ――――♪
 それおおかくすように、ひとのサイズの五百乃大角いおのはら姿すがたあらわれた。

「さぁ、本気ほんきで行くわぁよぉぅ
 ややはらの出た女神めがみ姿すがたは透けていて、うしろの木箱きばこが見えている。
 五百乃大角いおのはら生身なまみ姿すがた、それはあどけなさがのこるものの――
 中々なかなかととのっていた。

 美の女神めがみであると言えば――「そうなんですね、わかりました」
 と返事へんじをしてしまう程度ていどには、うつくしいと言える。
 それは二人の令嬢れいじょうたちとくらべても、けっして引けを取らないほどなのだが――

「ウケッケケケエッケエッケウケケケケケケケェーッ
 それも中身なかみが、ともなっていればこそのはなしだ。
 あやしく発光はっこうする、妖怪ようかい・美の女神めがみ

 ヴォォゥ、ヴォォゥ、ヴォォォォゥ。
 呼吸いきをするように、怪光ひかり脈打みゃくうち――
 ヴォヴォ、パァァァァアァッ――――♪
 まるで本当ほんとうに、そこに居るかのように――
 いろを濃くしていく。

「「「ウケッケケケエッケエッケウケケケケケケケェーッ♪」」」
 空飛ぶプロジェクションBOTたちは、ほぼ五百乃大角いおのはら生身なまみ姿すがたと化した。

なん神々こうごうしい」「あら、居らしたのねイオノファラーさま」
「ぉぅぃいぇぇ!?」「ぅぃやあぁぁあぁぁぁぁああっ!?」
「あ、イオノファラーさまだ♪」「今日きょう三匹さんびきも、ご降臨こうりんなされて……きれい♪」

 美の女神いおのはら本当ほんとう姿すがた神々かみがみ世界せかいでの実存すがた又別またべつにあるのだが、そこまでは変わらん)を目の当たりにした人々ひとびと反応はんのうは、じつにまちまちだった。

「やい、美の女神めがみ|(かっこわらい)さまめ! おれぁ金輪際こんりんざい、ミノ太郎たろうとやり合うのだけは――御免蒙ごめんこうむるぜ!」
 錫杖しゃくじょうかまえ、いきを吸う。
さんかま――」

 おれが錫杖を構えた途端――ヴォヴォヴォヴォゥゥゥン♪
 ゴッツゴツゴツゴツツン――――!
 美の女神三人いおのはらさんにんが、あし木箱きばこを蹴りはじめた。

「ぎぎぎぎゅにるるっ!?」
 たまごかかえ、おそおののくファロコ。

「ちっ、この惡神わるがみさまめっ!」
 木箱たまご映像めがみたちが、ゴツゴツゴツゴツと――
 おくにある倉庫そうこへ、逃げていく。

 ふぉん♪
『シガミー>>あれ、どーやってんだぜ?』
 ふぉん♪
『>>映像に合わせて機械腕を伸ばし、木箱を押していると思われます』
 悪知恵わるぢえばかり、良くまわるぜ!

「「ミノタロー?」」
 子供らがきどもに、聞かれちまった。
 なにがどう卵の中身イイスタァエッグ影響すかかわるかわからんから、聞かせたくなかったんだがぁ――!

「シガミーちゃんがたおしたっていう、〝つののはえたまもの〟ことかな?」
 大人しい子供レトラベラうただか絵本えほんだかで、ミノ太郎あいつのことは知っているらしい。
「えっ、ミノタウロース・・・・・・・!? まさかっ、あの一口食ひとくちしょくしただけで、一生自慢出来いっしょうじまんできるっていう!?」
 大食らいの子供ビステッカ食い道楽連中の噂話・・・・・・・・・ででも、みみにしたことがあるようだぜ。

 ふぉん♪
『シガミー>>やい五百乃大角、マジで勘弁しやがれやぁ! ミノ太郎とだけは、二度と戦わんぞ!』
 虎型とらがた轟雷ごうらいもなしの、生身なまみだったとは言え――おれぁ、脇腹わきばらつらぬかれて死んだからな・・・・・・っ!?

 ふぉん♪
『イオノ>>構いませんよ。料理番であるシガミーに戦って頂かなくても、いまこの場には、ガムラン最凶母娘に人類最強母娘でしょ、それと勇者のなり損ないに悪逆令嬢と、LVカンストのシガミーに土を付けた獣娘ちゃんまでいるんだもの♪』
 くるくるくるり、ヴォヴォヴォゥゥン♪
 振りかえる、美の女神いおのはらたち。

 ふぉん♪
『>>シガミー。イオノファラーが暴徒鎮圧用のゴムスタン弾を装填しました』
 仁王立におうだちの、美の女神いおのはら三人衆さんにんしゅう
 そのかおあたりが、ヴュザりと揺らぎ――
 『(ΘoΘガチャッ♪)』『(ΘoΘガチャッ♪)』『(ΘoΘガチャッ♪)』
 たこみてぇな銃口くちが、透けて見えた。

 ふぉん♪
『>>シガミー、気をつけて下さい』
 はぁ、あんなおそたまに当たるもんかぃ。
 ネネルドむらではかえり討ちに、してやっただろうが。

 ふぉん♪
『>>いいえ。ブロジェクションBOTではなく、本体の方に注意して下さい』
 はぁ? 本体ほんたいだぁとぉー?

 イイスタァエッグに張り付いてるほうの、美の女神めがみ|(根菜こんさい)を見たら――ヴォオォゥンッ♪
『イオノファラー/累計
 ■■□□□□□□□□21%』
 その頭上ずじょうわくが、ぐぐーんと増えてやがった!

 まさかあれ、三人分足されて・・・・・・・ねぇだろうなぁ!
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