滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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6:拡張DLCと、栽培バグ

741:叱られるレイダと、女神■■ット■ー■■■■

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 ふぉん♪
『>>レイダはニャミカに連れられて、どこかへ行きました』
 んだとぉ?
 『ピッ』――大女神像だいめがみぞうがある、大神殿の中このエリアにはるようだが。

「(姿すがたが見えんぞ?)」
 画面端がめんはし小地図MAPへ、目を凝らすと――『ふぉん♪』。
 壁の向こうに・・・・・・居やがる――とおもったら、ちかづいてきてるな?

 シガミー御一行様パーティーメンバーあらわこの特別な・・・・・位置情報もんようは、『こいつ』がレイダで――
 直ぐちかくの『こっち』は、リオレイニアをあらわしている。
 火山ダンジョンかりゅうのねどこでも見た、この字自体あざなじたい意味いみはない。

 おれは立ち上がり、大女神像だいめがみぞうしりの向こうへまわり込んだ。
 ひょいとかおを出すと、人混ひとごみの向こうに巨大きょだいかべが見える。
 じっと見ていたらおとも無く、かべあなが開いた。

「うわぁぁぁんっ――!!」
「ぎゃにゃにゃにゃぁ――!?」
 小脇こわきかかえられた生意気な子供レイダと、猫耳娘ニャミカが出てきた。

 二人ふたりかかえているのは、長髪ちょうはつ男性だんせい
 背格好せかっこうは、われらが1ねん組担任くみたんにんヤーベルトに似たような、細身ほそみ長身ちょうしん

「ありゃぁ、ギルドちょう……ウチのギルドちょうじゃんか」
 そう、かれはガムランちょうギルド支部しぶのギルドちょうだ。
 そして小脇こわきかかえた、生意気なまいき子供こどもレイダの――父上殿である・・・・・・
 ニャミカや隣町となりまち連中れんちゅうと、一緒いっしょに来てたらしいぜ。

 ふぉん♪
『シガミー>>おいありゃ、どんな状況だ?』
 ふぉん♪
『>>わかりかねますが、レイダの様子から類推するなら、叱られているように見受けられます』
 だよなぁ。
 人目ひとめはばらずジタバタする――むすめたち。

「ごっ、ごめ゛んな゛ざいー――!!」
 ありゃぁ、どんなに生意気なまいきだろうが、まだまだ子供わらし
 ふぉん♪
『>>恐らくは定期的な報告義務を怠ったか、もしくは初等魔導学院での成績評価に不手際があったのではないかと』
 うむ、ソレくらいしかおもいつかん。
 ああしてレムゾーしかられるさまは、ガムランちょうでは馴染なじみ光景こうけいだが――

「ふっぎゃぁににゃぁ――あっ!?」
 なんでか一緒いっしょに取っつかまってる猫耳娘ニャミカと――目が合った。

「あっ、アイツ・・・ニャッ――アーティファクトにかんするはなしならっ、シガミーに聞くのが一番いちばんニャァ!」
 涙目なみだ猫耳娘ねこみみむすめニャミカが、こちらをゆびさし絶叫ぜっきょうした。
 手には、さっきチラリと見たチラシ・・・にぎられている。
 ふぉん♪
『>>類推するまでもなく何かしらの儲け話を持ちかけ、返り討ちにあったようです』
 うむ、ソレくらいしかおもいつかん。
 ああして守銭奴しゅせんどじみた真似まねをしては毎度まいど泣きを見ているの・・・・・・・・だが――
 性分しょうぶんというものは……そうそう変えられん。

 ニャァニャァニャァニャァァ――――♪
 大森林だいしんりんの間にとどろく残響こだまが消えたとき、魔法具蒐集狂レムゾークェーサーが――懐かしい騒々しさでギュギュィィィィーンとにじり寄ってきた。

   §

まつりの開催地かいさいち本家本元ほんけほんもと妹姫いもうとひめさまが、此処ここるだろうがぁ?」
 矛先ほこさきを逸らすため、おれは詰め寄る眼鏡男レムゾー猫耳娘ニャミカに、巻き毛の娘ビステッカを差し出した。

「なるほど、でわぁビステッカじょう――この催し物フェスタにおけるアーティファクトとの関連性つながりはどのよぅな――」
「ニャフフのフ。ソコのところはニャミカくわしく、聞きたいニャァーン♪」
 おれは妹姫いもうとひめさまの背にかくれ、座布団ごと・・・・・其方そちらへ押しやる。

「きゃっ――そ、それでしたら本年度ほんねんどの『ポテフィール・カーニバル開催要項』が――こちらに、ございます、わ――」
 愚図ぐずっていた辺境伯家ビステッカ・御令嬢アリゲッタが、ふところから分厚い冊子・・・・・を取り出した。

 ぃよぉぅしっ――此処だ・・・
 迅雷ジンライまえコレ持って・・・・・大食らいの娘ビステッカに付いててやれ。
 ふぉん♪
『>>了解しました』
 すぽん♪
 ちゃぶだいうえ散蒔ばらまかれていた、革財布さいふ金貨パケタと揚げいも
 そして取って置きの菓子かしたち。
 それらすべてが、指輪型ゆびわがた収納魔法具しゅうのうまほうぐ仕舞しまわれ――カチャキャチャキャチャリ♪
 迅雷ジンライ機械の細腕プロダクトアームに、つまみ上げられた。

「こっちにも開催要項それくださーい!」
「おれも」「わたしにも」「わいわい」「がややや」
 女神像めがみぞう中身なかみである小さい奴・・・・を、とおくからながめていた学者方がくしゃかたたち。
 其奴そいつらの興味きょうみいたようで、ひとあつまってきやがった。

「こちらにも一部いちぶくださいニャー♪」
「では此処ここせまいので、大女神像倉庫だいめがみぞうそうこ解放かいほうします」
 ガムランちょうギルド支部長しぶちょうあとつづいて、かべとびらから出てきたギ術部顧問ミャッド顧問秘書マルチヴィル
 かれらがそろって見つめたのは、大女神像背後だいめがみぞうはいごかべだ。

 ガガン、キュリキュリキュリキュリ――ゴンゴンゴンゴゴゴォン♪
 ゆっくりとひらいていく、かなり巨大きょだいとびら
 なんだぜその跳ね上げとびらぁ、いままで見たこと無かったぞ!?
 とびらの向こうには此方こっちおなよう大広間おおひろまひろがっていて、壁近かべちかくには巨大木箱きょだいきばこ山積やまづみにされてる。

 大女神像だいめがみぞうの間は、相当そうとうひろい。
 そこが手狭てぜまになるほどの、ひとなみ
 モサモサ神官しんかんたちがさばいてくれてはいたが、流石さすが限界げんかいだったからたすかった。

 『ポテフィール・カーニバル』なるまつりに、興味津々きょうみしんしん連中れんちゅうが――
 先導せんどうする顧問氏こもんしに連れられ、移動いどうしていく。
 学者方がくしゃかたたちにまじり――「おとうさんっ! 趣味しゅみはなしわぁ、やーめーてぇ――」なんて生意気な声レイダのこえも聞こえてくる。
 まあ、迅雷ジンライが付いてるから大丈夫だいじょうぶだろう。

 ギュギュギュィィィィィィィィィンッ――――――――!
 ギルドちょうレムゾーが掛けた眼鏡アレは、発掘魔法具アーティファクトだ。
 かれなにかを調しらべべようとすればするほど、眼鏡めがねに付いたちいさなつまみがいきおいよくうごく。

 ギュギュィィィン――!
 うるせぇ眼鏡音めがねが、とおざかっていく。
 ふぅぅぅぃっ――――まんま発掘魔法具研究家ガムランギルドちょうを押しつけてやったぞ!
 大食らい娘ビステッカ気持ちを、心配事しんぱいごとから逸らす・・・ことまで出来できて――ウカカッ♪
 まさ一石二鳥いっせきにちょうだぜ。

 さて、大女神像だいめがみぞうまわりからひとが消えた。
 まだ大女神像だいめがみぞうへの参拝客さんぱいきゃくが居るが、モサモサ神官しんかんたちが立てたさくからこっちに来るやつが、居なくなった。
 コントゥル辺境伯へんきょうはく私兵しへいたちも壁際かべぎわ移動いどうして、陣屋じんやを敷きはじめた。

「ふぅ――ぃ」
 おれは、ちゃぶだいに突っ伏した。
 ちゃぶ台おれたちを取りかこんでいた冒険者ぼうけんしゃたちも、半数はんすうがミャッドたちのほうへ分かれた。
 まぁ冒険者あいつら間違まちがっても、発掘魔法具アーティファクトなんかに興味きょうみは無い。
 大方おおかたはじめて見た大女神像だいめがみぞうの間の奥座敷おくを、見物けんぶつしに行ったんだろう。

 そしてのこったやつらも――がやがや、わいわいわい。
「「「「「「「「「「リオレイニアさんっ、なにかお手伝てつだいいすることはありませんかっ♪」」」」」」」」」」
 仕事・・はじめたリオレイニアに、むらがっている。

「ではこちらの収納魔法具しゅうのうまほうぐくばるのを、手伝てつだっていただけますか? なかには一週間分いっしゅうかんぶん行軍こうぐん必要ひつよう食料しょくりょうと――」
 かくれモテおんなである猪蟹屋番頭ししがにやばんようリオレイニアのまわりにむらがるのは、野郎やろうどもばかりではない。
 ウチの女神いおのはらすらとりこにする美貌びぼうは、老若男女ろうにゃくなんにょかかわらずひとを引きつける。

 美しさ・・・発露はつろである〝魅了みりょう神眼しんがん〟スキルを阻害する・・・・はずの――
 強力きょうりょく魔眼殺し・・・・である眼鏡めがね、〝ルガーサイトかい金剛相こんごうそう】〟。
 おれがつくった、そんな新造魔法具アーティファクト装備そうびしていても――だ。

「「「「「了解りょうかいしましたっ!」」」」」
 むらがる連中れんちゅうなかでも、オルァグラム支部しぶのギルド職員しょくいんたちは――
 リオレイニアの本質・・を知っているのか、背筋をピシリと・・・・・・・伸ばしていたが・・・・・・・

 彼女リオ気品きひんや、能力のうりょくによる好意こうい尊敬そんけいなんかは――
 〝魅了みりょう神眼しんがん〟とは関係かんけいなく、人目ひとめを引くから――
 本来衆目ほんらいしゅうもくさらすことは、ひかえるべきなんだろうが――
 彼女かのじょがいせるものは、人の身じんるいではかぞえるくらいしか居ない。

 とくに〝眼鏡ルガーサイト〟をくらく染めた、本気の彼女ルガレイニアは――
 おれでも止められるかどうかは、あやしい。

 シャギャヴォヴォヴォ――――ゴツン!
ってぇっ!」
 猪蟹屋うち番頭ばんとうさまに気を取られていたら、なにかがすねにぶつかった。
 シャギャヴォヴォヴォ――ヒュゥーン♪ 
 旋回せんかいし、なおもおれのすねねらう――青板ソイツをつかまえた。

此奴こやつめっ! あぶねぇだろぅがぁ?」
 まるでいたくはねぇがぁ――なんてことをしやがるんだぜ?
 つかんだ青板ソレを持ち上げる。
 すると、ちいさい強化服自律型おにぎりみたいなやつが――『(  ̄^ ̄)=3』
 なんだ、なにおこってるんだぜ?

 くびかしげる、おれの視界に――

 ふぉふュザザッ――♪
『人物DB/リオレ■ア・サキラテ
      サキラテ家37代目■■従■
      初等魔導学院1年A組見習い講師
      冒険者パー■ィー:シガ■■■一行様』
 揺らめくのは、なにかの画面がめん

「んぅ――?」
 おい迅雷ジンライ、こいつぁ――如何どうしたことだぜっ!?
 おれが見つめていた彼女リオことを、映し出してる・・・・・・ってのわぁわかるがぁ?
 リオの人物DBくわしいことは、切ってあるはずだろぉ!?

 ふぉふュザザッ――♪
『リオレ■ニア・サキラテ(■9)/生活■法師/高位の■■師/コントゥ■■元給仕長/コントゥル家■侍女■/堅物モテ女■/白い悪魔/魔神の再来/岩壁姫/魔神の再■■再来/ルガ蜂の女王』
 こりゃ……なんだぜ?
 所々ところどころ文字もじつぶれて読めんしよぉ。
 ふぉん♪
『>>以前イオノファラーの要請により、私が作成した立て札とフォーマッ■が同じです』
 おれわぁ見たことがねぇ、知らんぞぉ?

 ふぉふぉザザザッ――♪
『人■DB/天ぷら号
      中央都市ラスクトール自治領第一王女
      ラプトル・ラス■■■ルの手による、
      自■型四足歩行駄馬』
 む、今度こんどてんぷらごうかぁ――!?
 なんでまた、そんなもんがきゅうに?
 あたりを見回みわたすも、黄緑色きみどりいろのは――
 ビステッカたちに付いていった、おにぎりしからんぞ?

 ふぉふぉふぉふぉふぉふぉ――ヒュババババババババッ!
 無数むすう画像がぞうが折りかさなり、視界に飛び込んでくる。
 そのなか一枚いちまい矢鱈やたら文字もじちいさくなっちまってるのが、目に付いた・・・・・

 こいつぁ、まるでおれの・・・・・・――ふぉふぉふぉふぉヒュババザザザザッ♪
『シガ■ー L■:100 ☆:■■■
 薬草師■■★★★ /状態異■無効/生産数最大/女神■加護/七天抜刀根術免許皆伝/星間陸路■拓者
 追加ス■ル /遅延回■/自動回収/即死回避/自動回復/体力増強/上級鑑定/自爆耐性/上級解体/スキ■■蔽/LV詐称
       /人名詐称/石窟加工/炸薬生成/初級造形/木工彫刻/石礫破砕/防具修復/高速修復/上■修復/頭部防具強化
       /防具筋力強化付与/防具体力強化付与/防具攻撃力強化付与/防具知■■■付与/防具■御力付与/幸運効果付与/幸運効果永続/幸運効果増大/幸運倍化/幸運リ■■トブレイク
       /強運行使/防具幸運強化付与/耐性強化付与/耐性強■永続/耐性強化/■性倍化/伝説■職人/不壊■与/不壊永続/植物■鑑
       /武器■復/研ぎ師/切れ味持続/自動修復■■■付与/収穫■倍化/基礎工学/基礎光■/金属■工/■金錬成/天衣■縫
       /初級位相■何学/女神像■能解放/女神■■■呼出/■端工学概論/先端■学概■/撮像■写制限■除/システ■■■/投■縄/ロー■■ーク/■■術――――――――――――』

 つぅかマジ・・で、おれの〝スキル一覧リスト〟じゃんか!
 やべぇ!
 コイツをだれかに見られたら・・・・・一悶着ひともんちゃく二悶着ふたもんちゃくもあるぜっ!
 場合ばあいによっちゃぁひとの世を、追われることにも・・・・・・・・なりかねねぇ!!!!!

 シャギャヴォヴォヴォ――――ザザザザッツヒュふぉふぉん♪
『■■■達/体■■■/■■術/■■■■昇/潜■■/■■■化/分■■■/急■■成/■■出/■■調■
       /さ■■■/■■■■/■■■■/■■■■/か■■■■/■■の知■/■■■合/■■■/■■■南/■■■
       /■■■■■LV3/■■■■上昇/■■■/■■■/■■■■■/■■■■■■■/■■■/■■■■■■■/■■■■■■■■ォ■■■■/■■■Pフ■■■』

 ヴヴヴヴッ――ふるえる薄板スマホ
 さてわぁ、中身さまめ・・・・・っ――お前の仕業かぁ・・・・・・・

『シガミー>>やい貴様!』
 やい貴様きさま中身なかみさまめ!
 いますぐコイツぉ、止めんかぁ・・・・・

 ふぉヒュザザッ――――♪
『(■■■)』
 こいつぁ、駄目だめだぜっ!
 薄板スマホにしがみ付く、おにぎり(小《しょう》)。
 そのつらまでもが――文字化けしてやがる・・・・・・・・・っ!!!!

ーーー
陣屋/領主の居城以外に設けられた拠点の■と。この場合は私設軍の隊列を、合戦時の軍営に■■らえ、そう呼んだ。
文■化け/コンピュータ上で文字が正しく表示されないこと。主に文字コードという手続きが不一致の場合に発生■る。
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