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十二話 白雪から繭奈へ
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「はい、どうぞ」
「ありがとう、お邪魔します♪」
無事に俺の家に到着した俺たちであるが、彼女の声はとても弾んでおり、嬉しいという感情がハッキリと伝わってくる。
こんなの他の連中に見られたら刺されるんじゃないか?辞世の句でもしたためとく?
「ごめん、お客さんが来るって考えてなかったからお茶しかないんだけど……」
「お構いなく、出してもらえるだけで充分よ♪」
一応聞いといただけなのだが、なぜか白雪は下腹部に手を添え意味深に言った。
俺は あーはいはいと言ってソレに気付かないふりをしながら、二人分のお茶を用意する。
「それと、ワガママなのは承知だけれどね?もし良ければ龍彦くんの部屋でお話させてくれないかしら?」
「ぅえっ?あー……まぁ全然いいけど」
「やった、ありがとう♪」
そこまで嬉しいのか白雪の声がすごく高い。めちゃめちゃ嬉しそうな態度を全面に押し出して見る者の心を奪おうとしてくる。
えっ、惚れていいですか?
「ここが龍彦くんの部屋ね、ふふっ女の子は私が初めてってことでいいかしら?」
白雪が俺の部屋に入るなり目を輝かせながらこちらを見る。
ナチュラルに俺と名前を呼んでいる彼女にたじたじになりつつ頷いて肯定の意を示す。
「そう、嬉しい♪」
もはや今までの鋭い態度は一切なく、全力でアプローチしてきていることは鈍感な俺でも確信できるほどだった。
とりあえずと持ってきたお茶を机に置いて、二人でベッドに腰掛ける。
「うふふ……龍彦くんのベッド……♪」
ベッドを撫でながらそう呟いた白雪の横顔はあまりに艶やかで、直視していると色々とおかしくなりそうだったので目を逸らす。
「じゃあ、せっかくだしいただくわね」
そう言って持ってきたお茶をゴクゴクと心地よい音を立てて飲みきる。イッキかい……
それを見た俺も喉が渇いていることに気付いてお茶を飲んだ。飲みきった。
「さて、ちょっと失礼するわね」
「えっ、ちょちょ待っ、ええぇぇ……」
お茶を飲みきった白雪が そのコップをコトッと音を立てて置き、何をするかと思えば俺の膝の上に座り俺の両肩に手を添えた。
先ほどまではほんのりと赤いかったその頬がハッキリと色濃くなり、積極的ながらも照れていることが窺えた。
その姿は、とても扇情的だった。
「うふふっ、ここまで近くなるなんて……夢みたい♪」
「おっ俺も……」
凄まじい色気を醸し出している彼女のそんな言葉に、俺は理性がグラグラと揺らがされている。
まさかここまで勢いがあるなんて思わないから、頭の中にハテナマークが群れを成している。
「それで、さっきの話なんだけど……龍彦くん?」
「……あっ、えっ……あぁ、ごめん」
せっかく白雪が本題に入ってくれたというのに、まさかの距離感に困惑と驚きと……喜び、というより情欲によりボーッとしてしまう。
そんな俺に彼女は名前を呼んでくるが、正直仕方ないと思う。
「もう、ちゃんと聞いてくれないと嫌よ?」
「ごっごめん、ちょっと見惚れてて……」
「ほぇ……?」
相変わらず夢見心地の俺は咄嗟に本音が漏れてしまい、それを聞いた彼女が可愛らしい声を出して目をぱちくりとさせている。
さっきまでは頬が朱……というより紅に染まっていたものの、それが顔全体に広がって口角が上がり始め、ニンマリと嬉しそうな表情になった。
「そっそう?うふふっ、もう可愛いわね♪」
「うぅ……」
彼女に頭を撫でられながらそんなことを言われ、恥ずかしくなって目を逸らす。
すると彼女はコホンと咳払いをして話を再開した。
「そうそう、それでどうして私があなたを好きになったのかって話だけれどね?」
「うん」
ね?と首を傾げてくる彼女に相槌を打って続きを促す。
「……実を言うと、理由という理由はないのよ。この間話したこと以外にはそんなにね」
「へ?ってことは実は幼馴染とか、俺がいつの間にか白雪さんを助けてたとかじゃなく?」
「そうよ……そんなことより、ちゃんと名前で呼んで?繭奈って、ね?」
どうやらほんとに何も無いらしい、しかしそんなことと言われてしまった。どうやらそれよりも名前で呼んで欲しいらしく、肩に置いていた手を首の後ろに回してそう首を傾げていた。
凄まじいインパクトである。
当然そんな事は畏れ多くてできないので、毅然とした態度で断らねばならない!
「えっと……繭奈さん?」
「あら、さんじゃなくてちゃんと呼び捨てにして?ね、お願い」
少しでも緊張を和らげようと さん付けで呼んでみたものの、それはお気に召さなかったようで頬に手を添えながらそう ねだってきた。
マジでどうしたんですか繭奈さん。
「えっと……っ、まゆな」
「あっっ……なぁに♪」
なんとか緊張にギリギリ耐え、その願いに応えると彼女は目を細め嬉しそうにそう返した。
あまりにも、それは刺激的だった。
「えっと、じゃあ続きを……頼む」
「えぇ♪それで、敢えて理由を言うとするならだけど、あるとすれば龍彦くんはあまり私に興味を示さなかった、と言うのも変だけど、それでも普通に接してくれていたでしょう?」
「あぁ、そうだね」
凄まじい可愛さで名前呼びをねだっていたというのに、しれっとそのまま話を進め始めた繭奈に一瞬置いてかれそうになりつつも相槌を打つ。
「だから、って言うのは変だけどそれでも落ち着くし安心感があるのよ。あぁこの人はちゃんと接してくれるなって」
そう言った彼女の言葉の意味が、なんとなくわかった気がした。
「ありがとう、お邪魔します♪」
無事に俺の家に到着した俺たちであるが、彼女の声はとても弾んでおり、嬉しいという感情がハッキリと伝わってくる。
こんなの他の連中に見られたら刺されるんじゃないか?辞世の句でもしたためとく?
「ごめん、お客さんが来るって考えてなかったからお茶しかないんだけど……」
「お構いなく、出してもらえるだけで充分よ♪」
一応聞いといただけなのだが、なぜか白雪は下腹部に手を添え意味深に言った。
俺は あーはいはいと言ってソレに気付かないふりをしながら、二人分のお茶を用意する。
「それと、ワガママなのは承知だけれどね?もし良ければ龍彦くんの部屋でお話させてくれないかしら?」
「ぅえっ?あー……まぁ全然いいけど」
「やった、ありがとう♪」
そこまで嬉しいのか白雪の声がすごく高い。めちゃめちゃ嬉しそうな態度を全面に押し出して見る者の心を奪おうとしてくる。
えっ、惚れていいですか?
「ここが龍彦くんの部屋ね、ふふっ女の子は私が初めてってことでいいかしら?」
白雪が俺の部屋に入るなり目を輝かせながらこちらを見る。
ナチュラルに俺と名前を呼んでいる彼女にたじたじになりつつ頷いて肯定の意を示す。
「そう、嬉しい♪」
もはや今までの鋭い態度は一切なく、全力でアプローチしてきていることは鈍感な俺でも確信できるほどだった。
とりあえずと持ってきたお茶を机に置いて、二人でベッドに腰掛ける。
「うふふ……龍彦くんのベッド……♪」
ベッドを撫でながらそう呟いた白雪の横顔はあまりに艶やかで、直視していると色々とおかしくなりそうだったので目を逸らす。
「じゃあ、せっかくだしいただくわね」
そう言って持ってきたお茶をゴクゴクと心地よい音を立てて飲みきる。イッキかい……
それを見た俺も喉が渇いていることに気付いてお茶を飲んだ。飲みきった。
「さて、ちょっと失礼するわね」
「えっ、ちょちょ待っ、ええぇぇ……」
お茶を飲みきった白雪が そのコップをコトッと音を立てて置き、何をするかと思えば俺の膝の上に座り俺の両肩に手を添えた。
先ほどまではほんのりと赤いかったその頬がハッキリと色濃くなり、積極的ながらも照れていることが窺えた。
その姿は、とても扇情的だった。
「うふふっ、ここまで近くなるなんて……夢みたい♪」
「おっ俺も……」
凄まじい色気を醸し出している彼女のそんな言葉に、俺は理性がグラグラと揺らがされている。
まさかここまで勢いがあるなんて思わないから、頭の中にハテナマークが群れを成している。
「それで、さっきの話なんだけど……龍彦くん?」
「……あっ、えっ……あぁ、ごめん」
せっかく白雪が本題に入ってくれたというのに、まさかの距離感に困惑と驚きと……喜び、というより情欲によりボーッとしてしまう。
そんな俺に彼女は名前を呼んでくるが、正直仕方ないと思う。
「もう、ちゃんと聞いてくれないと嫌よ?」
「ごっごめん、ちょっと見惚れてて……」
「ほぇ……?」
相変わらず夢見心地の俺は咄嗟に本音が漏れてしまい、それを聞いた彼女が可愛らしい声を出して目をぱちくりとさせている。
さっきまでは頬が朱……というより紅に染まっていたものの、それが顔全体に広がって口角が上がり始め、ニンマリと嬉しそうな表情になった。
「そっそう?うふふっ、もう可愛いわね♪」
「うぅ……」
彼女に頭を撫でられながらそんなことを言われ、恥ずかしくなって目を逸らす。
すると彼女はコホンと咳払いをして話を再開した。
「そうそう、それでどうして私があなたを好きになったのかって話だけれどね?」
「うん」
ね?と首を傾げてくる彼女に相槌を打って続きを促す。
「……実を言うと、理由という理由はないのよ。この間話したこと以外にはそんなにね」
「へ?ってことは実は幼馴染とか、俺がいつの間にか白雪さんを助けてたとかじゃなく?」
「そうよ……そんなことより、ちゃんと名前で呼んで?繭奈って、ね?」
どうやらほんとに何も無いらしい、しかしそんなことと言われてしまった。どうやらそれよりも名前で呼んで欲しいらしく、肩に置いていた手を首の後ろに回してそう首を傾げていた。
凄まじいインパクトである。
当然そんな事は畏れ多くてできないので、毅然とした態度で断らねばならない!
「えっと……繭奈さん?」
「あら、さんじゃなくてちゃんと呼び捨てにして?ね、お願い」
少しでも緊張を和らげようと さん付けで呼んでみたものの、それはお気に召さなかったようで頬に手を添えながらそう ねだってきた。
マジでどうしたんですか繭奈さん。
「えっと……っ、まゆな」
「あっっ……なぁに♪」
なんとか緊張にギリギリ耐え、その願いに応えると彼女は目を細め嬉しそうにそう返した。
あまりにも、それは刺激的だった。
「えっと、じゃあ続きを……頼む」
「えぇ♪それで、敢えて理由を言うとするならだけど、あるとすれば龍彦くんはあまり私に興味を示さなかった、と言うのも変だけど、それでも普通に接してくれていたでしょう?」
「あぁ、そうだね」
凄まじい可愛さで名前呼びをねだっていたというのに、しれっとそのまま話を進め始めた繭奈に一瞬置いてかれそうになりつつも相槌を打つ。
「だから、って言うのは変だけどそれでも落ち着くし安心感があるのよ。あぁこの人はちゃんと接してくれるなって」
そう言った彼女の言葉の意味が、なんとなくわかった気がした。
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