婚約破棄、ありがとうございます

奈井

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温かいお茶を一口飲めば、心がほぐれていく感じがします。


「いろいろ終わったのかしらね。きっとその報告ね。それと、忙しいお兄様も、たまにはお休みをされたいのかしら。」

だから、面白くも無い話の報告なんて嫌な役目を引き受けてこちらにいらっしゃるのかしらね。


私はベルナルダンお兄様とお会いした後、すぐにこちらに来てしまいましたから、その後、婚約は正式に解消されたのかさえ、わかりません。

もう少々時間も経っておりますし、きっと片付いたのでしょう。

「…私にはわかりませんが、どなたかお客様をお連れすると聞いております。」

「お客様?」

ここで行われる行事が近じかあったのか考えを巡らすが、何も浮かんでこない。

「はい。」

シーマもそれ以上の事はわからないみたい。

お城勤めでかなりお忙しいアルバンお兄様がここまでお客様を連れて来るのだから大切な方なのかしら?

ポーレットかしら?

何度かポーレットからお手紙が来ていて、遊びに行くと言ってくれてたから。

小さい頃からポーレットとは仲良しだとアルバンお兄様もご存知だから、私が退屈していると思って連れて来てくれるのかもしれない。

歳が離れていて口数も少ない優秀な兄は、常に何も言わず見守ってくれている存在。

今回の事も、助けて欲しければいつでも手を貸すから言いなさい、と言って静観していた。

そう、私が必要な時だけちゃんと助けてくれる兄は頼もしい。

でも、誰だろう?





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