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2人に劣等感を抱いていたあの頃、偶然にもジェラールの秘密を知り、びっくりしたけどうれしかった。
自分が望んだ訳でもなかったけど、無理やりだったけどジェラールと関係をもってた事は、やっぱりうれしかった。
結果としてエルを友達として裏切ってしまった事に心が痛かったが、エルの知らないジェラールを自分は知っていると思うと優越感が沸いた。
人に見られるなんて死ぬほど恥ずかしかったけど、真実を知った時、ジェラールが他の女の人と仕事のために抱き合う事が我慢できなかった。
だから、進んで自分を差し出した事は独占欲だ。
薬の危険性をジェラールが話してくれて理解はしていたが、どうなってもかまわなかった。
好きな人と一緒にいられるなら、例えそれが生きてる時間の中の少しの時でも。
後悔なんてしていない。
それでも、もし神様がいて、1つだけ願いを叶えてくれると言ってくれるなら、何も知らなかったあの頃のエルとジェラールと幼い日のままの関係でいたかった。
決してエルへの嫉妬とか当て付けなんてなかった、と思う。
現実の世界がエルとジェラールと私の3人の今まで通りの事で、また別な私とジェラールだけの異なる世界が存在していると思っていた。
その別な世界は壊れて、現実の世界も、もうなにもかも終わり。
自分の勝手で何も無くなってしまったのだ。
それでよかったんだ。
部屋を出て行くエルをゆっくりとした足取りで、後に続く男性騎士。
よく見れば、夜会で何度か見た事のある綺麗で冷たい印象の顔のユーゴ公爵だった。
爵位が高位の人だから、挨拶をしたのはお父様と出かけた時の一度だけ。
今日は立会人だったのね・・・。
躊躇ったけど、言わずにはいられなかった。
「ユーゴ公爵様・・・あの人の・・・エルへの執着は怖いくらいです。エルを守ってくれ、なんて言わない。でも、2人を近づけないで。」
立ち止まってくれたけど、振り返らない。
「・・・大事な友達としての最後の守護、とでもいうのか?」
バカにした言い方。
それとも怒っているとか?
「・・・いい人ぶる気なんて無いのです。ただ、私たち三人は家族よりも長く一緒にいた。その事実は変わらない。お互い嫌ならそんなに長く一緒にはいれない。・・・その事と私があの人を好きな気持ちは、別な所にあるだけです。・・・・・・私が会えないのに、あの2人がまた会えたら、私のあの人への気持ちが浮かばれないと思いませんか?」
「面倒な思考をもっているようだな。・・・もちろん、二度と近づけやしない。君にもだ。」
--------------------------------
ライラ視点はこれで終わりです。
自分が望んだ訳でもなかったけど、無理やりだったけどジェラールと関係をもってた事は、やっぱりうれしかった。
結果としてエルを友達として裏切ってしまった事に心が痛かったが、エルの知らないジェラールを自分は知っていると思うと優越感が沸いた。
人に見られるなんて死ぬほど恥ずかしかったけど、真実を知った時、ジェラールが他の女の人と仕事のために抱き合う事が我慢できなかった。
だから、進んで自分を差し出した事は独占欲だ。
薬の危険性をジェラールが話してくれて理解はしていたが、どうなってもかまわなかった。
好きな人と一緒にいられるなら、例えそれが生きてる時間の中の少しの時でも。
後悔なんてしていない。
それでも、もし神様がいて、1つだけ願いを叶えてくれると言ってくれるなら、何も知らなかったあの頃のエルとジェラールと幼い日のままの関係でいたかった。
決してエルへの嫉妬とか当て付けなんてなかった、と思う。
現実の世界がエルとジェラールと私の3人の今まで通りの事で、また別な私とジェラールだけの異なる世界が存在していると思っていた。
その別な世界は壊れて、現実の世界も、もうなにもかも終わり。
自分の勝手で何も無くなってしまったのだ。
それでよかったんだ。
部屋を出て行くエルをゆっくりとした足取りで、後に続く男性騎士。
よく見れば、夜会で何度か見た事のある綺麗で冷たい印象の顔のユーゴ公爵だった。
爵位が高位の人だから、挨拶をしたのはお父様と出かけた時の一度だけ。
今日は立会人だったのね・・・。
躊躇ったけど、言わずにはいられなかった。
「ユーゴ公爵様・・・あの人の・・・エルへの執着は怖いくらいです。エルを守ってくれ、なんて言わない。でも、2人を近づけないで。」
立ち止まってくれたけど、振り返らない。
「・・・大事な友達としての最後の守護、とでもいうのか?」
バカにした言い方。
それとも怒っているとか?
「・・・いい人ぶる気なんて無いのです。ただ、私たち三人は家族よりも長く一緒にいた。その事実は変わらない。お互い嫌ならそんなに長く一緒にはいれない。・・・その事と私があの人を好きな気持ちは、別な所にあるだけです。・・・・・・私が会えないのに、あの2人がまた会えたら、私のあの人への気持ちが浮かばれないと思いませんか?」
「面倒な思考をもっているようだな。・・・もちろん、二度と近づけやしない。君にもだ。」
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ライラ視点はこれで終わりです。
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