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第3部 古都アーセンバリ篇
4 ずっと一緒にいて※
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効率的な狩場を求め、ナナカが古都・アーセンバリに流れ着いて半年が経とうとしていた。もうすぐ収穫祭が行われるということで、古都は華やかに賑わっていた。ナナカの目には、誰も彼もが幸せそうに映った。みな、自身の大切な人と語り合い、手を繋ぎ、微笑み交わしながら歩き去っていく。ナナカは賑やかな大通りに佇み、ぼんやりと人の往来を見ていた。ここ数日集中的に「廃坑」に潜っていたため、今日は休養日に決めていた。定期的に休養を取って身体をメンテナンスするのも、長くジェムハンターを続けようとするならば必要な仕事だった。
街角にぼんやりと佇んでいるナナカを、誰も顧みなかった。通りの真ん中に立っているナナカをみな当然のように避けていく。彼女に迷惑そうな目を向ける者さえない。
人混みの中にいると、孤独が際立つ。ひとりで暗い廃坑に潜っているほうが、どれだけ気楽かしれなかった。だが、そろそろ回復薬の手持ちが心許なくなっていたし、矢も補充したかった。街に出てきたのは、仕方なかったからだ。
恋しい、とナナカは思う。毎夜のように夢の中でナナカを抱くあの青年が、たとえナナカにしか見えてなかったとしてもこの場にいてくれたら。恋人のように優しく寄り添ってくれたら。それだけで、強く生きていける気がした。ナナカは自分で自分を抱いてから、歩き始めた。
寂しい。寂しい。寂しい。お願い現れて、今すぐ。
古都ハンター協会の建物の近くには、ハンター向けの店が軒を連ねていた。古都ではその景観を守るために、歴史ある建物が建て替えられず、補修を重ねて使われている。石畳の道に石造りの建物が建ち並ぶ通りは、ハンターたちが集う荒んだ空気を別にすれば、古都らしい、歴史を感じさせる景観だった。
回復薬を扱う店に入り、必要なものを見繕う。店員と、常連と思しき体格のいい男性が新しい回復薬の効果について話しているのを聞くともなく聞く。
「すみません」
ナナカは、カウンターの中にいる男性店員に真正面から話しかけるが、彼は微動だにしない。ナナカの声は届いていないし、その姿も認識されていない。
もう一度声をかけようと息を吸い込んだ瞬間、後ろから押しのけられ、よろめいて咄嗟にカウンターに手を突く。
「新しい回復薬、100単位もらうぜ」
常連客の男性が、大きい身体全体に反響しているような、よく通る大声で先程店員に勧められていた新しい回復薬を注文する。100単位とは、かなりの量だ。4人のパーティであれば、ひと月は賄える。それほど負傷しない、上位のジェムハンターたちで構成されたパーティなら、もっと長くもつかもしれない。
「ありがとうございます!」
カウンターの中の店員は愛想良く笑顔を振りまいた。
ナナカはカウンターの外で常連の男性を接客していた店員に狙いを定めて声をかける。
「あの…!」
しかし店員はナナカの真横を通りすぎて事務所のプレートがかかったドアの向こうに消えていった。
買い物のために四苦八苦しなければならないのは、いつものことだった。しかしいつまで経っても慣れることはないし、惨めな気持ちに変わりはなかった。店員の目の前で堂々と商品を盗んだって誰も気がつかないという確信はある。監視カメラに映っていたって、結局誰もナナカを見つけられないのだから同じことだ。しかしそれはナナカのプライドが許さなかった。誰にも顧みられない自分を肯定したくはなかった。「見えない」のをいいことに盗みながら生きていたら、やがて人ではない何者かになってしまうのではないか。
常連の男性が買い物を終えて、店にナナカ1人になってようやく、カウンターの中の店員はナナカに気づいてくれた。何度も声をかけ、カウンターをノックして、ようやく。突然目の前に現れたナナカに、店員は心底驚いているようだった。無事に目当ての物を購入できてほっとする。
弓矢を扱う店でも同じようなやりとりがあったが、こちらは先客がいないだけスムーズにことが進んだ。
疲れた心を伴ってようやく宿に帰り着く。身体までなんだか重だるく感じて、ベッドに横になる。まもなく眠りが訪れた。
いつもの場所だ、とナナカは思う。
劇場のような高い天井、床も壁も天井も、磨き抜かれた雪花石膏でできているように、真っ白だ。照明器具は見当たらないのに、部屋そのものが発光しているように柔らかく明るい光で満ちている。さらりとしたシーツにくるまって横たわっているナナカは、何も身につけていない。
ベッドが沈みこんだのを感じる。彼が来た。
ナナカはサッと上半身を起こすと、ベッドに腰掛けている彼に抱きついた。首に腕を回して身体を押しつける。
「どこに行ってたの? 寂しかった…! 誰も、誰もあたしに気づいてくれない。見てくれない。会いたかった。あなたがいなきゃだめなの。ずっと一緒にいてくれなきゃ、嫌」
涙が溢れて、彼が羽織っている白い絹のローブに落ちる。
「ナナカ、すまない。許しておくれ。もう少しだから」
彼は大きな、しかしほっそりした繊細な手で、ナナカの裸の背中を撫でた。
ナナカは顔を上げる。涙で濡れた目で、彼の紫の瞳をじっと見つめる。
「もう少ししたら、ずっと一緒にいよう。それまでの辛抱だから」
彼はナナカのショートカットの髪をそっと撫でた。
「もう少しって、いつなの? あたし、もう待てない。こんなのは、もう、耐えられない。あなたが現れて、あたしは変わってしまった。あなたが、あたしを作り変えたから」
ナナカは彼に縋り付くように、押しつけるようにくちづけて、舌を彼の口内に差し入れる。舌同士を擦りあわせて、真珠のような、つるりとした歯をなぞる。彼の繊細な手がそっと背中を撫であげて、身体が歓喜に震える。彼の手はそのまま胸に回って、弾力がある乳房を持ちあげるように優しく撫で、揉みしだく。
「あ、あ…っ。もっと…! 足りないの、もっと…!」
彼の肩に指を食いこませ、ナナカは懇願する。
彼はナナカを横たえると、さらりとローブを脱ぎ落とした。
覆いかぶさって、ナナカの胸の先端を吸いあげ、転がす。
「くぅ…っ、あ…、は…っ」
彼の頭を抱えこんでナナカは身体をくねらせる。
彼の指が、口を開けて涎を垂らしているナナカの秘所を探る。
「ああああああっ」
快感に頭の中が白く灼きつき、ナナカは背中を反らせる。
「もうこんなに蕩けて。私が、ほしい?」
彼が耳元で甘く囁くと、腰にもどかしい疼きが生まれる。腰をくねらせ、快感の源を、彼の指に押しつけ擦りあげる。
「うん、ほしい、ほしい…! あたしの中に、あなたがほしい…っ!」
ナナカは固く目を瞑り、奥歯を噛みしめる。
「ナナカ、かわいいね。貴女をずっと探していたよ」
彼はナナカの髪を撫で、ひと息にナナカの中に身を沈める。
「う、あああっ!」
苦痛に似た快楽に、ナナカは顎をのけぞらせて、身体を硬直させる。
「挿れられただけなのに、達してしまったの? かわいいね」
彼は動かずに、髪を撫でながらナナカの蠕動を楽しんだ。
「それなら、ここは?」
彼の切先が、ナナカの内のある一点をなぞる。ナナカの身体がこわばる。
「だめっ、またすぐ、イっちゃう、続けてイくの、辛いの…!」
ナナカは目を瞑ったまま、いやいやとかぶりを振るが、その身体は否応なくまた追い上げられていった。
「…」
目を開けると、真っ暗な部屋で、硬いベッドにひとりで横たわっていた。一瞬、どちらが現実かわからなくなって混乱する。
身体には他者のぬくもりの残滓がある。
下着の中に指を入れてみると、そこは、あの出来事は夢ではないと言うようにとろりと濡れていた。
夢の中で彼がいつもするように、指を動かす。
「ふ、あ…」
自分でしていることなのに、感じて、甘い声が漏れる。
(あたしはきっと、狂ってる…)
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人混みの中にいると、孤独が際立つ。ひとりで暗い廃坑に潜っているほうが、どれだけ気楽かしれなかった。だが、そろそろ回復薬の手持ちが心許なくなっていたし、矢も補充したかった。街に出てきたのは、仕方なかったからだ。
恋しい、とナナカは思う。毎夜のように夢の中でナナカを抱くあの青年が、たとえナナカにしか見えてなかったとしてもこの場にいてくれたら。恋人のように優しく寄り添ってくれたら。それだけで、強く生きていける気がした。ナナカは自分で自分を抱いてから、歩き始めた。
寂しい。寂しい。寂しい。お願い現れて、今すぐ。
古都ハンター協会の建物の近くには、ハンター向けの店が軒を連ねていた。古都ではその景観を守るために、歴史ある建物が建て替えられず、補修を重ねて使われている。石畳の道に石造りの建物が建ち並ぶ通りは、ハンターたちが集う荒んだ空気を別にすれば、古都らしい、歴史を感じさせる景観だった。
回復薬を扱う店に入り、必要なものを見繕う。店員と、常連と思しき体格のいい男性が新しい回復薬の効果について話しているのを聞くともなく聞く。
「すみません」
ナナカは、カウンターの中にいる男性店員に真正面から話しかけるが、彼は微動だにしない。ナナカの声は届いていないし、その姿も認識されていない。
もう一度声をかけようと息を吸い込んだ瞬間、後ろから押しのけられ、よろめいて咄嗟にカウンターに手を突く。
「新しい回復薬、100単位もらうぜ」
常連客の男性が、大きい身体全体に反響しているような、よく通る大声で先程店員に勧められていた新しい回復薬を注文する。100単位とは、かなりの量だ。4人のパーティであれば、ひと月は賄える。それほど負傷しない、上位のジェムハンターたちで構成されたパーティなら、もっと長くもつかもしれない。
「ありがとうございます!」
カウンターの中の店員は愛想良く笑顔を振りまいた。
ナナカはカウンターの外で常連の男性を接客していた店員に狙いを定めて声をかける。
「あの…!」
しかし店員はナナカの真横を通りすぎて事務所のプレートがかかったドアの向こうに消えていった。
買い物のために四苦八苦しなければならないのは、いつものことだった。しかしいつまで経っても慣れることはないし、惨めな気持ちに変わりはなかった。店員の目の前で堂々と商品を盗んだって誰も気がつかないという確信はある。監視カメラに映っていたって、結局誰もナナカを見つけられないのだから同じことだ。しかしそれはナナカのプライドが許さなかった。誰にも顧みられない自分を肯定したくはなかった。「見えない」のをいいことに盗みながら生きていたら、やがて人ではない何者かになってしまうのではないか。
常連の男性が買い物を終えて、店にナナカ1人になってようやく、カウンターの中の店員はナナカに気づいてくれた。何度も声をかけ、カウンターをノックして、ようやく。突然目の前に現れたナナカに、店員は心底驚いているようだった。無事に目当ての物を購入できてほっとする。
弓矢を扱う店でも同じようなやりとりがあったが、こちらは先客がいないだけスムーズにことが進んだ。
疲れた心を伴ってようやく宿に帰り着く。身体までなんだか重だるく感じて、ベッドに横になる。まもなく眠りが訪れた。
いつもの場所だ、とナナカは思う。
劇場のような高い天井、床も壁も天井も、磨き抜かれた雪花石膏でできているように、真っ白だ。照明器具は見当たらないのに、部屋そのものが発光しているように柔らかく明るい光で満ちている。さらりとしたシーツにくるまって横たわっているナナカは、何も身につけていない。
ベッドが沈みこんだのを感じる。彼が来た。
ナナカはサッと上半身を起こすと、ベッドに腰掛けている彼に抱きついた。首に腕を回して身体を押しつける。
「どこに行ってたの? 寂しかった…! 誰も、誰もあたしに気づいてくれない。見てくれない。会いたかった。あなたがいなきゃだめなの。ずっと一緒にいてくれなきゃ、嫌」
涙が溢れて、彼が羽織っている白い絹のローブに落ちる。
「ナナカ、すまない。許しておくれ。もう少しだから」
彼は大きな、しかしほっそりした繊細な手で、ナナカの裸の背中を撫でた。
ナナカは顔を上げる。涙で濡れた目で、彼の紫の瞳をじっと見つめる。
「もう少ししたら、ずっと一緒にいよう。それまでの辛抱だから」
彼はナナカのショートカットの髪をそっと撫でた。
「もう少しって、いつなの? あたし、もう待てない。こんなのは、もう、耐えられない。あなたが現れて、あたしは変わってしまった。あなたが、あたしを作り変えたから」
ナナカは彼に縋り付くように、押しつけるようにくちづけて、舌を彼の口内に差し入れる。舌同士を擦りあわせて、真珠のような、つるりとした歯をなぞる。彼の繊細な手がそっと背中を撫であげて、身体が歓喜に震える。彼の手はそのまま胸に回って、弾力がある乳房を持ちあげるように優しく撫で、揉みしだく。
「あ、あ…っ。もっと…! 足りないの、もっと…!」
彼の肩に指を食いこませ、ナナカは懇願する。
彼はナナカを横たえると、さらりとローブを脱ぎ落とした。
覆いかぶさって、ナナカの胸の先端を吸いあげ、転がす。
「くぅ…っ、あ…、は…っ」
彼の頭を抱えこんでナナカは身体をくねらせる。
彼の指が、口を開けて涎を垂らしているナナカの秘所を探る。
「ああああああっ」
快感に頭の中が白く灼きつき、ナナカは背中を反らせる。
「もうこんなに蕩けて。私が、ほしい?」
彼が耳元で甘く囁くと、腰にもどかしい疼きが生まれる。腰をくねらせ、快感の源を、彼の指に押しつけ擦りあげる。
「うん、ほしい、ほしい…! あたしの中に、あなたがほしい…っ!」
ナナカは固く目を瞑り、奥歯を噛みしめる。
「ナナカ、かわいいね。貴女をずっと探していたよ」
彼はナナカの髪を撫で、ひと息にナナカの中に身を沈める。
「う、あああっ!」
苦痛に似た快楽に、ナナカは顎をのけぞらせて、身体を硬直させる。
「挿れられただけなのに、達してしまったの? かわいいね」
彼は動かずに、髪を撫でながらナナカの蠕動を楽しんだ。
「それなら、ここは?」
彼の切先が、ナナカの内のある一点をなぞる。ナナカの身体がこわばる。
「だめっ、またすぐ、イっちゃう、続けてイくの、辛いの…!」
ナナカは目を瞑ったまま、いやいやとかぶりを振るが、その身体は否応なくまた追い上げられていった。
「…」
目を開けると、真っ暗な部屋で、硬いベッドにひとりで横たわっていた。一瞬、どちらが現実かわからなくなって混乱する。
身体には他者のぬくもりの残滓がある。
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