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3 奇妙な騎士
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翌朝やってきた当番騎士は、初めて会う者だった。
「本日から姫の護衛を勤めます、ヴォルフ・フォンレドルです。お見知り置きを」
ヴォルフは膝をついて騎士の礼をする。
「よろしくお願いします、ヴォルフ・フォンレドル」
アウゲが承認の返事をすると、ヴォルフは顔を上げる。
「全身全霊でお仕えいたします」
アウゲとそう歳の変わらないように見える彼は、そう言って笑った。父と母以外からは向けられたことのないような、親密な笑顔だった。アウゲは驚いて、少し後ずさってしまう。
「え、ええ。ありがとう。頼もしいわ……。あの、私のことは聞いていて?」
「ええ、もちろん。それが何か?」
(この人、あまり頭が良くないのかしら。本当に、わかっているのかしら)
アウゲは多少の不安を覚える。
「私の全ては、あなたにとっては毒です。特に体液には注絶対に触れないよう。私が触れたものに、直接素手で触れてはなりません。私も常にマスクと手袋をつけていますが、完全ではありませんから」
「ええ、わかってます」
ヴォルフは微笑む。
(絶対わかってない……!)
アウゲはマスクの下で唇を噛む。
これまでに世話人や護衛を勤めた者たちは、アウゲのことを恐れていた。良くも悪くも。だからこそ大きな事故は起こってこなかった。しかし彼はどうもわかっていない気がする。彼はアウゲを恐れていない。それはありがたいことではあるが、危険だった。
(私が気をつけないと、彼を危険に晒してしまう)
「私は普段2階の居室にいます。ほかの王族方のように、常にそばに控えている必要はありません。必要な時は、控えの間に繋がっているベルを鳴らします」
それでは、と階段を上ろうとするアウゲを、ヴォルフが立ちあがって呼び止めた。
「待ってください、おれは、姫さまの護衛をするために来たんで、それじゃ失業するんですけど」
(なんなのよもう……! だから、適当に昼寝でもしてなさいって言ってるのよ……!)
察しの悪いヴォルフに苛ついたせいで、つい、険のある声が出てしまう。
「用がある時はこちらから言います。呼ぶまで来ないでください」
「じゃあ、おれの方が用がある時は?」
(だからぁ……! 護衛の当番騎士が私に用がある時なんてないでしょうよ……!)
「必要であれば、来てください。ただし、最小限に」
アウゲはこの奇妙な騎士から一刻も早く距離を置きたかった。逃げるように背中を向けて、急いで階段を上り、居室に駆け込んでドアを閉める。
(もう、なんなの? なんなのなんなのなんなの……!)
戸惑いの気持ちを堪えきれなくて、一人で拳を振りまわし、地団駄を踏んでいると、背後の扉が前触れなしに開き、半ば飛びあがるように振り返った。
「一つ言い忘れてたんですけど」
(ノックくらいしなさいよね……!)
「なんでしょうか」
「世話人のカロラ婆さんの後釜がすぐに見つからないとかで、食事の世話とか、しばらくおれがやります」
(今その情報どうでもいい……!)
「わかりました」
(お願いだから早く出て行って)
「あの、一応おれ、姫さまの身辺警護が仕事なんで、姫さまの部屋の構造とか知っておきたいんですけど」
今までそのようなことを言ってきた騎士はいなかったので面食らう。彼は真面目なのか、あるいは馬鹿なのか。しかし任務のためと言われれば、それを拒絶することはできなかった。
「わかりました。準備ができたら呼びます。控えの間で待っていてください。来る時は、あなたもマスクと手袋をつけてきてください」
「かしこまりました!」
元気よく返事をすると、ヴォルフはにっこり笑って居室を辞した。
(もう、なんなの? なんなのあの人)
無性に苛々しながら、部屋中の窓を開けて回る。居室と続きになっている寝室の扉も開けて、寝室の窓も全て開ける。廊下に続く居室の扉を開けて廊下の窓も開けると、冷たい冬の風が一気に室内を吹き抜けた。
(うう、寒い)
せっかく部屋が暖まっていたのに、あの騎士、ヴォルフが変なことを言うせいだ。アウゲは部屋の中だというのに厚手の外套を羽織り、控えの間のベルを鳴らした。すぐに控えの間の扉が勢いよく開いた音がして、ヴォルフが階段を駆け上がってくる。
「お呼びでしょうか!」
その嬉しそうな声と笑顔にまた苛々が募る。
(お呼びもなにも、あなたが部屋の構造を見たいって言ったんでしょうが……!)
「案内します」
「なんで窓が全部全開なんです?」
「私の呼気に含まれる毒が滞留しているといけないので」
「ああ……そういう……」
ヴォルフは目を丸くして驚いている。その素直さがまたアウゲを苛々させる。
「緊急時はやむをえませんが、ここに来るときは、あなたもそのマスクをしていてください」
「承知いたしました!」
わかっているのかわかっていないのかわからないヴォルフの元気な返事を聞いて、アウゲは密かにため息をつく。浄化筒から音がしない程度に。
「ここが、普段私が過ごしている居室です。そして隣が寝室」
「隠し扉とか、隠し部屋はないんですか?」
「ありません」
「窓の下は……薔薇だらけか。登ってこられないわけじゃないけど、簡単じゃない、と。ねえ、姫さま、お屋敷の周りに咲きまくってるあの青い薔薇の棘、すごすぎませんか」
「……」
アウゲは何と答えたものかわからず、小さく頷く。
確かに、ゼレの棘は普通の薔薇に比べても硬く、長く、鋭い。結晶作りのためにゼレの花を摘むときは、棘で怪我をしないよう、革の手袋に革の前掛けをする必要がある。
「解毒薬あるなら、そんなに姫さまを怖がる必要ないんじゃないですか? 姫さま、かわいそうですよ」
その言葉に、つい顔つきが険しくなるのが自分でもわかる。
(簡単にかわいそうとか言わないでよ……!)
「ゼレの花から作る解毒薬には、中毒性と依存性があります。常用していると、薬がなくては生きられなくなり、やがて精神に変調を来します。必要なときは飲むべきですが、頻度は慎重に考慮しなければなりません」
「へー、そうなんですか。知りませんでした」
「解毒薬が必要な状況にならないようにしてください」
念のためにもう一度言う。誰もが暗黙のうちに了解していることを、なぜこうも何度も何度も言わなくてはならないのか。先が思いやられる。
「ここが寝室ですが、本当にやむをえない時以外は、決して入らないでください」
「なんでです?」
「この中ではマスクと浄化筒を外しているので」
「そうですか……」
ヴォルフはそう言ってアウゲの顔をじっと見る。
「なんですか?」
何か言いたげなヴォルフの表情に、思わず目つきが険しくなる。
「や、姫さまがマスク外してるところ、見たいなあと思って」
(は? なんなのこの人)
「必要ないでしょう」
「そりゃそうですけど」
ヴォルフは悪びれもせずに笑った。
(ああもう、調子が狂う……)
「私が過ごしている場所は、これで全てです。あとは物置と書庫なので、必要があれば自由に見てください」
これでようやく追い払える、とほっとしたのも束の間、ヴォルフの言葉にまたアウゲはげんなりすることになる。
「じゃ、すぐに食事をお持ちしますね」
「ええ……。あと、私の部屋に入るときは、ノックしてください。礼儀作法の基本中の基本でしょう」
「あ、いっけね。うっかりしてた。すみません、外国暮らしが長かったもんで」
ヴォルフは笑って言うが、他人の、それも異性の主人の部屋に入るのに、なんの合図もしない文化があるとは到底思えなかった。
(ほんと、なんなの、この人)
ヴォルフと一緒にいると眉間の皺が癖になってしまいそうだとアウゲは思った。
「本日から姫の護衛を勤めます、ヴォルフ・フォンレドルです。お見知り置きを」
ヴォルフは膝をついて騎士の礼をする。
「よろしくお願いします、ヴォルフ・フォンレドル」
アウゲが承認の返事をすると、ヴォルフは顔を上げる。
「全身全霊でお仕えいたします」
アウゲとそう歳の変わらないように見える彼は、そう言って笑った。父と母以外からは向けられたことのないような、親密な笑顔だった。アウゲは驚いて、少し後ずさってしまう。
「え、ええ。ありがとう。頼もしいわ……。あの、私のことは聞いていて?」
「ええ、もちろん。それが何か?」
(この人、あまり頭が良くないのかしら。本当に、わかっているのかしら)
アウゲは多少の不安を覚える。
「私の全ては、あなたにとっては毒です。特に体液には注絶対に触れないよう。私が触れたものに、直接素手で触れてはなりません。私も常にマスクと手袋をつけていますが、完全ではありませんから」
「ええ、わかってます」
ヴォルフは微笑む。
(絶対わかってない……!)
アウゲはマスクの下で唇を噛む。
これまでに世話人や護衛を勤めた者たちは、アウゲのことを恐れていた。良くも悪くも。だからこそ大きな事故は起こってこなかった。しかし彼はどうもわかっていない気がする。彼はアウゲを恐れていない。それはありがたいことではあるが、危険だった。
(私が気をつけないと、彼を危険に晒してしまう)
「私は普段2階の居室にいます。ほかの王族方のように、常にそばに控えている必要はありません。必要な時は、控えの間に繋がっているベルを鳴らします」
それでは、と階段を上ろうとするアウゲを、ヴォルフが立ちあがって呼び止めた。
「待ってください、おれは、姫さまの護衛をするために来たんで、それじゃ失業するんですけど」
(なんなのよもう……! だから、適当に昼寝でもしてなさいって言ってるのよ……!)
察しの悪いヴォルフに苛ついたせいで、つい、険のある声が出てしまう。
「用がある時はこちらから言います。呼ぶまで来ないでください」
「じゃあ、おれの方が用がある時は?」
(だからぁ……! 護衛の当番騎士が私に用がある時なんてないでしょうよ……!)
「必要であれば、来てください。ただし、最小限に」
アウゲはこの奇妙な騎士から一刻も早く距離を置きたかった。逃げるように背中を向けて、急いで階段を上り、居室に駆け込んでドアを閉める。
(もう、なんなの? なんなのなんなのなんなの……!)
戸惑いの気持ちを堪えきれなくて、一人で拳を振りまわし、地団駄を踏んでいると、背後の扉が前触れなしに開き、半ば飛びあがるように振り返った。
「一つ言い忘れてたんですけど」
(ノックくらいしなさいよね……!)
「なんでしょうか」
「世話人のカロラ婆さんの後釜がすぐに見つからないとかで、食事の世話とか、しばらくおれがやります」
(今その情報どうでもいい……!)
「わかりました」
(お願いだから早く出て行って)
「あの、一応おれ、姫さまの身辺警護が仕事なんで、姫さまの部屋の構造とか知っておきたいんですけど」
今までそのようなことを言ってきた騎士はいなかったので面食らう。彼は真面目なのか、あるいは馬鹿なのか。しかし任務のためと言われれば、それを拒絶することはできなかった。
「わかりました。準備ができたら呼びます。控えの間で待っていてください。来る時は、あなたもマスクと手袋をつけてきてください」
「かしこまりました!」
元気よく返事をすると、ヴォルフはにっこり笑って居室を辞した。
(もう、なんなの? なんなのあの人)
無性に苛々しながら、部屋中の窓を開けて回る。居室と続きになっている寝室の扉も開けて、寝室の窓も全て開ける。廊下に続く居室の扉を開けて廊下の窓も開けると、冷たい冬の風が一気に室内を吹き抜けた。
(うう、寒い)
せっかく部屋が暖まっていたのに、あの騎士、ヴォルフが変なことを言うせいだ。アウゲは部屋の中だというのに厚手の外套を羽織り、控えの間のベルを鳴らした。すぐに控えの間の扉が勢いよく開いた音がして、ヴォルフが階段を駆け上がってくる。
「お呼びでしょうか!」
その嬉しそうな声と笑顔にまた苛々が募る。
(お呼びもなにも、あなたが部屋の構造を見たいって言ったんでしょうが……!)
「案内します」
「なんで窓が全部全開なんです?」
「私の呼気に含まれる毒が滞留しているといけないので」
「ああ……そういう……」
ヴォルフは目を丸くして驚いている。その素直さがまたアウゲを苛々させる。
「緊急時はやむをえませんが、ここに来るときは、あなたもそのマスクをしていてください」
「承知いたしました!」
わかっているのかわかっていないのかわからないヴォルフの元気な返事を聞いて、アウゲは密かにため息をつく。浄化筒から音がしない程度に。
「ここが、普段私が過ごしている居室です。そして隣が寝室」
「隠し扉とか、隠し部屋はないんですか?」
「ありません」
「窓の下は……薔薇だらけか。登ってこられないわけじゃないけど、簡単じゃない、と。ねえ、姫さま、お屋敷の周りに咲きまくってるあの青い薔薇の棘、すごすぎませんか」
「……」
アウゲは何と答えたものかわからず、小さく頷く。
確かに、ゼレの棘は普通の薔薇に比べても硬く、長く、鋭い。結晶作りのためにゼレの花を摘むときは、棘で怪我をしないよう、革の手袋に革の前掛けをする必要がある。
「解毒薬あるなら、そんなに姫さまを怖がる必要ないんじゃないですか? 姫さま、かわいそうですよ」
その言葉に、つい顔つきが険しくなるのが自分でもわかる。
(簡単にかわいそうとか言わないでよ……!)
「ゼレの花から作る解毒薬には、中毒性と依存性があります。常用していると、薬がなくては生きられなくなり、やがて精神に変調を来します。必要なときは飲むべきですが、頻度は慎重に考慮しなければなりません」
「へー、そうなんですか。知りませんでした」
「解毒薬が必要な状況にならないようにしてください」
念のためにもう一度言う。誰もが暗黙のうちに了解していることを、なぜこうも何度も何度も言わなくてはならないのか。先が思いやられる。
「ここが寝室ですが、本当にやむをえない時以外は、決して入らないでください」
「なんでです?」
「この中ではマスクと浄化筒を外しているので」
「そうですか……」
ヴォルフはそう言ってアウゲの顔をじっと見る。
「なんですか?」
何か言いたげなヴォルフの表情に、思わず目つきが険しくなる。
「や、姫さまがマスク外してるところ、見たいなあと思って」
(は? なんなのこの人)
「必要ないでしょう」
「そりゃそうですけど」
ヴォルフは悪びれもせずに笑った。
(ああもう、調子が狂う……)
「私が過ごしている場所は、これで全てです。あとは物置と書庫なので、必要があれば自由に見てください」
これでようやく追い払える、とほっとしたのも束の間、ヴォルフの言葉にまたアウゲはげんなりすることになる。
「じゃ、すぐに食事をお持ちしますね」
「ええ……。あと、私の部屋に入るときは、ノックしてください。礼儀作法の基本中の基本でしょう」
「あ、いっけね。うっかりしてた。すみません、外国暮らしが長かったもんで」
ヴォルフは笑って言うが、他人の、それも異性の主人の部屋に入るのに、なんの合図もしない文化があるとは到底思えなかった。
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