これが恋だというのなら、

池代智美

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変化の兆し side

変化の兆し side:香賀

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——千里ちさとの命日がやって来た。

 心の整理もつかないまま彼女の墓へ向かう。
 墓を目の前にすると、一気に虚無感に襲われた。
 立っているのがやっとで、深呼吸をして手を合わせた。
 もう彼女はこの世のどこにもいないのだという現実を突きつけられて泣きたくなった。だが彼女の死から逃げた俺に泣く権利などない。
彼女の手紙だって、俺は未だに読めないでいる。
 墓地を出て内ポケットから手紙を取り出すと、風に吹かれてそれがカサリと音を立てた。

 自分の心が冷たくざわつく。
 彼女の死に向き合うと決めたのに、手紙を読んで彼女の本心を知る事に俺は恐怖を感じていた。
 俺は彼女を愛していたが、彼女の方は自分を愛していたのだろうか。
 考えれば考えるほど怖くなった。  
そもそも告白したのは俺からだったし、交際中に一度千里から別れてほしいと言われた事もある。
その時は病気を理由にして別れようとしていたから拒否したが、もしかしたら千里は本当に俺と別れたかったのかもしれない。
そう思うと手紙を読むのがますます怖くなって、俺は逃げ出すように墓地の外へ出た。
すると偶然にも八重野と出会った。
 八重野は長窪さんの奥さんの墓参りに来ていたらしい。
 俺はわらにもすがる思いで、八重野に彼女の手紙を読んでほしいと頼んだ。
 八重野は最初戸惑った様子だったが、場所を移すと手紙を声に出して読んでくれた。
 落ち着いた声が鼓膜と涙腺を刺激する。
 彼女が遺した手紙には、最初から最後まで優しい言葉だけだった。

——千里は、俺を愛していた。

 俺が千里を愛していたように、千里もまた俺を愛してくれていたのだ。
 一瞬でも彼女の気持ちを疑った自分が恥ずかしくなった。
 彼女は俺に生きる勇気をくれたと言っていたが、それは俺の方だ。
千里に希望を与えたという"俺"はもうどこにもいない。
今ここに存在するのは、彼女の死と向き合うのが怖くて逃げ回って、人の手を借りてようやく真実を知った臆病者の"俺"だ。自分が情けなかった。
 幸せだったという言葉を聞いて、涙で視界が滲む。
 悔しいと嬉しいと、色んな感情がごちゃ混ぜになった。
 千里はあんな状態だったのに、俺の未来の事まで考えてくれていたのだ。
 彼女のその気持ちを思うと胸が痛かった。

 八重野は手紙を読み終わると、何も言わずに俺にハンカチとポケットティッシュを差し出した。
 泣き顔を見られたくなくて、黙ってそれを受け取ると、八重野に背を向ける。
 いきなり彼女の手紙を読んでくれと言われて、手紙を読んだら男が泣き出したのだから、八重野にとってはいい迷惑だろう。
だが八重野はまるで大丈夫とでも言うように、俺の背中を優しくさすった。
今度はその優しさに涙腺が緩んだ。

 しばらく泣くと少しは落ち着いて、俺は貰ったポケットティッシュで鼻をかんだ。  
 八重野に肩を叩かれて色々言われたが、頭に入ってこなかった。
ただ、ここに八重野がいなければ俺は手紙を読めないままでいただろうとぼんやり思った。

 俺は八重野から彼女の手紙を受け取ると、気持ちを切り替えるように立ち上がった。
 手紙を内ポケットにしまって、八重野から貰ったハンカチとポケットティッシュをズボンのポケットに突っ込む。
 もう一度彼女の眠る墓に手を合わせたかった。
 八重野は一人で大丈夫なのかと俺を心配しているようだったが、保護者かよと笑うと明らかにホッとしていた。
 年下の女子に気を遣わせたのを今更ながらに申し訳なく思った。
 彼女の家の墓へ向かうと、八重野は何故か入口で足を止めた。

「? 手、合わせないのか?」
「え。いいんですか?」
「うん。むしろなんで?」
「や、だって私他人だし……あれは冗談で言ったんですよ、香賀さん笑わせたくて」
「……そうか」
「だからここから手を合わさせていただきます」
「おう」

 千里の墓前で手を合わせると、風が吹いた。
 “ありがとう”と“ごめん”と、千里に言いたかった事の全部を、心の内で吐露とろした。

 風が止んで、そっと顔を上げる。
 八重野と目が合って、俺はバツが悪くて頭を掻いた。
 誤魔化すように長窪さんの奥さんの所に行ってもいいかと聞くと、軽い調子で八重野が返事をした。
 長窪さんの奥さんの墓へ移動すると、どちらともなく俺達は静かに手を合わせた。
 時間が解決する事もあると長窪さんは言っていたから、今はまだ整理がつかないままの心もいつかはその時を迎えるのだろう。
そう思うと少し気が楽になった。


 墓地を出ると、俺は八重野にありがとうと感謝を伝えた。
言った直後恥ずかしくなって妹にするように頭を乱雑に撫でると、急に雨が降ってきた。
 荷物を寄こすよう言うと、八重野はバケツを被るのかと真剣な顔でボケた。
 走りにくいから俺が持つと返事をして、半ば強引に荷物を奪い取る。
 駅に向かうと、途中から雨脚が強くなって、八重野と一緒に走った。
 駅に着いた頃には小雨から本降りにすっかり変わっていた。
 瞼に当たった雨が邪魔で手で払うと、手紙が濡れていないかポケットを覗いて確認する。
 八重野にバイクで来たのか聞かれて電車で来たと答えると、俺は雨宿りに家に来るかと言った。
 八重野はいきなり邪魔するのはと遠慮したが、手を出すと思っているのか聞くとそれはないと即答されて、案外自分が信用されていた事に驚いた。
 今日は八重野に世話になりっぱなしだから、俺はどうしても御礼がしたかった。
 長窪さんを引き合いに出すと、八重野はようやく首を縦に振って了承した。
 改札を通って少しすると、ホームに電車が停車する。
 
「どこで降りるんですか?」
おぎ
「ちょうど真ん中辺りですね」

 電車に乗ると、さっきの雨で車内が濡れていた。
 時間帯もあって利用客も少ない。
 会話はあまり続かなくて、俺はズボンのポケットからスマホを取り出すと、長窪さんに事の経緯を説明して八重野を一旦家に招くと連絡を入れた。
 ちょうど休憩中だったらしく、長窪さんの返事はわざわざありがとう、香賀くんも風邪引かないようにねというものだった。
 並んだ言葉が優しくて、俺はそっと息をついた。
 雨はまだ止みそうにない。

「家、歩いて十分くらいだから」
「近いですね」
「ああ。けど雨降ってるからコンビニで傘買おうぜ」

 駅に着いて目の前のコンビニに入ると、ビニール傘を購入した。
 八重野の分も一緒に出そうとすると、金を財布に入れられてびっくりした。
 会計を済ませてコンビニを出る。
 買ったばかりの傘を差して歩くと、八重野は口を開いた。

「そんな気を遣わなくて大丈夫ですからね。傘のお金くらい自分で払いますし」
「…….おー」

 八重野は変なところで頑固らしかった。
 家に着いたら髪を乾かして、妹の服を着るよう言うと、八重野は御礼を口にした。
 
 家に着くと、俺は妹の服を適当に見繕って脱衣所のカゴの中にタオルと一緒に入れた。
 お湯のスイッチを入れて玄関に戻る。
 玄関に立ったままでいる八重野に早く入るよう手招きすると、八重野はやっと靴を脱いで上がった。

「カゴの中に着替えとタオル置いた。濡れた服は洗濯するから洗濯機に入れといて。寒かったら風呂入っても別にいいぞ」
「いや流石にそこまでは……」
「そうか。まあ俺こっちのリビングにいるから何かあったら呼んで」

 リビングに行くと、俺は軽率な物言いをした事に後悔した。
 待っている間に妹に服を借りた事を連絡しようとしたが、根掘り葉掘り聞かれそうで書きかけのメッセージを削除した。
 コーヒーを作ってテーブルに置くと、八重野の足音が聞こえてリビングの扉を開ける。
 洗濯物を一緒に洗っていいか聞くと、八重野は特に嫌がる事なく了承した。
 妹の服を着た八重野は、あまり着ない服の系統のせいか少し落ち着かないようだった。
 俺は八重野に淹れたコーヒーを飲むよう言うと、脱衣所へ向かった。
 適当に着替えを済ませて髪を乾かすと、脱いだ服を洗濯機に放り込む。
 洗剤と柔軟剤を入れてスイッチを押すと、俺はリビングへと戻った。
 リビングでは八重野がテレビもつけずにコーヒーを飲んでいた。
 テレビをつけても良かったのにと言うと、八重野は人の家だからと返事をした。
 遠慮なしにくつろぐ博允とは大違いだった。
 俺の淹れたコーヒーは美味しかったらしい。
 テレビをつけると、再放送のお笑い番組をやっていた。
 自分の分のコーヒーを淹れて、服が乾くまで一時間くらいかかると八重野に言うと、お手数おかけしますと業務的な返事をされた。
 テレビの笑い声がうるさく感じて、チャンネルを変えて八重野の隣に腰掛ける。
 そのまま帰るか服が乾くまで待つか聞くと、八重野は待つ事を選んだ。
 ただ待っているだけじゃ退屈だろう。
 八重野をゲームに誘うと、俺はコーヒー片手にテレビボードの棚をあさった。
 良さげなゲームのタイトルを探す。
 ゲームをよくするのかと聞かれて、博允と妹とやっていると話すと、八重野は楽しそうだと笑った。
 ゲーム機の準備をして、戸棚から八重野が食べそうな菓子を取り出してテーブルに置くと、俺はゲーム画面にチャンネルを切り替えた。
すると、妹の知与がちょうど帰ってきた。
 八重野の靴を見て客がいると目ざとく気付いたらしい。
 うるさかったら無視していいと八重野に言うと、リビングの扉が無遠慮に開いた。
 ノックくらいしろと注意すると、知与は話を聞かずいつの間に彼女が出来たのかと俺に詰め寄った。
 すかさずバイト仲間だと訂正を入れる。
 八重野は丁寧に挨拶すると、知与に頭を下げた。
 知与はわざとらしく咳払いをすると、自己紹介をした。
 話が長くなりそうな気がして、八重野にゲームをするからその辺で終われと声をかける。
 知与が自分も参加したいと言ったため、八重野に許可を貰えと言い返すと、早速知与は八重野に許可を貰っていた。

「手、洗ってくる~!」
 
 慌ただしくリビングを出ていく知与を見送って、妹の勢いに押されただろう八重野に謝ると、八重野は人数が多い方が楽しいからと口にした。
 俺は八重野にありがとうと言うと、俺は妹の分のコーヒーをついでに淹れた。
 知与は戻ってくるなり、俺と八重野の間に堂々と座ると、今からするゲームのプレゼンを始めた。
 自分のキャラクターレベルを上げたいから協力プレイをしたいらしい。
俺は対戦プレイの方をしたかったが、八重野が妹の提案に乗ったため、今回は譲った。
 ゲーム中の知与はいつもに増してうるさかった。
 回復してと言われたが、今の俺はアイテム回収で忙しい。
無視していると、その間に八重野が知与を回復したようで、神とあがめられていた。
 考えなしに突っ込むから瀕死になるのに、知与は学習能力がない。
 助けなくていいぞと八重野に言うと、知与から文句を言われた。

 いよいよボスと対戦の時、タイミング悪く電話が鳴った。
 着信画面を見ると、相手は博允だった。
 悪いと断って電話に出ると、もしもしと聞き慣れた声が聞こえた。

『今大丈夫?』
「大丈夫。ちょっと移動するわ」
『おお』

 リビングから出て自室に向かう。
 沈黙が長くて名前を呼ぶと、博允は同じように俺の名前を呼んだ。

「なんだよ」
『何だよって……大丈夫かなーって。ほら、墓参り行くって言ってたじゃん』
「ああ、行ってきた」
『行けたの? 手紙は?』
「読んだ」
『えー……すげー頑張ったじゃんお前』

 優しい声で言われて耳がくすぐったくなった。
 八重野のおかげだと言いそうになって、また話が長くなりそうだと思いとどまる。

「まあ……あー……今人来てるからまた後で話すわ」
『おー、悪いな邪魔しちゃって。んじゃまたな』
「ん。ありがとな」
 
 通話はあっさり終わった。
 リビングに戻ると、知与は最初から電話相手が博允だとわかっていたようで、ニヤニヤしている。
 むかついたから俺はすぐにゲームを再開させた。
 油断していた知与がボスの攻撃に巻き込まれる。

「あーーっ! また瀕死になったぁ!」
「良かったな」
「大人げない!!」

 そんな事言われてもそれはそれ、これはこれだ。
 笑うと体重をかけられて邪魔されたが、もはやいつもの事だった。

 それから俺達はしばらくゲームをして遊んだ。
 久しぶりにするゲームは結構面白かったし、今回ので八重野がそこそこゲームが上手い事がわかった。
 知与はすっかり八重野を気に入ったようで、連絡先まで渡していた。
 笑っている二人を見ると、自然と頬が緩んだ。

 雨はすっかり止んでいた。
 駅まで送ると言って、八重野の隣を歩く。
 八重野は途中この辺りで大丈夫だと俺を帰らせようとしたが、その度に俺はそれを却下した。
 
「今日はありがとうございました」
「いや……俺の方こそありがとな」

 改札口を通る八重野の背中を見送る。
 俺は八重野をもう少し知りたいと思った。
 空は相変わらず淀んだ色をしていたが、雨が降っていた時よりもその色は薄くなっている。  
 借りたハンカチを返し忘れている事に気付いて、また改めて御礼を言おうと帰路に着いた。


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