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ゲームと話
ゲームと話2
しおりを挟む次々に襲ってくるゾンビを倒して、ようやくミッション達成まであと半分の所まで来た。
回復薬を飲んで、減った体力を回復する。
「もう少ししたら一撃死あるから気を付けろよ」
「こわ……一体どんなのが来るんですか……」
「巨人とかキメラとかだな」
「HPごっそり持っていかれる奴……!!」
ゾンビと戦っていたのに巨人やキメラと戦うという世界観が謎だけど、そういう種類のゾンビだと言われたら納得するしかなかった。
チャットでは二人が手榴弾の投擲が難しいと話している。
ちょうど今から足の遅いゾンビが来るため、手榴弾でまとめて一掃したいみたいだった。
二人にどっちが上手いか見ててほしいと言われて、僕達は後ろに下がった。
まず一番に手榴弾を投げたのは、出会って最初に元気よく挨拶してきたブラックリリーさんだった。
ブラックリリーさんの投げた手榴弾は半分ほどゾンビを倒したけど、一掃は出来なかった。
次に間髪入れずに、落ち着いた様子でホワイトハッカーさんが手榴弾を投げる。
ホワイトハッカーさんもブラックリリーさんと同じで、半分ほどゾンビを残していた。
ルイスさんはどっちもどっちだとチャット欄に打ち込んでいる。
僕は言葉を選ぶと、二人とも上手だった事を伝えた。
「一回くらいお前も投げてみれば?」
「絶対下手だと思うんですけど……味方巻き込んだりしません?」
「大丈夫だって」
僕はルイスさんに促されて、試しに手榴弾を投げた。
でも飛距離が足りなかったようで、あろう事か手榴弾は前方の味方二人を巻き込んで爆発した。
「あああああああああ!!! ごめんなさいごめんなさい!!!!」
「すごいな、速攻でフラグ回収したぞ」
「したくてやった訳じゃないです!! それよりこれ死んでません!? ホントに大丈夫なんですか!!?」
「モーション入ったけどダメージは入ってねぇから大丈夫だよ。ほら、その証拠にあいつらピンピンしてるだろ?」
爆発で飛んでいった二人が走ってこっちに戻ってくる。
僕はひとまず打てるだけの文字数で謝罪の言葉を書き連ねた。
二人の返事はLOLだった。
結構な失態だと思うけど、二人にとっては笑って済ませられるくらいの面白い出来事だったらしい。
「動画撮っとけば良かったな」
「やめてくださいよ……」
ネタではなく、マジの失敗だから心にくるものがある。
目の前のゾンビを撃っていると、ホワイトハッカーさんが配信だったらいい撮れ高だったと言い出した。
ブラックリリーさんもそれに乗っかってそうだね~なんて言っていて、僕は居た堪れなかった。
「……あー、そんな落ち込むなって。誰も気にしてねぇんだから」
「そうですけど……でももしあれで死んでたら申し訳が立たないですよ」
「死んだら死んだでもう一回やればいいんだよ。ゲームってそういうもんだろ。まあお前の失敗したくないっていう気持ちもわかるけどな」
ルイスさんは穏やかな口調で、目の前の強そうな巨人ゾンビを一撃で倒した。
——か、かっこいい……!!!
「失敗して学んで、成功するのも悪くねぇと思うぞ」
「……!」
「ん?」
「ルイスさんかっこいいです……!」
「いや茶化すなって」
「茶化してませんよ! 本当にルイスさんかっこいいですもん!」
そう言うと、ルイスさんは何故か味方の僕達にも攻撃し始めた。
チャットでは何でやご乱心と言われている。
照れているのだろうか。
「……よし。次はもっと強い奴来るから気をつけろよ」
「……はい!」
ルイスさんの顔を見るのも深く追及するのも悪い気がして、僕は素直に返事をして頷いた。
するとその後すぐにもっと大きな巨人ゾンビが現れた。
「とにかく距離取って、攻撃に当たらないようにな」
「わかりました!」
「狙うなら関節狙った方がダメージ入るぞ」
このゾンビは少し特殊で、頭を撃ってもたいしたダメージは入らないらしい。
ルイスさんに言われた通り、腕や足の関節を狙うと一瞬ゾンビの動きが止まった。
僕ならまず見逃してしまうくらいの些細な変化だ。ゲームが上手い人は色んな所をよく見ている。
連続射撃で動きを止めている間に、ブラックリリーさんがとどめを刺してくれた。
ブラックリリーさんは死ぬかと思ったと興奮気味に騒いでいる。
そこにホワイトハッカーさんが近付くと、ブラックリリーさんをナイフで攻撃した。
攻撃を受けたブラックリリーさんはよろけて地面に膝をつくと、チャットでホワイトハッカーさんの攻撃を責め立てた。
どうして攻撃したのか問い詰めるブラックリリーさんに、ホワイトハッカーさんはなんか苛ついたからと雑な返事をしている。
動機が酷いけど正直な人だ。
「そろそろ回復薬飲んどけよ」
「へ? っあ、はい」
「夢中になってると回復忘れるからな」
ルイスさんに言われて自分のキャラのHPが半分になっている事に気付く。
僕は急いで回復薬を飲んでHPを満タンにした。
三人は大技でゾンビを蹴散らしていて、こちらが悪者のように思えてくる。
特にルイスさんの攻撃は反撃の隙を一切与えないから、一方的に痛め付けているように見えた。
「……僕、ルイスさんが敵じゃなくて良かったです」
「急にどうした」
「いえ……なんというか……強すぎて……仲間で良かったなって……」
「あー……? うん?」
微妙な返事をされてしまった。
戦闘で忙しくて会話どころではないのだろう。
話しかけるタイミングを間違えた。
大型合成獣ゾンビが僕達の前に立ちはだかる。
僕は邪魔にならない位置で後方支援にロケットランチャーを撃ち込んだ。
弾は偶然にも合成獣のたくさんある目の内の一つに命中した。
「やるなー」
「まぐれですよ」
「運も実力の内だって」
散弾銃に持ち替えて、合成獣の残りの目を狙うルイスさんの射撃は上手かった。
命中率200%だ。
ゲームはあと百人ゾンビを倒せばミッション達成である。
しかし突如としてブラックリリーさんが横に吹っ飛んで、僕は唖然とした。
「あー……これはやばいな」
「え? え? え?」
「とりあえず蘇生させて距離取るぞ。接近戦はもれなく死ぬ」
「もれなくとは?」
言葉がゲシュタルト崩壊を起こしている。
一応突っ込んではみたけど、この状況だからルイスさんの返事はなかった。
吹っ飛んだブラックリリーさんを蘇生して、みんなで攻撃に回る。
出来るだけ三人の邪魔をしないように頑張ったけど、やっぱり何度か死にかけてその度に回復のお世話になった。
次の戦闘では明らかに強そうな超巨大ゾンビが出てきて、ルイスさんはヘッドショットを連発した。
ホワイトハッカーさんはルイスさんの援護に回って、僕はブラックリリーさんと一緒に数の多い普通のゾンビを倒していく。
最後は総集編といった感じで、全てのゾンビが襲ってきてカオス極まりないお祭り状態だった。
でも結果としてミッションは無事に達成された。
ボタンの押しすぎで若干指が痛い。
「終わっっっった~~……!!!」
「お疲れ様。よく頑張ったな」
「ありがとうございます….…皆さんのおかげです……」
「はは。楽しかったか?」
「はい! 楽しかったです!」
色々あったけど、楽しかったのは本当だ。
頷くとルイスさんは口角を上げて嬉しそうな顔をした。
チャットではホワイトハッカーさんとブラックリリーさんが盛り上がっている。
僕は二人に一緒にプレイしてくれてありがとうございましたと感謝を伝えた。
ホワイトハッカーさんからはGG、ブラックリリーさんからはこっちこそありがとうと返事を貰った。
また一緒にゲームをしようと約束して、ルイスさんがコントローラーのボタンを押すとメニュー画面へと戻った。
クリアした報酬のポイントで買えるレアアイテムが開放されたらしい。
ルイスさんは一定時間ダメージを受けない無敵薬や弾切れしない無限銃を何個か買って買い物を終えると、ゲームの電源を落とした。
「また今度やろうぜ」
「はい!」
「それまでにマイク付きヘッドホン用意して、いちいち文字打たないでいいようにしとくな」
「えっ、これボイスチャット出来るんですか?」
「おー。今回はあいつらと一緒にやる予定じゃなかったから普通のチャットで設定してたんだよ」
「そうなんですか……でもマイク付きヘッドホンってなんか本格的ですね」
「そうか? まあプロのゲーマーはいい奴使ってんだろうけど、俺が持ってるのは割と普通の奴だぞ。あんま使わねぇけど」
ルイスさんはスマホの画面を僕に見せた。
シンプルでかっこいいデザインのマイク付きヘッドホンだ。
「あんまり使わないんですか?」
「だいたいは基本一人でチャット機能オフにしてやってる」
「一人の方が集中出来ますもんね」
「そうそう。気ぃ遣わなくていいからな」
確かに一人でゲームは気楽でいいなと思った。
ルイスさん曰く、ボイスチャット機能をオンにしているとたまに変な人に絡まれるからそれが嫌らしかった。
「それより話があんだけどさ」
「はい?」
「あー……多分近々お前……サンの処遇が変わると思う」
「え……こ、此処を出ていけ、とか……?」
「それは絶対にないから安心しろ。そうじゃなくて、仕事の都合でどうしても時間が合わない時があんだよ。お前一人を留守番させる訳にもいかねぇから、俺達の職場にお前も一緒に行くっていう話」
詳しく話を聞くと、ルイスさん達の職場は従業員が少ないため、仕事の内容によっては家を空ける日がどうしてもあるらしい。かといって僕を一人にすると事件や事故に巻き込まれる危険性があるため、安全性を考慮して一緒に職場に行ってほしい——、と要するにそういう事だった。
僕自身は置かせて貰っている身だから、シェルアさん達のいいようにしてくれればそれでいいと思っている。
でも目の前のルイスさんは、なんだか少し困ったような顔をした。
「……やっぱ嫌だよな?」
「や、全然嫌じゃないですよ?」
「いや、俺だったら絶対ぇ嫌だ。知らない場所で知らない人間と長時間過ごさなきゃいけないとか精神が死ぬ」
「そ……そんなにですか?」
「…………お前結構メンタル強いな?」
「そんな事ないと思いますけど……」
ルイスさんが困ったような顔をしていた理由が僕を心配していたからなのがわかって、不謹慎だけど嬉しくなった。
「……まあ、何かあったら俺か姉貴かシェルアさんに言えよ。それか大福かよもぎ」
「わかりました……って、大福とよもぎちゃんも働いてるんですか?」
「出番がある時はな」
「へえ~すごいですね。警察犬みたい」
「あいつら賢いからなー」
大福とよもぎちゃんは物や人を探す依頼の時に活躍するそうで、その見た目の愛らしさから依頼人を癒す役割を担ってているらしい。
その上大福とよもぎちゃんにはそれぞれ能力が備わっていて、それを仕事に活用する事もあるんだとか。
ただそれぞれの都合もあるから、強制はせずにあくまで大福とよもぎちゃんの判断に委ねているとの事だった。
——地下は人間に限らず、動物も才能に溢れているんだ。
そう思ったら、凡人の僕が職場の人達とちゃんとしたコミュニケーションを取れるのか不安になってきた。
「ルイスさんさえ良ければ、職場の人達の事教えてくれませんか? 僕緊張して、もしかしたら名前覚えられないかもしれないので……」
「覚えなくても支障はねぇと思うけど」
「いやそういう訳にもいきませんよ」
「真面目だなぁ」
ルイスさんはスマホをズボンのポケットから取り出すと、操作した。
アルバムの中から該当する写真を探しているらしい。
ちらっと大福とよもぎちゃんの写真が見えると、次に風景の写真が数枚見えた。
「あー、これとか? 去年の奴だけど」
そう言って見せられたのは、女の人が男の人のお腹に拳を入れている瞬間の写真だった。
………………え???
「あ、間違えた。こっちだった」
「どんな間違い……? っていうかこの人大丈夫なんですか?」
「日常茶飯事だから大丈夫」
「これが日常ってバイオレンスすぎません?」
なんだか怖くなってきた。
それに至るまでの経緯を知りたかったけど、ルイスさんに新しい写真を見せられた。
写真には背の高い男の人二人と、可愛い女の人が一人映っている。
「こっちがロジェさん。シェルアさんの幼馴染で、俺達の上司。頭いいってレベルじゃないくらいえぐい知能指数あるから、この人の前で嘘つかない方がいいぜ。ついても見透かされるからな」
「ええ……いきなり怖い人じゃないですか……」
「まあ最初は怖いかもしんねぇけど、慣れたら割と優しいとこあるぞ」
写真の中のロジェさんは微笑んでいて優しそうだったけど、実際会ったらきっと違う印象を抱くのだろう。
自分の思考を見透かされるのは普通に怖いと思った。
「んでこっちがエッシさん。俺とは同僚。さっきの写真はアレだけど、普段は優しい人だから」
「さっきの人がこの人なんですか!? ぜ、全然雰囲気が違うような……」
「あー、この人相手だとそうなんだよ」
エッシさんという女の人は写真の中で楽しげにグラスを掲げていて、隣にはマリアンネさんがいた。
こんなに可愛い人が男の人を殴っていたなんて信じられない。
「で、こっちがブラッドさん。この人も同僚。はっきり言ってこの人が一番面倒くせぇ性格してる」
「そっ、そんなに……?」
「おう。まあ悪い人ではないんだけど……とにかく面倒くさい。特にシェルアさん関連になると馬鹿みてぇに面倒くさいから迂闊に話題振らないようにな」
大きく口を開けて開けて笑っているブラッドさんは、ルイスさんの言う"面倒くさい"人にはあまり見えなかった。
でもルイスさんが言うのだから、多分そうなのだろう。
……うーん、やっぱり怖くなってきた。
凡人の僕がいきなり職場に行ってお世話になるなんて、正直かなり厚かましい話だ。
だけど今更僕が断って、事態を引っ掻き回すのも良くない。
色々考えていると、ルイスさんに額を軽く小突かれた。
「ぅわっ」
「なんか難しく考えてんだろ」
「い、や……違い、ます」
「嘘下手だなお前」
笑われてしまった。
僕は額をさすると、ルイスさんの次の言葉を待った。
「まあサンならいけるって。俺が見てる限り、コミュ力高いし誰とでも仲良くなれそう」
「そんな事ないですよ!?」
「なんだろ、親しみやすい? そんな感じ。だから大丈夫だって。なんかあったら……あー、あってもなくても話聞くし、俺がいる時はフォローすっから」
「る、ルイスさん……!!!」
憧れの眼差しをルイスさんに向けると、ルイスさんは僕の視界を手で遮った。
「そのキラキラした目やめろよ」
「そんな事言われても……ルイスさんかっこいいですもん」
「……」
無言で頭をがしがし撫でられた。
荒っぽく撫でられたせいで、僕の頭と視界が揺れる。
ルイスさんの顔は見えなかったけど、代わりに溜息が一つ聞こえた。
「記憶なくなる前も人たらしの才能あったんじゃねぇ?」
「人た……!? ないですよそんなの!! 僕"普通"ですし!」
「"普通"ねぇ……まあヘタな事言って変な奴に好かれないようにな。あの人みたいに」
「……あの人?」
「シェルアさん」
誰彼構わず優しくしていると変な人から好かれて、トラブルに巻き込まれる危険性があるらしく、シェルアさんはその代表格との事だった。
尤もシェルアさんの場合は自己解決してしまうので、表立ってはなかった事にされているらしい。
「……なんか、それはその……大変そうですね」
「いやー、どうなんだろうな? 俺よりロジェさんの心労の方がヤバそうだけど。シェルアさんそういうの、他人のは気にするけど自分のは気にしない性格だし」
「あー……確かに。そんな感じします」
「まあでもブラッドさんいるから……大半はボコられてる」
「それはそれでどうかと思います」
「だよな」
暴力沙汰はこの最下層においては珍しくないため、誰かが通報しない限りは割とスルーされているという話をされた。
人が殴られているのにスルーしないでほしい。
悪い人ではないとルイスさんは言っていたけど、僕はブラッドさんという人の印象が会ってもいないのに現時点で悪くなっていた。
「何にせよ此処では自分の"普通"を相手の"普通"だと思わない方がいいぞ」
「わかりました」
ルイスさんは頷くと、ゲーム機を片付け始めた。
僕も片付けを手伝って、元の場所へとコントローラーをしまう。
ルイスさんと一緒にシェルアさんの部屋に行くと、マリアンネさんに笑顔で迎えられて今後の話をされた。
明後日、職場の人達に僕を紹介する予定らしい。
僕はみんないい人だといいなという淡い期待を抱いた。
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