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しおりを挟むエルマンガルドは、ブランシュにもできていたことだから、オデットに簡単にできると思っていた。それどころか。オデットの方が成績は、片割れよりもうんと良かったから安心していた。
だから、やらせた宿題も大して読まずにそのまま、オデットにやらせたものを提出した。ブランシュがしていた時よりも、いいものになっていると思い込んで、益々褒めちぎられることになるとすら思っていた。
なのに褒められるどころか。色んな先生に呼び出されることになったのだ。
「君は、どういうつもりで、これを書いたんだ?」
「え?」
「他の先生方も、似たようなことを書いて提出したようだが。直接、聞きたい」
書いたも何も、内容を全部は読んでいなかったエルマンガルドは、最初あたりしか見ていなかった。そのため、覚えているところまでのことを話すことにした。
それこそ、最後まで読んでいたら、そんなのを提出なんかしてはいなかった。書き直させていたところだが、オデットの方が妹より優秀だと思い込んでいて、全部を読まなかったことで、エルマンガルドは色々見越して、仕返しをされているとは思いもしなかった。
「えっと、思ったままを書いただけですが」
「思ったまま? つまり、君は私の教え方が下手すぎるから、自分が理解できないと言いたいと?」
「へ?」
「なんだ? 自分が、書いたのだろう? それとも、誰かに代筆させたのか?」
「っ、」
エルマンガルドは、どちらも認めてもまずいことに気づいたようだ。そんな呼び出しが続いたことで、周りにも知られることになった。
「エルマンガルド様が、先生方の教え方がいまいちだから、わからないと批判したとか」
「あら、私は授業がつまらなすぎて眠くなって困るって、書いたと聞きましたわ」
あまりにも酷いとして、やり直さして提出することになり、エルマンガルドは色んな先生方に激怒され、必死に誰かを探しているようだとまで言われていた。
その必死さから、婚約者に今回のことは誤解だと言いたいのかと思われていた。
「あら、噂をすればですわ」
「オデットを見なかった」
「え?」
そう聞かれた令嬢は、色んなことで驚いた。まずは、呼び捨てにしたことだ。いくら、オデットの兄の婚約者になったとは言え、たとえ本人がいいと言えども、ここにオデットはいないのだ。敬称をつけるべきだ。
次に驚いたのは、エルマンガルドが義妹になる令嬢のことを知らないことだった。
「オデット様ですか?」
「そうよ。ずっと、探しているのに見つからないのよ」
「ずっと……?」
益々、わけがわからない顔を令嬢たちはした。ずっと誰かを探していると噂されていたが、婚約者のことだと思っていたら、違うようだとなったが、意味がわからなかった。
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