彼氏と親友が思っていた以上に深い仲になっていたようなので縁を切ったら、彼らは別の縁を見つけたようです

珠宮さくら

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凛は、可愛い制服をこれから高校を卒業するまで毎日着れることになって、ウキウキしていた。


(こんな可愛い制服があるとは思わなかった)


しかも、修学旅行にもう一回行けるかも知れないとわかって、それでテンションがあがって見事編入試験にパスしたというエピソードが面白かったらしく、クラスで一緒になった女の子と友達になった。彼女は松本結愛という名前で、明穂みたいな子かとちょっと警戒してしまったが、そんなことないようだ。

色んなクラスに友達がいて、同じ学年だけでなくて、中学生からも、大学生からも、声をかけられているのを見かけるほど、交友関係がかなり広いようだ。しかも、カレシもいるらしく、凛は警戒して申し訳ないと思うのも、すぐだった。

そんな子と仲良くなれたことで、凛は学校でわからないことも親切に教えてもらえることになったのは、非常にありがたかった。

まぁ、結愛以外でも、編入生が珍しいらしく何かと気にかけてくれていて、凛が戸惑って途方に暮れることもなかった。編入生だからと遠巻きに見ているだけとか、無視する面々も少なからずいたが、ここではフレンドリーな生徒が多いようだ。


「面白すぎ。そうだ。凛さん、班一緒になろうよ!」
「え? 班??」


凛は、何のことかとキョトンとしてしまった。


「ここの修学旅行、クラス関係なく班を組められるんだよ。ちなみに私のカレシももれなくついて来るから、それでよければだけど」
「むしろ、いいの?」
「いいも何も誘ったの私だよ。班は、4、5人だから他に誰がいいとかある? まぁ、大体、決まってる連中の方が多いかもだけど。凛さんがいいなって思ってる男子とかいる? 誘おうよ」
「え? いや、まだ、どんな人がいるかとか全然わからないから」


凛は、そもそもお一人様で修学旅行に行こうと思って覚悟していたとぽつりと呟いたのをばっちり彼女に聞かれて、それは駄目だよ!と言われ、クラスの面々にも、そんな悲しい修学旅行にはさせられないと言われてしまった。


(みんな、本当にいい人たちばっかりだな)


偏差値が高いから勉強に追われているかと思えば、そんなことはなかった。それもこれも、エスカレーター式なことも関係しているのかも知れない。


(前のとこは、これから大変になるもんなぁ。……そういえば、湊も、明穂も、試験前になると私にどの辺が出そうかってよく聞きに来てたっけ。外れたことなかったから、二人とも試験の点数だけはよかったんだよね。あれで、味をしめられてたのかも知れないな。まぁ、学校の試験で点数よくても、センター試験でボロが出るだけになるんだけど。それに気づいてるんだか)


凛は、そんなことを思い出して何とも言えない顔をしていた。

結愛は、その後、カレシの坂爪碧人を紹介してくれ、班の話のみならず、お一人様でもいいと思っていたことを聞いて、碧人は眉をこれでもかと顰めていた。


「それは、駄目だろ」
「だよね。せっかくの修学旅行なのに寂しすぎるよね」


結愛の言葉に大きく頷いていた。とりあえず、班のメンバーもだが、どこに行きたいかも候補を見繕っておいてくれと碧人に言われた。


「まぁ、候補をあげてもらっても回れるかはわからないが」
「回るとこ、自分たちで決められるの?」
「ん? 前のとこは、違ってたのか?」
「あー、回る候補は学校が決めてて、そこから時間内に回れるようにスケジュール組むだけだったよ」
「……それ、楽しいのか?」
「えっと、回ったフリして、別行動したから楽しかったかな」


凛の言葉に結愛たちは、凄い顔をした。


(あれ? まずかったかな?)


「そういうことするのか」
「うわぁ~、凛さんのその話、もっと聞きたい!」
「え? そんな食いつく?」


それこそ、結愛だけでなくて、碧人の方も気になったようだ。

そのため、いかにして先生たちの目を誤魔化したかを話したら……。


「凄い計画的だな」
「悪知恵だけが働くんだよね。班長してたから、その後でミーティングの時に焦ったけど、バレなかったよ」


凛の言葉に結愛は、吹き出していた。


「そもそも、凛さん、ここの編入試験に受かる原動力が、もう一回修学旅行に行けるかもだったもんね」
「もう一回……? あぁ、確かにそうなるな。でも、3年の1学期に行くとこあるのか?」
「あ、私が前に通ってたとこ、高校2年の時に修学旅行に行くとこだったんだよ」
「そうか。逆に言うとこっちから、その高校に行くと修学旅行に行けなかったってことだな」
「……そうなるね」
「うわぁ~、それ聞くと切ないな~」


結愛と同じことを思った面々は、三者三様の顔をしていた。


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