義妹に婚約者を取られて、今日が最後になると覚悟を決めていたのですが、どうやら最後になったのは私ではなかったようです

珠宮さくら

文字の大きさ
4 / 4

しおりを挟む

フェリシティーたちが小さい頃に家で、魔力の測定をしたことがあった。あの時は偽装していたようだ。それにフェリシティーやゼフィリーヌは、すっかり騙されていたのだ。

今日の測定でも、神殿では買収した神官に水晶に細工してもらったのを使って、フェリシティーを学園に行かせないようにして、ゼフィリーヌを行かせるようにしようとしたようだが、それが上手くいかなかったのだ。

細工した水晶が、フェリシティーの魔力が高すぎて割れてしまい、替えの水晶は本物ばかりとなり、偽装が出来なかったということらしい。


(その細工を知らずにゼフィリーヌたちは、私のことをトップバッターにさせてしまったせいで、ゼフィリーヌが魔力なしだと知られることになったってことね)


そんな不正を働こうとしたことがバレることとなり、父が男爵の爵位を返上することになるまで、あっという間のことだった。

父は離婚して、ゼフィリーヌは母親の母方の祖父母の元に身を寄せたようだが、神殿でのことを周りが知っていて、針のむしろのような人生を送ることとなったようだ。


(偽装したところで、学園でバレないわけがないのに)


そんなことをフェリシティーは思ってしまったが、父はずっと買収して誤魔化し続ける気でいたようだ。







フェリシティーはというと養女にしたいと言う申し入れがたくさんあり、本家に引き取られることとなった。フェリシティーの母親が亡くなった時に一番悲しんでくれた人たちで、父たちのことを毛嫌いしていた人たちだった。


(とてもいい人たちばかりで、私の方が驚いてしまうわ)


それだけ、父や義母、義妹が嫌な人たちだったというべきかも知れないが。

貧乏くじを引いたのは、フェリシティーの元婚約者だ。ゼフィリーヌたちの話を鵜呑みにしてしまい、魔力の高い嫁を取り損なったのだ。

フェリシティーを引き取ってくれた本家は、二度とあの家とも、そこに連なる家にも嫁がせないと鼻息を荒くしているほどで、フェリシティーは苦笑するしなかった。



 


フェリシティーは学園に入る前から有名人となっていて、王太子と婚約することになるまで、それはもう早かった。

一番の決め手は相性だった。側に居るだけで魔力が心地よくて、王太子もフェリシティーと同じだったようだ。婚約してから、王太子はフェリシティーを溺愛してやまず、いつ見かけても仲睦まじい二人は、理想そのものだと羨ましがられることとなったのだ。

フェリシティーは幸せいっぱいで笑顔溢れる人生を送ることが出来たのだった。


しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

婚約者の妹に階段から突き落とされました。婚約破棄しますけど問題ありませんよね。

十条沙良
恋愛
聖女の私を大嫌いな婚約者の妹に階段から突き落とされた。えっそれでも妹をかばうの?シスコンだって知ってだけど。

婚約者の元恋人が復縁を望んでいるので、婚約破棄してお返しします。

coco
恋愛
「彼を返して!」 婚約者の元恋人は、復縁を望んでいる様だ。 彼も、まんざらではないらしい。 そういうことなら、婚約破棄してお返ししますね。 でも、後から要らないと言うのは無しですから。 あなたは、どんな彼でも愛せるんでしょ─?

皇太子から愛されない名ばかりの婚約者と蔑まれる公爵令嬢、いい加減面倒臭くなって皇太子から意図的に距離をとったらあっちから迫ってきた。なんで?

下菊みこと
恋愛
つれない婚約者と距離を置いたら、今度は縋られたお話。 主人公は、婚約者との関係に長年悩んでいた。そしてようやく諦めがついて距離を置く。彼女と婚約者のこれからはどうなっていくのだろうか。 小説家になろう様でも投稿しています。

信じていた全てに捨てられたわたくしが、新たな愛を受けて幸せを掴むお話

下菊みこと
恋愛
家族、友人、婚約者、その信じていた全てを奪われて、全てに捨てられた悪役令嬢に仕立て上げられた無実の少女が幸せを掴むお話。 ざまぁは添えるだけだけど過激。 主人公は結果的にめちゃくちゃ幸せになります。 ご都合主義のハッピーエンド。 精霊王様はチートで甘々なスパダリです。 小説家になろう様でも投稿しています。

婚約者と幼馴染は、私がいなくなってから後悔するのでした。でももう遅いですよ?

久遠りも
恋愛
婚約者と幼馴染は、私がいなくなってから後悔するのでした。でももう遅いですよ? ※一話完結です。 ゆるゆる設定です。

わたくしのせいではありませんでした

霜月零
恋愛
「すべて、わたくしが悪いのです。  わたくしが存在したことが悪かったのです……」  最愛のケビン殿下に婚約解消を申し出られ、心を壊したルビディア侯爵令嬢。  日々、この世界から消えてしまいたいと願い、ついにその願いが叶えられかけた時、前世の記憶がよみがえる。    ――すべては、ルビディアのせいではなかった。 ※他サイトにも掲載中です。

塩対応の婚約者に婚約解消を提案したらおかしなことになりました

宵闇 月
恋愛
侯爵令嬢のリリアナは塩対応ばかりの婚約者に限界がきて婚約解消を提案。 すると婚約者の様子がおかしくなって… ※ 四話完結 ※ ゆるゆる設定です。

処理中です...