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55 シーラの姉と妹のその後。
シーラの姉と妹も、シーラのいる国に行こうとして、義母に別の国に行かされることになったが、そこでシーラが見つけられず、伯母も見つけられずにいて、別の国だと気づいたのは、だいぶ経ってからだったようだ。
それでも、流行りものに敏感な容姿だけが可愛いリネーアは服屋の息子と結婚して、アルヴァは黙っていれば美人なこともあり料理を提供しているところの店主と結婚したようだ。
だが、二人のあの性格が直ることはなかったようだが、それなりに幸せにしているようだ。
そんな二人の姉と妹たちの間に生まれて来た子供たちは、母親にそっくになることはなかった。アルヴァとリネーアが実母にしたようなことを歳を重ねるごとにされることになったようだが、それは自業自得でしかない。
あまりにも子供が生まれても、子育てなど他人任せな姉と妹は、子供の衣服や食べる物を用意するより、自分の衣服や食べる物に気を配って、夫のことも義父母への配慮もないせいで、二人とも離婚することになるのも同じようなタイミングだったようだ。
どちらの子供たちも、母に着いて行くことなく、父方の祖父母と父親がいればいいかのようにしていて、出て行くことになった母を追いかけることも、泣くこともなかったようだ。
祖父母は、実母に似て常識知らずになっては大変だと必死に育てて、アルヴァとリネーアのように育つことはなかったようだ。
新しい母親ができても、反抗的な態度も取らず、家の手伝いも、腹違いの弟妹ができても、素直ないい子に育ったようだ。
その子供たちも、その国では珍しい髪の色をしていたそうだ。
シーラは、商人からそんな話を聞いていた。
商人は、その常識知らずな母親たちが姉妹だと知っていたようだが、シーラの実の姉妹たちだとまでは知らなかったようだ。
シーラの珍しい髪色を見て、そう言えばと話して聞かせてくれたのだ。
それをシーラは、表情一つ変えずに聞いていた。
「ですが、奥方様の髪色の方が何倍も美しい」
「……ありがとう。この髪色は、私もとても気に入っているのよ」
「そうでしょうとも」
シーラは、その姉妹がいた国の品をいくつか買うことにした。
その日の夜、子供たちはシーラの変化に全く気づいていなかったが、夫であるマティアスは……。
「シーラ。何かあった?」
「……やはり、旦那様にはわかってしまうのね」
「私が聞いていい話かな?」
「むしろ、聞いてほしい」
マティアスは、仕事で疲れているだろうにシーラに寄り添って、商人から聞いた話を黙って聞いていてくれた。
「そうか。何というか。あの二人らしいな」
「えぇ、らしいわよね」
「でも、髪色が受け継がれているのには、驚いたな」
「この髪色が、目印になるとは思わなかったわ」
「ふふっ、そうだね。いつか、子供たちが出会うことになったら、面白そうだ」
「そうね。でも、それで……」
「それは、その時に考えよう」
シーラは、それを聞いて微笑んだ。
「そうよね」
姉と妹たちのことを聞いたのは、それっきりだった。
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