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しおりを挟むセレスティアルの祖母のとっておきの呪いのアイテムが、一気に発動したことで、義妹たちは対処しきれないようなとんでもない不幸に見舞われることとなった。
セレスティアルから義妹に婚約者を替えた彼も、彼の家族も同類だった。彼らは魔女など、時代錯誤で呪いなど信じていない人たちだったが、身をもって呪いの恐ろしさを味わうことになったのだ。
それは、もう悲惨なくらい次から次へと不幸は容赦なく起こり続けたようだが、その頃のセレスティアルはあの家から厄介者扱いされて、追い出されて祖母のところに行く途中で、そんなことになっていることすら知らなかった。
(お祖母様のところに行っても、門前払いされるかも知れないがけれど……)
祖母のところへセレスティアルが行くと……。
「よく来たねぇ、セレスティアル。お入り」
「っ、お邪魔します」
祖母は、すんなりとセレスティアルのことを迎え入れてくれたのだ。それどころか、どこで知ったのかセレスティアルの好物を色々と出してくれ、何があったなんてセレスティアルから聞くことはなく、母のことを色々と教えてくれた。
そのうち、セレスティアルの方から何があったかを話すこととなったが、祖母はそれすら全部知っているかのようだったのだ。
最強最悪の魔女と呼ばれていたセレスティアルの祖母。そんな彼女とは似ても似つかない孫娘のセレスティアル。セレスティアルは、祖母のことをわかっていなかったのだ。
それこそ、魔女を全否定する父や義母や義妹たちと似たりよったりだったのかも知れない。本当に心の底から魔女を信じていたかと言うと違っていたのではなかろう。
それこそ、自分の中に流れる血をセレスティアルは信じていなかったのだ。
そのことにセレスティアルは、祖母のところで何かと手伝いをしながら、気づくこととなったのだ。
(こんなんじゃ駄目だわ。お母様のいる魔女の住まう国に行くために頑張らなきゃ)
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