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最終章 忘れじの記憶
第149話 『雨音に隔てられて』
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軽く挨拶をして、無線が途切れる。
ウラシマは夕方には着くと言っていた。その頃には臨時司令部の付近にいなければ、とイドラは予定を立てる。
すると今度は、テントの中からもぞりもぞりと物音がした。
「イドラさん? どなたか、いらっしゃるんですか……?」
まだ少し眠そうな様子で、ソニアが顔を出す。
どうやら起こしてしまったらしい。テントからは離れて話すべきだった、とイドラは今さらに思った。
「無線で話してただけだ。起こしちゃったな、ごめん」
「またウラシマさんですか……むーっ……」
「……ソニア?」
なんだかむくれた顔をしていた。
「本当、起こして悪かった。疲れてるだろうに……」
「別に起こされて怒ってるわけじゃないですからね? そういうところですよ?」
「えっ」
相変わらずの没分暁漢ぶりに、ソニアは呆れたとばかりに肩をすくめる。
イドラはなにが悪かったのかはわからなかったが、自分が悪いということだけはわかったので、口をつぐんでおいた。
本気で怒っているわけではなかったのか、ソニアはすぐにくすりと笑って、イドラの手を取る。
「よかったら散歩でもしませんか? 二度寝、っていう気分でもなくて」
「ああ、いいよ。僕もちょうど歩きたいところだった」
連れ立ってビルを出る。
司令部からやや離れた道路の上。地底世界にはどこにもない景色、かつて隆盛した文明の荒れ果てた末路を、イドラはソニアとふたりぶらつく。
土地勘など当然あるはずもなく、他愛のない話をしながら、死した街をあてもなく歩く。
話の節目、会話の切れ目。何気ない瞬間に、ソニアの横顔には影が差しているようだった。
悩ましいことでもあるのか。処置は済んだものの未だ目を覚まさない、カナヒトのことが心配なのか。
イドラは、無理に聞き出そうとは思わなかった。
「——本当にこの地上には、方舟のほかに無事なところはないんでしょうか」
さしさわりのない話題。
ソニアが本題を打ち明けるまで、いくらでもイドラは付き合うつもりだった。
「ほかの生き残りがいるはずだ、って?」
「いるはず……とまでは言いませんけれど。こちらの世界だって、広いはずですから。方舟が感知できてないだけで、この世のどこかには別の組織や集まりがあってもおかしくはないと思います」
それは現実に沿った予測というよりは、そうあればいい、というささやかな願望だった。
「アンゴルモアはギフトじゃないと倒せない。方舟のように、コピーギフトを造る技術がないと中々生き延びるのは難しそうだが」
「でもわたしたちの世界だって、イモータルは倒せませんよ。まあ、誰かさんは例外ですけど」
「む……」
いたずらな笑みを向けられ、イドラはたじろぐ。
一本取られた。確かにランスポ大陸では世にも恐ろしい不死の怪物が闊歩し、それでも人々は祓魔師による葬送といった手段によりなんとか対抗できている。
もっともイドラは、その不死を殺す者——不死殺し。
一般人と違い、イドラにイモータルは殺せないという認識はない。その意識の差異をからかわれたのだ。
「確かにそう言われると、生存者がいても不思議はないかもしれないが……」
「はいっ。こんな風に誰も住まなくなった街ばかりじゃなくて、無事なところだってあるかもしれません」
都市単位で機能を維持できている可能性は、限りなく低いだろう。
とは——イドラも言うまい。水を差す必要などないのだから。
「……ん?」
「あっ」
唐突に冷たさを覚え、イドラは頭上を見上げる。ソニアも同様に天を仰いだ。
そこへ一瞬にして、ざあ、と水滴が降りしきる。
「わわっ、降ってきちゃいました!」
「まさか天に水を差されるとは……」
長らく空にわだかまっていた暗雲は、いよいよ雨粒を吐き出し始めた。
にわか雨だ。イドラたちは濡れネズミにされる前に、そそくさと近くの大きな建物の中に避難した。
そこは銀行らしく、常より清掃が行き届いていたのだろう、機能を失って久しい今日においても比較的清潔さを保っていた。
広々としたロビーに、一面ガラス張りの窓。横長の待合椅子がいくつも並べられ、休憩する場所には事欠かなさそうだ。
「仕方ありません。止むまでここで雨宿り、ですね?」
くるりと振り向いたソニアはどこか楽しげだった。
少し濡れた髪を片側に流して、椅子のひとつに腰掛ける。それから促すようにイドラを上目に見つめる。
断る理由はない。言葉はなく、視線だけを交わしながら、イドラも隣に座る。
ざあ——
雨脚はことのほか強く、窓の向こうでアスファルトを叩いている。
静かな雑音に耳を傾けながら、つかの間の休息に浸っていると、時間の流れまで緩やかになっているようだった。
雨が止むまでいかほどか。
思考と体を休め、ぼんやりと外を見つめているイドラの肩に、ぽすんと柔らかな感触があった。
「……ソニア?」
頭を預けるようにもたれかかってくる。
さっき寝ているところを起こしたこともあり、寝入ってしまったのかとイドラは思った。
しかし以外にもそうではないようで、視線を向けてみれば、外を見つめる橙色の瞳がまぶたから覗いていた。
「今なら弱音を吐いても……雨の音で、聞こえなかったふりをしてくれますか?」
ともすれば聞き逃してしまいそうな声量で、ぽつりと言う。
「いいや、聞くよ。聞かせてほしい、ソニアの気持ちを」
悩みを吐き出す気になったのなら、それを受け止める用意はできている。
言外にそうイドラが伝えると、ソニアはくすりと笑った。
「やっぱり優しいですね、イドラさんは」
心なしか、肩に寄りかかる重さが増す。雨のせいか気温が下がり、腕に絡みつく体温は余計に暖かく感じられた。
一瞬だけふたりの間に静寂が戻る。
雨の音に囲まれ、そこだけが外界から隔たれているかのよう。
ソニアは意を決したように、小さく息を吸って、はっきりとした声で言った。
「あのデーグラムの聖堂で、レツェリさんを殺しておくべきだったんでしょうか?」
普段のソニアの口からは出てこない、殺すという不穏な単語。
その悩みは過去の選択に起因していた。今となっては変えられない、覆せないひとつの選択。
かつてあの聖堂で、ソニアは確かにこう言った。
——命を奪ってつける区切りなんて、わたしには必要ありません。
そのことを忘れるソニアではない。だが——
(ソニアは……後悔しているのか?)
後悔しないと、あの時ソニアは言ったのだ。しかしそれは、復讐のために他者の命を害することはしないという、気高い選択に対しての誓いだ。
「わたしは、考えが足りていなかったのかもしれません」
窓の向こう、雨靄の先。橙色の瞳は、はるか遠くを見つめている。
自身も、そしてイドラにも殺人を犯させなかったソニアの選択は、確かに気高いものであったはずだ。高潔で尊ばれるべき精神のはず。
だがそれも、微視的な視方に過ぎないのだろうか?
遠くから見れば——引いた目線で、巨視的に見れば、あの時レツェリを生かしたことが現在の窮状につながっていると言える。
あの聖堂で手を汚していれば。
レツェリの首を刎ねるか、心臓を貫いて息の根を止めておけば、『星の意志』の力を奪われるようなことはなかった。カナヒトが意識不明の容体に陥ることも。ベルチャーナが行方知れずになることも。
『星の意志』を倒した時点で、すべてが丸く収まっていたのではないか。
「結果論だ、それはっ」
復讐のためではなく、他者が面する苦難を鑑み、ソニアは決断を悔やみかけている。
気高く高潔な善性それ自体が、その手で彼女の首を絞めている。
「あそこでレツェリを生かしたからこそ、僕たちは箱舟に乗ってこの世界に来られた! ソニアの選択は間違ってなんかいない……!」
「あれは想定していたことではなかったです。多少時間はかかったかもしれませんが……自力でも箱舟にたどり着けたかもしれませんよ? 事実、イドラさんはそうするつもりだった」
「仮定を言い出せばきりがない。それに少なくとも、もっと時間がかかったのは確かだ」
「それは、そうかもしれないですが」
なにか恐ろしいものから逃れようとするように、ソニアは身を寄せた。
「……迷いが、頭から離れないんです。わたしは決断を誤ったんじゃないかって」
間違いではないと、イドラは何度だって言ってやりたかった。
しかし、いくら言葉を重ねてもソニアは納得しないだろう。
「僕はソニアが、あそこで誰も殺さないと言える優しい子でよかったと思ってる」
「優しさ……だったんでしょうか。今となっては、わたしとイドラさんの手を汚すことを、単にためらっただけだとさえ感じます。殺さないことが決断なら、殺すこともまた、同じ決断のはず」
事実——次は、殺すことになるだろう。
今やレツェリは『星の意志』の力を継いだ。そのような人智を超えた存在を、方舟は許容しない。もはやあれはヒトとは相容れない者だ。
「ソニアの言う通り、あの時の決断がためらいだったとしても、それが悪いことのはずがない……!」
「迷うことが、時には正しいってことですか?」
「それは——」
言い淀む。イドラ自身、己の内で整理できていなかった。
あの時レツェリを殺すべきだったのか。その問いは、ソニアだけでなくイドラにも課されるべきものだ。
「ごめんなさい、困らせちゃいましたね」
ソニアは申し訳なさそうに言って、長椅子から立ち上がる。気づけば雨音は止んでいた。
もとよりにわか雨、長く降りはしない。
雨が止めば雨宿りも終わりだ。このささやかな時間も。
だが。
(このまま、ソニアに後悔を抱かせていいのか?)
ウラシマは夕方には着くと言っていた。その頃には臨時司令部の付近にいなければ、とイドラは予定を立てる。
すると今度は、テントの中からもぞりもぞりと物音がした。
「イドラさん? どなたか、いらっしゃるんですか……?」
まだ少し眠そうな様子で、ソニアが顔を出す。
どうやら起こしてしまったらしい。テントからは離れて話すべきだった、とイドラは今さらに思った。
「無線で話してただけだ。起こしちゃったな、ごめん」
「またウラシマさんですか……むーっ……」
「……ソニア?」
なんだかむくれた顔をしていた。
「本当、起こして悪かった。疲れてるだろうに……」
「別に起こされて怒ってるわけじゃないですからね? そういうところですよ?」
「えっ」
相変わらずの没分暁漢ぶりに、ソニアは呆れたとばかりに肩をすくめる。
イドラはなにが悪かったのかはわからなかったが、自分が悪いということだけはわかったので、口をつぐんでおいた。
本気で怒っているわけではなかったのか、ソニアはすぐにくすりと笑って、イドラの手を取る。
「よかったら散歩でもしませんか? 二度寝、っていう気分でもなくて」
「ああ、いいよ。僕もちょうど歩きたいところだった」
連れ立ってビルを出る。
司令部からやや離れた道路の上。地底世界にはどこにもない景色、かつて隆盛した文明の荒れ果てた末路を、イドラはソニアとふたりぶらつく。
土地勘など当然あるはずもなく、他愛のない話をしながら、死した街をあてもなく歩く。
話の節目、会話の切れ目。何気ない瞬間に、ソニアの横顔には影が差しているようだった。
悩ましいことでもあるのか。処置は済んだものの未だ目を覚まさない、カナヒトのことが心配なのか。
イドラは、無理に聞き出そうとは思わなかった。
「——本当にこの地上には、方舟のほかに無事なところはないんでしょうか」
さしさわりのない話題。
ソニアが本題を打ち明けるまで、いくらでもイドラは付き合うつもりだった。
「ほかの生き残りがいるはずだ、って?」
「いるはず……とまでは言いませんけれど。こちらの世界だって、広いはずですから。方舟が感知できてないだけで、この世のどこかには別の組織や集まりがあってもおかしくはないと思います」
それは現実に沿った予測というよりは、そうあればいい、というささやかな願望だった。
「アンゴルモアはギフトじゃないと倒せない。方舟のように、コピーギフトを造る技術がないと中々生き延びるのは難しそうだが」
「でもわたしたちの世界だって、イモータルは倒せませんよ。まあ、誰かさんは例外ですけど」
「む……」
いたずらな笑みを向けられ、イドラはたじろぐ。
一本取られた。確かにランスポ大陸では世にも恐ろしい不死の怪物が闊歩し、それでも人々は祓魔師による葬送といった手段によりなんとか対抗できている。
もっともイドラは、その不死を殺す者——不死殺し。
一般人と違い、イドラにイモータルは殺せないという認識はない。その意識の差異をからかわれたのだ。
「確かにそう言われると、生存者がいても不思議はないかもしれないが……」
「はいっ。こんな風に誰も住まなくなった街ばかりじゃなくて、無事なところだってあるかもしれません」
都市単位で機能を維持できている可能性は、限りなく低いだろう。
とは——イドラも言うまい。水を差す必要などないのだから。
「……ん?」
「あっ」
唐突に冷たさを覚え、イドラは頭上を見上げる。ソニアも同様に天を仰いだ。
そこへ一瞬にして、ざあ、と水滴が降りしきる。
「わわっ、降ってきちゃいました!」
「まさか天に水を差されるとは……」
長らく空にわだかまっていた暗雲は、いよいよ雨粒を吐き出し始めた。
にわか雨だ。イドラたちは濡れネズミにされる前に、そそくさと近くの大きな建物の中に避難した。
そこは銀行らしく、常より清掃が行き届いていたのだろう、機能を失って久しい今日においても比較的清潔さを保っていた。
広々としたロビーに、一面ガラス張りの窓。横長の待合椅子がいくつも並べられ、休憩する場所には事欠かなさそうだ。
「仕方ありません。止むまでここで雨宿り、ですね?」
くるりと振り向いたソニアはどこか楽しげだった。
少し濡れた髪を片側に流して、椅子のひとつに腰掛ける。それから促すようにイドラを上目に見つめる。
断る理由はない。言葉はなく、視線だけを交わしながら、イドラも隣に座る。
ざあ——
雨脚はことのほか強く、窓の向こうでアスファルトを叩いている。
静かな雑音に耳を傾けながら、つかの間の休息に浸っていると、時間の流れまで緩やかになっているようだった。
雨が止むまでいかほどか。
思考と体を休め、ぼんやりと外を見つめているイドラの肩に、ぽすんと柔らかな感触があった。
「……ソニア?」
頭を預けるようにもたれかかってくる。
さっき寝ているところを起こしたこともあり、寝入ってしまったのかとイドラは思った。
しかし以外にもそうではないようで、視線を向けてみれば、外を見つめる橙色の瞳がまぶたから覗いていた。
「今なら弱音を吐いても……雨の音で、聞こえなかったふりをしてくれますか?」
ともすれば聞き逃してしまいそうな声量で、ぽつりと言う。
「いいや、聞くよ。聞かせてほしい、ソニアの気持ちを」
悩みを吐き出す気になったのなら、それを受け止める用意はできている。
言外にそうイドラが伝えると、ソニアはくすりと笑った。
「やっぱり優しいですね、イドラさんは」
心なしか、肩に寄りかかる重さが増す。雨のせいか気温が下がり、腕に絡みつく体温は余計に暖かく感じられた。
一瞬だけふたりの間に静寂が戻る。
雨の音に囲まれ、そこだけが外界から隔たれているかのよう。
ソニアは意を決したように、小さく息を吸って、はっきりとした声で言った。
「あのデーグラムの聖堂で、レツェリさんを殺しておくべきだったんでしょうか?」
普段のソニアの口からは出てこない、殺すという不穏な単語。
その悩みは過去の選択に起因していた。今となっては変えられない、覆せないひとつの選択。
かつてあの聖堂で、ソニアは確かにこう言った。
——命を奪ってつける区切りなんて、わたしには必要ありません。
そのことを忘れるソニアではない。だが——
(ソニアは……後悔しているのか?)
後悔しないと、あの時ソニアは言ったのだ。しかしそれは、復讐のために他者の命を害することはしないという、気高い選択に対しての誓いだ。
「わたしは、考えが足りていなかったのかもしれません」
窓の向こう、雨靄の先。橙色の瞳は、はるか遠くを見つめている。
自身も、そしてイドラにも殺人を犯させなかったソニアの選択は、確かに気高いものであったはずだ。高潔で尊ばれるべき精神のはず。
だがそれも、微視的な視方に過ぎないのだろうか?
遠くから見れば——引いた目線で、巨視的に見れば、あの時レツェリを生かしたことが現在の窮状につながっていると言える。
あの聖堂で手を汚していれば。
レツェリの首を刎ねるか、心臓を貫いて息の根を止めておけば、『星の意志』の力を奪われるようなことはなかった。カナヒトが意識不明の容体に陥ることも。ベルチャーナが行方知れずになることも。
『星の意志』を倒した時点で、すべてが丸く収まっていたのではないか。
「結果論だ、それはっ」
復讐のためではなく、他者が面する苦難を鑑み、ソニアは決断を悔やみかけている。
気高く高潔な善性それ自体が、その手で彼女の首を絞めている。
「あそこでレツェリを生かしたからこそ、僕たちは箱舟に乗ってこの世界に来られた! ソニアの選択は間違ってなんかいない……!」
「あれは想定していたことではなかったです。多少時間はかかったかもしれませんが……自力でも箱舟にたどり着けたかもしれませんよ? 事実、イドラさんはそうするつもりだった」
「仮定を言い出せばきりがない。それに少なくとも、もっと時間がかかったのは確かだ」
「それは、そうかもしれないですが」
なにか恐ろしいものから逃れようとするように、ソニアは身を寄せた。
「……迷いが、頭から離れないんです。わたしは決断を誤ったんじゃないかって」
間違いではないと、イドラは何度だって言ってやりたかった。
しかし、いくら言葉を重ねてもソニアは納得しないだろう。
「僕はソニアが、あそこで誰も殺さないと言える優しい子でよかったと思ってる」
「優しさ……だったんでしょうか。今となっては、わたしとイドラさんの手を汚すことを、単にためらっただけだとさえ感じます。殺さないことが決断なら、殺すこともまた、同じ決断のはず」
事実——次は、殺すことになるだろう。
今やレツェリは『星の意志』の力を継いだ。そのような人智を超えた存在を、方舟は許容しない。もはやあれはヒトとは相容れない者だ。
「ソニアの言う通り、あの時の決断がためらいだったとしても、それが悪いことのはずがない……!」
「迷うことが、時には正しいってことですか?」
「それは——」
言い淀む。イドラ自身、己の内で整理できていなかった。
あの時レツェリを殺すべきだったのか。その問いは、ソニアだけでなくイドラにも課されるべきものだ。
「ごめんなさい、困らせちゃいましたね」
ソニアは申し訳なさそうに言って、長椅子から立ち上がる。気づけば雨音は止んでいた。
もとよりにわか雨、長く降りはしない。
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だが。
(このまま、ソニアに後悔を抱かせていいのか?)
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