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Chapter1:死骸人形と欠けた月
第三話:偽物
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「噛まれたと言っていたが……ほとんど『喰われかけた』、だな。これは」
「治るのか?」
「傷は深いが、幸いにして神経は無事だ。これなら問題はないだろう。……本来、ガルディごときに遅れを取るようなキミでもないだろうに」
ノルトはそっと傷口に両手をかざして目を閉じた。
なにをするつもりなのか、男にはまるでわからなかった。男の不安をよそに、ノルトはその唇から、普段と変わらない平坦な声で魔術詠唱をそらんじる。
「慈悲深き主よ。高き空にて雲に腰掛ける女神よ。憐れむのなら、安らぎの息吹を恵みたまえ」
温かな光がノルトの手から発せられ、傷口を包む。するとみるみるうちに傷は塞がり、跡も残らなくなってしまった。
「傷が治った……!」
「アーリア治癒魔術が特別得意な方ではないけれど、傷を塞ぐくらいはできる。とはいえ中身はさして再生していないはずだ、しばらく無理は控えることだな」
「アーリア……? 花の名前か?」
「……自分が通っていた学院の名前さえ忘れているようだったが、本当に知識の欠落が著しいな。こんなのは子どもでも知っていることだぞ」
身を離し、向かいの椅子に座り直すノルト。
治療も終わり、その目は負傷した患者を診る医者の労りではなく、怪しい男の本性を見定めんとする審問官の鋭さを帯びていた。
それに対し、男は自身の身に起きたことを正直に話すしかなかった。
「オレは……なにもわからないんだ。自分のことも、ほかのことも。ノルトの言うリアンってのが、オレなのか?」
「どうだろう、現時点ではなんとも。ただ、ワタシの知るリアンは自分のことを『オレ』とは呼ばなかった」
ノルトの言葉に、男は、ミアが自分を拒絶した理由の一端を捉えた気がした。
自分の振る舞いはミアが知る『リアン・ムラクモ』からはかけ離れていたのだろう。たとえ、その顔かたちがまったくの同様だったのだとしても。
「そういった意味で、キミはリアンではない。けれど、その顔はリアンだ。赤い目も、キミたちムラクモの一族に遺伝する形質だったはず。……キミは、本当に誰なんだ?」
「そんなの、こっちが聞きてえよ! 洞窟の奥で目が覚めて——そこにいた意味も、自分の名前もわからない……オレは一体なんなんだ?」
自分が何者かもわからず、夜をさまよってここまで来た。
不安を感じないはずがない。それでもこの村までたどり着けば、すべてがよくなると思っていた。そう漠然と考えていた。
あの少女に——かけがえのない妹に、出会うことさえできれば。
その結果がこれだ。妹には拒絶され……実際、自分に兄と名乗る資格があるのかも怪しい。
唯一鮮明なこの記憶さえ疑わしく思えてくる。名前もなく記憶もないこの身には、本物のものなど、なにひとつとして備わっていないのではないかと。
「洞窟? どこのことだ、それは」
「え? どこって言われても、名前なんてわかんねえよ。でも、たぶん北の方の……山の近くにあるところだ」
「フェルダ山か……なぜそのような場所に……いや、それよりも! あの辺りの洞窟に生息する魔導生物には、確か——」
男の言葉のなにが気になったのか、ノルトはいきなり乱雑な机の上をひっくり返し始めた。
邪魔な紙の束を払い、目的と違う本をどけ、乳白色の軟膏が詰まった小ビンを落っことして危うく割りそうになりながら、急いでなにかを探している。
「……ノルト、今言うことじゃないかもだけど、もうちょっと机の上は整理しておいたほうがいいと思うぞ」
「それは以前にもキミによく言われた!」
手狭な机の上を台風の通った後みたいにしたところで、ノルトは埋もれていた書籍を探り当てた。
「これだ。寄生型は後半の方に……」
分厚いその本を手に取り、一心不乱にページをめくる。
表紙に書いてある文字を男は読むことができた。
——『魔導生物図鑑』。
幸い、識字能力は失っていないようだった。
「……あった。生息地は……ふむ、あの山の麓であれば、いてもおかしくない。やはり……」
「なんだ、なにが書いてあるんだ? ひとりで納得してないでオレにも教えてくれよ」
「もちろん。だがその前に確証が欲しい」
「確証?」
「この本によれば——ふむ。治療は終わったので、本当はもう服を着てもらってもよかったのだが……結果的に都合がよくなったな」
「なんの話を……おい、ノルト? なんだよっ?」
「じっとしていろ。すぐに終わる」
上半身裸のままの男へ、ノルトは再び椅子から腰を浮かせて身を寄せる。その手は先とは違い、傷のあった男の腕ではなく、健康的に引き締まる胸板へと向かった。
伸ばされた手の繊細な指が、つっ、となぞるように、かすかに肌に触れる。胸の中心のやや左。ちょうど脈打つ心臓がある辺りを、上から指先で撫でられる。
——ノルトはやはりオレの体が目当てだったのだろうか?
男がそんな滑稽なことを思った、その瞬間。
「————っ!!?」
背筋に悪寒を覚え、身を震わせる。
否——悪寒と呼ぶのも生ぬるい。それはもはや痛みさえ覚えるほどの、脊髄に冷えた氷柱を差し込まれるような、形容のできない根源的な恐怖だった。
「は……ぁっ? あ……」
咄嗟に椅子から跳ね上がり、ノルトから距離を取ろうとする。だが両足がガクガクと震え、男はみっともなく転倒した。床に尻をしたたかに打ち付ける。
気づけば全身に嫌な汗をかいていて、呼吸も荒い。
瞳孔は定まらず、心臓は狂ったように脈を打ち、わけもない焦燥が精神という精神を引っ掻いて平静さを奪う。
「防衛反応を確認……決まりだな。なるほど、そうか。ああ、やはり、そういうことだったのか」
そんな、挙動不審とも取れる男の有様を見て、ノルトは想定通りだとうなずいた。
冷えた青の目が男を見下ろし、白衣の手が差し出される。男はしばらく呼吸を整えて、動けるようになってからその手をつかむ。
「今……オレに、なにをした?」
「なにも。ただ少し触れただけだ」
思いのほか男が重かったのか、ノルトは両腕を使って引っ張り上げる。
「そんなはずがあるか! 触れられただけで、心臓がおかしくなって……息が苦しくなるようなこと、普通じゃない!!」
「そう、まさに。だからおかしいのは、ワタシではなくキミの方なのだ。——これを見ろ」
「あ……!?」
目の前に突きつけられたのは、さっきの本——『魔導生物図鑑』だった。
すっ、とノルトの指が添えられる。ページの中に描かれた、細長い魔導生物を指していた。
「ヘルツェ……ガヌム?」
「ああ。寄生型魔導生物の一種で、洞窟、あるいはごく稀に川辺なんかにも生息する。大抵の魔導生物がそうであるように体色は真っ黒く、体長は五センチ程度から大きくて五十センチほどと多岐にわたる」
「ま……待て、なんの話だいきなり! 魔導生物……ってのは、オレが洞窟の外で出会った犬みたいやつと同じだろ!?」
「魔導生物という広いくくりで見ればな。その生態はまったくの別物だ。見ろ、ヘルツェガヌムは主に動物の死骸に耳や鼻から侵入し、やがて心臓にたどり着くとぐるぐると巻き付いて寄生する。それから魔法によって心臓を賦活することで、強引に肉体を乗っ取るのだ」
ヘルツェガヌム。そのような名前のようだ。
ページにはその黒いミミズのような生物の見た目と、それが死んだ猫の耳へうぞうぞと侵入する際の様子がスケッチされていた。
「……ノルト、お前、まさか」
「そして、ヘルツェガヌムは時に人間にも寄生する。こうした寄生型の魔導生物によって死体が動き出すことが、各地に伝わる活動死体伝説の由来だと言われている……」
「お前っ——」
中々結論を話さないノルトがじれったく、男は急かすように詰め寄ろうとする。それをノルトの手が制した。
ただ胸のそばで手のひらを向けられるだけで、男はさっきの恐慌を思い出した。頭の中を混乱が染め上げ、一切の意思が肉体に通じなくなるような、世にも恐ろしい体験を。
その間に、ノルトは滔々と語り続ける。
「……本によれば、ヘルツェガヌムに寄生された動物や人間は、特定の条件下で同じ反応を示すそうだ」
「——」
やめてくれ、と叫びたかった。
その先を言わせてはならない。この白衣の女は、言ってはならないことを言おうとしている。気づいてはならないことを気づかせようとしている。
だが……同時に、男にはわかっていた。
自分はリアン・ムラクモではない。それはミアの反応が証明している。
では自分は何者なのか? この意識はどこから生まれたのか?
それをはっきりさせなければ、自分は何者でもない、ただのリアン・ムラクモの偽物のままになってしまう。
「胸の表面に触刺激を受けると、心臓に寄生するヘルツェガヌムは強い身の危険を感じ、宿主の脳に危険信号を送る。これを、防衛反応と言う。つまり——」
しかし現実は残酷で、事実はその『偽物』をことさらはっきりとさせただけだった。
ぱたん、とノルトは本を閉じる。
海の底を思わせる深い青の瞳が、男をまっすぐに見据える。
「——キミはリアン・ムラクモの死体に寄生した、ヘルツェガヌムだ」
遠慮も、容赦も、欺瞞も、憐憫もなく。ただ端的に、医者はそう診断を下した。
「治るのか?」
「傷は深いが、幸いにして神経は無事だ。これなら問題はないだろう。……本来、ガルディごときに遅れを取るようなキミでもないだろうに」
ノルトはそっと傷口に両手をかざして目を閉じた。
なにをするつもりなのか、男にはまるでわからなかった。男の不安をよそに、ノルトはその唇から、普段と変わらない平坦な声で魔術詠唱をそらんじる。
「慈悲深き主よ。高き空にて雲に腰掛ける女神よ。憐れむのなら、安らぎの息吹を恵みたまえ」
温かな光がノルトの手から発せられ、傷口を包む。するとみるみるうちに傷は塞がり、跡も残らなくなってしまった。
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「アーリア治癒魔術が特別得意な方ではないけれど、傷を塞ぐくらいはできる。とはいえ中身はさして再生していないはずだ、しばらく無理は控えることだな」
「アーリア……? 花の名前か?」
「……自分が通っていた学院の名前さえ忘れているようだったが、本当に知識の欠落が著しいな。こんなのは子どもでも知っていることだぞ」
身を離し、向かいの椅子に座り直すノルト。
治療も終わり、その目は負傷した患者を診る医者の労りではなく、怪しい男の本性を見定めんとする審問官の鋭さを帯びていた。
それに対し、男は自身の身に起きたことを正直に話すしかなかった。
「オレは……なにもわからないんだ。自分のことも、ほかのことも。ノルトの言うリアンってのが、オレなのか?」
「どうだろう、現時点ではなんとも。ただ、ワタシの知るリアンは自分のことを『オレ』とは呼ばなかった」
ノルトの言葉に、男は、ミアが自分を拒絶した理由の一端を捉えた気がした。
自分の振る舞いはミアが知る『リアン・ムラクモ』からはかけ離れていたのだろう。たとえ、その顔かたちがまったくの同様だったのだとしても。
「そういった意味で、キミはリアンではない。けれど、その顔はリアンだ。赤い目も、キミたちムラクモの一族に遺伝する形質だったはず。……キミは、本当に誰なんだ?」
「そんなの、こっちが聞きてえよ! 洞窟の奥で目が覚めて——そこにいた意味も、自分の名前もわからない……オレは一体なんなんだ?」
自分が何者かもわからず、夜をさまよってここまで来た。
不安を感じないはずがない。それでもこの村までたどり着けば、すべてがよくなると思っていた。そう漠然と考えていた。
あの少女に——かけがえのない妹に、出会うことさえできれば。
その結果がこれだ。妹には拒絶され……実際、自分に兄と名乗る資格があるのかも怪しい。
唯一鮮明なこの記憶さえ疑わしく思えてくる。名前もなく記憶もないこの身には、本物のものなど、なにひとつとして備わっていないのではないかと。
「洞窟? どこのことだ、それは」
「え? どこって言われても、名前なんてわかんねえよ。でも、たぶん北の方の……山の近くにあるところだ」
「フェルダ山か……なぜそのような場所に……いや、それよりも! あの辺りの洞窟に生息する魔導生物には、確か——」
男の言葉のなにが気になったのか、ノルトはいきなり乱雑な机の上をひっくり返し始めた。
邪魔な紙の束を払い、目的と違う本をどけ、乳白色の軟膏が詰まった小ビンを落っことして危うく割りそうになりながら、急いでなにかを探している。
「……ノルト、今言うことじゃないかもだけど、もうちょっと机の上は整理しておいたほうがいいと思うぞ」
「それは以前にもキミによく言われた!」
手狭な机の上を台風の通った後みたいにしたところで、ノルトは埋もれていた書籍を探り当てた。
「これだ。寄生型は後半の方に……」
分厚いその本を手に取り、一心不乱にページをめくる。
表紙に書いてある文字を男は読むことができた。
——『魔導生物図鑑』。
幸い、識字能力は失っていないようだった。
「……あった。生息地は……ふむ、あの山の麓であれば、いてもおかしくない。やはり……」
「なんだ、なにが書いてあるんだ? ひとりで納得してないでオレにも教えてくれよ」
「もちろん。だがその前に確証が欲しい」
「確証?」
「この本によれば——ふむ。治療は終わったので、本当はもう服を着てもらってもよかったのだが……結果的に都合がよくなったな」
「なんの話を……おい、ノルト? なんだよっ?」
「じっとしていろ。すぐに終わる」
上半身裸のままの男へ、ノルトは再び椅子から腰を浮かせて身を寄せる。その手は先とは違い、傷のあった男の腕ではなく、健康的に引き締まる胸板へと向かった。
伸ばされた手の繊細な指が、つっ、となぞるように、かすかに肌に触れる。胸の中心のやや左。ちょうど脈打つ心臓がある辺りを、上から指先で撫でられる。
——ノルトはやはりオレの体が目当てだったのだろうか?
男がそんな滑稽なことを思った、その瞬間。
「————っ!!?」
背筋に悪寒を覚え、身を震わせる。
否——悪寒と呼ぶのも生ぬるい。それはもはや痛みさえ覚えるほどの、脊髄に冷えた氷柱を差し込まれるような、形容のできない根源的な恐怖だった。
「は……ぁっ? あ……」
咄嗟に椅子から跳ね上がり、ノルトから距離を取ろうとする。だが両足がガクガクと震え、男はみっともなく転倒した。床に尻をしたたかに打ち付ける。
気づけば全身に嫌な汗をかいていて、呼吸も荒い。
瞳孔は定まらず、心臓は狂ったように脈を打ち、わけもない焦燥が精神という精神を引っ掻いて平静さを奪う。
「防衛反応を確認……決まりだな。なるほど、そうか。ああ、やはり、そういうことだったのか」
そんな、挙動不審とも取れる男の有様を見て、ノルトは想定通りだとうなずいた。
冷えた青の目が男を見下ろし、白衣の手が差し出される。男はしばらく呼吸を整えて、動けるようになってからその手をつかむ。
「今……オレに、なにをした?」
「なにも。ただ少し触れただけだ」
思いのほか男が重かったのか、ノルトは両腕を使って引っ張り上げる。
「そんなはずがあるか! 触れられただけで、心臓がおかしくなって……息が苦しくなるようなこと、普通じゃない!!」
「そう、まさに。だからおかしいのは、ワタシではなくキミの方なのだ。——これを見ろ」
「あ……!?」
目の前に突きつけられたのは、さっきの本——『魔導生物図鑑』だった。
すっ、とノルトの指が添えられる。ページの中に描かれた、細長い魔導生物を指していた。
「ヘルツェ……ガヌム?」
「ああ。寄生型魔導生物の一種で、洞窟、あるいはごく稀に川辺なんかにも生息する。大抵の魔導生物がそうであるように体色は真っ黒く、体長は五センチ程度から大きくて五十センチほどと多岐にわたる」
「ま……待て、なんの話だいきなり! 魔導生物……ってのは、オレが洞窟の外で出会った犬みたいやつと同じだろ!?」
「魔導生物という広いくくりで見ればな。その生態はまったくの別物だ。見ろ、ヘルツェガヌムは主に動物の死骸に耳や鼻から侵入し、やがて心臓にたどり着くとぐるぐると巻き付いて寄生する。それから魔法によって心臓を賦活することで、強引に肉体を乗っ取るのだ」
ヘルツェガヌム。そのような名前のようだ。
ページにはその黒いミミズのような生物の見た目と、それが死んだ猫の耳へうぞうぞと侵入する際の様子がスケッチされていた。
「……ノルト、お前、まさか」
「そして、ヘルツェガヌムは時に人間にも寄生する。こうした寄生型の魔導生物によって死体が動き出すことが、各地に伝わる活動死体伝説の由来だと言われている……」
「お前っ——」
中々結論を話さないノルトがじれったく、男は急かすように詰め寄ろうとする。それをノルトの手が制した。
ただ胸のそばで手のひらを向けられるだけで、男はさっきの恐慌を思い出した。頭の中を混乱が染め上げ、一切の意思が肉体に通じなくなるような、世にも恐ろしい体験を。
その間に、ノルトは滔々と語り続ける。
「……本によれば、ヘルツェガヌムに寄生された動物や人間は、特定の条件下で同じ反応を示すそうだ」
「——」
やめてくれ、と叫びたかった。
その先を言わせてはならない。この白衣の女は、言ってはならないことを言おうとしている。気づいてはならないことを気づかせようとしている。
だが……同時に、男にはわかっていた。
自分はリアン・ムラクモではない。それはミアの反応が証明している。
では自分は何者なのか? この意識はどこから生まれたのか?
それをはっきりさせなければ、自分は何者でもない、ただのリアン・ムラクモの偽物のままになってしまう。
「胸の表面に触刺激を受けると、心臓に寄生するヘルツェガヌムは強い身の危険を感じ、宿主の脳に危険信号を送る。これを、防衛反応と言う。つまり——」
しかし現実は残酷で、事実はその『偽物』をことさらはっきりとさせただけだった。
ぱたん、とノルトは本を閉じる。
海の底を思わせる深い青の瞳が、男をまっすぐに見据える。
「——キミはリアン・ムラクモの死体に寄生した、ヘルツェガヌムだ」
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