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おかしなじゃんけん
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「では、行きますえ?」
「来なさいな!」
ポッキーは右腕を、アイスは左腕を振り上げました。
そして―――
「最初はグミ! じゃんけんポンジュース!」
ついに死闘とも言える勝負が始まりました。
ちなみに彼女らがやっているのは、ちょっとおかしな世界風じゃんけんです。
「くっ!」
ポッキーの舌打ち。
どうやら、じゃんけんポンジュースに負けてしまったようです。
「あっちむいてほい!」
動揺を隠しきれないポッキーに追い打ちをかけるように、アイスは左腕を前に突き出して、すぐさま右を指差しました。
「―――」
しかし、ポッキーは左に顔を向けている。
なんとかこの危機を乗り越えました。
「やりますな……」
「あんたこそ……」
互角の勝負。
火花が散りそうな雰囲気の中、二人はじゃんけんスタイルにバトルモードを切り替えました。
そして―――
「最初はグリーン! じゃんけんポンチ絵!」
またもや死闘とも言える勝負が始まりました。
ちなみに彼女らがやっているのは、もっとおかしな世界風じゃんけんです。
「くっ!」
アイスの舌打ち。じゃんけんポンチ絵に勝ったのはポッキーでした。
来るなら来い、とアイスは身構えます。
まるでスローモーションのように、ポッキーの右腕が動きだしました。
「あっちむいて――」
アイスは見た。突き出された指が左に向こうとしているのを。
0コンマ一秒の世界で、アイスは笑みを浮かべて右に顔を向けました。
「――ほ…ほい!」
そして、ポッキーの指は左に向いてから右に方向転換しました。
右を向いているアイスの顔を、ポッキーの右指がしっかりと捕らえています。
「やった! 勝ったぁ!」
わぁあぁあぁぁ――!
おかしな森の木々達が、飛び跳ねているポッキーを祝福するかのように大きな喝采をあげてくれました。
「ちょっと待ちなはれ!」
黙っちゃいられねえのはこの女。
アイスは明らかなイカサマをしたポッキーに異議を唱えます。
「あんさん今ズルしたやろ! ほ…ほい!って指の向きを無理矢理変えたのがバレバレ」
「あ? なんだって?」
ドスの聞いた声で、ポッキーは釘バットをアイスの首筋に突き付けました。
「ちょ……なにこれ? なぁぁにこれぇぇえ!?」
どっちが勝ったか言ってみろ、と強迫まがいの脅しに負けたアイスはバナナプリン城の場所をポッキーに教えました。
「来なさいな!」
ポッキーは右腕を、アイスは左腕を振り上げました。
そして―――
「最初はグミ! じゃんけんポンジュース!」
ついに死闘とも言える勝負が始まりました。
ちなみに彼女らがやっているのは、ちょっとおかしな世界風じゃんけんです。
「くっ!」
ポッキーの舌打ち。
どうやら、じゃんけんポンジュースに負けてしまったようです。
「あっちむいてほい!」
動揺を隠しきれないポッキーに追い打ちをかけるように、アイスは左腕を前に突き出して、すぐさま右を指差しました。
「―――」
しかし、ポッキーは左に顔を向けている。
なんとかこの危機を乗り越えました。
「やりますな……」
「あんたこそ……」
互角の勝負。
火花が散りそうな雰囲気の中、二人はじゃんけんスタイルにバトルモードを切り替えました。
そして―――
「最初はグリーン! じゃんけんポンチ絵!」
またもや死闘とも言える勝負が始まりました。
ちなみに彼女らがやっているのは、もっとおかしな世界風じゃんけんです。
「くっ!」
アイスの舌打ち。じゃんけんポンチ絵に勝ったのはポッキーでした。
来るなら来い、とアイスは身構えます。
まるでスローモーションのように、ポッキーの右腕が動きだしました。
「あっちむいて――」
アイスは見た。突き出された指が左に向こうとしているのを。
0コンマ一秒の世界で、アイスは笑みを浮かべて右に顔を向けました。
「――ほ…ほい!」
そして、ポッキーの指は左に向いてから右に方向転換しました。
右を向いているアイスの顔を、ポッキーの右指がしっかりと捕らえています。
「やった! 勝ったぁ!」
わぁあぁあぁぁ――!
おかしな森の木々達が、飛び跳ねているポッキーを祝福するかのように大きな喝采をあげてくれました。
「ちょっと待ちなはれ!」
黙っちゃいられねえのはこの女。
アイスは明らかなイカサマをしたポッキーに異議を唱えます。
「あんさん今ズルしたやろ! ほ…ほい!って指の向きを無理矢理変えたのがバレバレ」
「あ? なんだって?」
ドスの聞いた声で、ポッキーは釘バットをアイスの首筋に突き付けました。
「ちょ……なにこれ? なぁぁにこれぇぇえ!?」
どっちが勝ったか言ってみろ、と強迫まがいの脅しに負けたアイスはバナナプリン城の場所をポッキーに教えました。
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