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第6話 早咲き桜が咲けば(2)
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「また君と逢いたいな」、
「また僕の話を色々と聞いて欲しい」、
「今日は言えないけれど。今度は僕の嘆きや不満……。そして愚痴も聞いてもらいたいな。あっ、ははは~。可愛い桃の花の精霊のような君……」
彼は私の予想に反した言葉……。
そう私も彼のことを桃の精霊のような麗しい男の子だと思っていた。
で、彼の方も私のことを同じように桃の精霊のような可愛い娘と褒め称えてくれたから。
私は彼のことを凝視しながら驚愕……。驚きの余り言葉を失うほどだった。
でも唖然、呆然としている私に彼は桃の精霊さまだから優しく微笑みつつ「どうかな?」と尋ねてきた。
「えっ! あっ! はい……」
私は驚嘆したから彼に上手く言葉を返せなかったけれど。
「本当に~! ありがとう~! 可愛い君~!」
彼は私の台詞になっていない言葉だけれど聞いて歓喜してくれて。
「じゃ、また会おうね」と私に手を差し出し、握手を求めてきた。
「は、はい」
私は言葉を返しつつ彼の想いのままに手を差し出した。
《ギュッ!》
すると麗しい彼が私の手を握り、握手をしてきた。
『あっ!』
しかし私は彼に握られ驚嘆した……。口には出さないが、脳裏で呟いてしまう。
だって彼の手が氷とは言わないけれど、大変に冷たい。
だから私は驚くのだが、彼は低温体質で低血圧なのかな? とすぐに思うので、それ以上は深く悩まず。
「私もできれば彼方ともう一度会いたいです」と告げた。
そして解散……。桃の木が沢山立ち並ぶ河川敷公園を後にして、帰宅の途へと就いた。
でも後でよく考えると、 舞い上がっていた私は彼から携帯番号やLINEのアドレスを聞き忘れていたことに気がつき『あっ! しまった!』と思ってしまうのだが。
まあ、こればかりは後の祭りなのであまり深く考えないようにしながら今日に至るのだった。
「ああ~、今日も桃の精霊さまと会えないかな?」
私は春先の青空を仰ぎつつ独り言……。
そう今日こそは彼と会えないかな? と淡い想いや期待に胸を膨らませながら自転車のペダルをリズムよく、爽快に踏み、回しながら、今まで通っていた小学校の学区内だった場所を愛車でサイクリング……。
私は前──前へと進みながら自転車を走らせていると、私がもう直ぐ入学式を迎え、通うことになる中学校も見えてきた。
そして近づいていくと、校内グランドでクラブ活動をしている先輩達が見える。
だから私は中学校の横を走らせながら横目で興味津々に見る……。私が中学校へと入学すれば何部に入ろうかな? と思う。
また私自身が部活動のことを考えると中学校への入学が本当に楽しみだなと思うから。
私はニコニコ、ニコちゃんで自転車を走行し続けていると、数日前に偶然に出会った桃の精霊さまが居た河川公園の更に上流へと行くことに気がつき自転車のペダルを回す行為をやめて停車する。
『う~ん、さて、どうしよう?』
私は小学校の学区内ギリギリのライン……。
まあ、デッドラインで愛車に跨ったまま立ち止まり、うなり、思案を始めるのだった。
これから先……。まだ中学校へと入学していない私にとって校則違反になる未開の地……。
私一人では足を踏み入れたことがない未知の領域だから。
「う~ん、う~ん」
私は自分の腕まで組み、さらにうめき、思案を続けるのだった。
「よ~し! いくか! 冒険を続けてしまえ!」
好奇心旺盛な私は少しばかり思案を続けると、腕を組む行為をやめて独り言をつぶやいて決意をする。
そう、もう少しで中学生になる私だから、このまま新しく学区内になる場所への探検を決意する。
となれば?
私は今まで停車していた自転車のペダルをまた力強く踏み、回し始めるのだ。
「うぅ~ん、どっこいしょぉ! よっ、こらしょぉい!」
と身体中に力を入れながら呟き、自転車のスピードを上げていく。
そして春先の温かい日差しの中を私は優しい春風さんに、自分の背を押してもらいながら風になり疾走していく。
すると私の目の先にね、あるものが映る。
「ああ、綺麗な【早咲き桜】の花が咲いている」
だから私は遠目でそれらを見ながら歓喜しつつ自転車のペダルを回していく。
「……もう【早咲き桜】の時期なんだ……。本当に月日が経つのは早いなぁ……」とも。
私は月日の流れの速さに驚嘆しながら感無量にもなりつつ【早咲き桜】の並木に吸い寄せられるように自転車のペダルを回していく。
◇◇◇
(お願い)
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「また僕の話を色々と聞いて欲しい」、
「今日は言えないけれど。今度は僕の嘆きや不満……。そして愚痴も聞いてもらいたいな。あっ、ははは~。可愛い桃の花の精霊のような君……」
彼は私の予想に反した言葉……。
そう私も彼のことを桃の精霊のような麗しい男の子だと思っていた。
で、彼の方も私のことを同じように桃の精霊のような可愛い娘と褒め称えてくれたから。
私は彼のことを凝視しながら驚愕……。驚きの余り言葉を失うほどだった。
でも唖然、呆然としている私に彼は桃の精霊さまだから優しく微笑みつつ「どうかな?」と尋ねてきた。
「えっ! あっ! はい……」
私は驚嘆したから彼に上手く言葉を返せなかったけれど。
「本当に~! ありがとう~! 可愛い君~!」
彼は私の台詞になっていない言葉だけれど聞いて歓喜してくれて。
「じゃ、また会おうね」と私に手を差し出し、握手を求めてきた。
「は、はい」
私は言葉を返しつつ彼の想いのままに手を差し出した。
《ギュッ!》
すると麗しい彼が私の手を握り、握手をしてきた。
『あっ!』
しかし私は彼に握られ驚嘆した……。口には出さないが、脳裏で呟いてしまう。
だって彼の手が氷とは言わないけれど、大変に冷たい。
だから私は驚くのだが、彼は低温体質で低血圧なのかな? とすぐに思うので、それ以上は深く悩まず。
「私もできれば彼方ともう一度会いたいです」と告げた。
そして解散……。桃の木が沢山立ち並ぶ河川敷公園を後にして、帰宅の途へと就いた。
でも後でよく考えると、 舞い上がっていた私は彼から携帯番号やLINEのアドレスを聞き忘れていたことに気がつき『あっ! しまった!』と思ってしまうのだが。
まあ、こればかりは後の祭りなのであまり深く考えないようにしながら今日に至るのだった。
「ああ~、今日も桃の精霊さまと会えないかな?」
私は春先の青空を仰ぎつつ独り言……。
そう今日こそは彼と会えないかな? と淡い想いや期待に胸を膨らませながら自転車のペダルをリズムよく、爽快に踏み、回しながら、今まで通っていた小学校の学区内だった場所を愛車でサイクリング……。
私は前──前へと進みながら自転車を走らせていると、私がもう直ぐ入学式を迎え、通うことになる中学校も見えてきた。
そして近づいていくと、校内グランドでクラブ活動をしている先輩達が見える。
だから私は中学校の横を走らせながら横目で興味津々に見る……。私が中学校へと入学すれば何部に入ろうかな? と思う。
また私自身が部活動のことを考えると中学校への入学が本当に楽しみだなと思うから。
私はニコニコ、ニコちゃんで自転車を走行し続けていると、数日前に偶然に出会った桃の精霊さまが居た河川公園の更に上流へと行くことに気がつき自転車のペダルを回す行為をやめて停車する。
『う~ん、さて、どうしよう?』
私は小学校の学区内ギリギリのライン……。
まあ、デッドラインで愛車に跨ったまま立ち止まり、うなり、思案を始めるのだった。
これから先……。まだ中学校へと入学していない私にとって校則違反になる未開の地……。
私一人では足を踏み入れたことがない未知の領域だから。
「う~ん、う~ん」
私は自分の腕まで組み、さらにうめき、思案を続けるのだった。
「よ~し! いくか! 冒険を続けてしまえ!」
好奇心旺盛な私は少しばかり思案を続けると、腕を組む行為をやめて独り言をつぶやいて決意をする。
そう、もう少しで中学生になる私だから、このまま新しく学区内になる場所への探検を決意する。
となれば?
私は今まで停車していた自転車のペダルをまた力強く踏み、回し始めるのだ。
「うぅ~ん、どっこいしょぉ! よっ、こらしょぉい!」
と身体中に力を入れながら呟き、自転車のスピードを上げていく。
そして春先の温かい日差しの中を私は優しい春風さんに、自分の背を押してもらいながら風になり疾走していく。
すると私の目の先にね、あるものが映る。
「ああ、綺麗な【早咲き桜】の花が咲いている」
だから私は遠目でそれらを見ながら歓喜しつつ自転車のペダルを回していく。
「……もう【早咲き桜】の時期なんだ……。本当に月日が経つのは早いなぁ……」とも。
私は月日の流れの速さに驚嘆しながら感無量にもなりつつ【早咲き桜】の並木に吸い寄せられるように自転車のペダルを回していく。
◇◇◇
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